登録日:2026/08/06 Thu 20:20:15
更新日:2026/08/11 Tue 12:04:14
所要時間:約 18 分で読めま(ry 福永おーーっと大丈夫か!?
解放と爆発
手綱を引き絞られて
彼は落ち着きを取り戻す。
そうだ、はやる気持ちを抑え
自分こそが勝利に値するのだと
疑いを持たず時を待て。
機はおとずれた。
さあ解き放つがいい
体内に脈打つ勝利への渇望を!
今こそ爆発させろ
四肢に宿った才能を!
エピファネイアとは、日本の元
競走馬、現種牡馬である。
超良血と荒々しくも気高き才を顕現し、同期
キズナと共に現代の日本競馬を牽引する者。
目次
【データ】
生年月日:2010年2月11日
父:
シンボリクリスエス
母:シーザリオ
母父:
スペシャルウィーク
調教師:角居勝彦 (栗東)
馬主:キャロットファーム
主戦騎手:
福永祐一→クリストフ・スミヨン
生産者:ノーザンファーム
産地:北海道安平町
獲得賞金:6億9,858万円
通算成績:14戦6勝 [6-2-1-5]
主な勝鞍:
'14ジャパンカップ(GⅠ)、
'13菊花賞(GⅠ)、'13神戸新聞杯(GⅡ)、'12ラジオNIKKEI杯(GⅢ)
五世代血統
| シンボリクリスエス |
Kris.S |
Roberto |
Hail to Reason |
Turn-to |
| Nothirdchance |
| Bramalea |
Nashua |
| Rarelea |
| Sharp Queen |
Princequillo |
Prince Rose |
| Cosquilla |
| Bridgework |
Occupy |
| Feale Bridge |
| Tee kay |
Gold Meridian |
Seattle Slew |
Bold Reasoning |
| My Charmer |
| Queen Louie |
Crimson Satan |
| Reagent |
| Tri Argo |
Tri Jet |
Jester |
| Haze |
| Hail Proudly |
Francis S. |
| Spanglet |
| シーザリオ |
スペシャルウィーク |
サンデーサイレンス |
Halo |
Hail to Reason |
| Cosmah |
| Wishing Well |
Understanding |
| Mountain Flower |
| キャンペンガール |
マルゼンスキー |
Nijinsky |
| シル |
| レディーシラオキ |
セントクレスピン |
| ミスアヤシガワ |
| Kirov Premiere |
Sadler's Wells |
Northern Dancer |
Nearctic |
| Natalma |
| Fairy Bridge |
Bold Reason |
| Special |
| Querida |
Habitat |
Sir Gaylord |
| Little Hut |
| Principial |
Le Fabuleux |
| Pia |
| 5世代内の近親交配 |
Hail to Reason 9.38% 4×5 |
【誕生】
2010年2月11日、北海道安平町のノーザンファームで生まれた鹿毛の牡馬。
父は3歳で天皇賞・秋を制覇し、天皇賞・秋と有馬記念を連覇した
“漆黒の帝王”シンボリクリスエス。
母は日本競馬史上初めて日米のオークスを制した
“二つの国の女王”シーザリオ。繫殖牝馬としては当時、1勝馬までしか輩出できていなかった。後年にはリオンディーズ、サートゥルナーリアと名種牡馬を輩出しているが、その中でもエピファネイアは最高傑作と名高い。
母父はレジェンド騎手
武豊に
初ダービーをプレゼントした
“日本総大将”スペシャルウィーク。
Roberto、
サンデーサイレンス、
マルゼンスキー、
Northern Dancerと血統表には日本競馬を支えた数多くの名馬たちが集う、まさに超良血馬だった。
厩舎は母シーザリオと同じ角居厩舎。
名前はキリスト教でイエス・キリストの顕現を記念する祝日を指すEpiphaniaと名付けられた。
競走馬として
2歳 ~荒ぶる魂 出陣す~
2012年10月21日、菊花賞と同じ日に行われた京都競馬場の2歳新馬戦芝1800mでデビュー。当時、菊花賞日の新馬戦というのは3年前のローズキングダム/ヴィクトワールピサ、4年前のアンライバルド/リーチザクラウン/ブエナビスタ/スリーロールスなど、伝説のレースになる事が多いことで有名だった。鞍上は母シーザリオの主戦騎手だった福永祐一。
デビュー戦には後のダート重賞3勝馬クリノスターオーなどが出走していたが、前評判通り上がり33秒5の末脚を発揮し勝利。二戦目に選んだオープン特別の京都2歳ステークスでは単勝1.2倍の圧倒的支持を受け、再び上がり最速の末脚で勝利。勢いのままにラジオNIKKEI杯(GⅢ)に出走。前半1000m66秒台という超スローペースを3番手で進み、またしても上がり最速の末脚を発揮し重賞初制覇。クラシックの有力候補として名乗りを挙げた。
3歳春 ~現れてしまった気性、苦心のクラシック~
3歳になったエピファネイアは始動戦として弥生賞(GⅡ)に出走する。しかし、この1週間前に主戦だった福永騎手が騎乗停止となってしまっていた。仕方なく短期免許を取得していたウィリアム・ビュイック騎手が騎乗することになったのだが、スタート直後からエピファネイアは掛かりっぱなし。向こう正面に出てもとにかく前に出たがり、ビュイック騎手が必死に手綱を握って止めようとする始末。直線でようやく先頭に踊り出るも道中で体力を消費しすぎて、後続のカミノタサハラらに追い抜かれ4着に終わる。前進気勢が異常に強いという彼の大きな弱点が表面化してしまった一戦だった。
続いて福永騎手に鞍上が戻り皐月賞に出走。前走で気性面の課題が出てしまったものの、素質の高さから2歳王者ロゴタイプに次ぐ2番人気に推される。そしてレースは後の高松宮記念覇者コパノリチャードが1000m58秒という超ハイペースで引っ張ってしまい、このペースにコパノリチャードは勿論先団にいた
後の某120億事件の勝者ラブリーデイなども轟沈している一方で…
エピファネイアは1コーナーでスイッチが入ってしまい掛かりっぱなし。直線に入り先頭に躍り出ようとするも、ロゴタイプに騎乗していた
ミルコ・デムーロ騎手はエピファネイアをマークしており、直線で叩き合いの末ロゴタイプが抜け出し勝利。エピファネイアは半馬身差で届かなかった。
ならばと巻き返しを狙いダービーに出走する。福永騎手は角居師に当時まだダービーを勝ったことのなかった自分にぜひともダービーをと何度と語っていたといい、実に14回目のダービー挑戦にして訪れた最大のチャンスでもあり、正に負けられない一戦となった。
エピファネイアは当日、3番人気。そして1番人気はダービー初騎乗のロゴタイプ…ではなく、毎日杯と京都新聞杯を制したディープインパクト産駒のキズナ。かつて自身が勝利したラジオNIKKEI杯で3着だった馬である。
エピファネイアは道中で力んでしまい、向こう正面ではバランスを崩して福永騎手が落馬しかける場面も。福永おーーっと大丈夫か!?
直線では高低差200mの試練の坂を乗り越え逃げるアポロソニックを捉えるべく福永騎手が鞭を叩いて脚を伸ばしていくが、最後の最後にキズナの上がり最速の末脚に差し切られ半馬身差で敗北。武豊騎手が復活を宣言する一方で、福永騎手はまたしてもダービーに届かなかった。
3歳秋 ~超良血 ついに覚醒~
秋は神戸新聞杯から始動。キズナは
凱旋門賞へ向かい、その他のダービー出走馬達の多くも出走を回避していたため、エピファネイアは単勝1.4倍の圧倒的人気。レースはウインアルザスとヒルノドンカルロの2頭が大逃げする中で中団から進めていく。残り1000mから一気に距離を詰めていき、直線にコースに入って間もなく先頭に立つと、そのまま突き放して快勝。
そして迎えた菊花賞。キズナはもちろん、皐月賞馬ロゴタイプなどGⅠ馬は1頭も出走しておらず、前走の快勝ぶりから単勝1.6倍の圧倒的支持。レース当日は雨の影響で不良馬場での開催となった。前走とは打って変わり、逃げ宣言したバンデを見ながら3番手で進めていく。そして京都の2度の坂を乗り越え、抜群の手ごたえで直線に入ると…
後続の騎手達が必死に押しているのを尻目に、エピファネイアは一完歩ごとに後続を突き放していく。
後ろから追うものはおらず、そのまま5馬身差をつけてゴール。春の悔しさを晴らし、最後の一冠を掴んでみせたのだった。鞍上の福永騎手にとっては、これが初の牡馬クラシック勝利。
そしてスタートからゴールまで、なんと福永騎手は一度も鞭を使っていない。彼の内に眠る恐るべき才覚が、遂に実を結んだ瞬間だった。
4歳春~秋 ~消えかけた闘争本能~
4歳になり始動戦は当時GⅡだった産経大阪杯となった。少数8頭立てとなったものの、凱旋門賞帰りのキズナ、二冠牝馬メイショウマンボ、2年前の天皇賞馬ビートブラックなどが出走。単勝オッズ1.9倍の圧倒的人気を背負い、レースは折り合い重視で進めるも直線で末脚が不発しキズナの3着に敗れる。
続けて香港GⅠであるクィーンエリザベス2世カップに出走するも、やはり末脚が不発し地元勢であるDesigns On Romeの4着。
秋には天皇賞・秋に出走。三冠牝馬
ジェンティルドンナ、皐月賞馬イスラボニータ、天皇賞馬フェノーメノ、3年前に超レコードを叩き出した
トーセンジョーダンなどの豪華メンバーが揃うが、レースはカレンブラックヒルの緩いペースに掛かり気味であり、直線でスピルバーグに纏めて撫で切られ6着に終わる。
2014年ジャパンカップ ~府中に顕現した最強の力~
次走としてジャパンカップを選択する。このレースには、この年のドバイデューティーフリー(現在のドバイターフ)で当時の世界レコードを叩き出し、世界一となるレーティング130ポンドを獲得した
ジャスタウェイが出走予定であり、福永騎手がジャスタウェイに騎乗することとなったため、エピファネイアの鞍上にはクリストフ・スミヨンを迎えた。1番人気は一昨年、昨年と連覇中でありこのレースで引退を宣言していたジェンティルドンナ、2番人気は凱旋門賞帰りのハープスター、3番人気にジャスタウェイで、エピファネイアは4番人気に推される。そのほかにも天皇賞・秋から引き続き対決となるスピルバーグ、イスラボニータ、フェノーメノ、トーセンジョーダンに加え、この年のダービー馬ワンアンドオンリー、バイエルン大賞勝馬の独馬Ivanhowe、愛ダービー馬Trading Leatherが出走。
レースが始まるが、1000m59秒台でレースが進むもエピファネイアはスタートから向こう正面にかけて掛かりっぱなし。やっぱり誰が乗ってもこうなってしまうのか…
しかし、直線に入り先頭で粘るタマモベストプレイを捉えたその瞬間…!
エピファネイアが番手から爆発的な末脚を発揮してあっさりタマモベストプレイを抜き去ると、2番手以下との差がみるみる離れていく。
内目からジェンティルドンナが、真ん中外目からジャスタウェイが、一番外からハープスターが追い上げてくるが…
2番手ジャスタウェイ、3番手内にジェンティルドンナ!
歴戦の猛者達を相手に4馬身差完勝。レースの最初から最後の直線まで掛かりっぱなしだったにも関わらずである。
「今まで乗った日本の馬の中で、この馬がいちばん強いと思います」
スミヨン騎手がレース後のインタビューで語った。かつて
オルフェーヴルにも騎乗したことがあるスミヨン騎手が非常に高い評価をしたことで、インタビューを聞いていた記者達がどよめいた。
そしてロンジン・ワールド・ベスト・レースホース・ランキングでエピファネイアはこのレースで
129ポンドを獲得。これは歴代のジャパンカップどころか、
当時の国内レーティングとしてはオルフェーヴルの伝説の引退レースこと2013有馬記念に並ぶ史上最高の値である。
2026年現在でも国内レースのレーティングでこれを超える馬は
2023年ジャパンカップの
イクイノックス(135)と2025年ジャパンカップの
カランダガン(130)、アローワンスを考慮しても2019年有馬記念のリスグラシュー(126)だけである。
世界一こそジャスタウェイに譲ったものの、ジャパンカップでこれほど高い評価を得られた事は衝撃的であった。
その後、エピファネイアは有馬記念に出走するもジェンティルドンナの有終の美を見る形で5着に終わり、翌年はドバイワールドカップに出走するもダートがまるで合わず最下位9着に終わる。帰国後に宝塚記念出走を目指すも2週前追切で左前足の繋靭帯炎を発症し、ここで現役引退となった。
GⅠは2勝のみに終わったが、現役時の衝撃的な勝ちっぷりに、人々は彼の底知れぬ才能を感じさせずにはいられなかった。
【種牡馬として】
引退後は社台SSで種牡馬入り。
良血でありながらもGⅠ2勝馬であり、ディープインパクトや
キングカメハメハといった大種牡馬たちがいたのもあって種付け料は250万円で設定された。
また、エピファネイアは当時ほとんどいなかったサンデーサイレンス(SS)の「曾孫世代」の種牡馬であり、孫世代の繁殖牝馬と交配すると「3×4」という一般的に言われる許容値の上限にサンデーサイレンスのクロスが収まる。そのため「SSの血を引く種牡馬入でありながら、SSの血を引く繁殖牝馬と交配できる」というこれまでのSS系種牡馬になかった特性を持っていた。
結果、種付料の手軽さと血統面のセールスポイントの多さから、毎年200頭以上の牝馬に種付けしていた。
そして彼の底知れぬ才能は産駒でも顕現した。
初年度産駒からいきなり無敗の
三冠牝馬デアリングタクトを輩出し、2年目産駒で年度代表馬
エフフォーリア、3年目産駒でグランプリホースの
ブローザホーンと大物を続々輩出。5年目にはダービー馬
ダノンデサイルまで輩出して見せた。このため種付け料は2021年に1000万に上昇し、その後一時期は1800万までつけていた。2026年現在は1500万となっている。
…ただ一方で現役時の課題だった前進気勢の強さまで引き継いでいるようで、気性が悪かったり、逃げてデビュー勝ちして変な競馬を覚えたりで大成しない馬もちらほら。
また一時期、産駒が軒並み古馬になってから全然勝てず、早熟だのエピファタイマーだの飛び交うようになっていたことも。2026年7月時点では古馬GⅠ勝馬が3頭いるので懸念も解消されつつあるが。
主要産駒
※数が多いため、GⅠ級勝馬を紹介
デアリングタクト
代表産駒その1。
初年度産駒にしていきなり登場した史上初の無敗の三冠牝馬。生まれは北海道日高町の長谷川牧場で、1歳時にノルマンディーファームで熊などがいる中の厳しい夜間放牧を耐えるなど、強いメンタル面を持っている。厩舎は杉山晴紀厩舎、主戦騎手は皐月賞馬アルアインなどに騎乗した松山弘平騎手。
デビュー戦を上がり最速で差し切って勝つと、2戦目のエルフィンステークスでは残り200mで先頭に立つとそのまま4馬身差で後続馬を千切り捨て圧勝。この圧勝で2歳女王レシステンシアに次ぐ2番人気で迎えた桜花賞では降りしきる雨の中、先に抜け出したレシステンシアを直前で上がり最速の末脚で捉え1馬身半差で抜き去りGⅠ初制覇。続けてオークスでは後の香港ヴァーズ馬ウインマリリンが先に抜け出すも、またしても上がり最速の末脚で差し切って二冠達成。そのまま秋には秋華賞に直行すると、向こう正面で徐々にポジションを上げ、真ん中から横綱相撲で押し切っていく…
ここに第6代目となる三冠牝馬が誕生。無敗での三冠達成はジェンティルドンナや
アーモンドアイですら成し遂げていない大記録だった。時はコロナ禍であり、その瞬間を生で目撃できた人が殆どいなかったのが惜しい。そして彼女の活躍により、エピファネイアはその種牡馬価値を飛躍的に高めた。
続けて先輩三冠牝馬のアーモンドアイ、同期の無敗
三冠馬コントレイルと共に
ジャパンカップに出走。歴史的大レースとして注目を浴びたこのレースで、デアリングタクトは直線で猛追するもアーモンドアイとコントレイルを捉えきれず3着入線。
その後は金鯱賞で
ギベが発動してまさかの2着、香港GⅠのQE2世Cで
ラヴズオンリーユーの3着に終わると、レース後に右前肢繋靭帯炎を発症。1年近くにも及ぶ治療生活を続け、翌年5月のヴィクトリアマイルで復帰。
待っていました。よくぞ復帰してくれました。1番デアリングタクト
三冠牝馬の帰還に東京競馬場のスタンドからは大きな拍手が送られた。レースは
ソダシの6着に終わるが、次走の宝塚記念ではエフフォーリアをマークし続け、最後は意地を見せて
タイトルホルダーの3着に入った。
しかし、秋はオールカマー、エリザベス女王杯共に6着に終わる。この2戦で3,4コーナーで手を抜いたりと難しい面が出てきており、ここで松山騎手は1つの決断をし、オーナーサイドであるノルマンディーファームの岡田牧雄代表に申し出をする。
岡田代表との話し合いで、3,4コーナーで手を抜くのであれば、そこで馬を追えるトム・マーカンド騎手にお願いするのはどうか?という話になり、次走のジャパンカップで乗り替わりとなった。レースでは直線で
シャフリヤールが斜行してきた影響をモロに受ける形で4着に終わるものの、マーカンド騎手が「あと30mもあれば結果が違っていた」と展開不利に触れるコメントをしているなど、復調の兆しを見せる結果となった。
翌年も現役を続行し、サウジアラビアのネオムターフカップ出走を目指すが、出国前に歩様が乱れ回避。さらに秋には繋靭帯炎を再発し、現役引退が発表され、岡田スタッドで繁殖入りとなった。
余談だが、宝塚記念から1ヶ月後の2022年7月にまさかのウマ娘化が発表。現役競走馬のウマ娘化は史上初であり、大きな話題となった。史実の同期が中々ウマ娘化しない影響か4年以上育成未実装が続いているが。
母:ケイティーズハート 母父:
ハーツクライ
主な勝鞍:
'21 皐月賞(GⅠ)、
'21 天皇賞・秋(GⅠ)、
'21 有馬記念(GⅠ) 、'21 共同通信杯(GⅢ)
特記事項:
'21 年度代表馬 '21 日本ダービー(GⅠ)2着
2年目産駒にして代表産駒その2。横山武史騎手と共に3歳にして数多の強敵を倒し年度代表馬に輝いた無敗の皐月賞馬。
ダービーで福永騎手騎乗のシャフリヤールに負けたり、逆に秋天で福永騎手騎乗のコントレイルに勝つなど何かと福永騎手と因縁があったりする。
2023年に電撃引退し種牡馬入りすると、初年度産駒が次々勝ち上がり、早くも父の後継種牡馬として名乗りを挙げている。
詳細は当該項目参照。
テンハッピーローズ
母:フェータルローズ 母父:
タニノギムレット
主な勝鞍:
'24 ヴィクトリアマイル(GⅠ)
2年目産駒。2024年の競馬界に衝撃をもたらし、あるベテランジョッキーの騎手人生すらも変えた牝馬。
2020年8月に父と同じ福永騎手でデビュー戦し勝利するが、その後は重賞3戦いずれも勝利に届かず、チューリップ賞では
池添謙一騎手が騎乗するが…メイケイエールと共に大暴走し10着大敗。その後は8月に1勝クラス、10月に2勝クラス、翌年5月に3勝クラスを勝ち上がるも、その後は1年以上勝ちから見放される日々が続く。2023年6月からは津村明秀騎手が騎乗し、以降は全レースで彼が手綱を握る。8月にようやくオープン入りを果たすが、翌2024年は京都牝馬S6着、阪神牝馬S7着と重賞の壁に当たっている状況だった。
そして5月に初GⅠ挑戦としてヴィクトリアマイルに出走。出走登録は15頭でフルゲート割れだったのもありオープン馬の彼女でも出走出来たものの、1800mレコードホルダーであり前走阪神牝馬Sを圧勝したマスクトディーヴァ、昨年のマイルCS馬であり前走ドバイターフ2着のナミュールなどが出走する中、重賞すら掲示板外の彼女では勝負にならないという見方が殆ど。そして調教動画ではどう見ても坂路であっちこっち余所見しながら暴走している様子が映されていた。勝ち負け云々より、まず他馬に迷惑かからないか心配になるレベル。
さらに言えば鞍上の津村騎手はデビュー20年のベテラン騎手ではあるが、当時の重賞成績は年に1,2回GⅢ勝つかどうかという程度で、GⅡすら未勝利、GⅠはカレンブーケドールで2着に入ったのが最高。馬主に至っては32年間重賞すら勝利無し。このあたりの要素やそれまでエピファネイア産駒が一頭も古馬になってからGⅠを勝ててないのもあって彼女は単勝オッズ208倍のブービー人気。
しかし、レースが始まるとナミュールが出遅れ、さらにマスクトディーヴァの前が壁になる中、テンハッピーローズは抜群の手ごたえで直線に入り、残り300m辺りで津村騎手が鞭を入れると……
他馬とは次元の違う末脚がさく裂し、中団から一気に前を捉える。
先頭に躍り出たあともその脚は衰えず……
大荒れの歴史は繰り返された、ヴィクトリアマイル!!
14番人気、単勝オッズ208倍の馬がGⅠを制した瞬間だった。これが荒れたレースでよくある前潰れで後ろが殺到した、ノーマークの馬が逃げ切ったというのではなく、
大外から横綱相撲で押し切るという1番人気の馬のような勝ち方をした事で東京競馬場内外に衝撃が走った。
そしてレース後にはスタンドのファンに向かってカメラ目線でカニ歩きし続けるテンハッピーローズの姿が見られた。
ファンサービスを欠かさない名牝の鑑。
その後は1戦を挟んで米GⅠ、BCマイルに出走する。津村騎手にとって初の海外騎乗となった。そしてレースが進むと、なんと4コーナーで先頭に立つテンハッピーローズの姿があった。最終的には後続馬に抜かれるも日本馬最先着となる4着。レース後、津村騎手は「4コーナーで先頭に立った時は夢を見ました」と相棒の健闘を讃えた。
そして翌年の1351ターフスプリントに出走後、現役引退が発表され、生まれ故郷の社台ファームで繁殖入りとなった。
14番人気での衝撃的な勝利や、ファンサービスを欠かさない姿がファンの心を掴み、2025年には
アイドルホースオーディションの引退馬部門でファン投票1位に選ばれ、ぬいぐるみ化が決定した。
また、2023年以降主戦となった津村明秀騎手はテンハッピーローズでGⅠを勝利した2024年に重賞3勝、2025年に重賞4勝、2026年は
7月末時点ですでに重賞5勝を達成し皐月賞で2着に入るなど、それまでが嘘のような活躍を見せている。
もしもその男が、その馬に出会わなかったら。かつてカレンブーケドールで幾度もGⅠ初制覇を逃した時「(自分は)GⅠを勝てないんじゃないかと思った時期もあった」と語っていた津村騎手を変えた馬だった。
ブローザホーン
母:オートクレール 母父:
デュランダル
主な勝鞍:
'24 宝塚記念(GⅠ)、'24 日経新春杯(GⅡ)
特記事項:
'24 天皇賞(春)(GⅠ)2着
3年目産駒。上記デアリングタクトのオーナーサイドの1人であり、ちっちゃいアイドルの
メロディーレーンなども所有する岡田牧雄氏の所有馬。母父は短・マイル路線で名をはせた聖剣デュランダルであり、距離適性こそ違うが祖父を彷彿させる追込戦法を得意とするほか、重馬場が得意な馬でもある。
メロディーレーンほどではないがかなり小柄な馬であり、
2024年宝塚記念時で428kg。有名な馬で言えば
ドリームジャーニー、
ニシノフラワーとほぼ同じである。あと名前が似ているがプロングホーンではない。
祖父のライバルでそいつと比較された馬がいたけど。
3歳になり6月で未勝利を勝ち上がり、その後も年末にようやく1勝クラスを勝ち上がった。明け4歳で5月に3勝クラス、7月に重賞初挑戦で函館記念に出走し3着。8月に札幌日経OPを勝利しオープン入りを果たす。ちなみにここまで挙げたレースは全て稍重以上での開催だった。
そして10月に京都大賞典に出走。ここで鞍上に若手の菅原明良騎手を迎え、以後全てのレースは菅原騎手が手綱を握る。しかし、レース終盤で心房細動を起こし、まさかの競走中止となってしまった。
復帰戦は明け5歳の日経新春杯。1000m58秒3のハイペースの中、中団後方から徐々に進出し先に抜け出したサヴォーナらを差し切り重賞初勝利。
天皇賞・春では4月末にも関わらず最高気温が30℃を超える暑さの中、テーオーロイヤルの2着に入る。
ちなみにしれっとディープボンドの4年連続2着を阻止していた。
そして迎えた宝塚記念。この年の宝塚記念は阪神競馬場のスタンド改修工事のため京都での開催であり、さらに当日は重馬場での開催となった。少数13頭立てではあったが、1番人気は同期のダービー馬にして前年度の有馬記念覇者でもある
ドウデュース、2番人気が同期の春天馬ジャスティンパレスで、前年度オールカマーで
タイトルホルダーを下したローシャムパーク、そのローシャムパークを下し大阪杯を制した
べラジオオペラ 、無敗の皐月賞馬でありブローザホーンと同じく重馬場が得意な追込馬である
ソールオリエンスなどの豪華なメンバーが出走。また、かつて菅原騎手を重賞初制覇に導いたカラテの姿もあった。その中で、ブローザホーンは重馬場適正もあり3番人気に推される。
そしてレースが始まった瞬間、京都競馬場に突如土砂降りの雨が降って来たのである。この影響でドウデュースやジャスティンパレスなど多くの人気馬達が立ち回りに苦しむことに。逆にこの雨を味方につけたのがブローザホーンとソールオリエンス。馬場の内側が痛んでいることもあり、直線に入ると、この2頭は上がり34秒0という本当に重馬場か疑いたくなるような切れ味を見せ、まるで新潟千直を彷彿させるような外ラチ沿いでの熾烈な争いを繰り広げた。先に抜け出したプラダリアとべラジオオペラをブローザホーンが捉えきり、さらにソールオリエンスの進路をうまく塞いで見事に先頭でゴール。菅原騎手はこれが初のGⅠ制覇となった。
秋初戦の京都大賞典では小柄な馬体には59kgの斤量が酷過ぎたか最下位11位。その後はジャパンカップと有馬記念も結果が出なかった。翌年の阪神大賞典で59kg背負って3着に入るが、天皇賞・春出走後に右前脚の繋靭帯炎を発症し、1年近く休んだ末に現役を引退し、馬事公苑で乗馬となった。
サークルオブライフ
母:シーブリーズライフ 母父:アドマイヤジャパン
主な勝鞍:'21 阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)
3年目産駒で、産駒初の2歳GⅠ勝馬。生産牧場は
ウシュバテソーロなどの故郷である千代田牧場。母父アドマイヤジャパンは名牝
ビワハイジの仔で、菊花賞で
ディープインパクトの2着に入り、現在はYogiboの枕で寝た動画で一躍有名となった馬。ちなみにビワハイジの仔には二冠牝馬ブエナビスタ、阪神JF馬ジョワドヴィーヴルがいるので、彼女らとも近親の関係にある。
デビュー戦は8月の新潟1800m。鞍上にはミルコ・デムーロ騎手を迎え、以降は引退まで彼が手綱を握るのだが…
よりによってあのキタサンブラックの傑作と名高いイクイノックスとウィルソンテソーロが出走していた。結果はイクイノックスの3着に終わる。その後は未勝利戦を勝ち上がり1戦を挟んだ後に阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)に出走。中団から上がり2位の末脚で抜け出し、
GⅠ初制覇。父に産駒初の2歳GⅠ勝利を捧げた。
翌年はチューリップ賞で3着、桜花賞は4着に終わる。オークスでは前走が上がり最速だったのと桜花賞馬
スターズオンアースが乗り替わりの上に大外にぶち込まれた影響か1番人気になるも12着。秋に紫苑ステークスで4着だった後に右前浅屈腱炎を発症し、現役を引退し繁殖入りとなった。
母:トップデサイル 母父:Congrats
主な勝鞍:'24 日本ダービー(GⅠ)、'25 ドバイシーマクラシック(GⅠ)、'25 AJCC(GⅡ)、'24 京成杯(GⅢ)
特記事項:'24 有馬記念(GⅠ)3着、'25 ジャパンカップ(GⅠ)3着、有馬記念(GⅠ)3着、'26 大阪杯(GⅠ)3着、宝塚記念(GⅠ)3着
5年目産駒にして、代表産駒その3。父や父父が果たせなかった日本ダービーを制し、2026年現在3頭しかいない海外GⅠを制した日本ダービー馬であり、令和のう〇こたれ蔵にしてベリーベリーホース、あと令和屈指のブロコレ。
詳細は個別項目参照。
ステレンボッシュ
母:ブルークランズ 母父:ルーラーシップ
主な勝鞍:'24 桜花賞(GⅠ)
特記事項:'23 阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)2着、'24 オークス(GⅠ)2着、秋華賞(GⅠ)3着、香港ヴァーズ(GⅠ)3着
5年目産駒。母父に香港GⅠのQE2世Cを勝利して秋古馬三冠全て出遅れ、産駒としてキセキやソウルラッシュなどを輩出していたルーラーシップを持つ血統。
元々はアーモンドアイなどを管理していた国枝厩舎の所属馬だったが、国枝師の引退に伴い美浦の宮田厩舎に転厩している。国枝厩舎所属馬の例に倣い、彼女もシャドーロールを付けている。
2歳の7月に新馬戦、11月に1勝クラスを勝ち上がり、阪神ジュベナイルフィリーズでは後方から内に切り込むも、先に抜け出していた後のヴィクトリアマイル勝馬アスコリピチェーノを交わせず2着。
3歳になると桜花賞へ直行、鞍上にジョアン・モレイラ騎手を迎え、中団からアスコリピチェーノを徹底的にマークしたうえで今度は直線で先に抜け出し、アスコリピチェーノを振り切りGⅠ初制覇。阪神ジュベナイルフィリーズでの借りを見事に返したのだった。
次走オークスではモレイラ騎手の短期免許期限に伴い戸崎圭太騎手が騎乗。レースはショウナンマヌエラとヴィンシュティレの2頭が大逃げする中、直線で内から先に抜け出したものの、最後にチェルヴィニアの強襲に遭い2着。秋には秋華賞に出走するもチェルヴィニアの3着。年末に香港ヴァーズに出走しモレイラ騎手が再び騎乗するが、アイルランドのGiavellottoの3着。
4歳になるとモレイラ騎手鞍上で大阪杯に出走するが体重減が響いたか13着大敗。その後も大敗が続いており、5歳になり戸崎騎手が騎乗してエプソムカップに出走し、オークス以来2年ぶりに2着に入った。ここから巻き返すことはできるだろうか。
創作作品への出演
当初は登場していなかったが、シリーズ当初から母父のスペシャルウィークと母父母父の
マルゼンスキーがウマ娘となっており、年月が経つにつれて父・
シンボリクリスエス、娘のデアリングタクト、そして母のシーザリオと血縁関係者が多数実装される。
史実において血縁関係のウマ娘がいるGⅠ馬はそれこそ多数存在するものの、父母に加えて産駒までウマ娘になっているGⅠ馬はエピファネイアくらいであり、さながら
包囲網と呼ばれる状況であった。
そして2026年2月に同期のロゴタイプと共にウマ娘化。『運命の声』が聞こえるらしいとの事だが、史実産駒が多数活躍している事の反映だろうか。また、バイタリティが溢れる一方で大暴走しがちなど、史実さながらの前進気勢も見せてくれる。
エピファネイアの登場により、
スペシャルウィーク~
シーザリオ~エピファネイア~デアリングタクトと4世代に渡りウマ娘化となった。
追記修正は、前進気勢を抑えながらお願い致します。
この項目が面白かったなら……\エピファネイアァァァ/
- ウマ娘では項目内でも紹介されてる「交配相手の超大物牝馬」達が前もって実装済みなのでキタサンブラックをも超えるモテモテハーレムに -- 名無しさん (2026-08-07 01:00:11)
- かの温厚なディープインパクトがこいつに対してキレたという話は本当なんだろか -- 名無しさん (2026-08-07 11:47:10)
最終更新:2026年08月11日 12:04