戦桃丸(ONE PIECE)

登録日:2022/10/02 Sun 03:31:29
更新日:2025/02/19 Wed 23:15:01
所要時間:約 5 分で読めます






わいのガードは世界一!!!



漫画ONE PIECE』の登場人物。



【プロフィール】

本名:戦桃丸
所属:海軍本部科学部隊→海軍本部
役職:海軍本部科学部隊隊長(ベガパンクのボディーガード)→海軍将校(階級不明)
悪魔の実:なし
覇気武装色見聞色
CROSSGUILD懸賞金:5星(5億ベリー相当)
年齢:32歳→34歳
誕生日:3月10日(3←せん,10←とうまる)
星座:魚座
身長:279cm
血液型:F型(現実だとB型)
初登場:単行本52巻・第508話・『修羅の島』
出身地:偉大なる航路金時山
主な上司:ベガパンク黄猿
好物:おにぎり、焼き芋
嫌いな食べ物:熊鍋
CV:伊倉一恵


【概要】

海軍本部「海軍本部科学部隊隊長」として天才科学者Dr.ベガパンクのボディーガードを務めていた男。
ベガパンクのことは「パンク野郎」もしくは「パンクのおっさん」と呼んでいる。

上司のベガパンクと同じく正式な海兵ではないが、それと同時に海軍大将“黄猿”の部下。
黄猿の事を「オジキ」と呼び、機械音痴な彼に手を焼いたりと黄猿のお目付け役を担っている様子。

新世界編ではベガパンクのボディーガードを続けながらも正式な海兵として海軍に入隊。
階級は不明だが海軍コートを羽織っている為、少尉以上の将校クラスである。


【容姿】

外見はぶっちゃけ『鉞担いだ金太郎』。
因みに「せんとうまる」という名前だが戦ではなく戦が正解。なのに金太郎とはこれ如何に。

黒髪のおかっぱ頭に巨大な鉞を担ぎ、赤い腹掛けを着用した大男で、かの有名な日本の昔話『金太郎』を彷彿とさせるというか元ネタそっくりな外見が特徴。
着用している赤色の腹掛けには白い『三ツ巴』の文様とさらにその中央に謎のひし形のマークがある。
前掛け一枚という大胆な恰好に見えるが、よく見ると下半身に渋い花柄の和服を履いているので、後ろから見られても平気。
ルフィからは「まさかり」と呼ばれている。

全体的に『金太郎』をモチーフとしたデザインであるがその眼光は鋭く、左腕には「戦」と彫られたタトゥーがあるなど、なかなか厳つい外見。
あと元ネタだと年齢は3~5歳くらいの男の子だがこちらは初登場時点で32歳である*1
また左目に頬まで伝う縫い目傷がある。


【人物】

一人称は「わい」。
上司にあたるベガパンクのことを「パンク野郎」「パンクのおっさん」と呼び、同じく上司である黄猿のことは「オジキ」と呼びつつも終始タメ口で接するなどふてぶてしい態度が目立つ無頼漢。

幼少期からその血気盛んな気質は健在だったらしく、その乱暴さ故に村から追い出され熊数体を相撲でねじ伏せて山のボスとして君臨していた。
そんな中人里を荒らす熊退治の任務のため派遣された黄猿・ベガパンクと出会い、ベガパンクがその強さに惹かれたことで彼のボディガードとして雇われることとなった。
おにぎり欲しさに仕事を探していたあたりこの頃からおにぎりが好物だった様である。

そんな生い立ち故か「わいは海賊に何の因縁もねェけどな」とも語っており、海軍としての責務よりベガパンクを優先するなど、上司同様あまり組織人としての自覚はない様子。

「世界一ガードの固い男」であると同時に「世界一口の固い男」とも自称しているが、そのくせやけに口が軽く、いろいろな情報をやたら詳しく喋ってしまっている、しかも自覚ナシ。
この悪癖については本人曰く、「──あ 今のはわいが自発的に教えたんだぜ てめェの質問には答えねェ」とのこと。
とはいえそれ以外は普通に常識人であるため、任務には忠実。
また黄猿に何度も電伝虫の使い方を教え、それでも覚えない彼に手を焼いたりしているなど苦労人でもある。


【戦闘能力】



ほいさ!!!


戦闘スタイルは元ネタと同じく肩に担いだ巨大な鉞と突っ張りなどの相撲技で戦うパワーファイター
あと熊…もといベガパンクによって生み出された王下七武海バーソロミュー・くまを元にした、試作品(プロトタイプ)パシフィスタを率いている*2
本人曰く、悪魔の実の能力者ではないとのこと。

シャボンディ諸島にて初めて麦わらの一味と対峙した際には「鉞の出番もねェ……」と己の体術のみでルフィを追い詰めており、劇中でその鉞を使用したのはデマロ・ブラックを文字通り叩き潰した時だけ。
「海軍本部科学部隊隊長」として天才科学者ベガパンクのボディーガードを務めていた実績や海軍に正式に入隊して2年足らずで将校にまで上り詰めている*3ことからかなりの実力者であることがうかがえる。

口の固さはおいといて、かの重要人物ベガパンクの護衛を任され、「世界一ガードの固い男」と自負するだけあって非常に高度な「武装色の覇気」の使い手。
ルフィが原作939話で回想したことによれば、ワノ国編でその存在が明らかになった武装色の上位技術である「内部破壊の覇気(仮称*4)」シルバーズ・レイリーと同じく扱う。
「内部破壊の覇気」とは、覇気を使う際、「力む」のではなく、不必要な場所の覇気を拳や武器に「流す」イメージのもとで使うことで、「武装色」硬化の更に一段上となる内部から対象を破壊する覇気を纏う技術のこと。
戦桃丸はこれを用いてルフィのゴムゴムの銃乱打(ガトリング)を弾き返したり、本来物理攻撃が無効であるルフィに触れずしてダメージを与えている。
ただしルフィがまだ覇気を覚えてなかった頃の偉大なる航路編の回想のためか、939話の回想シーンではレイリー共々武装硬化の変色は描かれていない。

分冊百科『ビブルカード』にて「武装色の覇気」のみならず「見聞色の覇気」も扱えることが判明。

◆技

  • 足空独行(アシガラドッコイ)
覇気を纏った突っ張りで相手を弾き飛ばす。
技名の由来は「金太郎伝説が残る足柄山」からだと推測される。


【来歴】

◇偉大なる航路篇

シャボンティ諸島編

シャボンディ諸島では天竜人の元から脱走を図った奴隷にして元海賊のデビル・ディアスが首輪の爆発で倒れた場面を遠目から目撃しており、みっともないと酷評していた。
因みにこの際はシルエットのみでの登場。
その後ルフィ超新星達がヒューマンショップで暴れ、ルフィが起こした天竜人暴行事件の通報により、上司である黄猿や数体のパシフィスタと共にシャボンディ諸島に出陣。
電伝虫の使い方を忘れたため連絡がつかない黄猿に呆れつつも、超新星達にパシフィスタをけしかけた。

しかしPX-4が麦わらの一味に破壊されたことで、自身はPX-1を引き連れて麦わらの一味拿捕のため動き出す。
実力差で一味を圧倒し、更にはようやく連絡がつながった黄猿まで現れたことで、一味は到底勝てないことを悟り逃走を選択。
追撃しようとするも黄猿はシルバーズ・レイリーによる横やりで動きを止められ、更にはなぜかそこへ突如バーソロミュー・くまが乱入。
味方であるはずのPX-1はくまのニキュニキュの実の能力でどこかに吹き飛ばされてしまった挙げ句、くまによって一味もバラバラに飛ばされてしまい全員を取り逃がしてしまう。

マリンフォード頂上戦争編

マリンフォードでの頂上戦争開始から約1時間半後、数十体のパシフィスタを引き連れて白ひげ海賊団の背後を突く形で参戦*5
元々の作戦では敵を包囲し一網打尽にする予定だったがその作戦は白ひげに感づかれていたのでそのことには失敗しながらも、黄猿から多少の軍艦は破壊してもいいと許可を貰い、挟み撃ちにする形で白ひげ海賊団傘下の海賊達を追い込んでいった。

その後、何体ものパシフィスタを、味方と認識されてるのを利用したハンコックによって沈められてしまう。
ハンコックを止めようと問い詰めるも、「恋はいつでもハリケーンなのじゃ!」と高らかに宣言するハンコックの変な態度には終始圧倒されっぱなしであった。

◇新世界編

戦争終結後、ボディーガードを離れ正式に海軍に入隊。
階級は不明だが将校となり、これまで通りパシフィスタを率いている。

かつて2年前バーソロミュー・くまが麦わらの一味をどこかに飛ばし、人格を失った後もサウザンドサニー号を守り続けていたことから、必ず一味がこの島に再集結すると読んで、シャボンディ諸島66番グローブの基地でいつでも迎え撃てるよう待機していた。
シャボンディ諸島に麦わらの一味が再集結しているという情報を受け、PX-5とPX-7を引き連れて出撃。
しかしその正体は麦わらの一味を騙り、本物の知名度にあやかって仲間を集めていたデマロ・ブラックという偽物であった。
ニセルフィことデマロ・ブラックと対峙し、彼が麦わらのルフィを名乗って脅してきた際には

”麦わら”はおめェみてェな
カスじゃねェよ!!!!

と一蹴すると同時に鉞を叩きつけ、一撃で仕留めた。
読者全員が言いたかった事をズバッと言ってくれた。

しかしその現場には偶然、本物のルフィもある事情から紛れ込んでおり、パシフィスタの判別能力からルフィがいることを知った戦桃丸はすぐさまPX-5を差し向けるも2年の修行を経て覇気を修得したルフィに攻撃を見切られ、一撃で殴り倒されてしまう。
またその後合流したゾロサンジにもPX-7を一撃で破壊され、彼が強く懸念していた麦わらの一味の成長を目の当たりにしたのだった。
ルフィが「武装色の覇気」を纏ったことに驚きつつ、ルフィ自身には「お前とはまたどこかで会えそうな気がする」と言われ、再びルフィを取り逃がしてしまった。

その後はシルバーズ・レイリーにたち塞がれたこともあり、肝心の麦わらの一味こそ取り逃がしたものの、パシフィスタを失った後もデマロに騙された他のルーキーたちのほとんどを捕らえた、しかも本人は無傷。
試作品(プロトタイプ)」のパシフィスタたちを深く損傷されたことを報告すると同時に麦わらの一味が潜伏期間中にめまぐるしい成長を遂げた事と、麦わらの一味が完全復活したことを伝えるのであった。

ワノ国編では本人は登場しないがルフィの回想として登場。
「内部破壊の覇気」の修得に熱意を燃やすルフィがレイリーと同じく戦桃丸のことを思い出していた。

未来島エッグヘッド編

シャボンディ諸島を離れており、エッグヘッド島に滞在。

休日だったが、ベガパンク「シャカ」の指示で、急遽セラフィム達の指揮官として出撃。
ロブ・ルッチCP-0と”四皇”麦わらのルフィが戦う光景に戸惑うが、ベガパンクから通信で「ベガパンクの命を狙うCP-0を追い払ってほしい」と頼まれる。
自分も世界政府に対する謀反人になると焦る戦桃丸だったが、ベガパンクに昔食事にも困っていた戦桃丸を拾った恩のことを言われ、仁義を重んじるその「圧」に負けてベガパンクへの加勢を決意。
セラフィムたちに指示を飛ばすが、戦桃丸のガードを突き抜けて覚醒したルッチの攻撃が胸を貫く。

自分が意識を失えばセラフィム達は威権チップをもつCP-0に指揮権を奪われてしまうため、戦桃丸はルフィと負傷したベガパンク「アトラス」が真空ロケットで撤退するまでの時間なんとか意識を保ち、撤退を見届けて倒れ伏した。

麦わらァ!!
パンクのおっさんを頼む!!

その忠義とギリギリまで意識を保ち続けた胆力にはカクにも「(敵に回ったことが)惜しいのう」と評された。

その後、意識を取り戻すと島民を島から逃げるようにと指示して、パシフィスタ“マークIII”を50体起動させ、ベガパンクと麦わらの一味がエッグヘッドを無事に出航できるよう指示を出し始めた。
しばらく島内に立て籠り、海軍からベガパンク一行を守っていたが、島内への侵入を開始した友人である黄猿と激突*6
奮戦するものの、彼の実力に敵わず敗北してしまう。

その後、既に満身創痍ながらも意識を取り戻し、研究層から落下してきたボニーを救出。
しかし直後に再び意識を失い、海軍に身柄を確保された。

しかし、島全体に響き渡ったある人物の「覇王色の覇気」によって海兵の殆どが気絶。
戦桃丸は混乱に乗じて小舟でエッグヘッドを後にするが、恩人の死やかつての自分の師に敵対してしまった事を経たことにより心に傷を負ってしまい、その目には涙が浮かんでいた……。

◇映画版

ブエナ・フェスタによる海軍への通報により、海賊達が多数集結したデルタ島にパシフィスタを率いて参戦。

的確に指示を出す一方、パシフィスタやフォクシーバギーら共々ナミによる“ゼウス・ブリーズ・テンポ”の直撃を受けたり、ペローナのネガティブホロウを食らって膝をついて「かわいくねえなお前」と言われたりとギャグキャラ扱いだった。

究極バレットの登場にはさすがの彼も驚いており、電伝虫で黄猿に事態を確認する声が動揺していた。


【余談】

  • 声優
担当声優の伊倉氏は、アニメオリジナルエピソードナバロン要塞編料理長ジェシカや、大谷育江氏の療養期間中にチョッパーの代役を一時受け持っていた。
また、フクロウに並び成人の男性キャラを女性声優が演じているというのはONE PIECEにおいては結構珍しいケースである。

  • ルフィとの関係
デマロ・ブラックを一蹴りした際の言動から、ルフィのことは敵という関係ながらも内心彼の実力や人柄を認めているような節が見られる。
新世界編でも彼を迎え撃つためにボディーガードを離れ正式な海兵となり、集結の知らせを受けた際には真っ先に出陣していることからも相当ルフィ拿捕に情熱を注いでいるような描写もある。
一方でルフィも彼には敵意はさほど持ってないようで、「お前とはまたどこかで会えそうな気がする」と発言していた。

更に余談に次ぐ余談ではあるが、戦桃丸役の伊倉氏とルフィ役の田中真弓氏は、かつて『魔神英雄伝ワタル』において当初は敵対するものの後に親友になる二人を演じた過去があり、またサクラ大戦シリーズでは共に帝国華撃団のメンバーだった(ちなみに華撃団の方には他にもONE PIECE出演声優が複数いるので探してみよう)。





何も答える筋合いはねェな…

言った筈だ わいは『世界一口の固い男』 戦桃丸だ

せんとう丸だな………

「──あ 今のはわいが自発的に追記・修正したんだぜ てめェの質問には答えねェ」

……そうか

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  • 海軍本部
  • 初登場がシャボンディ諸島編
  • 加害者にして被害者
  • 3月生まれ
  • 3月10日生まれ
  • うお座
  • 斧使い
最終更新:2025年02月19日 23:15

*1 実際の金太郎伝説では、頼光と金太郎が出会ったのは 数えで18歳の時である。こちらもこの時代ならどう考えても成人である。

*2 なお試作品であるこのパシフィスタ達は戦桃丸が正式に海兵になったあとも彼の元にいる。

*3 作中ではコビーヘルメッポが2年でそれぞれ大佐と少佐に昇格しているが、世界徴兵で海軍に入隊した藤虎緑牛はいきなり大将となっているため、戦桃丸も過去の実績を考慮されて将校待遇で入隊した可能性もある。

*4 正式名称がないため、読者の間では便宜上「流桜」と仮称されることが多いがそもそも「流桜」とは、正確にはワノ国における「武装色の覇気」の名称である。そのためこの記事では別の呼称として「内部破壊の覇気」と仮称する。

*5 ベガパンクが開発した人間兵器は実地試験としていろんな事件に送り込まれており、その噂は白ひげをはじめ新世界の海賊達の耳にも入っていた。

*6 本来ならば黄猿は彼を飛び越えて侵入することもできたものの、戦桃丸の「立ち塞がる男の覚悟」に筋を通すべく、そしてマークIIIの指揮権奪取のために敢えて戦うことを選んでいる