火災のキング

登録日:2019/11/18 Mon 22:08:00
更新日:2024/04/20 Sat 16:14:17
所要時間:約 22 分で読めます


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ONE PIECE ONE PIECE登場人物項目 うどん お前のようなプテラノドンがいるか そうだったのか! アルベル イケオジ イケメン カイドウ カイドウさんこそ海賊王になる男…‼ カイドウの右腕 カナヅチ カレーうどん キング ソードブレイカー ファイヤーラドン プテラノドン マスク リュウリュウの実 ルナーリア族 世界政府の被害者 人体発火 仮面 仮面キャラ 全世界人気投票116位 初登場がワノ国編 加害者にして被害者 動物系 古代種 右腕 哀しき悪役 四皇No2 四皇最高幹部 大看板 太刀 巨漢 忠臣 懸賞金10億越え 拷問 武装色の覇気 殺戮マシーン 海賊 火災 火災のキング 災害 犯罪者 田村真 百獣海賊団 砦を守る翼竜 素顔はイケメン 美形悪役 翼竜 能力者 褐色 見聞色の覇気 賞金首 黒ミイラ



お荷物はこのクイーンのバカ一人で十分だ




火災(かさい)のキングとは、漫画ONE PIECE』の登場人物。


●目次

【プロフィール】

通称:キング
本名:アルベル
異名:火災のキング
所属:百獣海賊団
役職:大看板
懸賞金額:13億9000万ベリー
年齢:47歳
身長:613cm
誕生日:12月1日
星座:射手座
血液型:S型(現実だとO型)
悪魔の実:リュウリュウの実 モデル“プテラノドン”(動物系古代種)
覇気武装色見聞色
種族:ルナーリア族*1
好物:トビウオの刺身(大好物)、カレーうどん*2
出身地:偉大なる航路
初登場:単行本92巻・第925話・『ブランク』
CV:田村真(過去には、映画ONE PIECE STAMPEDE連動特別編での賞金稼ぎシードル役を担当)


【概要】


四皇百獣のカイドウ”の懐刀にして、三人いる“災害”と称される百獣海賊団最高幹部「大看板」の一人。
事実上百獣海賊団のNo.2の実力者にして最古参のメンバーでもある。

背中からは巨大な黒い翼が生えており、『火災』という異名の通りうなじ辺りから常に炎を噴き出していることが特徴。
このはキングの種族「ルナーリア族」特有の体質であるらしく、肉体そのものが発火する。
加えて翼すらも自前のものであるようで、翼を広げてある程度の滞空も可能。
腰には太刀を帯刀している。

また、マスクや手袋など、全身黒づくめ
人型では目と翼以外の素肌を一切見せておらず、素顔を見せることを極端に嫌う。
ゆえにキングの素顔を見たものは誰もおらず、マスクを攻撃されただけでキレる神経質な一面も持つ。
そのためゾロからは「黒ミイラ」と例えられた。
原作のカラーリングではしっかりレザーの光沢がある漆黒だが、アニメでは若干異なり、翼含めて藍色がかっている。

後にゾロにマスクを切り裂かれたことで仕方なく素顔を表す羽目に。
カタクリなどの前例から素顔はヘンテコなものではと予想する読者も多かったが、その実情は褐色の肌と白い髪を持つ、ナイスミドルなイケメンである
101巻SBSによれば能力により顔だけをプテラノドンに変え、クチバシを出して普段はマスクを外さずに団子を食べるといった食事ができるとのこと。
回想によれば親同然な恩人のカイドウの前ではマスクなしで飲食していた。


ルナーリア族

キングが分類される種族。1023話にて判明。
発火能力に加えて背中の炎と黒翼はルナーリア族としての種族特性であり、白髪褐色の肌も種族の特徴。

マルコ回想に出てきた白ひげによると、マリージョアができるより昔に赤い土の大陸(レッドライン)の上に「神の国」を作って住んでいた、大昔には「」と呼ばれた種族である。
リンリンの言葉からトットランドにもいない3種族のうちの1種の生き残り*3であることが明らかになっている。
理由は不明だが、存在を政府に知らせるだけで1億ベリーもの破格の金が与えられるという。
キングが髪に加え褐色である素肌の一切を隠していたのは、世界政府に強く狙われている己を隠すためと思われる。
このため素顔を見た上でルナーリア族に懸賞金が掛けられていることを知っていた部下達に対してその場で焼き払っている。

原作1032話のゾロによれば「飛行は未確認」とのことで原作で飛び回るシーンは今のところなし。
人間態では高速飛行はできないようだが、翼を広げて凧のようにある程度滞空することはできる。
一方、アニメ版998話などでは普通に飛んでいる。


【人物】



調子に乗るな…

カイドウさんこそ「海賊王」になる男!!



本名は「アルベル」
四皇ビッグ・マムを前にしても一切動じないほどクールで冷静沈着な性格。
一方でクイーンによれば拷問好きらしい。
大看板の座を狙うゆえにキングやクイーンを嫌うフーズ・フーササキらを含む飛び六胞全員を召集する際にはいち早く集めるために独断でカイドウの命令として召集をかけても咎められないなど、カイドウからの信頼も厚く、カイドウ不在の際には彼に代わって飛び六胞に指揮を飛ばす(有事の際は飛び六胞もこれに従う)など、カイドウの右腕として頭もキレる。
キングもまた、自分を救い自分の力を必要として居場所をくれたカイドウには強い恩義を感じている。

疫災のクイーンとは同じ大看板でありながら、対照的な性格もあってか非常に仲が悪い。
「クイーンのバカ」「キングのカス」と罵り合っており、「ガキ共の戦意を折るのが遅い」とクイーンにキングが言った際には「黙れ 拷問好きの変態野郎」と言い返されている。
尤も、20年以上の付き合いのためか悪態を付き合うのはゾロサンジの口論のごとき日常茶飯事のようで、クイーンの失敗に対して「今更お前を責めやしない。元々能なしだ」とフォロー?することもある。

大看板の旱害のジャックよりは立場が上。
ジャックから兄御(あにご)と呼ばれている一方で、クイーンと二人してジャックを「ズッコケジャック」と呼んでおり、ジャック本人にとっても頭が上がらない存在であるようだ。
クイーンと仲が悪いこともあるが、有事には迅速に部隊を編成して行動できるジャックのことを「クイーンと違って気が利く奴だ」と(クイーンを下げつつ)評価してもいる。


【戦闘能力】


戦いに 流派や型が必要か?


“不敗の男”シャーロット・カタクリや“不死鳥”マルコらと同じく、四皇の右腕としての強さを有している文字通りの怪物。
その戦闘能力はビッグ・マム海賊団にも高く評価されており、飛行能力というアドバンテージもあって、化け物クラスのダイフクをして(ペロスペロースムージーら幹部格が複数いるにもかかわらず)「キングの空の守りがある限りは、(リンリン抜きの)ビッグ・マム海賊団はワノ国に滝を登って侵入できない」と言わしめていた。


人間体の時にはを帯刀しており、20年前のワノ国での戦いで使用していたり、カイドウが敵を処刑する時に貸し出したりしている。
剣術でもゾロと斬り結べるほどだが、本人に“剣士”のつもりは一切なく、時には、
  • 刀に仕込んだ絡繰や、手袋やブーツには仕込んだ展開可能なトゲでの奇襲
  • 敵を鬼ヶ島から叩き出して強制的な無力化+高高度からの転落死を狙う
  • 黒いレザー風の戦闘服内に爆薬を仕込んで斬り付けた相手に強力な爆炎によるカウンターを行う(キング本人は当然無傷
などゾロから「殺戮マシーン」と例えられた戦場で叩き上げた容赦のないダーティな戦いを得意とする。
一方でマスクへ攻撃を受けた場合「ブチ切れモード」になるらしく、味方を巻き込むことに何の躊躇いもない冷酷な残虐ファイトで暴れ回る。

また、ゾロの「煉獄鬼斬り」「死・獅子歌歌」を真正面から受けても殆どダメージにならない耐久力とタフネスも誇るが本人曰く「少し特殊」らしく、タフネス自慢の他の古代種や幻獣種の動物系を上回る頑強さを持つ。
さすがに再生力と基礎戦闘力を併せ持つマルコ相手だと倒しきれないようで、疫災のクイーンと共にマルコに挑んだ際はマルコを疲弊させながらも二人まとめて足止めを食らっており、キングも「今手が離せない」と言って飛び六胞に赤鞘九人男の対処を頼んでいた。
それでも古代種の能力者らしいタフネスで回復・ルナーリア族としての頑丈さを生かし、クイーンと共にマルコを攻め続けて最終的にマルコをダウンさせることに成功した。


悪魔の実


太古の昔プテラノドンは

こうやって狩りをしていたんだ!!

動物系悪魔の実古代種『リュウリュウの実 モデル“プテラノドン”』の能力者。
獣型では巨大な翼竜「プテラノドン」に変形し、空中を高速で自在に飛び回ることが可能。
人獣型は両腕と背中の翼が巨大なプテラノドンの翼に変化し、頭からプテラノドンのトサカが生えた姿となる。
食事の際は、器用に口だけをプテラノドンの嘴に変えて食事をし、素顔を隠している。

動物系古代種らしい高いパワーとスピードを誇り、ビッグ・マム海賊団の旗艦であるクイーン・ママ・シャンテ号を蹴り飛ばす剛脚を発揮。
レイドスーツを着たサンジも一度掴まれれば自力で逃れられず、プテラノドン化したキングの突進を受けてしまうとレイドスーツなしでは死亡していたほど。
そしてルナーリア族種族特性である背中や翼からといった全身から噴き出す炎はプテラノドンに変身しても健在。
空から炎を発射して敵を狙い撃つなど、さながら戦闘機のような芸当まで出来ており、古代種でありながら擬似幻獣種とも言うべき力を発揮している。

また両腕の大翼は、キングの種族特性も相まってロロノア・ゾロの攻撃を防ぐにもなる強度を誇る。
人獣型では飛行だけでなく攻撃にも利用されており、翼を剣のように見立てて攻撃を行うだけでなく翼の振りに合わせて斬撃の弾幕を飛ばして広範囲の敵を斬り刻むことが可能。


種族特性

戦闘ではルナーリア族の体質を利用して悪魔の実に頼らず身体から炎を生み出し、攻撃にを付与して戦う。
よってキングが暴れた戦場は瞬く間に火の海と化し、時には相手の顔を鷲掴みにしてから発火することで敵の顔を焼き焦がす拷問技まで可能にしている。
原作1005話では獣型で、マルコに対して炎を連射するような砲撃を行う描写もある。
キングの研鑽もあって、後述の技のようにかなりの規模の炎を出すことができるが、さすがに同じ炎を扱うメラメラの実のように艦隊レベルをまとめて薙ぎ払うような大規模な炎は発生させられない。

また、もう1つの大きな特徴として、背中の火が燃えている間は耐久力が飛躍的に向上し、自然界のあらゆる環境下で生存できる脅威的な耐性を有している。
ルナーリア族がかつて「神」といわれたこともあったのはこの強さもあったためで、これこそがキングの尋常ならざる防御力とタフネスの肝。
サンジとケリをつけようとしていたあのクイーンさえ、キングの種族特性の化け物じみた耐久性を語り、ゾロの敗北を予告したほど。
これを応用して、体表に爆弾とその起爆スイッチを仕込み、敵の攻撃に爆発でカウンターしながらも自身は無傷という芸当が可能。
これのおかげか、ロロノア・ゾロ「煉獄鬼斬り」「死・獅子歌歌」をまともに受けても傷ひとつつかない反則じみた耐久力を有している。
本人曰く体質(ルール)


しかし、ゾロの覇王色をまとった斬撃に対しては「相応の危うさは感じている」と回避しており、対カイドウと同じく覇王色をまとう攻撃は有効な様子。
流桜(内部破壊の覇気)」は有効かもしれないが劇中ではほぼ交戦していないため不明。
リンリンやカイドウに対してキッドは圧力攻撃をしかけたがこちらも不明。
むしろルナーリア族でもないのに流桜や覇王色を纏わなければ通用しないカイドウやリンリンは何者なのであろうか…。
ただそれでも発火中のキングへの攻撃は効きづらいこともあり、覇王色を纏って攻撃可能となったゾロですら「今は無駄骨」と毒づいていた。

大抵の攻撃を無効化できるが、自分に有効な攻撃である覇王色を纏える使い手に対しては背中の火を消すことで、その耐久力が下がる代わりにスピードを大幅に上げることが可能
人獣型や獣型でも、炎を消すことでスピードを上げる技を行っていた。

このように、種族特性として基本の防御形態と非常用のスピード形態を使い分けられる万能戦士。
そのためキングを倒すには、対カイドウと同じく『内部破壊できる覇気*4』が前提となる。
体から発する炎だが、ルナーリア族がこの炎を水中で維持できるのかは不明。
キングはどのみち能力者なので劇中で水中に落ちる場面はなかった。
また、能力者は脱力してしまう海楼石による拘束がされた場合も炎が維持できるのかは不明。

技の形態に依らず、技名の末尾に(ドン)と付く特徴がある。
由来は「プテラノ"ドン"」からか。

  • 炎皇(アンドン)
人型で使用。
掌を発火させて炎を生み、その炎を拳に乗せて放つ強烈な右ストレート
名前の由来はおそらくそのまま「行燈(あんどん)」。

  • 丹弓皇(タンキュウドン)
人獣型で使用。
背中の火を消しており、その分スピードに特化している。
両腕を翼に変化させて低空を猛スピードで飛翔し突撃、両腕の翼を剣に見立てて強烈な斬撃を放つ。
ゾロの「極虎狩り」と真っ向から衝突しても容易く吹き飛ばす威力にプテラノドンの超加速と打撃の衝撃が合わさるため、例え防いでも鬼ヶ島の壁を粉砕して外に叩き出すほどの強烈な衝撃が敵を襲う。
名前の由来は恐らく「たぬきうどん」。

  • 貂自尊皇(テンプラウドン)
獣型で使用。
頭のトサカ部分を掴んでストッキング芸人みたいに顔が変形するほど全力で引っ張り、手を離した反動で発生する衝撃波をレーザーのように収束して前方に叩きつけ直線上の物を穿つ。
ちなみにトサカを引っ張るとトサカが伸び、相応に嘴も縮む。ワンピース世界の恐竜時代は超過酷な世界である
見た目こそギャグでしかないがその威力は鬼ヶ島の一角を壊すほどの本物で、着弾までが異様に早い上にゾロをして「防御不可」と言わしめている。
結局ゾロも回避に徹するほかなく、この技自体は攻略されなかった。
ちなみにこの技を放つ際は炎が消える。ルナーリア族の特徴であるスピード上昇を応用し、猛スピードで首を動かして衝撃波を飛ばしているのだと思われる。
名前の由来は恐らく「天ぷらうどん」。
アニメ1059話では、首が伸びて「ゴムゴムの鐘」のように伸びて激突し、反動で戻ってきた一瞬にはひょうきんな柔らかい顔になるギャグが入れられた。

  • 刃裏双皇(バリゾウドン)
人獣型で使用。
両腕を翼に変化させ、翼を高速で振るって戦闘機の機銃よろしく無数の斬撃を乱射し地上の相手を切り刻む。
斬撃を弾幕で牽制しながら急降下して接近し、翼の直接斬撃で追撃をかますという攻撃パターンにも繋がる。
名前の由来は恐らく「罵詈雑言」+「(プテラノ)ドン」。

  • 火龍皇(かりゅうどん)
人型で使用。
刀を発火させ、龍の形に変化させた炎を刀の切っ先から放ち眼前を焼き払う。
中距離の敵を複数攻撃できる上にマグマの如き熱量を有するのが特徴。
着弾と同時に大規模な爆風も巻き起こる上、例え避けてもキング本体による波状攻撃も襲い掛かってくる。
形状が龍と化しているのはカイドウの姿を真似たものかもしれない。
アニメ版では規模が拡大しており、1062話ではゾロに対する大技として無数の伸びていく火龍を飛ばして次々とゾロに襲い掛かる技を披露した。
名前の由来は恐らく「カレーうどん」。

  • 御守火龍皇(おおもりかりゅうどん)
人型で使用。
「火龍皇」よりも更に巨大な、ゾロを喰らえるほどのサイズの炎の龍を刀から放ち、敵を焼き尽くすキングの大技。
動物系能力者としては珍しく、悪魔の実の能力を一切使用しない大技である。
アニメ版1062話では、キングが人型でも飛び回ることができる描写になったこともあり、ゾロの大技を迎え撃つ形でキング自身が超巨大な火炎龍を纏って剣を構え突撃していくという描写に変更された。
名前の由来は恐らく「大盛り+カレーうどん」。

装備

キングが使用する大太刀で、手がある人型のみで戦闘に用いる。
カイドウの右腕らしく、敵を処刑しようとするカイドウにキングがこの刀の柄を何も言わず差し出して貸したこともある。
刃の一部が凹んで無数の凹凸が生まれるギミックが仕込まれている。ホールデムやササキが持つ「絡繰刀」の一種のようで、おそらく絡繰兵器を得意とする疫災のクイーンが作った物と思われる。そのため位列などの有無は不明。
不意を突いてこのギミックを使い凸凹部分に相手のを食い込ませ、絡め取ったりへし折ったりといった運用が可能。
刀による戦いにはこだわりはないものの、本人としてもゾロに対して「刀で勝負してやろう!刀は好きだ」と語る。
ちなみにこういった凸凹状の刃の剣は、「ソードブレイカー」という名前で実際に存在する。

  • 爆薬
黒いレザースーツに仕込んでいたと思わしき強力な爆弾
相手から受けた攻撃をトリガーにして起爆しており、武装色の発動が遅れていたらゾロですら即死していたほどの火力を有する。
なおキング本人は前述の種族特性から、この爆発をモロに受けているのに関わらず全くの無傷で戦闘を続行している。


【活躍】

◆過去

少年時代、アルベルは世界政府に囚われ、パンクハザードの施設でルナーリア族の耐久実験を行われるなど悲惨な実験動物状態だった。
そんな中、同じくパンクハザードで囚われていたカイドウは脱走し、アルベルを仲間に誘う。

お前は世界を 変えられるか?

おれにしか 変えられねェ!!!


世界を変えるというカイドウの仲間になったアルベルは、その強さを気に入ったカイドウから「キング」という名と居場所を与えられた。


お前は今日からおれの右腕だ!! ウォロロロロロ!!

カイドウとキング、世界を震撼させる四皇の一角百獣海賊団はこの日、たった二人から始まった。

1036話の回想では自身を救ってくれたカイドウに対して、「あんたは『最強』でいろ…!! おれも敗けねェ。あんたを『海賊王』にする!!」と発言していた。

上記のパンクハザードでの一件は後に「セラフィム」開発に繋がっていった。

20年前のおでんが赤鞘を率いてカイドウを討ち取りに来たときは、クイーンと共に対決。
剣術と火炎攻撃で錦えもんたちを苦戦させた。

ビブルカードには2年前の頂上戦争にカイドウと共に参戦に向かうもシャンクス率いる赤髪海賊団に阻止されて撤退。


ワノ国

初登場は925話。
九里」の元締めである旱害のジャックに対し、九里の「アガリ(収益)」が悪いことを叱責していた。
普段は任務は真面目にこなすが傍若無人なジャックですら冷や汗を流して謝っていた。

930話では、ビッグ・マム海賊団ワノ国の海域への侵入の一報を聞いてカイドウが全面戦争になると焦る中、プテラノドンに変身。
滝を登ってワノ国に侵入しようとして登り切って空中に飛び出したクイーン・ママ・シャンテ号の船体を蹴ることで滝の外へ落下させた。
その際「フン!! 何を(ふね)一隻に…!!」と言っており、至って冷静であった。
帰還後にビッグ・マム海賊団の艦を海に沈め危機は去ったと報告した模様。

鬼ヶ島にて

…にもかかわらず、肝心要のリンリンが滝下に落ちなかったどころか生きていた上にワノ国に漂着。
更にリンリンが兎丼の囚人採掘場を襲撃するという ジャックでなくとも ズッコケたくなる事態が発生。
偶然囚人採掘場を訪れていたクイーンは眠ったリンリンを鬼ヶ島まで連行するという命をかけた苦労をする羽目になり、クイーンから「半端な仕事しやがって」と怒鳴られた。
これには流石のキングも言い返せず、「確かに(ふね)を滝から落とした筈だが…」と困惑を露わにしていた。

そして鬼ヶ島でキングと出会ったリンリンが、ルナーリア族の生き残りである彼を見て「船を蹴り落とした件は水に流すからウチに来い」と直々に勧誘するも怯えることなく間髪入れず拒絶。

そして、カイドウとリンリンの決闘が始まり、一晩が経過しても決着がつかなかったカイドウとリンリンは海賊同盟を結んでまずは世界制覇することを決めた。

金色神楽(こんじきかぐら)

黒炭オロチの部下達と百獣海賊団の大宴会&ビッグ・マム海賊団との海賊同盟締結のその日、カイドウの息子ヤマトが行方不明に。
ヤマトを連れ戻す必要性からカイドウの考えを先読みして、独断で飛び六胞をカイドウの名で召集。
飛び六胞、特にフーズ・フーとササキは大看板の座を狙うなど大看板への忠誠心が薄く自分の命令には従わないと判断したため自身の召集とはしなかった。

カイドウから、ヤマトを連れ戻せた飛び六胞への褒美が「指名制による好きな大看板への挑戦権」と言われてフーズ・フーササキがやる気を出す一方、カイドウから「構わねえよな?」と聞かれてジャックと共に「ええ全く」と一切の動揺なく堂々と応じた。

ワンピースと古代兵器を入手する計画の手始めとして、ワノ国全体を自ら支配することを決めたカイドウがオロチを処刑する際には自分の刀をカイドウに貸している。

決戦

カイドウを狙う赤鞘九人男が乱入してきた際には応戦しようとしたがイゾウ拳銃で刀を弾かれてしまった。
カイドウと赤鞘九人男が鬼ヶ島のドーム屋上へ行った後には、他の敵の面々を上に行かせないよう待機しながら光月モモの助を監視していたが、透明化して不意をついたサンジにモモの助を奪取され、サンジと交戦。
獣型に変身し、クチバシでサンジの腹を掴み、そのパワーと飛行スピードで地面に突っ込んでサンジの胴体を真っ二つにしようとした。
サンジは死を覚悟したがレイドスーツの耐久力のおかげでほぼ無傷でありキングから透明化で隠れた様子。

サンジを吹き飛ばした後はドーム内ライブステージの上階に待機し、飛び六胞達に「大看板と飛び六胞の内紛中止」「ヤマト捜索を中止し、屋上にいるカイドウ護衛のために上を目指す敵を各々の手で阻止せよ」と指示を飛ばすなど指揮力の高さを見せる。

乱入してきたマルコが空を飛びドーム屋上に行こうとした際は、クイーンと共に倒そうとするが、マルコの翼でクイーン共々拘束され、ゾロをカイドウがいる屋上に投げ飛ばすのを阻止できなかった。
以降は主にマルコと交戦しつつも自分は当然手を離せないので、カイドウに敗れた後にトラファルガー・ローの手で二の丸「宝物殿」2階に隠れていた重傷の赤鞘九人男にトドメを刺すよう、バオファンを通じてブラックマリアらに指示を飛ばした。

そして、怪物強化を使ったチョッパーやサンジの攻撃でもダメージを負わないクイーンと共に、自分達の足止めがほぼ唯一できるマルコをじわじわと追い詰め彼を戦闘不能にした。
カイドウとの戦いで瀕死の重傷を負いながらミンク族の妙な薬で治療していたゾロを逃すまいと、侍達が抱えた包帯ぐるぐる巻きのゾロを殺そうとしたが、最後の力を振り絞ったマルコに阻まれ、そのわずかな猶予によりミンク族の秘薬で一時復活したゾロと対決することに。

妖刀ともいうべき「閻魔」の扱いにてこずるゾロを追い詰めるが、「閻魔」が覇気を吸い取ることの意味・その神髄を理解したゾロが覇王色を刀にまとえるようになったこと、ゾロがキングの背中の火の有無による特性を理解したことで形勢が逆転。
極虎狩(ウルトラが)り」でマスクを斬り裂かれ、遂に素顔を表した。
部下達も驚きを見せる中、激昂したキングはそれを炎で巻き込みながらゾロと斬り結ぶ。

これ以上は閻魔に命を吸われそうであまり時間がないというゾロの「もう充分君臨したろ、席を空けろお前ら」という言葉に対して、

「調子に乗るな…カイドウさんこそ『海賊王』になる男!!」

と怒りを見せ、煉獄鬼斬(れんごくおにぎ)り」を躱すと即座に火龍皇(かりゅうどん)を放ち、「今は無駄骨」とそれを躱したゾロに倒して刀を振り下ろす。
そのまま刀の仕掛けでゾロの刀を掠め取ろうとするが、覇気により防がれる。
すかさず猛スピードでゾロに追撃を加えようとするも、逆に背中の火が消えたタイミングを厄港鳥(ヤッコウドリ)で身体を斬られ、ルナーリア族の体質(ルール)を見破られたことを察する。
これで危機感を覚えたか、背中に火がある状態であるにもかかわらずゾロの攻撃を刀で受け止めると、とどめを刺そうと空中に飛び出す。

「生物としてお前はおれには勝てねェ!!」

「おれはそういう言い訳が一番嫌いなんだ!!」

対するゾロもそれに応じ、キングにとどめを刺そうと構えを取る。

「威勢のいい剣士だったと記憶に残しといてやる」

「こっちから刻んでやるよ
お前の命が続くならな!!」

ついに遠距離から炎の大技御守火龍皇(おおもりかりゅうどん)を放つも、ゾロが火を斬れることを知らなかったゆえに、閻王三刀龍(えんおうさんとうりゅう)一百三情(いっぴゃくさんじょう)飛龍侍極(ひりゅうじごく)で炎に加え刀と自分の肉体と右翼を斬り裂かれた。

そして、かつてカイドウに誓った言葉が走馬灯のように流れる中、斬られた右翼と共に鬼ヶ島の下へ落ちていった。
勝負は、空狸槍(クリアランス)で鬼ヶ島へ復帰したゾロに軍配が上がった。

鬼ヶ島決戦から1週間後、お玉の能力の支配下にあった元囚人採掘場看守長ババヌキがいる兎丼の元囚人採掘場にクイーンらと共にいた。
そこへ突如来訪してきた海軍本部大将緑牛にキング達は攻撃するも、手負いの状態ではまるで歯が立たず、緑牛の能力によって体中の養分を吸われてしまった。
恐らくそのままクイーンらと共に逮捕されたものと思われる。
過去に人体実験を受けていた身であることを考えるとただで済みそうにはないが……。

アニメ版

サンジVSクイーンの最終決戦と同様に第1062話の放送前に公式で事前PVを用意してたりとスタッフ達の熱量が伝わっていた。
その回の作画は劇場版に匹敵し、キングの火龍皇と大御火龍皇の威力と燃焼範囲がカイドウに負けず劣らずの文字通りに災害クラスを誇っていた。
決着のシーンも、原作では大技を破られ驚愕しているうちにとどめを刺されたが、アニメでは無数の火龍皇を斬り裂きながら駆け上がってくるゾロに対して「これで最後だ、ロロノア!!」と叫んで突撃し、空中で大技同士が衝突する流れに変わった。
同様にカイドウとの邂逅シーンでは、耐熱による実験の様子とパンクハザードに常駐していた海兵との戦闘シーンが追加描写され、よりカイドウへの恩を深く掘り下げる内容になっていた。

緑牛襲撃時では右翼は切り落ちていたままで背中の炎を発動できない程に戦いのダメージは治ってなかった。
緑牛からも「瀕死のテメーら」ともはや彼らの弱体ぶりを指摘していた。
格闘戦では防戦一方を強いられ、原作同様の末路になっていた。

【余談】

  • 元インペルダウン関係者?
クイーンが彼を罵った時の「黙れ 拷問好きの変態野郎」というセリフや黒ずくめのスーツのような服装から、ネット上の一部読者の間ではシリュウのように「元はインペルダウンの関係者だったのではないか」と予想されていた。
結果的には無関係だったが、クイーンの言う拷問好きとは過去に世界政府から耐久実験を受けていたことを皮肉る言葉、つまり『拷問を受けることが好きな変態野郎』という意味だったのでは?と予想されている。
仮にそうだったらダイスあたりが目を輝かせそうである。

  • 作画ミス
アニメのワノ国編でのOP『OVER THE TOP』では何故か翼が真っ白になってしまっていたことがある。
後に黒色へと修正された。


  • 褐色
作者尾田栄一郎はトーンが苦手なことを公言しており、人物に使われるトーンは、赤髪のシャンクスの髪色、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の両津勘吉の制服、に続いて原作では3例目。
褐色が珍しい様子であることが描写されているが、アニメでは偉大なる航路編のニコ・ロビンダズ・ボーネスワイパーらが褐色で描かれている。
この彩色はアニメ独自のものであり、単行本表紙ではダズ達も肌色で描かれており、ロビンも新世界編から肌色が原作準拠に変更された。

  • ゾロとの対比
戦闘の最終局面で挿入された回想では、「囚われの身だったところを現在の船長にスカウトされ、2人から海賊団が始まる」「船長を海賊王にすること、それまで自分も敗けないことを誓う」といったように、キングとゾロの「ナンバー2」同士で意図的に対比が描かれている。

  • とどめ
動物系悪魔の実能力者は、とどめを刺される際にほとんどが人獣型で倒されており、獣型で戦闘不能になった者が少しいたくらいだが、戦闘中に人型で倒されたのはキングが初めて。
敵の最後の大技がほとんど悪魔の実の能力のものである作中においては非常に珍しく悪魔の実の能力を全く使用していないキャラクター。

  • 中の人の反応
キングのキャストの田村さんだが、キングの素顔判明回では興奮のあまりにTwitterで「わくわくが止まらない!!」とウキウキにツイート。




現実におけるプテラノドン

最新の研究で有力視されているプテラノドンの定説を参照する限り、実際に古代に生きていたプテラノドンとキングの獣型のプテラノドンにはいくらかの差異がある。
ツッコむまでもなくフィクションとしての描写であるといえば無論なので、本気で難癖をつける必要のある話では全くないということは、予めご了承いただきたい。

  • 質量
劇中でキングは自分の何倍もの質量がありそうなクイーン・ママ・シャンテ号を蹴り飛ばすなどのアグレッシブな空中戦を見せている。
しかし、実際のプテラノドンは体重を軽くすることに特化した体構造をしていたと推測されている。
骨壁が薄く筋肉量も最低限だったため、飛行しながらそれほどの格闘を繰り広げるのは難しいだろう。
まず普通の鳥にだって無理だろと言えばその通りであるが。

  • 飛行方法
アニメではキングは獣型でホバリング(翼を羽ばたかせる飛行)を行っているが、実際のプテラノドンは骨格の都合で羽ばたいて浮遊することほぼ不可能で、グライディング(滑空)やソアリング(上昇気流に吹き上げられて飛行する)での飛行を行っていたと推測されている。
ただし、キングには炎を操る能力があるため、自らの熱で上昇気流を発生させて場所を選ばずソアリングを行っているならば、自由な飛行自体はまんざらあり得ない話とも言い難く、そうであれば狭く上昇気流がなさそうな場所で浮遊飛行していることにも説明がつくため、むしろ割と理に適っているのかもしれない。

獣形態のキングの嘴はカワセミのように鋭く*5、サンジを真っ二つにしようとするほどの凶器として描かれている。
しかし、食性から推測される限り、プテラノドンの嘴はどちらかというとアホウドリに近い組織だったのではないかと推測されている。
もしこちらの説が正しいとしたら、壁にぶつけて突き刺すといった攻撃手段はかなり難しい。
壁にぶつけた時点で嘴が折れてしまうし、そもそも身体が丈夫さよりも軽さ特化であるため、そんな勢いで壁に突っ込めば自分の方が骨折するリスクが高い。
※キングは体色が黒いので良く分からないが、仮に武装色で強化していたのだとしたらこの限りではない。

  • 貂自尊皇(テンプラウドン)
プテラノドンの頭蓋や皮膚の構造的に、自らの手で頭のトサカを引っ張り、それを放した反動で衝撃波を放つということは難しいと推測される。
そもそもプテラノドンの指は、皮膜を前肢の第4指のみで支えるという、コウモリ以上にアンバランスに発達した構造であり、物を器用に掴み力いっぱい引っ張るといったことはおそらく出来ない。
また、関節が曲がる向きの都合上、頭から上向きに垂直に腕を動かすという動作自体も困難であったと推測される。
ただし、「本物のプテラノドンは自らのトサカを引っ張って顔から衝撃波を放つことなどなかった」ことを証明する資料は(筆者が確認する限りでは)存在しないため、偏にありえないと否定することはできない。

  • プテラノドンという生き物とキング
貂自尊皇(テンプラウドン)の件はさておき……ここまで現実のプテラノドンとの部分的な差異についてを記載したが、身も蓋もないことを言ってしまえば、そもそもプテラノドンは古代においてそれほどヒエラルキーの高い生き物ではなかった

恐竜映画でお馴染みのジュラシック・パークなどではプテラノドンが人間を襲撃する描写があるが、該当項目でも記載されている通り、そんな芸当は実際のプテラノドンにはありえない*6とされるフィクションである。

ただし、こちらはONE PIECEの世界。
まず動物系悪魔の実の古代種は希少な能力であり、それだけでなんらかのバフがかかっているということはありえる。
事実、作中では自分が空を飛べる生き物だと信じてそれを現実に体得している古代種の能力者もいたりするので、既に絶滅した生物については研究により明かされる推測よりも能力者自身が持つ生き物のイメージといったものが先行しているのかもしれない。
そもそもONE PIECEの古代世界で生きていたプテラノドンやトリケラトプスは実際にそんなことが出来るくらいめちゃくちゃ強かったのかもしれないし……
それ以外にも、キングが武装色を扱えること、特殊な体質を持つルナーリア族であるということも、悪魔の実の戦闘力に拍車をかける影響を及ぼしていることは十分にあり得るだろう。
それに加えて、エッグヘッド編にてDr.ベガパンクが語った仮説「悪魔の実の能力とは、誰かが望んだ人の進化の可能性である」との弁。勿論、数多の人がプテラノドンに思い描いた夢については語るまでもない。

しかしなにより、動物系悪魔の実の能力は鍛えれば鍛える程に身体能力が強化されていくことが明言されており、実際にそれを成している動物系の能力者は作中に何人も登場している

キングの場合であれば、カイドウと交わした自分は絶対に敗けないという約束を果たすため、自分を相当厳しく鍛え上げ能力のポテンシャルを最大以上まで引き上げているということは想像に難くないだろう。
キングが操るプテラノドンの能力は「古代種という性質のみにかまけず鍛錬を積んだ結果が体現されたもの」なのかもしれない。





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  • 初登場がワノ国編

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最終更新:2024年04月20日 16:14

*1 生存が確認されているこの種族は今のところキングのみ。

*2 103巻SBSでは『火龍皇はカレーうどんですか?キングはうどん好き?』の質問に対し、「大好物はトビウオの刺身ですが、カレーうどんはうまいからね!」と答えた。余談だが87巻SBSではキッドとキラーのカレーうどん嫌いのトラウマが語られている。

*3 他の2種は巨人族と、歴史の彼方に消えた種族

*4 流桜、覇王色を纏う

*5 現実のカワセミの嘴が鋭く硬いのは、高速飛行をするために空気・水の抵抗を減らすため

*6 実際にプテラノドンに出来る狩りと言えばペリカンのように小魚を掬って食べることくらいだったと推測されている