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このページでは、PSP用ソフト『''無限回廊''』およびPS3用ソフト『''無限回廊 -序曲-''』について紹介します。 *無限回廊/無限回廊 -序曲- 【むげんかいろう/むげんかいろう -じょきょく-】 |ジャンル|パズル|CENTER:&amazon(B0012AXS3I)| |対応機種|プレイステーション・ポータブル&br()プレイステーション3|~| |発売元|ソニー・コンピュータエンタテインメント|~| |開発元|ウィル|~| |発売日|2008年3月19日|~| |定価|4,800円(税別)|~| |メディア|UMD/ダウンロード(PSP)&br()ダウンロード(PS3)|~| |廉価版|PlayStation the Best:2008年12月11日/1,800円(税別)|~| |分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| //値段はうろ覚えです。ご存じの方は修正お願いします。 **概要 九州大学の教授であった藤木淳氏が開発したフリーソフト「OLE Coordinate System」を原案としたパズルゲーム。~ 「錯視(いわゆる「目の錯覚」)」をテーマにしており、5つの錯視を利用してキャストと呼ばれる動き続ける人形を誘導し、ゲームを攻略していく。 ~ PSP版とPS3版が存在し、タイトルこそ異なるが内容はほぼ同じ。~ **特徴 ''基本ルール'' -プレイヤーは騙し絵のようなモノクロの世界を前後左右に回転させて歩き続けるキャストを誘導し、制限時間内に条件を満たせばクリアとなる。 --制限時間は5分。表示はないが、1分経過する毎にチャイムが鳴る。また、ラスト30秒でもチャイムが鳴る。 --失敗条件はタイムアップのみ。落下しても失敗にはならず所定の地点に戻されるだけだが、タイムロスになる。 -ゲームルールは下の3つ。なお、『序曲』ではsoloのみプレイ可能。 --solo…回廊内に散らばる影(エコー)を回収していき、最後にスタート地点に出現するエコーを回収するとクリア。 --pair…白と黒のキャスト2体ずつが配置される。同じ色のキャストを接触させると灰色のキャストになり、最終的に灰色のキャスト同士を接触させるとクリア。 --others…黒のキャストはお邪魔キャラ扱いとなる。これらを避けつつ全てのエコーを回収するとクリア。黒のキャストに触れると所定の位置に戻される。 ''「錯視」について'' -本作で使用される錯視について簡単に説明する。とはいっても言葉では説明しきれない部分もあるので、詳しく知りたい方は公式サイト等を参照頂きたい。 --1.主観的移動…高低差や距離などでつながっていない道をある一点でつながっているとする錯覚。 --2.主観的着地…落下している際に、見た目上は真下にある柱などに着地する錯覚。 --3.主観的存在…途中で途切れている道を柱や別の道などで隠すことで、つながっていると見なす錯覚。 --4.主観的不在…道の上の落とし穴などを柱や別の道などで隠してしまい、存在しないことにする錯覚。 --5.主観的跳躍…ジャンプした際に同じ道に戻ったり、そのままでは届かない別の道に移動する錯覚。 -これらの錯視を駆使して、一見つながっていない道をつなぐなどしてキャストを誘導する。視点を変えることでステージの様相が大きく変わるので、一見行けそうにない場所でも意外なところから行けるようになることもある。 ''キャスト'' -キャストは自動で移動するが、動きは完全にパターン化されており、キャストの歩くルートを予測して動かすことも重要になってくる。 -また、△を押すとキャストが立ち止まる。次はどう動かせばいいかをじっくり考えたいときやキャストの近くで大きく動かす時などに有用。 ''モノクロの世界'' -PSPでモノクロと言うと手抜きに思えるかもしれないが、本作は敢えてモノクロにしている。 --これは色調をなくすことでプレイヤーの遠近感を狂わせ、錯視を起こしやすくするためである。 **評価点 ''解けた時の達成感'' -ぱっと見た感じではとてもクリアできそうに見えないが、決して無理難題は存在しない。色々と視点を変え、じっくり考え、トライ&エラーを繰り返していけば必ず解が見つかる。 --制限時間5分と聞くと長いように思えるが、実際プレイしていると上記の理由であっという間に過ぎていく。逆に解き方さえ見つけてしまえばあっさり解けるようになる。 -慣れないとキャストの動きに振り回されてもどかしい思いをすることも多いので、自分の思惑通りにキャストが動き、クリアできたときの達成感は相当なもの。 -また、一瞬の閃きが解を導き出すことも多い。そういう意味ではゲームをしているというより数学の問題を解いているときの感覚に近いものがある。 ''全く異なるゲームルール'' -ゲームルールが3つ用意されているが、それぞれで有効な解法が異なる。 --同じステージでもモードによって全く異なる動かし方を要求されるため、繰り返しプレイしても飽きにくい。 ''タイムアタック'' -各モード毎にステージのベストタイムが記録される。慣れてくるとより短時間で解けるようになるので、やり込み要素としてもなかなか熱い。 ''コースエディット'' -canvasモードではオリジナルのステージを製作できる。一部配置物は個数に制限があるが、ガチの高難度ステージからネタステージまでいろいろ作れる。 --製作したステージは自分で遊ぶのはもちろん、PSPであればアドホックモードで配布することも可能。 ''BGM'' -BGMは作曲家の坂本英城氏が手掛けている。弦楽四重奏とピアノによるオーケストラは美しくも凄まじいクオリティ。 --急かすような曲はなく、ゆっくりと考えられるようなミドルテンポの曲となっている。 ''ローディング'' -元々シンプルなゲーム故か、メディアインストール機能がないにもかかわらずロード時間がほとんど存在しない。 **難点 ''取っつきにくさ・難易度の高さ'' -あまりなじみのない題材ゆえに、自在に使いこなしてクリアするには相当な慣れが必要。 --特に主観的跳躍と主観的着地は感覚を掴むのが難しく、下手をするといつまで経っても目的地にたどり着けないことも。 --それ以外も主観的移動の判定が割とシビア。自分ではつながっていると思っていても実際は隙間があり、キャストが引き返して時間をロスすることもある。 ---キャストが近くにいるときのみ□を押すと自動でつなげてくれるので、それを使うのも手だが、自分の意図しない形でつなげてしまうこともあり、一長一短ではある。 -ヒント機能なども一切なく、完全に自分一人で解く必要がある。 --立ち止まってじっくり考えたりあれこれステージを回したりはできるが、合っているかはやってみるまでわからない。 --色々やっているうちにふと答えにたどり着くこともあるので、そういった達成感を感じるためのスパイスにはなっているのだが。 ''淡々としたゲーム性'' -盛り上がる場面もなく、ただひたすらストイックに問題を解いていくゲームなので、そうした雰囲気が合わない人はプレイが苦痛になってくる。 --逆に本作にガッツリつきあえる人は研究者に向いていると言えるかもしれない。 **総評 今までになかった錯視と言う題材を扱った作品だけに人を選ぶ感はあるが、解けた時の達成感や作品を彩るSCE特有のセンスの良さが光る秀作。~ 作品の性質上、空いた時間に気軽にプレイするよりも休みの日などに腰を据えてじっくりプレイすることをお勧めしたい。
このページでは、PSP用ソフト『''無限回廊''』およびPS3用ソフト『''無限回廊 -序曲-''』について紹介します。 *無限回廊/無限回廊 -序曲- 【むげんかいろう/むげんかいろう -じょきょく-】 |ジャンル|パズル|CENTER:&amazon(B0012AXS3I)| |対応機種|プレイステーション・ポータブル&br()プレイステーション3|~| |メディア|【PSP】UMD/ダウンロードソフト&br()【PS3】ダウンロード専売ソフト|~| |発売元|ソニー・コンピュータエンタテインメント|~| |開発元|ウィル|~| |発売日|2008年3月19日|~| |定価|4,800円(税別)|~| |廉価版|PSP the Best:2008年12月11日/1,800円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| //値段はうろ覚えです。ご存じの方は修正お願いします。 **概要 九州大学の教授であった藤木淳氏が開発したフリーソフト「OLE Coordinate System」を原案としたパズルゲーム。~ 「錯視(いわゆる「目の錯覚」)」をテーマにしており、5つの錯視を利用してキャストと呼ばれる動き続ける人形を誘導し、ゲームを攻略していく。 ~ PSP版とPS3版が存在し、タイトルこそ異なるが内容はほぼ同じ。~ **特徴 ''基本ルール'' -プレイヤーは騙し絵のようなモノクロの世界を前後左右に回転させて歩き続けるキャストを誘導し、制限時間内に条件を満たせばクリアとなる。 --制限時間は5分。表示はないが、1分経過する毎にチャイムが鳴る。また、ラスト30秒でもチャイムが鳴る。 --失敗条件はタイムアップのみ。落下しても失敗にはならず所定の地点に戻されるだけだが、タイムロスになる。 -ゲームルールは下の3つ。なお、『序曲』ではsoloのみプレイ可能。 --solo…回廊内に散らばる影(エコー)を回収していき、最後にスタート地点に出現するエコーを回収するとクリア。 --pair…白と黒のキャスト2体ずつが配置される。同じ色のキャストを接触させると灰色のキャストになり、最終的に灰色のキャスト同士を接触させるとクリア。 --others…黒のキャストはお邪魔キャラ扱いとなる。これらを避けつつ全てのエコーを回収するとクリア。黒のキャストに触れると所定の位置に戻される。 ''「錯視」について'' -本作で使用される錯視について簡単に説明する。とはいっても言葉では説明しきれない部分もあるので、詳しく知りたい方は公式サイト等を参照頂きたい。 --1.主観的移動…高低差や距離などでつながっていない道をある一点でつながっているとする錯覚。 --2.主観的着地…落下している際に、見た目上は真下にある柱などに着地する錯覚。 --3.主観的存在…途中で途切れている道を柱や別の道などで隠すことで、つながっていると見なす錯覚。 --4.主観的不在…道の上の落とし穴などを柱や別の道などで隠してしまい、存在しないことにする錯覚。 --5.主観的跳躍…ジャンプした際に同じ道に戻ったり、そのままでは届かない別の道に移動する錯覚。 -これらの錯視を駆使して、一見つながっていない道をつなぐなどしてキャストを誘導する。視点を変えることでステージの様相が大きく変わるので、一見行けそうにない場所でも意外なところから行けるようになることもある。 ''キャスト'' -キャストは自動で移動するが、動きは完全にパターン化されており、キャストの歩くルートを予測して動かすことも重要になってくる。 -また、△を押すとキャストが立ち止まる。次はどう動かせばいいかをじっくり考えたいときやキャストの近くで大きく動かす時などに有用。 ''モノクロの世界'' -PSPでモノクロと言うと手抜きに思えるかもしれないが、本作は敢えてモノクロにしている。 --これは色調をなくすことでプレイヤーの遠近感を狂わせ、錯視を起こしやすくするためである。 **評価点 ''解けた時の達成感'' -ぱっと見た感じではとてもクリアできそうに見えないが、決して無理難題は存在しない。色々と視点を変え、じっくり考え、トライ&エラーを繰り返していけば必ず解が見つかる。 --制限時間5分と聞くと長いように思えるが、実際プレイしていると上記の理由であっという間に過ぎていく。逆に解き方さえ見つけてしまえばあっさり解けるようになる。 -慣れないとキャストの動きに振り回されてもどかしい思いをすることも多いので、自分の思惑通りにキャストが動き、クリアできたときの達成感は相当なもの。 -また、一瞬の閃きが解を導き出すことも多い。そういう意味ではゲームをしているというより数学の問題を解いているときの感覚に近いものがある。 ''全く異なるゲームルール'' -ゲームルールが3つ用意されているが、それぞれで有効な解法が異なる。 --同じステージでもモードによって全く異なる動かし方を要求されるため、繰り返しプレイしても飽きにくい。 ''タイムアタック'' -各モード毎にステージのベストタイムが記録される。慣れてくるとより短時間で解けるようになるので、やり込み要素としてもなかなか熱い。 ''コースエディット'' -canvasモードではオリジナルのステージを製作できる。一部配置物は個数に制限があるが、ガチの高難度ステージからネタステージまでいろいろ作れる。 --製作したステージは自分で遊ぶのはもちろん、PSPであればアドホックモードで配布することも可能。 ''BGM'' -BGMは作曲家の坂本英城氏が手掛けている。弦楽四重奏とピアノによるオーケストラは美しくも凄まじいクオリティ。 --急かすような曲はなく、ゆっくりと考えられるようなミドルテンポの曲となっている。 ''ローディング'' -元々シンプルなゲーム故か、メディアインストール機能がないにもかかわらずロード時間がほとんど存在しない。 **難点 ''取っつきにくさ・難易度の高さ'' -あまりなじみのない題材ゆえに、自在に使いこなしてクリアするには相当な慣れが必要。 --特に主観的跳躍と主観的着地は感覚を掴むのが難しく、下手をするといつまで経っても目的地にたどり着けないことも。 --それ以外も主観的移動の判定が割とシビア。自分ではつながっていると思っていても実際は隙間があり、キャストが引き返して時間をロスすることもある。 ---キャストが近くにいるときのみ□を押すと自動でつなげてくれるので、それを使うのも手だが、自分の意図しない形でつなげてしまうこともあり、一長一短ではある。 -ヒント機能なども一切なく、完全に自分一人で解く必要がある。 --立ち止まってじっくり考えたりあれこれステージを回したりはできるが、合っているかはやってみるまでわからない。 --色々やっているうちにふと答えにたどり着くこともあるので、そういった達成感を感じるためのスパイスにはなっているのだが。 ''淡々としたゲーム性'' -盛り上がる場面もなく、ただひたすらストイックに問題を解いていくゲームなので、そうした雰囲気が合わない人はプレイが苦痛になってくる。 --逆に本作にガッツリつきあえる人は研究者に向いていると言えるかもしれない。 **総評 今までになかった錯視と言う題材を扱った作品だけに人を選ぶ感はあるが、解けた時の達成感や作品を彩るSCE特有のセンスの良さが光る秀作。~ 作品の性質上、空いた時間に気軽にプレイするよりも休みの日などに腰を据えてじっくりプレイすることをお勧めしたい。

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