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*ロックマン4 新たなる野望!! 【ろっくまんふぉー あらたなるやぼう】 |ジャンル|横スクロールアクション|CENTER:&image(rockman04.jpg,height=160,http://www.amazon.co.jp/dp/B000068HLH)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |メディア|4MbitROMカートリッジ|~| |発売・開発元|カプコン|~| |発売日|1991年12月6日|~| |定価|7,800円|~| |配信|バーチャルコンソール&br()【Wii】2010年2月9日/500Wiiポイント((現在は配信終了。))&br()【3DS】2012年10月17日&br()【WiiU】2013年6月12日/上記共に500円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|更に進化したショットアクション&br()ゲームバランスはやや良好だが大味なところも|~| |>|>|CENTER:''[[ロックマンシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- ~ #center(){{ &big(){''新たなる敵!? ロックマンパワー炸裂!!''} }} ~ ---- **プロローグ > 前作の最後で、悪の科学者Dr.ワイリーは自らの基地の崩壊に巻き込まれ消えた。~ 世界に平和が戻ったかに見えたが、新たな敵・Dr.コサックがロックマンに挑戦状を叩きつける。~ 「我に従うもよし、歯向かい戦いを挑むもよし、よく考えて答えを出すがよいぞ!」~ 占拠された世界8大都市を奪回するため、Dr.コサックの作り出したロボットに新兵器「ニューロックバスター」を装備したロックマンが挑む。 ---- **概要・特徴 『ロックマン』シリーズ第4作目。新たな敵にロックマンが立ち向かう。 -バスター長押しによる新たなアクション、チャージショット(溜め撃ち)が初登場。 --後継作でも標準のアクションとなり、今作以降大きくゲームバランスが変化した。 --ボスキャラの無敵時間が長くなり、通常弾の連射が必ずしも有効な手段ではなくなった。 --高耐久の雑魚相手には連射、編隊やボス相手にはチャージといった戦略性も生まれた。 -本作より武器セレクト画面が、ウィンドウ式から画面切り替え式に変更され、画面内に弾が残っていても開くことが出来るようになった。 --フラッシュストッパー使用時の効果時間中のみ例外で、武器セレクト画面呼び出し不可能になっている。 --前作までの「特殊武器の効果が切れるまで武器切り替えが不可能」という事態はほとんどなくなったが、発射中の弾やラッシュは消滅する(後述)ので注意。 -サポートメカ「エディー」が登場。 --本作ではステージの特定の場所で現れ、ライフエネルギー大・武器エネルギー大・1UP・E缶のいずれかをランダムで出す。 --一度アイテムをもらうと、そのステージクリア後か、ゲームオーバー後に再び入り直さない限り二度と現れない。 --今後もシリーズごとに違う役割を持つキャラクターに。 -『[[1>ロックマン]]』以来の、一度クリアした選択ボスステージに何度でも挑戦できる仕様が復活。 --ただし、8ボスステージクリア後に出現するコサックステージに入ってしまうと、再挑戦出来なくなる。 --E缶の補充や取り逃したアイテムの回収が可能となった。各ボスとの再戦はできず、ボス部屋到達と同時にステージクリア扱いとなる。 -上記に伴い、インフレしていたダメージの低減等も合わさって全体的に難易度が緩和された。 -強制スクロールのステージが初登場((強制スクロール自体は、『ロックマン1』のワイリーステージ3(水流地帯)や、『2』のワイリーステージ1(対メカドラゴン戦直前)など、限定的ではあるものの既に登場している。))。 -8体のボスとその弱点である特殊武器が、『1』以来の完全なリング状(特殊武器と有効なボスがほぼ1:1)に固定された。 #region(本作のボスと特殊武器) |ブライトマン|フラッシュストッパー: 数秒間敵の動きを止める。停止中は、ロックバスターの単発弾攻撃のみ可能。この武器を弱点とするボス以外には無効| |トードマン|レインフラッシュ: 画面全体に酸の雨を降らせて攻撃。ガード状態の敵にもダメージを与える| |ドリルマン|ドリルボム: 爆発するドリルを撃つ。攻撃ボタン操作で空中爆破も可能。特定の壁も破壊できる| |ファラオマン|ファラオショット: 斜め方向への撃ち分けや溜め撃ちも可能な光の弾を撃つ。溜め中は頭上に光弾が現われ、そこにも攻撃判定あり| |リングマン|リングブーメラン: 一定距離飛んだ後、戻ってくるリングを撃つ。敵を貫通する| |ダストマン|ダストクラッシャー: 敵に当たると4方向に分裂するゴミの塊を発射する| |ダイブマン|ダイブミサイル: 敵を追尾するミサイルを撃つ| |スカルマン|スカルバリアー: ドクロ4つを自分の周囲に回転させる。敵や敵弾に当たると消滅する| #endregion -隠しアイテム「ワイヤー」と「バルーン」が登場。選択8ボスステージのうち、特定の2つのステージのどこかに隠してある。 -前作『3』で初登場したラッシュの各形態の仕様が変更された。 --ラッシュコイルは、ジャンプして乗らなくても重なるだけでハイジャンプできるようになった。 --ラッシュジェットは、乗ると常に前進するタイプに変更された。 ---前進中に十字ボタンの上下入力により高さの調整も可能だが、壁などに接触するとラッシュは消滅してしまう。 ---また、水中では使用不可能になり、ラッシュマリンとの差別化が図られた。 --ラッシュマリンは「水中でのみ使用可能」になり、攻撃する際に「ラッシュの口から弾を吐き出す」というグラフィックに変更された。 --その他、選択8ボスステージでは「先へ進むためにラッシュを使わなければ越えられない地形」が無くなり、前作の問題点が改善されたと言える((前作では、選択8ボスステージの時点で「ラッシュを使わないと越えられない地形」がいくつか存在し、最低でも初期装備であるラッシュコイルがあれば越えることはできたが、エネルギー切れの場合は、戻ってエネルギーを補充したり故意にミスしたりしなければならなかった。詰んでしまう事は無かったが、面倒な事態になりうることがあった。))。 ---ただし、ラッシュを使わなければ進入できない隠しエリアや、入手できないアイテムなどは存在する。 -その他 ハシゴのある場所での挙動について --細かい点ではあるが、ハシゴにつかまった状態でAボタンを押すと手を離して落下し、その落下中(もちろんハシゴに重なっている状態で)や、ハシゴに重なってジャンプしている最中に「十字ボタンの上か下」を押すと、旧作では再びハシゴにつかまることが出来た。これに対して今作以降では、同じ状況で「下」を押してもハシゴにつかまることが出来なくなった(「上」押しでのみつかまることが可能)。『6』では例外的に旧作の仕様に戻されている。 //↑7、ロクフォル、11では確認済、6が例外で下も対応なのも確認済。Xシリーズでも上のみになってるし6のみ例外で4から標準でこの仕様になったと捉えるべきかなと。 ---- **評価点 ''シリーズを追う毎に進化する演出'' -オープニングの演出はシリーズを追う毎に強化されており、本作ではOP専用BGMが2つ用意されている程。 -エンディング、寸劇の演出は凡そ『3』の傾向を継承。『3』で初登場したブルースなどは出番こそ少ないものの、ストーリー上重要な役割を担う等、後のシリーズまで続くキャラクターの立ち位置をより強固に印象付けた。 ''多彩で扱いやすい特殊武器'' -FC時代のロックマンシリーズでは大概「弱点ボスにしか使い様がないorそれすら使わない方が楽」という死に武器と、「困ったらとりあえずこれでよい」というような便利すぎる武器があるのだが、今作では人にもよるがかなりバランスが良い方とされる。 --「ファラオショット」は斜めに撃つ事ができ、溜め撃ち可能、通常・溜め共にロックバスターと同じダメージ効率、チャージ中に頭上に集積するエネルギーに判定あるので対空防衛になるうえ、これをヒットさせた際にはエネルギーは減らないといった使い易い特徴を持つ。メインとして使っていける性能。 --また「ダストクラッシャー」「ドリルボム」は、直線軌道でクセが少ない上に威力も高く使いやすい。前者はメイン弾と分裂弾でほとんどの場合で3ヒットさせられたりするので強力。~ 後者は特定の壁を破壊することが可能。また任意タイミングで炸裂させられ、爆風は一部の敵のガードを貫通するほかそのままでは弾かれる敵にも効く。またジャンプ+バスターよりも少しだけ高い位置に届く。((特定のボスはこれを利用した弱点になっている。)) -今作ではふわふわと飛びながらロックマンに体当たりしてくる敵や、足場の不安定な所でザコと対峙する場面が多数存在するため、~ 燃費は悪いが画面全体攻撃かつガード無視の「レインフラッシュ」、バリアにより体当たりのみのザコ敵を封殺する「スカルバリアー」、~ 燃費のいい追尾弾の「ダイブミサイル」といった形に用途毎に使い分ける事ができる。 -大半の中ボスを含むあらゆる雑魚敵の動きを止められる上に、止めている間無チャージのバスターで攻撃可能な「フラッシュストッパー」は、~ 旧作『2』の「タイムストッパー」の強化版といえる性能を誇り、費用対効果に非常に優れ、トータルでの停止可能時間が格段に延長されたため、非常に強力。シリーズ通してもぶっ壊れ性能と言われるほどで、RTA等ではスタート地点からボス部屋まで時を止め続るようなプレイも見受けられる。~ そして火力自体は貧弱だが、敵のガードを容易に貫通できる上に発射時と戻りで2ヒットさせられる「リングブーメラン」が有効なボスが多いことも含めると、今作では全く使えないとされる特殊武器が存在しない。 -隠し装備アイテム「ワイヤー」には攻撃判定がある。あまり知られていないが、強敵のワイリーマシン4号の第二形態との対決時には、本命弱点武器使用前の削り用として使えなくもない。 --とはいえ、第一形態の時とは違い、斜め下にも弾を噴き出して攻撃してくるので安全地帯がなくなり、ダメージを受けやすくなっている。このため、ワイヤーを使用しての攻撃は「趣味の域」だと言える。 ''ゲームバランス'' -『1』から『3』まではプレイヤー泣かせの高水準を保った難易度であるが、本作で一気に緩和されて新規層にもとっつき易くなった。 --チャージショット等の新要素、ステージ再探索可能等の親切設計によっても難易度を大きく下げている。 --シリーズの中では中の下ぐらいで、武器やアイテムも全体的に扱いやすく使い分けポイントも豊富なので、「ロックマンとはこういうものだ」という入門用に適している。 --進行に伴う難易度の上がり方は良好。コサックステージはやや易しいが、ワイリーステージは強敵揃い。この辺りは『2』に近い。 //-『1』から『3』までプレイヤー泣かせの高水準を保った難易度であるが、本作で一気に落とされて新規層にもとっつき易くなった。 //「他に比べて難易度が高い」かのような書き方をするには根拠が不明確。むしろクリアしやすいゲームであると考える。 //-チャージショット等の新要素、ステージ再探索可能等の親切設計によって従来より難易度を下げている。武器やアイテムも全体的に扱いやすく使い分けポイントも豊富である。 //↑絶対前バージョンのほうがいいと思うので修正 //「シリーズの中では」って書いてあるのに他のゲームとの難易度を比較する意味はないと思うけど。 //それにもっと言うと初期『1』~『3』ロックマンがクリアしやすいゲームだなんて思ってる人のほうが少ないと思うけどね。じゃなきゃざわざ「5」の移植に「易しいロックマン」なんて書かないから。ちなみに前バージョンの文章を書いたのは俺じゃないから。なんかあればこれ以降は意見箱で。 //-明らかな平易化を実感する面として、トード、ダスト、スカルの3ステージがあげられるだろう。 //--トードマンステージは道中からして風や水流が移動の障害になるのが多少鬱陶しいぐらいで過去作に前例の無いぐらい易しいステージ。BGMもいかにもヌルそうな雰囲気を醸し出している。ボスのトードマンも適当にバスター連射して敵がぴょんぴょん跳んできたところをくぐっていけば完封出来るぐらい楽勝(あまりにも弱い彼に関しては賛否両論点にも後述)。 //--ダストマンステージに関しては道中は最初の落とし穴地帯や巨大ブロック地帯等手こずる箇所もそれなりにある。しかしボスのダストマンはこれまたタイミング良く垂直ジャンプやスライディングしてるだけでノーダメ撃破出来る超雑魚ボス。こちらも初見で余裕勝ちしたプレイヤーが多数であり、まさに「名は体を表す」。 //--スカルマンステージの道中もチャージ弾でないと倒しきれないスケルトンジョーが至る所で待ち受けるものの蛙男の面とどっこいぐらいの楽勝面で何の障害も無く進んでいく。ただ、ボスのスカルマンは(少なくとも上記2体に比べれば)それなりに強く慣れていないと体当たりや6連弾を飛び越すタイミングが取りづらい。 //---この面はE缶がアイテムの助け無しで2つも入手(エディが出してくるのを粘れば3つ)できるので、ボスを倒した後もE缶の補給源として利用される。 //-最弱のトードマンの弱点順を辿ればブライトマンであるが、実際はステージ難易度の関係で上記の3ステージをクリアしてからダイブマン辺りに挑戦するのがお勧めとされている。 //-一方、歯応えのある面もちゃんとあり、ステージ道中だとリングマンステージ、ブライトマンステージが難しめでやり応えのあるギミックが多数。 //--8ボスでは行動がパターン化されていながら攻撃の速いリングマンと地上でドリルボム撃ちながら暴れ回るドリルマンが強敵。 //-8ボスを倒した後にコサックステージが現れる。ステージ、ボスの両面において全般的に奇抜なアイデアが反映されているものの、実質的な難易度は寧ろ8ボス面以下であり、拍子抜けものである。 //--これは『3』の中間ステージであるドクロボット面が終盤面を喰ってしまうぐらいに難し過ぎた反動もある。 //-それに続くワイリーステージは終盤に相応しい難易度に上がり、ボスにはメットールダディやワイリーマシーン4号を筆頭に強力な面子を揃えている。 //--ラスボスとしてワイリーカプセルが登場した初作品でもあり、以降の定番となる。暗闇の中で一瞬現れるところに弱点武器をぶつける駆け引きの熱い戦いであり、シリーズのラスボスの中では割りと強い方。 //--とまぁ、単純に敵の強さで言えば弱い敵ばかりなわけではなくむしろ終盤ではかなり強敵にも恵まれている方である。難易度が低いと言われる理由はシステム的な面や簡単にE缶が補給出来たりという部分も大きいだろう。 //↑蛇足な上に~男の表現が気持ち悪い。バランスについての記述はこんなもんでいいでしょ。 ''品質の高いBGM群'' -路線の変更によりキャッチーなメロディからデジタルサウンドへと移行しているが、熱心な固定ファンがつく程の人気は恒例通り。 --特徴的なものに、ロシア民謡の音階を模したコサックステージ前半等哀愁感のあるものもあり、シリーズ全体と比較しても独特な雰囲気を持つが、これはシリーズでも4のみコンポーザを務めた藤井美苗氏(スタッフロールではOJALIN)によるもの。サウンドセットの一新と共に新たな印象に一役買っている。 -曲数も多く、前述したようにオープニングに2曲、さらにエンディングにも2曲とかなり豪勢である。~ 8ボス後のステージも4曲と非常に多く、前作までや次作の大半が実質2曲((3のみ3曲))だった事を考えると破格と言える。 -また、シリーズでは初めてラスボス専用のBGMが用意された。 --ただし、コサックステージとワイリーステージの各ボス対決時のBGMは、選択8ボスステージのものと同じ。 ---- **賛否両論点 ''特殊武器について'' -ステージ道中での特殊武器の出番が減少傾向に。 --評価点にある通り特殊武器の性能自体はシリーズ中でも良好な部類なのだが、ニューロックバスターのダメージ効率や汎用性の高さと、特殊武器の消費エネルギー量が増加により最少でも一発で1目盛り消費するようになったため、ステージ道中での特殊武器は「不用意に乱発できない奥の手」という立場にあるといえる。 --ただしこれらは前作まででいう「メタルブレード」「シャドーブレード」等のような、燃費も良くメインウェポンとして使用していける武器が、チャージショットという形で置き換わったが故の利用頻度減少、相対的に消費エネルギーが増加したと感じやすいだけであり、むしろロックバスターの利用頻度が上がったことを評価すべきという意見もある。 --裏を返せば、チャージショットのない作品では逆にロックバスターの使用頻度が下がってしまっていることも問題として取り上げられている。 -ボスへの弱点武器攻撃のリターンが控えめの傾向にある。 --本作には「コックローチツイン」「コサックキャッチャー」「メットールダディ」といった、弱点武器攻撃とチャージショットのダメージ量が同じボスが複数登場し、そういったボス相手の場合、弱点攻撃の有無によって戦闘難度が過去作ほど大きく変動しない。この中でメットールダディはコミカルな見た目とは裏腹に強敵である。 --また、過去作と異なり、弱点武器以外の攻撃によるボスへのダメージは1~2ダメージでほぼ統一されたため、前二作では有効だった「正規の弱点武器がまだないので準弱点武器で挑む((例として『2』で「ウッドマン(本来はアトミックファイヤーが弱点)の弱点を突きたいがヒートマンをまだ倒していない」場合、エアーシューターやメタルブレードで挑んでもそこそこのダメージになるのでこれらを使うなど。))」という戦略が取りづらくなった((ダイブマンのみ唯一の例外(ダストクラッシャーで3ダメージ入る)だが、ボスのパターンの関係上連射が出来ないダストクラッシャーとは相性が悪い。))。 -特殊武器の「フラッシュストッパー」が強すぎる。 --能力を使うと、消費エネルギー4という破格すぎる燃費で、''画面外''に存在する全ての敵すらも7秒間止めることが出来る上に、~ ''スライディングするほど停止時間が延長される''特性も持ち、スライディングが多用できる地形で発動すれば、実際の能力時間は10秒以上に膨らむ。~ 更にリングマンステージ中ボス「カバトンキュー」以外の全中ボスも停止可能と、他の特殊武器の出番を大きく奪うポテンシャルを誇る。 ---強すぎることに定評のある武器は『2』のメタルブレード等があったが、雑魚敵処理が快適なメタルブレードに対し、フラッシュストッパーはそもそも雑魚敵からの妨害がほぼ無くなる性質のため、敵を無視して突き進むという運用が極めて強力であり、ゲームとしての面白さを損っている。 -2種類の隠しアイテム「ワイヤー」と「バルーン」の入手方法がノーヒント。存在に気づけなかったプレイヤーも少なくない。 --一応、説明書に「今回は1度行ったステージを何度も遊ぶことができます。新たな発見があるかもしれません……」と明記されていたり、バルーンを使用している画面写真が載っていたりする。さらに、武器セレクトメニュー画面の写真が載っており、そこに「WIRE」と表示されている。このように、存在自体はノーヒントというわけでもない。 ---またこれらを未入手の場合、武器切り替えメニューに空欄ができるため、そこで不自然さに気づけるかもしれない。 --隠し場所もボスへ一直線に向かうのではなく、行けそうな場所を探索してみると見つけられる、という感じの場所にある。簡易的ながら探索要素の導入とも言えるだろう。 ---探索要素は、本シリーズでは全くプッシュされていなかった面もあるため、あくまでもステージ攻略を主とするプレイヤーを中心に、マイナスだと感じる面もあるかもしれない。 --もっとも、これらの隠しアイテムは入手しなくてもゲームクリアは可能。一部、この隠しアイテムを使用しなければ取得できないアイテムもあるのだが、これまた攻略に必須ではない上に大きな問題点でもないと考えられる。 ''システム面'' -選択8ボスステージを全てクリアし、コサックステージに入ってしまうと、それ以降ゲームオーバー時に「ステージセレクト」の選択肢がなくなり、「コンティニュー」しか指定出来ないため、8ボスステージに再挑戦できなくなるという点(この傾向は『6』まで続く)。 --前述の隠しアイテムをまだ取得していない場合、それらが入手できなくなるほか、E缶や残機数を補充したいなどの目的で再挑戦も叶わなくなるため、少々辛い仕様である。 --ただ、これは旧作における「ワイリーステージ内でゲームオーバーになった際に『ステージセレクト』を選択してしまうと、同ステージ内のそれまでの進行状況はリセットされ、また最初からやり直しになる」という問題を避けるための仕様とも取れる。 //どう読んでも賛否両論(一長一短)なので移動。最後の段落は蛇足なのでCO ---- **問題点 -パスワードにはE缶の保持数が記録されなくなった(コサックステージに入る前であれば選択8ボスステージ再挑戦で再回収は可能)。 -ライフの回復などによるゲージ増加の動きが遅い。顕著なのはボス戦とE缶使用時で、ボス部屋に入ってからボスエネルギーゲージが満タンになるまで少々待たされる。また、E缶使用時はBGMも途切れてしまう。 -ボスのヒット時の無敵時間が増加。特殊武器で弱点を突いても「速攻で撃破」とまでは行かなくなった。 --この傾向は前作からさらに顕著になり、後のシリーズにも続いている。 -前作『3』でも言えたことだが、ラッシュマリンやラッシュジェットで落とし穴やダメージゾーン(トゲ地帯など)の上を移動中に、スタートボタンを押して武器セレクト画面を出し解除するとラッシュが消滅してしまう点。~ つまり、ロックマンが下に落ちてしまう(ミスすることが必至な)ので、その最中はゲームを一時中断させることも出来ない。 -今作だけの問題点としてステージ開始時や画面切り替わり時、武器セレクト画面を閉じたときにボタンを押しっぱなしにしてもバスターのチャージが出来ない点がある((ファラオショットのチャージは可能であるので、プログラム上の問題ではなく意図的にやっている模様。))。 -ハシゴを昇りきって画面最上部に到達する、画面下部に落ちてさらに下の画面に移動する、ボス部屋前シャッターに触れた後などに見られる、画面スクロール時の速度が遅くなった((この作品の他には『6』が同様に遅い。))。 -敵への被弾ダメージが高くなった --前作から兆候があったが、今作の敵は撃ってくる弾と体当たりの両方が全体的に攻撃力が高い。 -ラッシュジェット発動中に一定の条件下で被弾するとラッシュが瞬間移動してロックマンに重なり、勝手にラッシュジェットが発動するバグが存在する。 ---- **総評 当初はチャージショットなどの独自のシステムの増加により相対的に賛否両論も増えたが、過去作を継承しつつも新要素を取り入れた意欲作としてバランスの取れた完成度を誇り、総合的にはロックマンシリーズに名を連ねるに恥じないゲームである。~ また前作と今作にてスライディングとチャージショットが追加され、さらにそれらが『8』までの基本仕様になったことで、ロックマンシリーズ(『Xシリーズ』などの派生シリーズを含む)は今作をもって本当の意味で完成されたといえるだろう。 ---- **余談 -''やっぱり黒幕はワイリー''。 --これに関しては問題というより、予定調和と言えない事もない。ある意味愛すべきバカ敵の地位を確立。 ---逆に言えば本作発売当時は、まだお約束だとは認識されていなかった。 -Dr.コサックは、ファンの間で「ロックマンシリーズ中、最も多くのプレイヤーを欺くことに成功したであろうニセラスボス」とも呼ばれている((厳密に言うとコサックステージに旧作恒例の「8体ボスとの再戦」が無いので「あれ?もうラスボスと対決か?」と怪しませる要素はある(もちろんワイリーステージ内では8ボスたちとの再戦がある)。この8ボス再戦が、もしもコサックステージにて行われた後に真相が判明していたとしたら、さらに多くのプレイヤーが驚いたことだろう。))。 --ちなみに以後のシリーズでも毎回似たようなパターンなのだが、本作のワイリーは「本来善良な科学者に対して、その家族を人質に取ることによって脅し、手先にさせる」という、やや毛色の異なった暗躍をしている。そういう意味では、本作の彼はなかなかに非人道的で「黒い」と言えるかも知れない。 --前作『3』のエンディングでは瓦礫の下敷きになり生死がわからない状態からの登場でかえって安心した人も((実際は「3」のエンディングにもワイリーが乗っていると思わしき円盤型の乗り物がチラッと登場していたのだが。))。 --もっとも、これは「後に登場したニセラスボスが失敗してばかり」という事でもある。『5』では''説明書で黒幕を公表していた''し、『6』では''イラストでバレバレだった''。 //ラッシュコイルの変更点は特徴の項に移行しました。 //-ラッシュコイルの挙動が変わり、ジャンプして乗らなくても重なるだけでハイジャンプできる。 //--結果、ジャンプボタンを一切押さなくてもクリア可能というやり込み要素ができた。 //スライディングをするには十字ボタン下+ジャンプボタンを押さなければならない上、スライディングをせずにゲームクリアすることは不可能。したがって、「ジャンプボタンを一切押さなくてもクリア可能」というのは誤り。 -特殊武器の1つ「ファラオショット」において、チャージして頭上に残している最中に一撃では倒せない敵に当てると、頭上のチャージ弾は消えてしまうのだが、その後攻撃ボタンを離すと、チャージ弾を発射できてしまう。これによって1回分のエネルギーで2回分の攻撃が可能となっている((エネルギーを使用するのは発射時なので、発射せずにメニュー画面を開きBを押している状態で閉じることで再びチャージ弾を発生させ、エネルギーを使わずに攻撃し続けることも可能。))。 --『ワールド4』では消えたファラオショットを更にチャージし続けることで何度も頭上に当たり判定を発生出来る凶悪な仕様に変更されているため、バグではなく裏技の一種と考えた方がいいかも知れない。 --なお、ファラオショットの特殊なチャージの都合上か、選択ステージボスのうちスカルマンのみファラオショットに対する完全耐性がある((スカルマンは戦闘開始後こちらに反応するまで微動だにしないので、メニュー画面中はBを押しても反応されないことを利用し「メニュー画面→B押し→メニュー解除→チャージ→Bを離す」を使えば一方的にファラオショットを当て放題になるが、ノーダメージなので攻略の役には立たない。 なお、ロックバスターは仕様が違うためこの方法ではチャージ不可。))((これ以外の特殊武器はどの選択ステージボスにも当てさえすれば最低1のダメージは入り、無効になるものはない。))。 -ワイリーマシン4号撃破直後に、逃げるワイリーをレインフラッシュで倒せてしまうが、そこからゲームが進行しなくなるため完全に詰んでしまうバグがある。 --フラッシュストッパーで動きを止めることも出来るが、もちろん何の意味も無い。 -今作から『6』まで、選択ボスステージ→表向きの敵要塞(中間ステージ)→ワイリー基地、という流れが定番となった。 --パスワードは、基本的に8体めのボス撃破で最後となる((ただ、その時点で前述の隠しアイテム2種類をまだ入手していない場合は、それらを入手するごとにパスワードが更新されるので、厳密には「8体のボス撃破+隠しアイテム2種類とも入手済み」の状況で最後となる))ため、その後はラスボスまで一気に攻略する必要がある。 -本作のワイリー土下座シーンで流れるBGMはゲームボーイソフト『カプコンクイズ ハテナ?の大冒険』のワールドクリア時のBGMのアレンジである。 -この作品のボスキャラクター公募の採用(ワイリー賞受賞)者8人には金色のカセットとバスタオルが贈られたが、この金色のカセットの一部が秋葉原に流れ超がつく位にプレミアム化し、『TVチャンピオン』『ゲームセンターCX』『お試しかっ!』『開運何でも鑑定団』などのメディアに取り上げられた事がある((現在は価格は付けられていない。))。 -シリーズで始めて玩具展開された。 --講談社の児童誌『月刊コミックボンボン』とロックマンシリーズが本格的にタイアップし始めたのも本作から。前作まではあくまで新作ソフトとしての紹介のみだった。 --なお、この池原しげと氏のコミック版ではスカルマンステージ攻略時にラッシュジェットを使っているのだが、コミック版の攻略順をゲームに当てはめるとまだドリルマンを倒していないため入手できておらず使えない。 ---リングマンが最強ボスとして君臨、「リングマンまで倒されるとは計算していなかった」と言わしめる程。 -8ボス関連 --「ダストマン」 ---当時13歳だった『アイシールド21』の作画担当・村田雄介氏がボスキャラクター募集に応募し、採用されたものである。 ---また前作『3』と次作『5』でも応募作品が選ばれており、『3』では佳作(ライト賞)受賞((「ダブルマン」というキャラクターをデザイン。))し、今作に続き『5』では「クリスタルマン」が採用されている(原案ハガキでの名前は「レンズマン」)。 ---当時はキャラクター原案だった村田氏も現在ではマジンボーンや[[バディミッション BOND]]等、様々なゲームのキャラデザに携わり、感慨深いものがある。~ また、上記のアイシールド21やワンパンマンも同じくゲーム化されている。 --「ブライトマン」 ---デザインしたのは、当時14歳であったイラストレーターの榎本よしたか氏である(原案ハガキでの名前は「パールマン」)。 ---前述の『開運なんでも鑑定団』に出品したのはこの榎本氏(('14/8/12放送分。))。番組ではゲーム系ジャーナリスト平林久和氏によって40万円もの鑑定額が付けられた。 --「リングマン」 ---デザインしたのはボスキャラクター採用者では初の女性であるが、本人の名前から長らく女性だと認識されていなかった。~ そのため、次作『5』に登場するグラビティーマンのデザイナーが女性であったことから、そちらを「女性初のワイリー賞受賞者です」と誤って紹介していた。 ---ちなみにこのデザイナーは、前作『3』のマグネットマンのデザインを気に入っており、リングマンの大まかなデザインや配色はマグネットマンを参考にしているとのこと。 --「トードマン」 ---シリーズ中でも最弱クラスのボスとして有名。動きも特殊武器を使う前に腰を振るというものであり悪い意味で個性的。~ というのも、戦闘が始まると「こちらのショットに反応して大ジャンプ体当たり」という単純で簡単に避けられる行動ルーチンが露呈してしまうため。 ---そしてトードマンには''この体当たりと特殊武器レインフラッシュによる攻撃方法しかない''。ダメージ自体は非常に大きいのだが、「当たらなければどうという事はない」である。しかもこちらが一定時間攻撃せず待たないとレインフラッシュを使用しない上、その準備動作中に攻撃を当てると中断してしまう悲惨なおまけつき。 ---結局、(バスターを撃ちながら)左右移動、または腰を振るのを待ってショット(ドリルボム)、という単純すぎるハメでいたぶられるのが日常。チャージショットに固執するとコツが要る((タイミングのミスを恐れてトードマンに接近しすぎると再チャージ時のボタンで小ショットが出てしまう→反応したトードマンがジャンプ、となりかえって封殺できない。少し距離を置くのがコツ。))が、気付いてしまえば移動すらほぼ不要になってしまう。 ---ダストマンやファラオマンも「特定位置で特定の武器を使用後」Bボタンを適当に押しているだけでそこから動かずハメ殺す方法があるが、さすがにロックバスターだけでハメれるのとでは話が違う。 ---全画面判定武器は以降の作品でも定番となったが、この手の武器を使うボスがロックマン同様に全画面にダメージ判定を展開することはなくなった((8ボス以外ならロックマンワールド5のラスボスが技の一つとして全画面攻撃を使用し準備動作中にキャンセルできる。ただしこのボス自体はかなり強い部類。))。~ 全画面判定の攻撃を使うボスというのは、そもそも調整が難しいものなのであろう。 ---その弱さや風貌からとあるサイトでファンクラブが結成されるに至ったが、現在は閉鎖している。 ---ちなみにトードマン以外のシリーズ最弱クラスのボスには[[ロックマン3>ロックマン3 Dr.ワイリーの最期!?]]のタップマン、[[ロックマンワールド2]]のクイント等が挙がる。 //ストーンマン(5)、グラビティーマン(5)が入っていたが5のボスは弱いものが多く、「なぜスターマンが入らないのか?」など意見が分かれそう。これらよりも動きが単調なタップマンは妥当。ソードマン(8)は5のボス達と同等ぐらいとこれまた微妙。比べてみるとアース、クイントは別格の弱さなので。 //アースに関してはゴリ押しでの弱さでクイントとは違うため削除 -一部の特殊武器の傾向が、『[[ロックマン2>ロックマン2 Dr.ワイリーの謎]]』と共通する部分が多い(例:フラッシュストッパーとタイムストッパー、ファラオショットとアトミックファイヤーなど)。 --ちなみに本作のエンディング曲は、『2』のオープニングの曲をアレンジしたものである。 -モスラーヤやスクエアーマシン等の「天井がないボス対決場所」で、バルーンを使って画面上部に行き画面外でドリルボムを発射して爆破させると、現在戦っているボスに応じて様々な現象が発生する。 --有志の検証によると、画面外で爆発したドリルボムの爆風がメモリを潰してしまうバグによるものである事が判明している。~ ちなみにラスボス・ワイリーカプセル戦でこれを実行すると、ワイリーカプセルがワープしたまま出現しなくなり詰んでしまう。 -開発中のバージョンではファラオマンステージに専用の中ボスが存在し、1991年の東京おもちゃショーの試遊台にてその姿が確認されている。 ([[参考動画>https://youtu.be/dje-I2c5sbE?t=252]]) ---- **その後の扱い -1999年10月28日にPSに[[移植>ロックマンコンプリートワークス]]、2010年2月9日にはWiiのバーチャルコンソールでの配信が開始。PS版は2011年2月9日よりゲームアーカイブスで配信開始。 --PS版は、本作からナビモードのBGMが全てアレンジになった。コマンド入力も不要。しかしその分、アーカイブスでは必要容量が約400MBと元がFCソフトとは思えないほどに巨大化してしまっている。これは全6作中で最大。 ---データ圧縮の方法に何らかの問題があったのだと思われる。ちなみに、元々PSソフトである『[[ロックマン8>ロックマン8 メタルヒーローズ]]』や『[[ロックマンDASH>ロックマンDASH 鋼の冒険心]]』ですら300MB程度である。 --本作からナビモード(とミッションモード)用のパワーアップパーツが追加され、ライト研究所で装備することが可能に。更に有利に進められるようになった。 ---敵の累計撃破数に応じて追加されていくため、何度も繰り返しプレイすることでポケットステーションが無くてもロックマンの強化が可能となり、よりクリアしやすくなっている。 -2017年1月6日、本作含むFC版初期6作がiOS版、アンドロイド版共にスマホアプリとして配信開始された。 --フィーチャーフォン版の移植のため、正直移植度は高いとはいえず製品ページでの評価も散々なものとなっている。((ただし、これはiOS版での話。アンドロイド版の製品ページでは高評価の方が多い(ただし、そのアンドロイド版の時点でかなり移植度は低く、もっさり挙動であった)。因みにiOS版評価の中には起動している最中に端末の電源ごと落ちたという恐ろしい報告もあるが、現在は修正済み。))そもそも繊細なキー操作が要求される本シリーズは仮想パッドによる操作は向いていないのかもしれないが、その点を差し引いても挙動がもっさりしている等快適な動作環境とは言い難い。((製品ページにて『本作は、ゲーム内容をスマートフォン用に調整されておりますので、家庭用ゲーム機版と一部の挙動や仕様が異なります。』と注意勧告はされているが、正直な所その一言で済ましていいレベルではない。)) --その中でもダントツに出来の酷いのが本作4のアプリ版で、移植版6作品の中で最も挙動がもっさりしている((ゲームスピードでHIGI以上に切替可能))。特にボス戦で顕著。 ---特殊武器を装備すると冗談抜きでまるでスロー再生しているかの様。これに加えてキーパッドの反応も悪く、「射撃ボタンを連打しても中々連射してくれない」「スライディング操作を連続でしても単発のスライディングになりやすい」(これらは4の移植版のみに見られる現象)等、プレイ感覚はもはや別ゲームの次元。 ---結果、にわかには信じ難いかもしれないが、これまで散々最弱とネタにされてきた''トードマンが強ボスの一角となっている。''
*ロックマン4 新たなる野望!! 【ろっくまんふぉー あらたなるやぼう】 |ジャンル|横スクロールアクション|CENTER:&image(rockman04.jpg,height=160,http://www.amazon.co.jp/dp/B000068HLH)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |メディア|4MbitROMカートリッジ|~| |発売・開発元|カプコン|~| |発売日|1991年12月6日|~| |定価|7,800円|~| |配信|バーチャルコンソール&br()【Wii】2010年2月9日/500Wiiポイント((現在は配信終了。))&br()【3DS】2012年10月17日&br()【WiiU】2013年6月12日/上記共に500円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |ポイント|更に進化したショットアクション&br()ゲームバランスはやや良好だが大味なところも|~| |>|>|CENTER:''[[ロックマンシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- ~ #center(){{ &big(){''新たなる敵!? ロックマンパワー炸裂!!''} }} ~ ---- **プロローグ > 前作の最後で、悪の科学者Dr.ワイリーは自らの基地の崩壊に巻き込まれ消えた。~ 世界に平和が戻ったかに見えたが、新たな敵・Dr.コサックがロックマンに挑戦状を叩きつける。~ 「我に従うもよし、歯向かい戦いを挑むもよし、よく考えて答えを出すがよいぞ!」~ 占拠された世界8大都市を奪回するため、Dr.コサックの作り出したロボットに新兵器「ニューロックバスター」を装備したロックマンが挑む。 ---- **概要・特徴 『ロックマン』シリーズ第4作目。新たな敵にロックマンが立ち向かう。 -バスター長押しによる新たなアクション、チャージショット(溜め撃ち)が初登場。 --後継作でも標準のアクションとなり、今作以降大きくゲームバランスが変化した。 --ボスキャラの無敵時間が長くなり、通常弾の連射が必ずしも有効な手段ではなくなった。 --高耐久の雑魚相手には連射、編隊やボス相手にはチャージといった戦略性も生まれた。 -本作より武器セレクト画面が、ウィンドウ式から画面切り替え式に変更され、画面内に弾が残っていても開くことが出来るようになった。 --フラッシュストッパー使用時の効果時間中のみ例外で、武器セレクト画面呼び出し不可能になっている。 --前作までの「特殊武器の効果が切れるまで武器切り替えが不可能」という事態はほとんどなくなったが、発射中の弾やラッシュは消滅する(後述)ので注意。 -サポートメカ「エディー」が登場。 --本作ではステージの特定の場所で現れ、ライフエネルギー大・武器エネルギー大・1UP・E缶のいずれかをランダムで出す。 --一度アイテムをもらうと、そのステージクリア後か、ゲームオーバー後に再び入り直さない限り二度と現れない。 --今後もシリーズごとに違う役割を持つキャラクターに。 -『[[1>ロックマン]]』以来の、一度クリアした選択ボスステージに何度でも挑戦できる仕様が復活。 --ただし、8ボスステージクリア後に出現するコサックステージに入ってしまうと、再挑戦出来なくなる。 --E缶の補充や取り逃したアイテムの回収が可能となった。各ボスとの再戦はできず、ボス部屋到達と同時にステージクリア扱いとなる。 -上記に伴い、インフレしていたダメージの低減等も合わさって全体的に難易度が緩和された。 -強制スクロールのステージが初登場((強制スクロール自体は、『ロックマン1』のワイリーステージ3(水流地帯)や、『2』のワイリーステージ1(対メカドラゴン戦直前)など、限定的ではあるものの既に登場している。))。 -8体のボスとその弱点である特殊武器が、『1』以来の完全なリング状(特殊武器と有効なボスがほぼ1:1)に固定された。 #region(本作のボスと特殊武器) |ブライトマン|フラッシュストッパー: 数秒間敵の動きを止める。停止中は、ロックバスターの単発弾攻撃のみ可能。ボス戦では、この武器を弱点とする相手以外には無効| |トードマン|レインフラッシュ: 画面全体に酸の雨を降らせて攻撃。ガード状態の敵にもダメージを与える| |ドリルマン|ドリルボム: 爆発するドリルを撃つ。攻撃ボタン操作で空中爆破も可能。特定の壁も破壊できる| |ファラオマン|ファラオショット: 斜め方向への撃ち分けや溜め撃ちも可能な光の弾を撃つ。溜め中は頭上に光弾が現われ、そこにも攻撃判定あり| |リングマン|リングブーメラン: 一定距離飛んだ後、戻ってくるリングを撃つ。敵を貫通する| |ダストマン|ダストクラッシャー: 敵に当たると4方向に分裂するゴミの塊を発射する| |ダイブマン|ダイブミサイル: 敵を追尾するミサイルを撃つ| |スカルマン|スカルバリアー: ドクロ4つを自分の周囲に回転させる。敵や敵弾に当たると消滅する| #endregion -隠しアイテム「ワイヤー」と「バルーン」が登場。選択8ボスステージのうち、特定の2つのステージのどこかに隠してある。 -前作『3』で初登場したラッシュの各形態の仕様が変更された。 --ラッシュコイルは、ジャンプして乗らなくても重なるだけでハイジャンプできるようになった。 --ラッシュジェットは、乗ると常に前進するタイプに変更された。 ---前進中に十字ボタンの上下入力により高さの調整も可能だが、壁などに接触するとラッシュは消滅してしまう。 ---また、水中では使用不可能になり、ラッシュマリンとの差別化が図られた。 --ラッシュマリンは「水中でのみ使用可能」になり、攻撃する際に「ラッシュの口から弾を吐き出す」というグラフィックに変更された。 --その他、選択8ボスステージでは「先へ進むためにラッシュを使わなければ越えられない地形」が無くなり、前作の問題点が改善されたと言える((前作では、選択8ボスステージの時点で「ラッシュを使わないと越えられない地形」がいくつか存在し、最低でも初期装備であるラッシュコイルがあれば越えることはできたが、エネルギー切れの場合は、戻ってエネルギーを補充したり故意にミスしたりしなければならなかった。詰んでしまう事は無かったが、面倒な事態になりうることがあった。))。 ---ただし、ラッシュを使わなければ進入できない隠しエリアや、入手できないアイテムなどは存在する。 -その他 ハシゴのある場所での挙動について --細かい点ではあるが、ハシゴにつかまった状態でAボタンを押すと手を離して落下し、その落下中(もちろんハシゴに重なっている状態で)や、ハシゴに重なってジャンプしている最中に「十字ボタンの上か下」を押すと、旧作では再びハシゴにつかまることが出来た。これに対して今作以降では、同じ状況で「下」を押してもハシゴにつかまることが出来なくなった(「上」押しでのみつかまることが可能)。『6』では例外的に旧作の仕様に戻されている。 //↑7、ロクフォル、11では確認済、6が例外で下も対応なのも確認済。Xシリーズでも上のみになってるし6のみ例外で4から標準でこの仕様になったと捉えるべきかなと。 ---- **評価点 ''シリーズを追う毎に進化する演出'' -オープニングの演出はシリーズを追う毎に強化されており、本作ではOP専用BGMが2つ用意されている程。 -エンディング、寸劇の演出は凡そ『3』の傾向を継承。『3』で初登場したブルースなどは出番こそ少ないものの、ストーリー上重要な役割を担う等、後のシリーズまで続くキャラクターの立ち位置をより強固に印象付けた。 ''多彩で扱いやすい特殊武器'' -FC時代のロックマンシリーズでは大概「弱点ボスにしか使い様がないorそれすら使わない方が楽」という死に武器と、「困ったらとりあえずこれでよい」というような便利すぎる武器があるのだが、今作では人にもよるがかなりバランスが良い方とされる。 --「ファラオショット」は斜めに撃つ事ができ、溜め撃ち可能、通常・溜め共にロックバスターと同じダメージ効率、チャージ中に頭上に集積するエネルギーに判定あるので対空防衛になるうえ、これをヒットさせた際にはエネルギーは減らないといった使い易い特徴を持つ。メインとして使っていける性能。 --また「ダストクラッシャー」「ドリルボム」は、直線軌道でクセが少ない上に威力も高く使いやすい。前者はメイン弾と分裂弾でほとんどの場合で3ヒットさせられたりするので強力。~ 後者は特定の壁を破壊することが可能。また任意タイミングで炸裂させられ、爆風は一部の敵のガードを貫通するほかそのままでは弾かれる敵にも効く。またジャンプ+バスターよりも少しだけ高い位置に届く。((特定のボスはこれを利用した弱点になっている。)) -今作ではふわふわと飛びながらロックマンに体当たりしてくる敵や、足場の不安定な所でザコと対峙する場面が多数存在するため、~ 燃費は悪いが画面全体攻撃かつガード無視の「レインフラッシュ」、バリアにより体当たりのみのザコ敵を封殺する「スカルバリアー」、~ 燃費のいい追尾弾の「ダイブミサイル」といった形に用途毎に使い分ける事ができる。 -大半の中ボスを含むあらゆる雑魚敵の動きを止められる上に、止めている間無チャージのバスターで攻撃可能な「フラッシュストッパー」は、~ 旧作『2』の「タイムストッパー」の強化版といえる性能を誇り、費用対効果に非常に優れ、トータルでの停止可能時間が格段に延長されたため、非常に強力。シリーズ通してもぶっ壊れ性能と言われるほどで、RTA等ではスタート地点からボス部屋まで時を止め続るようなプレイも見受けられる。~ そして火力自体は貧弱だが、敵のガードを容易に貫通できる上に発射時と戻りで2ヒットさせられる「リングブーメラン」が有効なボスが多いことも含めると、今作では全く使えないとされる特殊武器が存在しない。 -隠し装備アイテム「ワイヤー」には攻撃判定がある。あまり知られていないが、強敵のワイリーマシン4号の第二形態との対決時には、本命弱点武器使用前の削り用として使えなくもない。 --とはいえ、第一形態の時とは違い、斜め下にも弾を噴き出して攻撃してくるので安全地帯がなくなり、ダメージを受けやすくなっている。このため、ワイヤーを使用しての攻撃は「趣味の域」だと言える。 ''ゲームバランス'' -『1』から『3』まではプレイヤー泣かせの高水準を保った難易度であるが、本作で一気に緩和されて新規層にもとっつき易くなった。 --チャージショット等の新要素、ステージ再探索可能等の親切設計によっても難易度を大きく下げている。 --シリーズの中では中の下ぐらいで、武器やアイテムも全体的に扱いやすく使い分けポイントも豊富なので、「ロックマンとはこういうものだ」という入門用に適している。 --進行に伴う難易度の上がり方は良好。コサックステージはやや易しいが、ワイリーステージは強敵揃い。この辺りは『2』に近い。 //-『1』から『3』までプレイヤー泣かせの高水準を保った難易度であるが、本作で一気に落とされて新規層にもとっつき易くなった。 //「他に比べて難易度が高い」かのような書き方をするには根拠が不明確。むしろクリアしやすいゲームであると考える。 //-チャージショット等の新要素、ステージ再探索可能等の親切設計によって従来より難易度を下げている。武器やアイテムも全体的に扱いやすく使い分けポイントも豊富である。 //↑絶対前バージョンのほうがいいと思うので修正 //「シリーズの中では」って書いてあるのに他のゲームとの難易度を比較する意味はないと思うけど。 //それにもっと言うと初期『1』~『3』ロックマンがクリアしやすいゲームだなんて思ってる人のほうが少ないと思うけどね。じゃなきゃざわざ「5」の移植に「易しいロックマン」なんて書かないから。ちなみに前バージョンの文章を書いたのは俺じゃないから。なんかあればこれ以降は意見箱で。 //-明らかな平易化を実感する面として、トード、ダスト、スカルの3ステージがあげられるだろう。 //--トードマンステージは道中からして風や水流が移動の障害になるのが多少鬱陶しいぐらいで過去作に前例の無いぐらい易しいステージ。BGMもいかにもヌルそうな雰囲気を醸し出している。ボスのトードマンも適当にバスター連射して敵がぴょんぴょん跳んできたところをくぐっていけば完封出来るぐらい楽勝(あまりにも弱い彼に関しては賛否両論点にも後述)。 //--ダストマンステージに関しては道中は最初の落とし穴地帯や巨大ブロック地帯等手こずる箇所もそれなりにある。しかしボスのダストマンはこれまたタイミング良く垂直ジャンプやスライディングしてるだけでノーダメ撃破出来る超雑魚ボス。こちらも初見で余裕勝ちしたプレイヤーが多数であり、まさに「名は体を表す」。 //--スカルマンステージの道中もチャージ弾でないと倒しきれないスケルトンジョーが至る所で待ち受けるものの蛙男の面とどっこいぐらいの楽勝面で何の障害も無く進んでいく。ただ、ボスのスカルマンは(少なくとも上記2体に比べれば)それなりに強く慣れていないと体当たりや6連弾を飛び越すタイミングが取りづらい。 //---この面はE缶がアイテムの助け無しで2つも入手(エディが出してくるのを粘れば3つ)できるので、ボスを倒した後もE缶の補給源として利用される。 //-最弱のトードマンの弱点順を辿ればブライトマンであるが、実際はステージ難易度の関係で上記の3ステージをクリアしてからダイブマン辺りに挑戦するのがお勧めとされている。 //-一方、歯応えのある面もちゃんとあり、ステージ道中だとリングマンステージ、ブライトマンステージが難しめでやり応えのあるギミックが多数。 //--8ボスでは行動がパターン化されていながら攻撃の速いリングマンと地上でドリルボム撃ちながら暴れ回るドリルマンが強敵。 //-8ボスを倒した後にコサックステージが現れる。ステージ、ボスの両面において全般的に奇抜なアイデアが反映されているものの、実質的な難易度は寧ろ8ボス面以下であり、拍子抜けものである。 //--これは『3』の中間ステージであるドクロボット面が終盤面を喰ってしまうぐらいに難し過ぎた反動もある。 //-それに続くワイリーステージは終盤に相応しい難易度に上がり、ボスにはメットールダディやワイリーマシーン4号を筆頭に強力な面子を揃えている。 //--ラスボスとしてワイリーカプセルが登場した初作品でもあり、以降の定番となる。暗闇の中で一瞬現れるところに弱点武器をぶつける駆け引きの熱い戦いであり、シリーズのラスボスの中では割りと強い方。 //--とまぁ、単純に敵の強さで言えば弱い敵ばかりなわけではなくむしろ終盤ではかなり強敵にも恵まれている方である。難易度が低いと言われる理由はシステム的な面や簡単にE缶が補給出来たりという部分も大きいだろう。 //↑蛇足な上に~男の表現が気持ち悪い。バランスについての記述はこんなもんでいいでしょ。 ''品質の高いBGM群'' -路線の変更によりキャッチーなメロディからデジタルサウンドへと移行しているが、熱心な固定ファンがつく程の人気は恒例通り。 --特徴的なものに、ロシア民謡の音階を模したコサックステージ前半等哀愁感のあるものもあり、シリーズ全体と比較しても独特な雰囲気を持つが、これはシリーズでも4のみコンポーザを務めた藤井美苗氏(スタッフロールではOJALIN)によるもの。サウンドセットの一新と共に新たな印象に一役買っている。 -曲数も多く、前述したようにオープニングに2曲、さらにエンディングにも2曲とかなり豪勢である。~ 8ボス後のステージも4曲と非常に多く、前作までや次作の大半が実質2曲((3のみ3曲))だった事を考えると破格と言える。 -また、シリーズでは初めてラスボス専用のBGMが用意された。 --ただし、コサックステージとワイリーステージの各ボス対決時のBGMは、選択8ボスステージのものと同じ。 ---- **賛否両論点 ''特殊武器について'' -ステージ道中での特殊武器の出番が減少傾向に。 --評価点にある通り特殊武器の性能自体はシリーズ中でも良好な部類なのだが、ニューロックバスターのダメージ効率や汎用性の高さと、特殊武器の消費エネルギー量が増加により最少でも一発で1目盛り消費するようになったため、ステージ道中での特殊武器は「不用意に乱発できない奥の手」という立場にあるといえる。 --ただしこれらは前作まででいう「メタルブレード」「シャドーブレード」等のような、燃費も良くメインウェポンとして使用していける武器が、チャージショットという形で置き換わったが故の利用頻度減少、相対的に消費エネルギーが増加したと感じやすいだけであり、むしろロックバスターの利用頻度が上がったことを評価すべきという意見もある。 --裏を返せば、チャージショットのない作品では逆にロックバスターの使用頻度が下がってしまっていることも問題として取り上げられている。 -ボスへの弱点武器攻撃のリターンが控えめの傾向にある。 --本作には「コックローチツイン」「コサックキャッチャー」「メットールダディ」といった、弱点武器攻撃とチャージショットのダメージ量が同じボスが複数登場し、そういったボス相手の場合、弱点攻撃の有無によって戦闘難度が過去作ほど大きく変動しない。この中でメットールダディはコミカルな見た目とは裏腹に強敵である。 --また、過去作と異なり、弱点武器以外の攻撃によるボスへのダメージは1~2ダメージでほぼ統一されたため、前二作では有効だった「正規の弱点武器がまだないので準弱点武器で挑む((例として『2』で「ウッドマン(本来はアトミックファイヤーが弱点)の弱点を突きたいがヒートマンをまだ倒していない」場合、エアーシューターやメタルブレードで挑んでもそこそこのダメージになるのでこれらを使うなど。))」という戦略が取りづらくなった((ダイブマンのみ唯一の例外(ダストクラッシャーで3ダメージ入る)だが、ボスのパターンの関係上連射が出来ないダストクラッシャーとは相性が悪い。))。 -特殊武器の「フラッシュストッパー」が強すぎる。 --能力を使うと、消費エネルギー4という破格すぎる燃費で、''画面外''に存在する全ての敵すらも7秒間止めることが出来る上に、~ ''スライディングするほど停止時間が延長される''特性も持ち、スライディングが多用できる地形で発動すれば、実際の能力時間は10秒以上に膨らむ。~ 更にリングマンステージ中ボス「カバトンキュー」以外の全中ボスも停止可能と、他の特殊武器の出番を大きく奪うポテンシャルを誇る。 ---強すぎることに定評のある武器は『2』のメタルブレード等があったが、雑魚敵処理が快適なメタルブレードに対し、フラッシュストッパーはそもそも雑魚敵からの妨害がほぼ無くなる性質のため、敵を無視して突き進むという運用が極めて強力であり、ゲームとしての面白さを損っている。 -2種類の隠しアイテム「ワイヤー」と「バルーン」の入手方法がノーヒント。存在に気づけなかったプレイヤーも少なくない。 --一応、説明書に「今回は1度行ったステージを何度も遊ぶことができます。新たな発見があるかもしれません……」と明記されていたり、バルーンを使用している画面写真が載っていたりする。さらに、武器セレクトメニュー画面の写真が載っており、そこに「WIRE」と表示されている。このように、存在自体はノーヒントというわけでもない。 ---またこれらを未入手の場合、武器切り替えメニューに空欄ができるため、そこで不自然さに気づけるかもしれない。 --隠し場所もボスへ一直線に向かうのではなく、行けそうな場所を探索してみると見つけられる、という感じの場所にある。簡易的ながら探索要素の導入とも言えるだろう。 ---探索要素は、本シリーズでは全くプッシュされていなかった面もあるため、あくまでもステージ攻略を主とするプレイヤーを中心に、マイナスだと感じる面もあるかもしれない。 --もっとも、これらの隠しアイテムは入手しなくてもゲームクリアは可能。一部、この隠しアイテムを使用しなければ取得できないアイテムもあるのだが、これまた攻略に必須ではない上に大きな問題点でもないと考えられる。 ''システム面'' -選択8ボスステージを全てクリアし、コサックステージに入ってしまうと、それ以降ゲームオーバー時に「ステージセレクト」の選択肢がなくなり、「コンティニュー」しか指定出来ないため、8ボスステージに再挑戦できなくなるという点(この傾向は『6』まで続く)。 --前述の隠しアイテムをまだ取得していない場合、それらが入手できなくなるほか、E缶や残機数を補充したいなどの目的で再挑戦も叶わなくなるため、少々辛い仕様である。 --ただ、これは旧作における「ワイリーステージ内でゲームオーバーになった際に『ステージセレクト』を選択してしまうと、同ステージ内のそれまでの進行状況はリセットされ、また最初からやり直しになる」という問題を避けるための仕様とも取れる。 //どう読んでも賛否両論(一長一短)なので移動。最後の段落は蛇足なのでCO ---- **問題点 -パスワードにはE缶の保持数が記録されなくなった(コサックステージに入る前であれば選択8ボスステージ再挑戦で再回収は可能)。 -ライフの回復などによるゲージ増加の動きが遅い。顕著なのはボス戦とE缶使用時で、ボス部屋に入ってからボスエネルギーゲージが満タンになるまで少々待たされる。また、E缶使用時はBGMも途切れてしまう。 -ボスのヒット時の無敵時間が増加。特殊武器で弱点を突いても「速攻で撃破」とまでは行かなくなった。 --この傾向は前作からさらに顕著になり、後のシリーズにも続いている。 -前作『3』でも言えたことだが、ラッシュマリンやラッシュジェットで落とし穴やダメージゾーン(トゲ地帯など)の上を移動中に、スタートボタンを押して武器セレクト画面を出し解除するとラッシュが消滅してしまう点。~ つまり、ロックマンが下に落ちてしまう(ミスすることが必至な)ので、その最中はゲームを一時中断させることも出来ない。 -今作だけの問題点としてステージ開始時や画面切り替わり時、武器セレクト画面を閉じたときにボタンを押しっぱなしにしてもバスターのチャージが出来ない点がある((ファラオショットのチャージは可能であるので、プログラム上の問題ではなく意図的にやっている模様。))。 -ハシゴを昇りきって画面最上部に到達する、画面下部に落ちてさらに下の画面に移動する、ボス部屋前シャッターに触れた後などに見られる、画面スクロール時の速度が遅くなった((この作品の他には『6』が同様に遅い。))。 -敵への被弾ダメージが高くなった --前作から兆候があったが、今作の敵は撃ってくる弾と体当たりの両方が全体的に攻撃力が高い。 -ラッシュジェット発動中に一定の条件下で被弾するとラッシュが瞬間移動してロックマンに重なり、勝手にラッシュジェットが発動するバグが存在する。 ---- **総評 当初はチャージショットなどの独自のシステムの増加により相対的に賛否両論も増えたが、過去作を継承しつつも新要素を取り入れた意欲作としてバランスの取れた完成度を誇り、総合的にはロックマンシリーズに名を連ねるに恥じないゲームである。~ また前作と今作にてスライディングとチャージショットが追加され、さらにそれらが『8』までの基本仕様になったことで、ロックマンシリーズ(『Xシリーズ』などの派生シリーズを含む)は今作をもって本当の意味で完成されたといえるだろう。 ---- **余談 -''やっぱり黒幕はワイリー''。 --これに関しては問題というより、予定調和と言えない事もない。ある意味愛すべきバカ敵の地位を確立。 ---逆に言えば本作発売当時は、まだお約束だとは認識されていなかった。 -Dr.コサックは、ファンの間で「ロックマンシリーズ中、最も多くのプレイヤーを欺くことに成功したであろうニセラスボス」とも呼ばれている((厳密に言うとコサックステージに旧作恒例の「8体ボスとの再戦」が無いので「あれ?もうラスボスと対決か?」と怪しませる要素はある(もちろんワイリーステージ内では8ボスたちとの再戦がある)。この8ボス再戦が、もしもコサックステージにて行われた後に真相が判明していたとしたら、さらに多くのプレイヤーが驚いたことだろう。))。 --ちなみに以後のシリーズでも毎回似たようなパターンなのだが、本作のワイリーは「本来善良な科学者に対して、その家族を人質に取ることによって脅し、手先にさせる」という、やや毛色の異なった暗躍をしている。そういう意味では、本作の彼はなかなかに非人道的で「黒い」と言えるかも知れない。 --前作『3』のエンディングでは瓦礫の下敷きになり生死がわからない状態からの登場でかえって安心した人も((実際は「3」のエンディングにもワイリーが乗っていると思わしき円盤型の乗り物がチラッと登場していたのだが。))。 --もっとも、これは「後に登場したニセラスボスが失敗してばかり」という事でもある。『5』では''説明書で黒幕を公表していた''し、『6』では''イラストでバレバレだった''。 //ラッシュコイルの変更点は特徴の項に移行しました。 //-ラッシュコイルの挙動が変わり、ジャンプして乗らなくても重なるだけでハイジャンプできる。 //--結果、ジャンプボタンを一切押さなくてもクリア可能というやり込み要素ができた。 //スライディングをするには十字ボタン下+ジャンプボタンを押さなければならない上、スライディングをせずにゲームクリアすることは不可能。したがって、「ジャンプボタンを一切押さなくてもクリア可能」というのは誤り。 -特殊武器の1つ「ファラオショット」において、チャージして頭上に残している最中に一撃では倒せない敵に当てると、頭上のチャージ弾は消えてしまうのだが、その後攻撃ボタンを離すと、チャージ弾を発射できてしまう。これによって1回分のエネルギーで2回分の攻撃が可能となっている((エネルギーを使用するのは発射時なので、発射せずにメニュー画面を開きBを押している状態で閉じることで再びチャージ弾を発生させ、エネルギーを使わずに攻撃し続けることも可能。))。 --『ワールド4』では消えたファラオショットを更にチャージし続けることで何度も頭上に当たり判定を発生出来る凶悪な仕様に変更されているため、バグではなく裏技の一種と考えた方がいいかも知れない。 --なお、ファラオショットの特殊なチャージの都合上か、選択ステージボスのうちスカルマンのみファラオショットに対する完全耐性がある((スカルマンは戦闘開始後こちらに反応するまで微動だにしないので、メニュー画面中はBを押しても反応されないことを利用し「メニュー画面→B押し→メニュー解除→チャージ→Bを離す」を使えば一方的にファラオショットを当て放題になるが、ノーダメージなので攻略の役には立たない。 なお、ロックバスターは仕様が違うためこの方法ではチャージ不可。))((これ以外の特殊武器はどの選択ステージボスにも当てさえすれば最低1のダメージは入り、無効になるものはない。))。 -ワイリーマシン4号撃破直後に、逃げるワイリーをレインフラッシュで倒せてしまうが、そこからゲームが進行しなくなるため完全に詰んでしまうバグがある。 --フラッシュストッパーで動きを止めることも出来るが、もちろん何の意味も無い。 -今作から『6』まで、選択ボスステージ→表向きの敵要塞(中間ステージ)→ワイリー基地、という流れが定番となった。 --パスワードは、基本的に8体めのボス撃破で最後となる((ただ、その時点で前述の隠しアイテム2種類をまだ入手していない場合は、それらを入手するごとにパスワードが更新されるので、厳密には「8体のボス撃破+隠しアイテム2種類とも入手済み」の状況で最後となる))ため、その後はラスボスまで一気に攻略する必要がある。 -本作のワイリー土下座シーンで流れるBGMはゲームボーイソフト『カプコンクイズ ハテナ?の大冒険』のワールドクリア時のBGMのアレンジである。 -この作品のボスキャラクター公募の採用(ワイリー賞受賞)者8人には金色のカセットとバスタオルが贈られたが、この金色のカセットの一部が秋葉原に流れ超がつく位にプレミアム化し、『TVチャンピオン』『ゲームセンターCX』『お試しかっ!』『開運何でも鑑定団』などのメディアに取り上げられた事がある((現在は価格は付けられていない。))。 -シリーズで始めて玩具展開された。 --講談社の児童誌『月刊コミックボンボン』とロックマンシリーズが本格的にタイアップし始めたのも本作から。前作まではあくまで新作ソフトとしての紹介のみだった。 --なお、この池原しげと氏のコミック版ではスカルマンステージ攻略時にラッシュジェットを使っているのだが、コミック版の攻略順をゲームに当てはめるとまだドリルマンを倒していないため入手できておらず使えない。 ---リングマンが最強ボスとして君臨、「リングマンまで倒されるとは計算していなかった」と言わしめる程。 -8ボス関連 --「ダストマン」 ---当時13歳だった『アイシールド21』の作画担当・村田雄介氏がボスキャラクター募集に応募し、採用されたものである。 ---また前作『3』と次作『5』でも応募作品が選ばれており、『3』では佳作(ライト賞)受賞((「ダブルマン」というキャラクターをデザイン。))し、今作に続き『5』では「クリスタルマン」が採用されている(原案ハガキでの名前は「レンズマン」)。 ---当時はキャラクター原案だった村田氏も現在ではマジンボーンや[[バディミッション BOND]]等、様々なゲームのキャラデザに携わり、感慨深いものがある。~ また、上記のアイシールド21やワンパンマンも同じくゲーム化されている。 --「ブライトマン」 ---デザインしたのは、当時14歳であったイラストレーターの榎本よしたか氏である(原案ハガキでの名前は「パールマン」)。 ---前述の『開運なんでも鑑定団』に出品したのはこの榎本氏(('14/8/12放送分。))。番組ではゲーム系ジャーナリスト平林久和氏によって40万円もの鑑定額が付けられた。 --「リングマン」 ---デザインしたのはボスキャラクター採用者では初の女性であるが、本人の名前から長らく女性だと認識されていなかった。~ そのため、次作『5』に登場するグラビティーマンのデザイナーが女性であったことから、そちらを「女性初のワイリー賞受賞者です」と誤って紹介していた。 ---ちなみにこのデザイナーは、前作『3』のマグネットマンのデザインを気に入っており、リングマンの大まかなデザインや配色はマグネットマンを参考にしているとのこと。 --「トードマン」 ---シリーズ中でも最弱クラスのボスとして有名。動きも特殊武器を使う前に腰を振るというものであり悪い意味で個性的。~ というのも、戦闘が始まると「こちらのショットに反応して大ジャンプ体当たり」という単純で簡単に避けられる行動ルーチンが露呈してしまうため。 ---そしてトードマンには''この体当たりと特殊武器レインフラッシュによる攻撃方法しかない''。ダメージ自体は非常に大きいのだが、「当たらなければどうという事はない」である。しかもこちらが一定時間攻撃せず待たないとレインフラッシュを使用しない上、その準備動作中に攻撃を当てると中断してしまう悲惨なおまけつき。 ---結局、(バスターを撃ちながら)左右移動、または腰を振るのを待ってショット(ドリルボム)、という単純すぎるハメでいたぶられるのが日常。チャージショットに固執するとコツが要る((タイミングのミスを恐れてトードマンに接近しすぎると再チャージ時のボタンで小ショットが出てしまう→反応したトードマンがジャンプ、となりかえって封殺できない。少し距離を置くのがコツ。))が、気付いてしまえば移動すらほぼ不要になってしまう。 ---ダストマンやファラオマンも「特定位置で特定の武器を使用後」Bボタンを適当に押しているだけでそこから動かずハメ殺す方法があるが、さすがにロックバスターだけでハメれるのとでは話が違う。 ---全画面判定武器は以降の作品でも定番となったが、この手の武器を使うボスがロックマン同様に全画面にダメージ判定を展開することはなくなった((8ボス以外ならロックマンワールド5のラスボスが技の一つとして全画面攻撃を使用し準備動作中にキャンセルできる。ただしこのボス自体はかなり強い部類。))。~ 全画面判定の攻撃を使うボスというのは、そもそも調整が難しいものなのであろう。 ---その弱さや風貌からとあるサイトでファンクラブが結成されるに至ったが、現在は閉鎖している。 ---ちなみにトードマン以外のシリーズ最弱クラスのボスには[[ロックマン3>ロックマン3 Dr.ワイリーの最期!?]]のタップマン、[[ロックマンワールド2]]のクイント等が挙がる。 //ストーンマン(5)、グラビティーマン(5)が入っていたが5のボスは弱いものが多く、「なぜスターマンが入らないのか?」など意見が分かれそう。これらよりも動きが単調なタップマンは妥当。ソードマン(8)は5のボス達と同等ぐらいとこれまた微妙。比べてみるとアース、クイントは別格の弱さなので。 //アースに関してはゴリ押しでの弱さでクイントとは違うため削除 -一部の特殊武器の傾向が、『[[ロックマン2>ロックマン2 Dr.ワイリーの謎]]』と共通する部分が多い(例:フラッシュストッパーとタイムストッパー、ファラオショットとアトミックファイヤーなど)。 --ちなみに本作のエンディング曲は、『2』のオープニングの曲をアレンジしたものである。 -モスラーヤやスクエアーマシン等の「天井がないボス対決場所」で、バルーンを使って画面上部に行き画面外でドリルボムを発射して爆破させると、現在戦っているボスに応じて様々な現象が発生する。 --有志の検証によると、画面外で爆発したドリルボムの爆風がメモリを潰してしまうバグによるものである事が判明している。~ ちなみにラスボス・ワイリーカプセル戦でこれを実行すると、ワイリーカプセルがワープしたまま出現しなくなり詰んでしまう。 -開発中のバージョンではファラオマンステージに専用の中ボスが存在し、1991年の東京おもちゃショーの試遊台にてその姿が確認されている。 ([[参考動画>https://youtu.be/dje-I2c5sbE?t=252]]) ---- **その後の扱い -1999年10月28日にPSに[[移植>ロックマンコンプリートワークス]]、2010年2月9日にはWiiのバーチャルコンソールでの配信が開始。PS版は2011年2月9日よりゲームアーカイブスで配信開始。 --PS版は、本作からナビモードのBGMが全てアレンジになった。コマンド入力も不要。しかしその分、アーカイブスでは必要容量が約400MBと元がFCソフトとは思えないほどに巨大化してしまっている。これは全6作中で最大。 ---データ圧縮の方法に何らかの問題があったのだと思われる。ちなみに、元々PSソフトである『[[ロックマン8>ロックマン8 メタルヒーローズ]]』や『[[ロックマンDASH>ロックマンDASH 鋼の冒険心]]』ですら300MB程度である。 --本作からナビモード(とミッションモード)用のパワーアップパーツが追加され、ライト研究所で装備することが可能に。更に有利に進められるようになった。 ---敵の累計撃破数に応じて追加されていくため、何度も繰り返しプレイすることでポケットステーションが無くてもロックマンの強化が可能となり、よりクリアしやすくなっている。 -2017年1月6日、本作含むFC版初期6作がiOS版、アンドロイド版共にスマホアプリとして配信開始された。 --フィーチャーフォン版の移植のため、正直移植度は高いとはいえず製品ページでの評価も散々なものとなっている。((ただし、これはiOS版での話。アンドロイド版の製品ページでは高評価の方が多い(ただし、そのアンドロイド版の時点でかなり移植度は低く、もっさり挙動であった)。因みにiOS版評価の中には起動している最中に端末の電源ごと落ちたという恐ろしい報告もあるが、現在は修正済み。))そもそも繊細なキー操作が要求される本シリーズは仮想パッドによる操作は向いていないのかもしれないが、その点を差し引いても挙動がもっさりしている等快適な動作環境とは言い難い。((製品ページにて『本作は、ゲーム内容をスマートフォン用に調整されておりますので、家庭用ゲーム機版と一部の挙動や仕様が異なります。』と注意勧告はされているが、正直な所その一言で済ましていいレベルではない。)) --その中でもダントツに出来の酷いのが本作4のアプリ版で、移植版6作品の中で最も挙動がもっさりしている((ゲームスピードでHIGI以上に切替可能))。特にボス戦で顕著。 ---特殊武器を装備すると冗談抜きでまるでスロー再生しているかの様。これに加えてキーパッドの反応も悪く、「射撃ボタンを連打しても中々連射してくれない」「スライディング操作を連続でしても単発のスライディングになりやすい」(これらは4の移植版のみに見られる現象)等、プレイ感覚はもはや別ゲームの次元。 ---結果、にわかには信じ難いかもしれないが、これまで散々最弱とネタにされてきた''トードマンが強ボスの一角となっている。''

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