- 分類:短編小説
- 初出:「オール讀物」1989年新春号
- 雑誌時挿絵:川村みづえ
- 収録短編集:『新・恋愛小説館』
あらすじ
陽は雲を不思議な模様に砕いている。
いや、砕くというよりむしろ裂け目に覗く細い陽の光が糸となって、雲を幻のような、形になりきらない模様に織りあげていくようにも見える。まだ一時間前まで降っていた雨の余韻を濃く残した墨色の空の、その西の一か所だけが、牡丹色の艶をにじませている。
入院し、もう長くない父が、不意に旧い友人宛ての手紙を書かせた。父の病室に現れたその男は、母が結婚前に交際していた相手だという……。
登場人物
解題
(スタブ)
収録アンソロジー
- 日本文藝家協会編『現代の小説1990』(1990年、徳間書店)
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最終更新:2017年07月28日 01:26