ポケモンハンターJ

登録日:2021/11/27 Sat 18:02:38
更新日:2025/03/22 Sat 19:32:50
所要時間:約 5 分で読めます





なに……!? 軟弱者め……!


出典:『ポケットモンスター ダイヤモンド&パール』第129話『復活のレジギガス!J再び!!』、
2006年9月28日~ 2010年9月9日まで放送。
OLM Team Kato、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon


ポケモンハンターJとは、アニメ『ポケットモンスター ダイヤモンド&パール』(以下『DP』)の登場人物。

CV:本田貴子

【概要】

『DP』第20話『ポケモンハンターJ!』にて初登場し、本シリーズにおける準レギュラーキャラクターの一人となる。
原作ゲーム中には登場しない、アニメオリジナルキャラクターでもある。

ポケモンハンター(密猟者)として指名手配を受けている女悪党。「J」は偽名か通称に過ぎないことは明らかで、本名などほぼ全てのパーソナルデータ、及びハンターになった経緯やこの稼業を続けている目的・理由は不明。年齢も不詳だが、外見からして20~30代くらいか。
外見は黒いロングコートを纏った銀髪外はねショートヘアという出で立ち。また基本的にはサングラスで目元を隠しているものの、自身の所有する飛行艇の中で過ごしている時や依頼人との交渉時などには外している。
なお、素顔はイブキをもう少しキツめにした感じの釣り目なクール美女……だが、普段なら年上に目がないタケシは反応していない*1
単独ではなく何人か部下を引き連れて活動しているが、彼女の一味にはロケット団をはじめ他の悪の組織のように特に名称は無い様子。

捕獲する際はモンスターボールを用いず、左手に装着した特殊な機械からレーザー光線を照射してターゲットとなるポケモンを固める。
これを浴びせられた対象は動けなくなる上、全身の体色が濁った金色になってしまう*2
解除するには捕獲用カプセルのスイッチを押す*3か、レジギガスの「めざめるパワー」で無理やり起こしてもらうしかない。つまりカプセルが壊れるとどうなるのは不明。下手したらレジギガスを目覚めさせなければ永遠に仮死状態になってしまうかもしれない。
しかも、件の光線は人間にも、そして人知を超えたパワーを誇る伝説のポケモンにまで効くというとんでもないシロモノ。かがくのちからってすげー!

ちなみに警察の追跡を振り切り続けていられるのは、カモフラージュ機能付きの巨大な飛行艇シンオウ地方中を転々としているため。
更に、サングラスはターゲットの居場所を捕捉することもできる。


【人物】

一人称は「私」で、二人称は依頼人相手でもサトシたちに向かっても一貫して「貴様」。
丁寧語も敬語も使わず、口調は冷徹かつ男性的。

利益のためならポケモンが誰かの手持ちであれ野生であれ、そして他のトレーナーや部下……そう、人間すら傷つけることを厭わない冷酷非道な性格。
ポケモンのことは平然と「商品」呼ばわりしており、利益の有無という観点以外でその命を顧みることはない。もはやハンターというより強盗団の女首領
おまけに「その気になれば殺人すら行う」との旨の発言までしてのけた、アニポケ史上五指に入るはずの残忍なド外道
実際、飛行艇にてサトシたちが乗っている格納庫を遥か上空で切り離し、その中から命乞いする部下*4もろとも巻き添えにして抹殺しようとしたことがある。

そのあまりの巨悪ぶりのせいでロケット団にすら嫌われ*5、仕事の妨害を企てられたこともあった。
更にサトシをして「あんまり頭に来て……どうにかなりそうだぜ!」とまで言わしめている
劇場版においては、Jのように冷酷で過激な言動を見せる悪役ゲストキャラは時々見られる。
だがアニメの準レギュラーキャラクターというくくりで見れば、彼女は歴代でもかなり異色の部類に入るだろう。

一方で、奪ったポケモンを意味ありげに見つめる場面もあったが、その胸中も過去も結局は明かされずじまいだった。
ちなみに、自身が商品的価値を見出せば依頼の対象ではないポケモンも捕らえることがあり、サトシのピカチュウやロケット団のニャースにもその魔の手を伸ばしている。
理由はそれぞれ「『ボルテッカー』を覚えているから」、「喋るニャースは珍しいから」。
後者はわからんでもない。

犯罪者なりにプライドやポリシーはあるようで、依頼人が途中で勝手に依頼を取り下げた場合*6は、二度と依頼を受け付けないことにしたり、ポケモンの捕獲や依頼人との取引は自ら先頭に立って行ったりしている。
そういった一面も併せ持っているからか、仲間であろうと時としてあっさり切り捨てる人物ながら、意外にも部下たちからは慕われている模様。

加えてアニポケの悪役では珍しく、ポケモンバトルに一切興味を示さず、目的達成を何よりも最優先するリアリストであることも特徴の一つ。
基本的にポケモンを捕獲したり、追手を撃退したりする時などに限ってバトルを行うことにしているようだ。
度々立ちはだかるサトシ一行も邪魔者程度にしか思っておらず「極力関わりたくない」といった態度で接するが、彼らが飛行艇に侵入した時は直接制裁している。「追われたら追い返す」主義なのだろうか。
だが、いざ本気を出せば経験を積んだベテラントレーナー伝説のポケモンでさえも苦戦させる実力者でもある。
ポケモンハンターなんてやらなければ、ポケモンリーグで好成績を残せそうなものを……。
言い換えれば仕事に支障を来さないよう、余計な戦闘の回避を徹底しているポケモンハンターの鑑(?)とも解釈できるが。
※ポケモンの密猟と強奪は違法です。

極めつけに地味に運動神経もすごいし、とてもタフ。
高速で飛行するボーマンダの背中に支えも無しに微動だにせず立つわ、ピカチュウのアイアンテールを(左腕の機械をにしたとはいえ)片手で受け止めるわ、果てはアグノムユクシーの攻撃を生身で受けても無事という超人。
もしかして実はマサラタウンご出身でいらっしゃる?

手持ちポケモンも異常な程強いので、正直女性トレーナーの中では最強格だろう。



【手持ちポケモン】

戦闘要員および移動要員ポジションの600族。エース格と見られる。ボーマンダの背に乗っているJを思い浮かべる視聴者は多いはず。実際、OPテーマ『ハイタッチ!』でもその背の上で不敵な笑みを見せる彼女の姿が描かれていた。

そして、まさか6V……かどうかは判らないが滅茶苦茶強い。
サトシのポケモンは勿論、シゲルカメックスレジギガスすら圧倒する強敵である*7
下手したらシロナさんのガブリアスや、少し後に登場したあの伝説厨の相性が五分のラティオスに限らず、ジュカインを除く全ての相手に勝利し決勝戦で6タテするほどのダークライ(ただし「れいとうビーム」持ちな上に「ダークホール」への対策は必須*8)とも互角以上に渡り合えるのでは?

ご存知ヒカリの天敵。
糸を吐いてトレーナーやポケモンを拘束するので捕獲要員ポジションと思われる。

強いは強い……が、やや影が薄く、しかもいつの間にかいなくなっていた
「ドラピオン……どこ行った?」


【末路】

『DP』第151話『アグノムユクシー・エムリット!』にて、ギンガ団からタイトル通りの3匹を捕獲する依頼を受けてこれを遂行。3匹をギンガ団に引き渡した後は、例によって速やかに撤収しようとする。

……が、実はユクシーとエムリットは捕獲される直前に「みらいよち」を放っていた。
「みらいよち」は攻撃が相手に届くまでに時間差がある技だが、まさにJたちが乗っていた飛行艇に直撃した結果、飛行艇は操縦不能に陥ってリッシ湖に墜落。それ以後の消息は不明のままシリーズは終了した。
彼女のサングラスが湖底へと沈んでいく描写が、その行く末を暗示しているのかも……?


【余談】

  • アニポケ史上初、生死不明のまま退場したキャラクター*9にして、サトシが最後まで勝てなかった悪役でもあり、このような形での退場を残念がる声も聞かれる。
    先述の通り、Jは生身でも超人的に強いので生存説を推す視聴者も少なくない。
    「全ての地方が舞台」と明言されていて、過去のシリーズのキャラたちも度々登場している新無印ならワンチャンあるか?と思われたが、再登場はかなわないまま同作は完結した。
    極めつけは『めざポケ』10話で明らかにオマージュしたとしか思えない男性ポケモンハンターまで出る始末で、やはり再登場はしづらかったのだろう。
    Jのことなのでキーストーンとボーマンダナイトをどこからか奪い、ボーマンダがメガシンカを引っ提げて出て来る可能性も捨てきれなかったが*10




追記・修正は、伝説のポケモンを捕獲してからお願いします。

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最終更新:2025年03月22日 19:32

*1 基本的にタケシは悪人と判っている女性相手なら例え美人であってもデレデレすることはない。

*2 J曰く「死んではいない」とのことだが、大事な手持ちをこんな状態にされたトレーナーの心配や怒りは想像に難くない……。

*3 首から上だけを解除するという芸当も可能。捕獲したニャースとはこれで会話した。

*4 命じられた側も気が進まなかった

*5 その理由は、Jに向けてではないが後年『ポケットモンスター サン&ムーン』においてニャースが言った「ニャーたちは正義の悪であって悪の悪じゃないのニャ!」とのセリフに集約されている。

*6 項目冒頭の台詞はその際の依頼人に対する怒りの言葉である。

*7 作中におけるレジギガスは、ジンダイのレジロックレジスチルレジアイスの三体を同時に相手取れるほどの力を持つ。

*8 対策は相性の良いポケモンに「ねごと」を覚えさせて挑む・強い信頼関係で覚醒させる、など。だが前者の戦法を使用したヘラクロスは「ゆめくい」であっさり返り討ちに遭い、後者の戦法を使用したジュカインは一応勝利したが、ラティオスを筆頭にまだ5体も手持ちを残していたため、対策をしても簡単に勝てる相手ではない。

*9 史上初だが唯一ではない。ほぼ同時にアカギが、後には『XY』においてフラダリが同様の形で退場している。

*10 『サン&ムーン』にてタケシカスミが再登場した際、二人ともメガシンカを会得していたという前例がある。