マリルリ

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マリルリ - (2020/06/20 (土) 17:03:36) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/07/05(火) 00:34:54
更新日:2023/08/05 Sat 12:18:58
所要時間:約 14 分で読めます




ポケットモンスターシリーズに金・銀から登場するポケモン


■データ


全国図鑑No.184
分類:みずうさぎポケモン
英語名:Azumarill
高さ:0.8m
重さ:28.5kg
タマゴグループ:水中1/妖精
性別比率:♂50♀50(ルリリのみ♂25♀75)

タイプ:みず(第五世代まで)
   みず/フェアリー(第六世代以降)
特性:あついしぼう(氷タイプ技のダメージ半減)
  :ちからもち(攻撃が2倍になる)
隠れ特性:そうしょく(草タイプの技を受けると無効化し、攻撃が1段階上がる)

HP:100
攻撃:50
防御:80
特攻:50→60 ※XYから
特防:80
素早さ:50
合計:420

努力値:HP+3

進化:ルリリ→マリル(なつかせてレベルアップ)→マリルリ(レベル18)


■概要


楕円形のまん丸ボディと水玉模様が特徴的な青いウサギのようなポケモン。
進化前は「みずねずみ」だったが進化する事により「みずうさぎ」に。

体内に空気を蓄える事によりほぼ一日中水中に住み、長い耳は優秀なセンサーで水中の生き物の動きや音を正確に察知可能。
丸い尻尾は浮き袋で、これにより水中で溺れたり流されたりする事はない。またルリリの時は栄養の詰まった保育器としても機能。
体毛は水を弾く性質を持ち、水中での素早い動きを可能にしまた水玉模様は水中で保護色となる。

主な餌は水草らしいが「耳のセンサーで獲物の種類を見極める」的な事が書いてある為、もしかしたら雑食なのかもしれない。


進化前のマリルは金銀発売のかなり前から発表されていたポケモンで映画「ピカチュウの夏休み」にも登場。
また第一形態のルリリはRSEから追加された後付け進化。
こちらもルビーサファイア発売前から発表されていた。
因みに進化後が水タイプな為勘違いされがちだがルリリはノーマルタイプである。


■ゲームでのマリルリ


初登場の金銀では「スリバチやま」の内部にのみ登場。
異常に出現率が低く、希に起こる大量発生を待たないと滅多に出会えないレアポケ。

……しかしレア度の割に種族値が低く図鑑目的以外で態々捕まえる価値はほぼない。
金銀発売前から公表されていて人気もそこそこあった事もあり、その残念さは多くのトレーナーをガッカリさせたとか。

だが以降のシリーズでは前作とはうって変わって水上で割と頻繁に見かける程度のレア度となり、
特性による超強化(後述)で戦闘力も大きく上昇した為使い勝手はかなり良くなっている。

前述の後付け進化であるルリリは卵を産ませる際に親の片方に「うしおのおこう」を持たせる事で卵から誕生する。
この条件を知らずに普通にマリルが産まれて首をかしげた人は多いだろう。


金銀リメイクのHGSSでは主人公の幼なじみであるヒビキ/コトネのパートナーポケモンとしてマリルが登場。
対戦しないのでぶっちゃけ空気なのだが、コトネとのポケギアによる会話で「雑巾みたいな臭いがする」事が判明。
多くのプレイヤーに衝撃を与えた。
ただし、その後に「だから洗って綺麗にする」と続いており、実はコトネの優しさを表す演出となっている。
しかし「雑巾みたいな臭い」という字面のインパクトからこの部分だけが独り歩きしてしまい、
これ以降「汚ねぇポケモン」として認知され度々ネタにされるようになってしまった。

ちなみにヒビキには上記の台詞はない。


余談だがルリリは性別比率が均等なマリル・マリルリと違い、♀が75%と多数を占める。
それに関係するバグなのか第三世代から第五世代ではルリリがマリルに進化する際「性転換」する事がある。
第六世代以降は性転換しなくなったが、過去作産個体で性別に拘る人は注意。

色違いはルリリ・マリル時はだが、マリルリに進化すると黄色になる。


■対戦でのマリルリ


種族値合計が410と低く、耐久がそこそこある事以外は鈍足に低火力と能力値は壊滅的。
また耐久型の水タイプとしてもスイクンカメックスニョロトノ等の影に隠れてパッとせず、前述の通りガッカリポケであった……。


しかしRSEでは攻撃力を2倍にするチート特性「ちからもち」を取得。
これにより攻撃努力値252振り時の攻撃力は種族値換算で152と禁止級並の超火力となり、一気に強化される事に。
ちなみに同じく攻撃力を2倍にする特性「ヨガパワー」を持つチャーレムの努力値攻撃252振り時の実質種族値は172と意地っ張りラムパルドを越える火力。
素早さではチャーレムが勝るが耐久はマリルリが上である。
もう1つの特性「あついしぼう」はもともと炎も氷も半減してるの微妙。

……ただし第三世代では肝心の物理技バリエーションが少なく(というか水タイプ技は一律特殊依存でメイン技すらない)、
その物理火力を活かすには「すてみタックル」や「きあいパンチ」等の癖のある技を使わないといけない。
その為扱いが難しく、強化されたもののそれでも微妙には変わりなかった……。



しかし第四世代(DPt)では技の仕様変更により、
たきのぼり」「アクアテール」「アクアジェット」「れいとうパンチ」といった強力な物理技を多数獲得。
ついにその攻撃力を存分に活かせるようになり、長い年月をかけてやっと強ポケの仲間入りを果たす。

並の耐久のポケモン相手なら「たきのぼり」→「アクアジェット」の流れでほぼ仕留めてしまう火力は脅威。
因みに遺伝の関係でプラチナ発売までは「れいとうパンチ」と「アクアジェット」が両立出来なかったがプラチナで教え技により可能に。
また「ばかぢから」という新たなサブウェポンまで入手。確実に強化の道を歩む。

火力だけでなく耐久力もかなりの物で、努力値の配分次第ではサンダースのタイプ一致「10まんボルト」ぐらいなら確定で耐えてそのまま返り討ちにする事も。

鈍足高火力という点で、トリパでの活躍も可能。

また攻撃だけでなく地味に補助技も充実しており「ほろびのうた」「うたう」「アンコール」「ひかりのかべ」等、
不意に使われると厄介な物も多々ある為アタッカーだと思ってると痛い目をみる事も。
ただし物理アタッカーの宿命か物理耐久の高いポケモンの相手は苦手……だった。



かつてはスイクンブルンゲル等の耐久の高い水タイプ相手には、火力補強の積み技も無いために無理矢理突破も困難だった。

しかしXYの第六世代にて
体力を半分にする代わりに攻撃力を最大まで上昇させる「はらだいこ」と「アクアジェット」の両立が可能に。
これによりちからもち+はらだいこのアクアジェットは無振りガブリアスを乱1という先制技なのにアホみたいな火力に。大抵のポケモンはこれで叩き潰せる。

かつては相性的に苦手だったドラゴンタイプも、新たに追加された「フェアリータイプ」のタイプ一致技「じゃれつく」によって大抵蹴散らせる。
このため、対処必須の強豪の一角となっている。

まさに青い悪魔である。



ただし、この化物染みた超火力は特性「ちからもち」に頼りきってる面が大きく、特性「ミイラ」を持つデスカーン等は相変わらず天敵と言える。
また、何やってくるか大体想像がついてしまうので、対策が取り難いタイプの芸達者なポケモンでもなく、絶対無敵という訳でもない。

ドラゴンタイプもマリルリより素早い連中が多く、フェアリー対策で「どくづき」を持っていることがあるので要注意。
ガブリアスに至っては高い素早さと高火力でゴリ押しされることがあるため、積まれると安易な後出しは困難。
メガフシギバナウォッシュロトムなども相性的に厳しい。
扱う際にはちゃんと考えて指示してあげよう。


隠れ特性は草技を無効化し攻撃力を上げる「そうしょく」
これにより弱点が一つ減り耐久がより安定する。

ただし「ちからもち」が無くなる為火力は皆無で使い勝手は大きく変わる。
火力が無い為「ちからもち」型とは一転して基本は高い耐久を活かしたジワジワ型になるだろう。幸い補助技は充実している為耐久型はやりやすい。

SMでは同タイプでアシレーヌカプ・レヒレが登場。
前者は特殊アタッカー、後者は耐久寄りなステータスなので差別化は容易だが、前作と比べると対戦では数を減らしている。
というのも本作ではカプ神をはじめとした強力なフェアリータイプが増加したので「他のフェアリーで」と採用機会を減ってしまい、トップメタのカプ・テテフの「サイコフィールド」の「相手対象の先制技を無効にする」効果で強みの一つだったアクアジェットが潰されてしまうのが大きい。
そして増加したフェアリー対策にサブ技として技の搭載率が上がったのも痛い。

マリルリ自体はファイアローのように大幅な弱体化はしてないが、環境の変化とライバルが増えたので採用されにくくなった……
と思いきや、SMレート末期には要対策のバシャーモをどの型であろうと鉢巻「アクアジェット」で安定して処理できるためか、アシレーヌと使用率が逆転。
何だかんだ言ってこのポケモンのポテンシャルは非常に高いのであった。

このように化けものじみた強さを持つが、厳選や育成は非常にやりやすい部類である。
というのも、XYではルリリ自体が序盤に出現する上に野生のルリリは3V以上が確定している。
(XYではタマゴ未発見グループはルリリに限らず3Vが保証されている)
ORASではルリリに対する個体値補正はなくなったが、マリル/マリルリは野生出現するので、「ずかんサーチ」で★3つ(=3V)の個体を探せばいい。
一度メスの個体を捕まえ、マリルに進化させて同じタマゴグループに属するポケモンと一緒に育て屋に預けた場合、タマゴから産まれるのはマリルである。
(厳密に言えば親となるマリルかマリルリに「うしおのおこう」を持たせた場合にルリリが生まれるが、
 ほとんどの場合厳選において「かわらずのいし(持たせた親の性格の子が産まれる)」、
 「あかいいと(親の個体値をランダムに5つ遺伝させる)」を2つとも持たせたまま預けることのほうが多く持たせる余裕がない上に、
 ルリリは「はらだいこ」と「アクアジェット」を遺伝しないため「はらだいこ型」においては何の問題にもならない)
無論マリルはタマゴを産めるため、他のタマゴ未発見グループと違っていちいち進化させる必要がなく、そのまま育て屋に預けることができる。

このようにニョロモやブイゼルなどから「はらだいこ」、「アクアジェット」を遺伝させる必要こそあるが、それを考慮しても厳選難度は非常に低い。
厳選の入門においておススメなポケモンであると言えよう。
育成面においても経験値タイプがなんと80万タイプ(標準が100万、600族といわれるものが125万)であるため成長スピードがかなり早く、
レベル50までにレベルアップで「アクアテール」も「ばかぢから」も「じゃれつく」も覚えるため「ハートのウロコ」は基本的に必要ない。

USMでは教え技で「アクアブレイク」を習得した。
元々トリパ以外では「たきのぼり」による怯みを狙いづらく、「アクアテール」は外すリスクがあるので利用価値は高い。


ポケットモンスターSPECIALでのマリルリ


第4章アクア団幹部・ウシオが使用。他の個体と違って主人よろしくやたら凶悪な顔付きをしている。


■アニメでのマリルリ


ケンジの手持ちとして進化前のマリルを、カスミもその子供(?)のルリリを所持している。


番外編『ぼくたちピチューブラザーズ』では、主人公のお姉さん的立ち位置で、普段は優しくおっとりだが、怒らせると月に変わっておしおきされる。
うさぎだけに(CV:三石琴乃)。
因みにAGになってからのサイドストーリーには姪のルリリ(CV:KAORI)が登場。
姪がいる、ということは結構な歳なのかもしれない……。


DP編シンジの手持ちとしてクロガネジム戦で初登場。
イシツブテの「めざめるパワー」と「いわなだれ」のコンボに敗れ、「使えない奴」と切り捨てられポケセンにいた少年に渡された。
それが数年後に前述通りの超強化を果たし一戦級で使われる様になってしまったのだから本当に皮肉な話である。


■ポケダン


マリル・ルリリ兄弟が『探検隊』でサブキャラとして出ておりやたら災難な目に遭う上、ルリリはスリープの餌食になりかけた。


救助隊』ではレベル1ダンジョンの「しあわせのとう」中層に最深層のポケモンを上回るステータスを引っさげ登場。
言うまでもなくパラセクトなどにならぶ救助隊敵ポケモンブラックリスト入りを達成した。3桁のHP、射程10マス命中100で威力も高く鈍足がつくこともある「バブルこうせん」、
そしてちからもちとの相乗効果でふっかつのタネを2~3個パーにする奇跡を起こしたりする「ころがる」でこちらを圧倒する。最悪なことに出現ダンジョンでは他にも強敵が多く、経験値稼ぎも困難である。
そうして50Fでラッキーを勧誘したい救助隊を血祭りに上げる勇姿から青い悪魔として恐れられたのであった。*1
そしてこの青い悪魔呼ばわりは後の世代の躍進と共に、ポケダンプレイヤー以外にも浸透していったのである。

まぁ例に漏れず『探検隊』では弱体化し経験値タンクと化すのだが。


■ポケモンGO

金銀からの登場なのでジョウト地方のポケモンの登場と共に解禁された。
能力は当初はCPが個体値MAXでフル強化しても1600に届かないし、GOでは特性がないため弱ポケ扱いされていた。
しかし、トレーナーバトルが解禁されてから評価が一変。
スーパーリーグではCPが1500以下が出場条件のため、マリルリはかなりの強化が必要ではあるが能力はかなり高く、タイプも恵まれていて、覚える技もゲージ技はハイドロポンプ、じゃれつく、冷凍ビームとエネルギーは高めではあるもののタイプ一致技に草に対抗できる冷凍ビーム持ちと隙はかなり少ない。
このためマリルリの対策なしでは冗談抜きで負けを意味する。
スーパーリーグでも青い悪魔は健在だった。
ポケモンGOでは本家と違いバランス調整が度々行われているが、だいたいマリルリの弱点である草タイプや電気タイプが強化されている。それでもマリルリを見ない日はないと言っても過言ではない。いかにマリルリがスーパーリーグの環境を支配しているかわかるだろう。
なお、ハイパーリーグ以上ではさすがにCPが低すぎるため採用されてない。




追記・修正は相撲取りか、脂肪まみれの人がお願いします。

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