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*初代熱血硬派くにおくん 【しょだいねっけつこうはくにおくん】 |ジャンル|アクションRPG|&image(http://ec2.images-amazon.com/images/I/518Cq%2Bp%2BdQL.SL160.jpg)| |対応機種|スーパーファミコン|~| |メディア|8MbitROMカートリッジ|~| |発売・開発元|テクノスジャパン|~| |発売日|1992年8月7日|~| |定価|8,900円|~| |判定|なし|~| |ポイント|荒唐無稽な世界観と熱いストーリーが売り&br大阪人:''おまえ ええどきょう してるやんけ''|~| |>|>|CENTER:''[[くにおくんシリーズリンク>くにおくんシリーズ]]''| ---- **概要 アーケードから始まり、ファミコンにおいて一時代を築いた『熱血シリーズ』のスーパーファミコン第1作である。~ デフォルメ姿で様々なスポーツに精を出し健康的な不良として名を馳せたくにおだが、今回は『初代』の名の通り[[1986年のオリジナル>熱血硬派くにおくん]]以来のリアル頭身での登場となる。 **ストーリー 修学旅行で大阪にやってきたくにおたち熱血高校の面々。大阪から最近転校してきたよしひろに街を案内してもらうという仲間たちと別れたくにおは、宿泊予定のホテルに向かう途中に地元の不良たちに襲われる。なぜ襲われたかも分からないままホテルで休んでいると、今度はクラスメートのひろしが地下の駐車場で襲われていると聞かされる…。 **特徴 -本作はアクションRPGであり、Yボタンで攻撃、Bボタンでジャンプ、Aボタンで話しかける、決定というシンプルな操作で進めていく。 --ストーリーの進行や特定の敵を倒すことによって手に入れる「武器」、「裏地」、「靴」の3種の装備品や回復アイテムなども存在する。 --『[[ダウンタウン熱血物語]]』とは若干毛色が違い、『[[ファイナルファイト]]』系のベルトアクションゲームに『[[ドラゴンクエスト]]』風RPGの要素を加えた形のゲーム性となる。 --ちなみに二人同時プレイも可能。2Pはシリーズお馴染みのりき(''たまたまくにおと同じく修学旅行で来ていた'')でプレイする。 -今までの作品では特定の店で購入するなどして習得していた必殺技だが、今回はレベルアップによって獲得する。 --決めパンチ((相手が怯んでいる時のみ出せる強力なパンチ。過去の作品で言うとストレート2発の後のアッパー))や飛び蹴り等の基本的な技から延髄斬り((垂直ジャンプから出すキック。攻撃手段としてよりも相手にふっ飛ばされた時の受け身として重要))やジャーマンスープレックスといった大技、果ては熱血シリーズ由来の溜めパンチやマッハパンチも使えるようになる。 -暴力で大阪を、ゆくゆくは全国を制覇しようとする組織「大阪連合」と、その野望を阻止し、大阪の高校に自由を取り戻さんとするレジスタンス「大阪同盟」の戦いに巻き込まれたくにお。圧倒的な戦力差、仲間の裏切り、新たな仲間との出会い…大阪全土を股にかけた死闘を繰り広げることになる。 --ちなみに選択肢次第で''くにおが仲間を裏切ることも可能''。…ソレでいいのか熱血硬派。 -また、「きりょく」のパラメーターはRPGでいうMPに該当し、レベルを上げる事で覚える「きあい(体力回復)」、「なぐる(攻撃力一時アップ)」、「たえる(防御力一時アップ)」といった気力技を使用するのに使う。 --変わっているのが「ねる」という特技で、使用すると''本当にその場で寝てしまう。''一定時間、邪魔されなければ体力が全快出来る特技だが、安全な場所を選ばないと''寝ている最中に襲われる''。まるで浮浪者である。 ---- **魔都OSAKA -舞台は前述のとおり大阪。ホテルのある梅田の地下街ウメチカをはじめ心斎橋の戎橋から見えるグリコの看板、根元に中華料理屋がある通天閣など背景は非常にリアルに再現されている。 //後半に出てくる甲子園の駅から球場までの風景も、知っている人間ならニヤリとできるだろう。…えっ、あそこは兵庫だって?いえいえ、大阪人は甲子園も大阪府内だと固く信じています。 --移動手段は基本的に地下鉄(終盤でどこからでも移動できる「バイクのキー」というアイテムが手に入る)で、ストーリーを進めることによって新たな定期券を入手して行動範囲が広がる仕組みになっている。路線名も実在するものを使用している((ただし一部存在しない乗り換えがある。))。 --BGMも全体的に大阪の雑多な雰囲気を醸し出すことに一役買っている。…どこかで聞いたような感じの曲もあるが。 ---サラリーマンでごった返す「梅田」やミナミの繁華街をイメージさせる「難波」、昔ながらの新世界を感じさせる「恵美須町」、(大阪ではないが)甲子園に至っては「''六甲おろし''」のアレンジが流れるので雰囲気は抜群である。 -そんな大阪の街中をぶらついていると、誰からともなく喧嘩を売られる。その瞬間固定画面になり喧嘩を売ってきた奴らを全滅させないと移動できなくなる。全滅させると経験値やアイテムが手に入ったりする。要するに他のRPGでいうエンカウントである。『[[龍が如く3]]』に先駆けること16年、ほぼ同じ流れでシームレスバトルを実現させていたのだ。 --その『[[龍が如くシリーズ]]』との大きな違いは「エンカウントしてないときでも道行く一般人を攻撃、撃破できる」こと。当然のように経験値も入る(アイテムは落とさない)。これは前述の『熱血物語』でも出来なかったことであり、どうやら硬派を謳うくにおからして「大阪の通行人にはいきなり殴りかかっても良い」、ひいては''大阪人は魔物も同然''という認識らしい。 --もっとも酒瓶やチェーンなど明らかに危険なものを平然と持ち歩いている一般人も多いため、くにおも「それくらいしないと生き残れない」と思っているのかもしれない。 ---ケンカを売られる際も「なにメンチきっとんねん!((「何、睨んでるんだよ」という意味))」「いてまうぞカス!」「''ええコトしよかぁ''」という''実に理不尽な口上''で襲われる。 --ちなみに、いきなり喧嘩をふっかけてくる通行人にはいかにもヤンキーな感じの学生から普通のOL、挙句にスーツ姿のサラリーマンや只のオバハン、''阪神ファン''、どう見ても初老に達しているであろうオッサンなどバリエーションに富んでおり、くにおが全ての大阪人を敵に回しているようにしか見えない((大阪連合のアジトになっているという地下道などでもこのオッサンやオバハンがワラワラ出てきたりするため、ひょっとしたら本当に大阪人すべてが敵なのかもしれない。))。逆に言えば、どんな外見の人間にも攻撃できるということでもあるのだが。 --梅田はサラリーマン等が多いが、南に行くほどヤンキーや''特攻服を着た暴走族やスキンヘッド''といった危ないキャラが多くなり、通行人も強くなる。%%ミナミに行くほど、気性が荒い所まで再現してどうする%% ---このゲーム、基本的に難易度は低め(特に街でのランダムエンカウント)なのだが上で挙げた女性タイプの敵の攻撃手段である往復ビンタや突っ張りが妙に強く、運が悪いと2体に挟まれて嬲り殺されることも。さすが大阪のオバハンと言ったところか…。 ---とある場所で警察官とも戦えるのだがこのポリさん、技は殴るのみという漢らしさにも関わらず''尋常じゃないくらいに強い''、戦えるのは中盤の短い間のみだが、ラスボスをも凌ぐ強さである。そのためシナリオでも仲間が「くにおたちを逃がすために無謀にもポリさん相手に足止めをする」という場面以外は、敵味方共にポリさんからは逃げるのも致し方ない。%%あと見た目がやばいポリさんが1人…%% --ちなみにくにおはケンカでやられてしまっても''夢オチとして''ホテルから再開されるので負けた事にはならない。ケンカでは負けた事がない(ひろし談)は伊達ではないのだ。 -前述の通り移動は地下鉄なのだが別に電車に乗る必要はなく線路沿いを直接歩いて進むことができる((一部歩けない路線も存在する。))、むしろ喧嘩を売られたら画面移動ができない関係で電車に乗るほうがよっぽど難しい。 --そして一般人も当たり前のように歩いているため喧嘩も普通に売られ、くにおや一般人が''走ってきた電車に轢かれる事は日常茶飯事''である。 -なお、この通行人たちは別にドツきあうためだけに存在するわけではなく、話しかけてなんらかの情報を得ることもできる…が、「勝ったぁ!阪神が勝ったでぇ!」、「誰がカバやねん!」など、''九割方ただの独り言レベル''であり、ほぼ無意味な要素である((実際は漢字まじりではなくひらがなとカタカナのみ。))。 --たまにケンカになった際に助太刀として一緒に戦ってくれる事もあるが、''平然とこちらを殴ってくる為、むしろ敵と一緒にまとめて倒した方が経験値が儲かってよい。'' ---補足すると、仲間として戦ってくれてはいるのだが、全てのキャラに対して攻撃判定がある為、同じ敵を攻撃する際に一緒に殴られるといった事が起こる。たまに何故か殴られる場合もあるが -くにおもくにおで、この街の%%毒気に当てられて%%雰囲気につられてか、売店にて くにお「おはようさん がりあ」 店員 「お前誰にクチきいてんねん!」 などという心あたたまる会話を交わしたりもする((関西を中心に展開している清涼飲料水メーカー「サンガリア」とかけたギャグ。))。 --ちなみにこの売店で買い物は出来ない。 --熱血高校の仲間が参戦するイベントバトルも存在するが、''全員が戦闘中にコテコテの関西弁を喋る''。%%宿泊中に毒されたか。%% -本作にはお金は存在せず、''硬派は1円も持たずに大阪の町を練り歩く''。買い物はプリペイドカードで行い、イベントで貰ったり、通行人からの%%カツアゲ%%落し物を使用する。 --自販機やゲームセンターのゲームですら、プリペイドカードで支払うので、''ある意味、未来を先どっている。'' --なお喧嘩に突入せずに通行人をボコッて倒した場合はアイテムを落とさない。 -くにおの''本当の''仲間といえるのは梅田のホテルにいる熱血高校の生徒だけだが、どういうわけかセーブ役の「こうじ」以外はイベント以外に全く顔を出さない。 --こうじは話しかける事で現状をセーブ出来るが、「''バッチリおぼえておくぜ!''」としか言わないので、説明書なしではこれがセーブである事に気づきにくい。 ---さらにはこうじはパワーが減らない上に反撃しないので、''覚えた技の練習台にされる''事が多い悲劇のキャラである。 ---テレホンカードを持って各地にある電話を使う事でこうじに電話をかけてセーブすることも可能。その際に''くにお「ばっちぐぅ!」''などと言ってしまいCOLOR(red){''キレた大阪人に100%ケンカを売られる''}ありがた(?)要素がある。 ---- **評価点 -同時プレイが楽しい --「くにおくん」シリーズらしく、二人同時プレイが楽しい。本作では「違うセーブデータの主人公」が参加する。 ---違うデータの主人公を参加させる事自体は、『ダウンタウン熱血物語』でもパスワード(とターボファイルによるセーブ)で出来たが、パスワードを入れるのが面倒だったり、所持品や必殺技が再現されないという難点があり、敷居が高かった。 ---強いデータのプレイヤーが強い敵を弱らせて、弱いデータのプレイヤーでとどめを刺す(倒した方に経験値が入る)といった修行等、プレイの幅は広い。 ---後述のセーブデータの仕様を駆使すれば強くなった状態でストーリーの序盤に戻れるので、無双プレイをする事も可能。 ---セーブデータの数も6個あり、この時代のゲームにしては多いので様々な遊び方に挑戦出来る。 --一度に出てくるキャラが多めなので2人同時プレイでも多くの大阪人を相手にケンカをする爽快感は健在。 --互いに当たり判定(しかもレベル差が少ないと受けるダメージがかなり大きい)はあるので、よく相談してプレイしないと乱戦の中で相手を殴り殺してリアルでケンカになってしまう事も。 -シンプルな操作 --今までのダウンタウンシリーズの操作性を捨て、タイトル名通りに「[[熱血硬派くにおくん]]」に近づけようとした節が伺える。((羽交い締めや襟つかみ投げなど、ダウンタウンシリーズでカットされたアクションが復活しているなど。))~ [[オリジナル>熱血硬派くにおくん]]とは操作性こそ異なるが、ジャンプとパンチボタンだけで多彩なアクションを実現し、ケンカアクションとしての爽快感を保っている。 -データの作り込み --その辺に歩いているNPCだが、自動生成されているわけではなく、全てのキャラに名前とステータス、容姿、出現範囲、友好的かどうか等が細かく設定されている。 ---サラリーマンでも若年、壮年、ハゲ、といった顔のパーツを細かく変えていたり、色が違っていたりするので意外と全く同じ容姿を持つキャラは少ない。 ---その為、%%辻斬り%%修行している内に自然にNPCキャラの名前とパラメーターが思い出せるようになる。雑魚といえど「いつもケンカを売ってくるヤツ」、「よく助けてくれるヤツ」といった個性がしっかりと感じられるようになっている。 ---阪神ファンに何故か実在の阪神の選手の名前をつけるといったお遊びもある。((「まゆみ」を女性にするなど、ギリギリ言い訳が通る部分もあれば「ゆふね」とかいったあからさまなものもある。)) --NPCの専用アクションも豊富。同じアクションでも、キャラの種類によってグラフィックは全く異なる。女子高生はビンタをして来たり、オバハンは突っ張りをしたり等らしいアクションが多い。 ---OLに抱きつかれるのはまだいいが、''初老のおっさんやオバハンに抱きつかれてパワーが減る''のは精神的に辛い ---後半に登場する青い特攻服の暴走族は多くの専用必殺技を持ち、アクションも豊富。 -ストーリー --全体的にバカゲーテイストな部分が目立つ本作だが、ストーリーは全体的にシリアスで熱い。 ---どんでん返しもあり、分岐もあり、リアル等身で登場した事によってダウンタウンシリーズのコミカルな部分が鳴りを潜めシリアスな空気を作るのに一役買っている。~ 通天閣を舞台に一人で部隊を相手に大暴れするシーンといった熱血硬派の名に恥じない熱いシチュエーションもある。 ---せっかくのマルチシナリオなのに突然、辻褄が合わなくなるシーンも存在するが…((敵の幹部からもらった手紙がいつの間にか仲間が書いた物にすりかわっている等…。)) ---作中に流れるBGMも非常に良質であり熱い曲が多い。ストーリーと相まって非常に燃える展開となっている。 --大阪に対する''ネタのような描写''も上述の通りだが、関西弁のセリフ回しや各場所のイメージ等はしっかりとリサーチした上で作られているので雰囲気はよく出ており、けっしてむやみに茶化しているわけではない。%%それだけに腹立つんやけど%% ---- **問題点 -とにかくバグが多い。フリーズやハマリなど、危険なものも数種類存在している。 --特に危険なのが「UFOキャッチャーバグ」と呼ばれる進行不能バグ。ゲームセンターで遊べるクレーンゲームでたまに「を てに いれた!」と名前の無いアイテムを入手することがある。これが起きてしまうと''アイテム欄を開く際に確実にフリーズする''というもの。このバグアイテムを手に入れてからセーブするとクリアが不可能になってしまうのだ。 --大抵のバグは知っていれば避けられるが、下水道のエリア移動時に暗転したまま固まるバグは防止策がなく発生率も低くないので危険。 --大勢の敵を相手に無双する戦闘イベントもあるが、戦闘終了直後にエンカウントするとそのまま戦闘が終わらなくなるといった『[[聖剣伝説2]]』のような恐ろしいバグも存在する。 ---こんな有り様なので通行人の「セーブはこまめにしたほうがええで」は本当に重要な情報である。 --あまり害がないバグもある。一例を挙げると「あまりストーリーが進められてないデータを1P側に、ストーリーを進めたデータを2P側に選択してスタート、開始直後に2Pがセーブするとストーリーがその地点まで戻されてしまう」というもの。重要アイテムのフラグも戻ってしまうようで、その時点で持っていないはずのアイテムは失われる。要は「強くてニューゲーム」である。 --また、扉に入った瞬間に「バイクのキー」を使う事で立ち乗りor無人バイクといったお遊び的なバグも豊富に存在する。 -エンカウント率が高い --''10人に1人はケンカを売ってくる''ほどエンカウント率は高い。 ---道端にたむろっているヤンキーや、ラストダンジョン(?)の敵は100%ケンカを売ってくる。 ---特に、甲子園に行き来する際は、絶対に電車に乗らなければならず、電車のドアが閉まるまでにケンカを売られると電車から追い出されるのでストレスが溜まる。 ---2Pプレイで片方が建物に入るなどして画面から消えている間はケンカを売られないテクニックが存在する。これを利用してケンカを売ってきそうなヤンキーや暴走族に話しかけることができるのだが、殆どはケンカ口調の暴言しか言ってこない。 -逃げる事が出来ない。 --エンカウントした場合、敵を全滅させるか、こちらが全滅するまで逃げる事が出来ない。~ その為、レベルが足りない状態で強い敵に遭遇した場合、殴っても1ミリ以下のダメージしか与えられれず、~ 逆に殴られると即死級のダメージを受けることになる。 ---幸い、全滅した場合のペナルティはない、梅田のホテルに戻されるだけである。 --2人プレイの場合、やられたプレイヤーの復活は梅田のホテルに戻るまで行われないので慎重なプレイが要求される。 -仲間が邪魔 --ゲーム中、仲間の「ひろし」や本作のヒロイン「みほ」((いずれもケンカが出来ない弱い存在である位置づけがされている))に「○○に行きたいのでついて来て欲しい(護衛して欲しい)」と頼まれる事があり、~ 目的地に着くまでの間、こちらの後について来るが、彼らはケンカになると、''関西弁で暴言を吐きながら率先して敵を殴りに行ってしまう。''~ そして''平然とこちらを殴り、護衛しているはずの「ひろし」にくにおが殴り殺される事がしばしある''(特に序盤に加わる「ひろし」の一撃はかなりの脅威になる)。~ さらに彼らは''無敵''なので護衛する必要はなく、倒す事も出来ない為、ひたすら邪魔な存在になる((さらには彼らが敵を倒すと経験値も入らない))。~ その為、「みほ」は''電車に轢かれようが、拳銃で撃たれようが平然と立ち上がる最強ヒロイン''である。~ もちろん、非戦闘時でも彼らを攻撃することが可能、%%ヒロインをベッドに押し倒して殴る蹴る等の暴行を加える熱血硬派なんて事も…%% -くにおのアクションが地味。 --くにおくんシリーズといえば派手で多彩な必殺技が魅力だったのに今回はその殆どがカットされた。まあ2.5頭身で繰り出していた技なので、今回の設定ではあまりやりすぎる訳にも行かないのかも知れないが、それにしたってマッハパンチはあるのにくにおの代名詞であるマッハキックが無いのには首を傾げざるをえない。 ---これについては操作系の問題もある。前述のとおり攻撃に使うボタンが一つだけで、パンチとキックの使い分けは相手との距離依存であるためマッハパンチと両方使えるようにするのが難しかったのかもしれない。…そもそもFC時代のようにパンチとキックのボタンを分けてくれたらこんな問題も発生しないのだが。だいたいせっかくのSFCなのに使用ボタンの数が「A、B、同時押し」で動かしていたFC時代と実質一緒というのが…。 -お金に相当するプリペイドカードの残度数が見えない。さらには自販機で消費する際の使用度数もわからない。~ おまけにアイテムを選び、「買うのか?」と聞かれた後キャンセルしてもアイテムの値段分度数が減ってしまうバグがある。 --今、自分がどれだけお金を持っているかわからないし、商品の値段もわからない。という手探りな状態である。 --ちなみに買えるアイテムも「''あたりまえクラッカー''」といった''効果が全く想像できないものばかり''である。 -装備品が意図的に外せない上に装備してもパラメーターの変化がわかりづらい。 --中には操作性やステータスに異常をきたす''呪われた''装備品もあるのでタチが悪い。 -''説明書がウソだらけ'' --存在しないシステム、必殺技、アイテムが紹介されていたり、気力技のパラメーターがメチャクチャになっているなど、~ [[某黒本>http://www.amazon.co.jp/dp/4757702221]]並にウソ情報が書かれており、何を信じていいのかわからない。~ 開発当初の仕様と実際の仕様の食い違いの修正に間に合わなかったと思われる -処理落ち --通行人や敵の数が多ければ当たり前の様に発生し、特に水のある下水道でジャンプを繰り返されると究極に重い ---- **総評 全体的に出来が粗い部分が多くバグがマイナス要素として目立つも難点だが、その破天荒な世界観、アツいストーリーなど今なおファンは多い。~ **余談 -残念ながら権利関係((阪神タイガースの協力でタイガースショップが実名で登場している等。))の事情でリメイクなどは行えないらしく、本作は今に至るまでリメイクされていない。 -配信もプロジェクトEGGのみであり、バーチャルコンソールでの配信はされていない。 -いかにもな施設や台詞、アイテムなどはあるのに結局投げっぱなしになっているもの、いわゆるボツ要素も多い。 --データを解析すると、そのあたりに繋がりそうなのに本編で出てこない台詞などがROM内にいくつか残っていることも確認されている。 -基本的に他の「くにおくんシリーズ」との関係が薄い本作だが、~ 「[[ダウンタウン熱血行進曲>ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会]]」のリメイク作品であるPS3版「ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会 ~オールスタースペシャル」では~ 本作のヒロインである「みほ」がDLCの「チームミスズ」の選手として登場している。
*初代熱血硬派くにおくん 【しょだいねっけつこうはくにおくん】 |ジャンル|アクションRPG|&image(http://ec2.images-amazon.com/images/I/518Cq%2Bp%2BdQL.SL160.jpg)| |対応機種|スーパーファミコン|~| |メディア|8MbitROMカートリッジ|~| |発売・開発元|テクノスジャパン|~| |発売日|1992年8月7日|~| |定価|8,900円|~| |判定|なし|~| |ポイント|荒唐無稽な世界観と熱いストーリーが売り&br大阪人:''おまえ ええどきょう してるやんけ''|~| |>|>|CENTER:''[[くにおくんシリーズリンク>くにおくんシリーズ]]''| ---- **概要 アーケードから始まり、ファミコンにおいて一時代を築いた『熱血シリーズ』のスーパーファミコン第1作である。~ デフォルメ姿で様々なスポーツに精を出し健康的な不良として名を馳せたくにおだが、今回は『初代』の名の通り[[1986年のオリジナル>熱血硬派くにおくん]]以来のリアル頭身での登場となる。 **ストーリー 修学旅行で大阪にやってきたくにおたち熱血高校の面々。大阪から最近転校してきたよしひろに街を案内してもらうという仲間たちと別れたくにおは、宿泊予定のホテルに向かう途中に地元の不良たちに襲われる。なぜ襲われたかも分からないままホテルで休んでいると、今度はクラスメートのひろしが地下の駐車場で襲われていると聞かされる…。 **特徴 -本作はアクションRPGであり、Yボタンで攻撃、Bボタンでジャンプ、Aボタンで話しかける、決定というシンプルな操作で進めていく。 --ストーリーの進行や特定の敵を倒すことによって手に入れる「武器」、「裏地」、「靴」の3種の装備品や回復アイテムなども存在する。 --『[[ダウンタウン熱血物語]]』とは若干毛色が違い、『[[ファイナルファイト]]』系のベルトアクションゲームに『[[ドラゴンクエスト]]』風RPGの要素を加えた形のゲーム性となる。 --ちなみに二人同時プレイも可能。2Pはシリーズお馴染みのりき(''たまたまくにおと同じく修学旅行で来ていた'')でプレイする。 -今までの作品では特定の店で購入するなどして習得していた必殺技だが、今回はレベルアップによって獲得する。 --決めパンチ((相手が怯んでいる時のみ出せる強力なパンチ。過去の作品で言うとストレート2発の後のアッパー))や飛び蹴り等の基本的な技から延髄斬り((垂直ジャンプから出すキック。攻撃手段としてよりも相手にふっ飛ばされた時の受け身として重要))やジャーマンスープレックスといった大技、果ては熱血シリーズ由来の溜めパンチやマッハパンチも使えるようになる。 -暴力で大阪を、ゆくゆくは全国を制覇しようとする組織「大阪連合」と、その野望を阻止し、大阪の高校に自由を取り戻さんとするレジスタンス「大阪同盟」の戦いに巻き込まれたくにお。圧倒的な戦力差、仲間の裏切り、新たな仲間との出会い…大阪全土を股にかけた死闘を繰り広げることになる。 --ちなみに選択肢次第で''くにおが仲間を裏切ることも可能''。…ソレでいいのか熱血硬派。 -また、「きりょく」のパラメーターはRPGでいうMPに該当し、レベルを上げる事で覚える「きあい(体力回復)」、「なぐる(攻撃力一時アップ)」、「たえる(防御力一時アップ)」といった気力技を使用するのに使う。 --変わっているのが「ねる」という特技で、使用すると''本当にその場で寝てしまう。''一定時間、邪魔されなければ体力が全快出来る特技だが、安全な場所を選ばないと''寝ている最中に襲われる''。まるで浮浪者である。 ---- **魔都OSAKA -舞台は前述のとおり大阪。ホテルのある梅田の地下街ウメチカをはじめ心斎橋の戎橋から見えるグリコの看板、根元に中華料理屋がある通天閣など背景は非常にリアルに再現されている。 //後半に出てくる甲子園の駅から球場までの風景も、知っている人間ならニヤリとできるだろう。…えっ、あそこは兵庫だって?いえいえ、大阪人は甲子園も大阪府内だと固く信じています。 --移動手段は基本的に地下鉄(終盤でどこからでも移動できる「バイクのキー」というアイテムが手に入る)で、ストーリーを進めることによって新たな定期券を入手して行動範囲が広がる仕組みになっている。路線名も実在するものを使用している((ただし一部存在しない乗り換えがある。))。 --BGMも全体的に大阪の雑多な雰囲気を醸し出すことに一役買っている。…どこかで聞いたような感じの曲もあるが。 ---サラリーマンでごった返す「梅田」やミナミの繁華街をイメージさせる「難波」、昔ながらの新世界を感じさせる「恵美須町」、(大阪ではないが)甲子園に至っては「''六甲おろし''」のアレンジが流れるので雰囲気は抜群である。 -そんな大阪の街中をぶらついていると、誰からともなく喧嘩を売られる。その瞬間固定画面になり喧嘩を売ってきた奴らを全滅させないと移動できなくなる。全滅させると経験値やアイテムが手に入ったりする。要するに他のRPGでいうエンカウントである。『[[龍が如く3]]』に先駆けること16年、ほぼ同じ流れでシームレスバトルを実現させていたのだ。 --その『[[龍が如くシリーズ]]』との大きな違いは「エンカウントしてないときでも道行く一般人を攻撃、撃破できる」こと。当然のように経験値も入る(アイテムは落とさない)。これは前述の『熱血物語』でも出来なかったことであり、どうやら硬派を謳うくにおからして「大阪の通行人にはいきなり殴りかかっても良い」、ひいては''大阪人は魔物も同然''という認識らしい。 --もっとも酒瓶やチェーンなど明らかに危険なものを平然と持ち歩いている一般人も多いため、くにおも「それくらいしないと生き残れない」と思っているのかもしれない。 ---ケンカを売られる際も「なにメンチきっとんねん!((「何、睨んでるんだよ」という意味))」「いてまうぞカス!」「''ええコトしよかぁ''」という''実に理不尽な口上''で襲われる。 --ちなみに、いきなり喧嘩をふっかけてくる通行人にはいかにもヤンキーな感じの学生から普通のOL、挙句にスーツ姿のサラリーマンや只のオバハン、''阪神ファン''、どう見ても初老に達しているであろうオッサンなどバリエーションに富んでおり、くにおが全ての大阪人を敵に回しているようにしか見えない((大阪連合のアジトになっているという地下道などでもこのオッサンやオバハンがワラワラ出てきたりするため、ひょっとしたら本当に大阪人すべてが敵なのかもしれない。))。逆に言えば、どんな外見の人間にも攻撃できるということでもあるのだが。 --梅田はサラリーマン等が多いが、南に行くほどヤンキーや''特攻服を着た暴走族やスキンヘッド''といった危ないキャラが多くなり、通行人も強くなる。%%ミナミに行くほど、気性が荒い所まで再現してどうする%% ---このゲーム、基本的に難易度は低め(特に街でのランダムエンカウント)なのだが上で挙げた女性タイプの敵の攻撃手段である往復ビンタや突っ張りが妙に強く、運が悪いと2体に挟まれて嬲り殺されることも。さすが大阪のオバハンと言ったところか…。 ---とある場所で警察官とも戦えるのだがこのポリさん、技は殴るのみという漢らしさにも関わらず''尋常じゃないくらいに強い''、戦えるのは中盤の短い間のみだが、ラスボスをも凌ぐ強さである。そのためシナリオでも仲間が「くにおたちを逃がすために無謀にもポリさん相手に足止めをする」という場面以外は、敵味方共にポリさんからは逃げるのも致し方ない。%%あと見た目がやばいポリさんが1人…%% --ちなみにくにおはケンカでやられてしまっても''夢オチとして''ホテルから再開されるので負けた事にはならない。ケンカでは負けた事がない(ひろし談)は伊達ではないのだ。 -前述の通り移動は地下鉄なのだが別に電車に乗る必要はなく線路沿いを直接歩いて進むことができる((一部歩けない路線も存在する。))、むしろ喧嘩を売られたら画面移動ができない関係で電車に乗るほうがよっぽど難しい。 --そして一般人も当たり前のように歩いているため喧嘩も普通に売られ、くにおや一般人が''走ってきた電車に轢かれる事は日常茶飯事''である。 -なお、この通行人たちは別にドツきあうためだけに存在するわけではなく、話しかけてなんらかの情報を得ることもできる…が、「勝ったぁ!阪神が勝ったでぇ!」、「誰がカバやねん!」など、''九割方ただの独り言レベル''であり、ほぼ無意味な要素である((実際は漢字まじりではなくひらがなとカタカナのみ。))。 --たまにケンカになった際に助太刀として一緒に戦ってくれる事もあるが、''平然とこちらを殴ってくる為、むしろ敵と一緒にまとめて倒した方が経験値が儲かってよい。'' ---補足すると、仲間として戦ってくれてはいるのだが、全てのキャラに対して攻撃判定がある為、同じ敵を攻撃する際に一緒に殴られるといった事が起こる。たまに何故か殴られる場合もあるが -くにおもくにおで、この街の%%毒気に当てられて%%雰囲気につられてか、売店にて くにお「おはようさん がりあ」 店員 「お前誰にクチきいてんねん!」 などという心あたたまる会話を交わしたりもする((関西を中心に展開している清涼飲料水メーカー「サンガリア」とかけたギャグ。))。 --ちなみにこの売店で買い物は出来ない。 --熱血高校の仲間が参戦するイベントバトルも存在するが、''全員が戦闘中にコテコテの関西弁を喋る''。%%宿泊中に毒されたか。%% -本作にはお金は存在せず、''硬派は1円も持たずに大阪の町を練り歩く''。買い物はプリペイドカードで行い、イベントで貰ったり、通行人からの%%カツアゲ%%落し物を使用する。 --自販機やゲームセンターのゲームですら、プリペイドカードで支払うので、''ある意味、未来を先どっている。'' --なお喧嘩に突入せずに通行人をボコッて倒した場合はアイテムを落とさない。 -くにおの''本当の''仲間といえるのは梅田のホテルにいる熱血高校の生徒だけだが、どういうわけかセーブ役の「こうじ」以外はイベント以外に全く顔を出さない。 --こうじは話しかける事で現状をセーブ出来るが、「''バッチリおぼえておくぜ!''」としか言わないので、説明書なしではこれがセーブである事に気づきにくい。 ---さらにはこうじはパワーが減らない上に反撃しないので、''覚えた技の練習台にされる''事が多い悲劇のキャラである。 ---テレホンカードを持って各地にある電話を使う事でこうじに電話をかけてセーブすることも可能。その際に''くにお「ばっちぐぅ!」''などと言ってしまいCOLOR(red){''キレた大阪人に100%ケンカを売られる''}ありがた(?)要素がある。 ---- **評価点 -同時プレイが楽しい --「くにおくん」シリーズらしく、二人同時プレイが楽しい。本作では「違うセーブデータの主人公」が参加する。 ---違うデータの主人公を参加させる事自体は、『ダウンタウン熱血物語』でもパスワード(とターボファイルによるセーブ)で出来たが、パスワードを入れるのが面倒だったり、所持品や必殺技が再現されないという難点があり、敷居が高かった。 ---強いデータのプレイヤーが強い敵を弱らせて、弱いデータのプレイヤーでとどめを刺す(倒した方に経験値が入る)といった修行等、プレイの幅は広い。 ---後述のセーブデータの仕様を駆使すれば強くなった状態でストーリーの序盤に戻れるので、無双プレイをする事も可能。 ---セーブデータの数も6個あり、この時代のゲームにしては多いので様々な遊び方に挑戦出来る。 --一度に出てくるキャラが多めなので2人同時プレイでも多くの大阪人を相手にケンカをする爽快感は健在。 --互いに当たり判定(しかもレベル差が少ないと受けるダメージがかなり大きい)はあるので、よく相談してプレイしないと乱戦の中で相手を殴り殺してリアルでケンカになってしまう事も。 -シンプルな操作 --今までのダウンタウンシリーズの操作性を捨て、タイトル名通りに「[[熱血硬派くにおくん]]」に近づけようとした節が伺える。((羽交い締めや襟つかみ投げなど、ダウンタウンシリーズでカットされたアクションが復活しているなど。))~ [[オリジナル>熱血硬派くにおくん]]とは操作性こそ異なるが、ジャンプとパンチボタンだけで多彩なアクションを実現し、ケンカアクションとしての爽快感を保っている。 -データの作り込み --その辺に歩いているNPCだが、自動生成されているわけではなく、全てのキャラに名前とステータス、容姿、出現範囲、友好的かどうか等が細かく設定されている。 ---サラリーマンでも若年、壮年、ハゲ、といった顔のパーツを細かく変えていたり、色が違っていたりするので意外と全く同じ容姿を持つキャラは少ない。 ---その為、%%辻斬り%%修行している内に自然にNPCキャラの名前とパラメーターが思い出せるようになる。雑魚といえど「いつもケンカを売ってくるヤツ」、「よく助けてくれるヤツ」といった個性がしっかりと感じられるようになっている。 ---阪神ファンに何故か実在の阪神の選手の名前をつけるといったお遊びもある。((「まゆみ」を女性にするなど、ギリギリ言い訳が通る部分もあれば「ゆふね」とかいったあからさまなものもある。)) --NPCの専用アクションも豊富。同じアクションでも、キャラの種類によってグラフィックは全く異なる。女子高生はビンタをして来たり、オバハンは突っ張りをしたり等らしいアクションが多い。 ---OLに抱きつかれるのはまだいいが、''初老のおっさんやオバハンに抱きつかれてパワーが減る''のは精神的に辛い ---後半に登場する青い特攻服の暴走族は多くの専用必殺技を持ち、アクションも豊富。 -ストーリー --全体的にバカゲーテイストな部分が目立つ本作だが、ストーリーは全体的にシリアスで熱い。 ---どんでん返しもあり、分岐もあり、リアル等身で登場した事によってダウンタウンシリーズのコミカルな部分が鳴りを潜めシリアスな空気を作るのに一役買っている。~ 通天閣を舞台に一人で部隊を相手に大暴れするシーンといった熱血硬派の名に恥じない熱いシチュエーションもある。 ---せっかくのマルチシナリオなのに突然、辻褄が合わなくなるシーンも存在するが…((敵の幹部からもらった手紙がいつの間にか仲間が書いた物にすりかわっている等…。)) ---作中に流れるBGMも非常に良質であり熱い曲が多い。ストーリーと相まって非常に燃える展開となっている。 --大阪に対する''ネタのような描写''も上述の通りだが、関西弁のセリフ回しや各場所のイメージ等はしっかりとリサーチした上で作られているので雰囲気はよく出ており、けっしてむやみに茶化しているわけではない。%%それだけに腹立つんやけど%% ---- **問題点 -とにかくバグが多い。フリーズやハマリなど、危険なものも数種類存在している。 --特に危険なのが「アイテムキャッチャーバグ」と呼ばれる進行不能バグ。ゲームセンターで遊べるクレーンゲームでたまに「を てに いれた!」と名前の無いアイテムを入手することがある。これが起きてしまうと''アイテム欄を開く際に確実にフリーズする''というもの。このバグアイテムを手に入れてからセーブするとクリアが不可能になってしまうのだ。 --大抵のバグは知っていれば避けられるが、下水道のエリア移動時に暗転したまま固まるバグは防止策がなく発生率も低くないので危険。 --大勢の敵を相手に無双する戦闘イベントもあるが、戦闘終了直後にエンカウントするとそのまま戦闘が終わらなくなるといった『[[聖剣伝説2]]』のような恐ろしいバグも存在する。 ---こんな有り様なので通行人の「セーブはこまめにしたほうがええで」は本当に重要な情報である。 --あまり害がないバグもある。一例を挙げると「あまりストーリーが進められてないデータを1P側に、ストーリーを進めたデータを2P側に選択してスタート、開始直後に2Pがセーブするとストーリーがその地点まで戻されてしまう」というもの。重要アイテムのフラグも戻ってしまうようで、その時点で持っていないはずのアイテムは失われる。要は「強くてニューゲーム」である。 --また、扉に入った瞬間に「バイクのキー」を使う事で立ち乗りor無人バイクといったお遊び的なバグも豊富に存在する。 -エンカウント率が高い --''10人に1人はケンカを売ってくる''ほどエンカウント率は高い。 ---道端にたむろっているヤンキーや、ラストダンジョン(?)の敵は100%ケンカを売ってくる。 ---特に、甲子園に行き来する際は、絶対に電車に乗らなければならず、電車のドアが閉まるまでにケンカを売られると電車から追い出されるのでストレスが溜まる。 ---2Pプレイで片方が建物に入るなどして画面から消えている間はケンカを売られないテクニックが存在する。これを利用してケンカを売ってきそうなヤンキーや暴走族に話しかけることができるのだが、殆どはケンカ口調の暴言しか言ってこない。 -逃げる事が出来ない。 --エンカウントした場合、敵を全滅させるか、こちらが全滅するまで逃げる事が出来ない。~ その為、レベルが足りない状態で強い敵に遭遇した場合、殴っても1ミリ以下のダメージしか与えられれず、~ 逆に殴られると即死級のダメージを受けることになる。 ---幸い、全滅した場合のペナルティはない、梅田のホテルに戻されるだけである。 --2人プレイの場合、やられたプレイヤーの復活は梅田のホテルに戻るまで行われないので慎重なプレイが要求される。 -仲間が邪魔 --ゲーム中、仲間の「ひろし」や本作のヒロイン「みほ」((いずれもケンカが出来ない弱い存在である位置づけがされている))に「○○に行きたいのでついて来て欲しい(護衛して欲しい)」と頼まれる事があり、~ 目的地に着くまでの間、こちらの後について来るが、彼らはケンカになると、''関西弁で暴言を吐きながら率先して敵を殴りに行ってしまう。''~ そして''平然とこちらを殴り、護衛しているはずの「ひろし」にくにおが殴り殺される事がしばしある''(特に序盤に加わる「ひろし」の一撃はかなりの脅威になる)。~ さらに彼らは''無敵''なので護衛する必要はなく、倒す事も出来ない為、ひたすら邪魔な存在になる((さらには彼らが敵を倒すと経験値も入らない))。~ その為、「みほ」は''電車に轢かれようが、拳銃で撃たれようが平然と立ち上がる最強ヒロイン''である。~ もちろん、非戦闘時でも彼らを攻撃することが可能、%%ヒロインをベッドに押し倒して殴る蹴る等の暴行を加える熱血硬派なんて事も…%% -くにおのアクションが地味。 --くにおくんシリーズといえば派手で多彩な必殺技が魅力だったのに今回はその殆どがカットされた。まあ2.5頭身で繰り出していた技なので、今回の設定ではあまりやりすぎる訳にも行かないのかも知れないが、それにしたってマッハパンチはあるのにくにおの代名詞であるマッハキックが無いのには首を傾げざるをえない。 ---これについては操作系の問題もある。前述のとおり攻撃に使うボタンが一つだけで、パンチとキックの使い分けは相手との距離依存であるためマッハパンチと両方使えるようにするのが難しかったのかもしれない。…そもそもFC時代のようにパンチとキックのボタンを分けてくれたらこんな問題も発生しないのだが。だいたいせっかくのSFCなのに使用ボタンの数が「A、B、同時押し」で動かしていたFC時代と実質一緒というのが…。 -お金に相当するプリペイドカードの残度数が見えない。さらには自販機で消費する際の使用度数もわからない。~ おまけにアイテムを選び、「買うのか?」と聞かれた後キャンセルしてもアイテムの値段分度数が減ってしまうバグがある。 --今、自分がどれだけお金を持っているかわからないし、商品の値段もわからない。という手探りな状態である。 --ちなみに買えるアイテムも「''あたりまえクラッカー''」といった''効果が全く想像できないものばかり''である。 -装備品が意図的に外せない上に装備してもパラメーターの変化がわかりづらい。 --中には操作性やステータスに異常をきたす''呪われた''装備品もあるのでタチが悪い。 -''説明書がウソだらけ'' --存在しないシステム、必殺技、アイテムが紹介されていたり、気力技のパラメーターがメチャクチャになっているなど、~ [[某黒本>http://www.amazon.co.jp/dp/4757702221]]並にウソ情報が書かれており、何を信じていいのかわからない。~ 開発当初の仕様と実際の仕様の食い違いの修正に間に合わなかったと思われる -処理落ち --通行人や敵の数が多ければ当たり前の様に発生し、特に水のある下水道でジャンプを繰り返されると究極に重い ---- **総評 全体的に出来が粗い部分が多くバグがマイナス要素として目立つも難点だが、その破天荒な世界観、アツいストーリーなど今なおファンは多い。~ **余談 -残念ながら権利関係((阪神タイガースの協力でタイガースショップが実名で登場している等。))の事情でリメイクなどは行えないらしく、本作は今に至るまでリメイクされていない。 -配信もプロジェクトEGGのみであり、バーチャルコンソールでの配信はされていない。 -いかにもな施設や台詞、アイテムなどはあるのに結局投げっぱなしになっているもの、いわゆるボツ要素も多い。 --データを解析すると、そのあたりに繋がりそうなのに本編で出てこない台詞などがROM内にいくつか残っていることも確認されている。 -基本的に他の「くにおくんシリーズ」との関係が薄い本作だが、~ 「[[ダウンタウン熱血行進曲>ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会]]」のリメイク作品であるPS3版「ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会 ~オールスタースペシャル」では~ 本作のヒロインである「みほ」がDLCの「チームミスズ」の選手として登場している。

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