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*ノベルズ ゲームセンターあらしR 【のべるず げーむせんたーあらしあーる】 |ジャンル|サウンドノベル|&amazon(B000069SII)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|ヴィジット|~| |開発元|ビリケンソフト|~| |発売日|1999年5月4日|~| |定価|5,800円|~| |判定|なし|~| |ポイント|低クオリティのあらしシナリオ|~| |>|>|CENTER:''[[ヴィジットサウンドノベルシリーズ]]''| |>|>|CENTER:''[[コロコロコミックシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- ~ #center(){{ &big(){''このゲームは「あらし」を応援してくれた人達へのプレゼントというか、&br;感謝の気持ちを込めて作りました。''} }} ~ ---- **概要 大阪のメーカーであるヴィジットが世に出した8本のPS用ノベルゲームの第5弾。~ その8本の中で『ハイパーノベル』にも『タレント怪談』にも属さない唯一の存在である。 ---- **シナリオ -''「イーブルネット」''(ホラー) --シナリオはホラー作家の石田一氏。ゲーム会社に突然召喚されてしまった魔王を封印するという内容。結末自体は非常に多いが、ハッピーエンドは1つのみ。 ---基本的に「1度選択肢を間違うと即バッドエンド」という、1発死にゲームである。 -''「ジャスティス」''(SF) --シナリオは2011年に直木賞候補者となる犬飼六岐氏。 --宇宙船の乗員に擬態した異生物を見付けだして倒すというストーリー。SFという触れ込みだが、実際は推理ものの要素が強い。 --トゥルーエンドと呼べるものは2種類。 -''「野望のお笑い王国」''(コメディ) --大阪を舞台とした実写もの。お笑い芸人となって一攫千金を狙う青年が主人公。 -''「毎日がスプラッタ」''(ファンタジー…とあるが実際は現実系の話) --女子大生が拾ったコウモリの子供を育てるというハートフル(?)ストーリー。 --グラフィックはイラストとCGだが、このイラストがイタイとよく言われる(原画は作家の大迫純一氏)。 --MSXレベルの能天気なBGMが終盤近くまで延々流れ続けており、プレイしていると確実に目眩がしてくる。 -''「ゲームセンターあらしR」'' --漫画『あらし』の外伝という触れ込みのストーリーだが、グラフィックはほとんど原作のイラストの流用。 ---また選択肢はほぼ全て原作の内容に関するカルトクイズであり、事あるごとに「さてここで質問である」と表示される。 ---- **特徴・シナリオ共通の問題点 -80年代初期にヒットした漫画『ゲームセンターあらし』の後日談シナリオ(正式な続編ではない)をプレイできるゲーム…という触れ込みだが、まずはジャンルの違う4本のシナリオを読み、条件を満たさなければならない。 --各エンディングに点数が用意されており、4本のシナリオで一定以上の点数を集める必要がある。 ---1つのエンディングにつき、点数が入手できるのは1度のみ。初期に辿り着ける結末やバッドエンドは点数が低い。 ---一定の点数に達する毎に、「○点突破!」という1枚絵が表示される。『あらし』シナリオの各エンドにも点数は設定されているが、これは入手しても1枚絵を見られる以外の特典は無い。 -バックログは、直前のページしか閲覧できない(つまり1ページまでしか巻き戻しできない)。 -文章は1ページ分を一度に表示できるが、スキップはできない(ムービーはスキップできる)。 -セーブは、各シナリオを特定の場所まで読み進めると現れる「セーブポイント」でしか行えない。 --セーブはシナリオごとに別々にできるが、あるシナリオでセーブすると別のシナリオのセーブ箇所がズレるというバグがある。 ---- **評価点 -シナリオ5本のうち、「イーブルネット」と「ジャスティス」のグラフィックはフルCGだが、そのレベルは極めて高い。 --登場人物は『[[かまいたちの夜]]』などと同様にシルエットで描かれているが、男性はCOLOR(blue){''青''}・女性はCOLOR(pink){''ピンク''}・敵キャラはCOLOR(purple){''紫''}と色分けされており、判別しやすい。 ---このシルエットの色分けは、同じ開発元による『[[SuperLite1500シリーズ 魔紀行]]』に受け継がれた。 ---- **総評 ソフトのタイトルから『あらし』シナリオを目当てに購入した人々からは、まるで違うシナリオからプレイしなければならないという点が不評だった。~ そして、ようやくプレイ出来るようになった『あらし』シナリオは脱力するような内容であり、むしろ他の4本の中に気に入ったものが見付かったという人が多い。~ 本作は書籍『超クソゲー2』でも扱われている。ただし同書に載ったクソゲーの中では、比較的クソゲー度が低く付けられていた。 ---- **その後の展開 -発売の翌年、「毎日がスプラッタ」のシナリオライター・北山しお氏((大迫純一氏の友人である女性。))が、シナリオの内容を勝手に変更されたとして開発元のビリケンソフトを訴えている。 --その結果ビリケンソフトは慰謝料を払うことになり、この事件は[[著作権判例>http://www.translan.com/jucc/precedent-2001-08-30.html]]の1つとなった。