「ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて」を以下のとおり復元します。
本稿ではオリジナルである表題作(PS4版・3DS版)、およびNintendo Switch版である「S」を紹介している(判定はいずれも''良作'')。

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#contents(fromhere)
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*ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて
【どらごんくえすといれぶん すぎさりしときをもとめて】
|ジャンル|RPG|&amazon(B06Y63281P)|&amazon(B06Y5V9FK7)|
|対応機種|プレイステーション4&br;ニンテンドー3DS|~|~|
|発売元|スクウェア・エニックス|~|~|
|開発元|スクウェア・エニックス&br;【PS4】オルカ&br;【3DS】トイロジック|~|~|
|発売日|2017年7月29日|~|~|
|定価|【PS4】8,980円&br;【3DS】5,980円(税抜)|~|~|
|セーブデータ|【PS4】9個+オートセーブ+パスワード&br;【3DS】3個+中断データ1個+パスワード|~|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|
|ポイント|シリーズ30周年の集大成&br;性能に大きく差があるハードでのマルチタイトル&br;歴代作のオマージュが非常に豊富&br;ストーリーの一部展開などは賛否分かれる&br;初回特典などを除き、DLCなし((初回購入特典や公式攻略本などの購入特典として、特定のアイテムをセットにしたコンテンツは存在しているが、あくまで作中で入手手段が別に用意されているアイテムの詰め合わせ。DLC限定のアイテムや追加ストーリーやイベントなどはない。))|~|~|
|>|>|>|CENTER:''[[ドラゴンクエストシリーズリンク>ドラゴンクエストシリーズ]]''|
//時限キャンペーンとは言え、一応「このゲームの」クリア特典としてDQ1無料版があるから「オンライン要素なし」と言うのはちょっと違うかも…。確か発表会とかで「クリア後にオンラインに繋げると良いことが…」みたいな発言があったはずだし。
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**概要
『ドラゴンクエストシリーズ』ナンバリング第11作目。~
MORPGだった『[[IX>ドラゴンクエストIX 星空の守り人]]』、MMORPGとなった『[[X>ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン]]』を経て原点回帰がコンセプトのシングルプレイ用オフラインRPGとなり、PS4と3DSという性能に差のあるハードにて同時発売となった。

PS4版は『X』をベースに「Unreal Engine 4」を使ったリアルなグラフィック表現が特徴で、3DS版は『IX』や3DS版『VII』をグレードアップしたようなものとなっている。基本的な内容に違いはないが、機種別の要素も用意された。

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**ストーリー
''&big(){そして勇者は「悪魔の子」と呼ばれた──}''

世界の中心に浮かぶ「命の大樹」の恵みにより繁栄する世界ロトゼタシア。~
その片隅にあるイシの村で育った少年は、村に伝わる成人の儀式の最中、伝説の勇者の力に目覚める。~
祖父の遺言により勇者の生まれ変わりとして旅に出ることになった少年は、デルカダール城へ赴き王と謁見する。~
しかし、デルカダール王は勇者を「悪魔の子」と呼び、地下牢へ投獄してしまう。~
牢で出会った盗賊の青年カミュと共にデルカダールを脱出した少年は、勇者の真実を知るため広い世界へ旅立つのだった。

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**キャラクター
今作は主人公を含めて8人のキャラクターがパーティメンバーに加わる。
戦闘に出れるのは4人までだが入れ替えはいつでも可能で、前に出ていた4人が全滅すると残り4人が戦う、4~6に近いシステム。
ちなみに、すべてのキャラクターが正式加入前にNPCとして共闘する機会が用意されている。((3DS版のマルティナのみ、序盤にNPCとして同行するタイミングでエンカウントが一切発生しない。))

#region(パーティメンバー。CVはS版のみ)

''主人公''(CV:斎賀みつき)
-イシの村に住む16歳の少年。サラサラヘアーが特徴でよく指摘される。
-16歳になった時行われる成人の儀にて突如手にあるアザが光り出したことから、勇者の生まれ変わりとしてデルカダール城へ向かうが、「悪魔の子」呼ばわりされ投獄されてしまう。そして牢で出会った盗賊の青年カミュとともに追い掛け回されつつも勇者と世界の真実を知るべく旅に出ることになる。
--重装備が可能な他、能力値がバランス良く高く、攻撃呪文と回復呪文を中心に呪文も覚えていく。
--スキルは「片手剣」と「両手剣」、ギガスラッシュなどの上位の剣技を覚える「剣神」、デイン系などの呪文や能力を上昇させる「ゆうしゃ」。
--ストーリー進行で自動習得する特技も多いほか、すべてのキャラクターと連携技が可能な唯一のキャラ。

''カミュ''(CV;内山昂輝)
-逆立った青髪が特徴の盗賊の青年。イケメン((ゲーム中でも度々指摘される他、人気投票でも8割以上が女性票だった))。シリーズでも珍しい左利きで、左手がメイン装備になる。
--地下牢に捕らえられた主人公と行動をともにする最初の仲間になるキャラクターであり、主人公の「相棒」。各地を巡って盗賊として生きてきたため世情に詳しいが、中盤まではとある事情からあまり自分のことを語りたがらない。
--素早さが仲間内で最も高いが他は平均的。敵の行動時にダメージを与える「ジバリア系」など呪文も少し習得。
--スキルは「片手剣」と「短剣」、「ブーメラン」の他、敵からアイテムを盗む特技などを覚える「かみわざ」。
--片手持ちの武器しか持てない割に盾を装備できないが、両手の攻撃力が同じになる「二刀の極意」を唯一習得可能。

''ベロニカ''(CV:内田真礼)
-勝ち気な性格の聖地ラムダ出身の魔法使いで、セーニャの双子の姉。
--聖地ラムダでは妹のセーニャと併せて「双賢の姉妹」と呼ばれている。かつて勇者と共に世界を救ったという賢者の女性セニカの生まれ変わりとされる。~
本来の年齢は10代後半であるが、諸事情により年齢を吸い取られて5歳程度の少女の姿((キャラクタープロフィールによると、身長110cm。これは5才児と同じくらいの体格である。))となった(本人は若返ったとして気にしていないが)。~
聖地ラムダの長老が勇者である主人公をベロニカとセーニャが命の大樹へと導く夢を見たため遣わされ、主人公を命の大樹へと導く。
--MPと攻撃魔力が高く、攻撃呪文を得意とする典型的な魔法使いタイプ。素早さも高めだが力や身の守り、HPは低く耐久面は不安が多い。
--スキルは「両手杖」と「ムチ」の他、攻撃呪文の威力上げる特技などを覚える「まどうしょ」。

''セーニャ''(CV:雨宮天)
-ベロニカの双子の妹。緑色の衣装と金髪が特徴。姉と同じく賢者の女性セニカの生まれ変わりとされる。
--姉とは反対におっとりした性格で、周囲をやきもきさせることもある。姉とともに主人公を命の大樹へと導く。
--回復や補助系の呪文を得意とする僧侶タイプ。「バギ系」の呪文も覚えるが攻撃魔力が成長しないため装備で上げないと威力は上がらない。
--スキルは「スティック」と「ヤリ」の他、竪琴による属性ダメージ軽減などの特技を覚える「たてごと」。
--ちなみに、彼女はストーリーの展開上、性能が他のキャラクターと比べて大きく変化する。

''シルビア''(CV:小野坂昌也)
-世界を旅する旅芸人のオネエ系男性(女性用の装備ができるわけではない)。世界中の人々を自分の芸で笑顔にするのが夢。~
主人公一行にも「世界を脅かす存在がいたら、人々を笑顔にできなくなる」という理由で協力するため仲間になる。~
芸人としては意外にも「騎士道」に深い理解を持ち、旅芸人として身に着けた多彩な技芸を活かした攻撃手段と優れた剣技を併せ持つ。
--能力は全体的に平均的で、武器による攻撃のほか、「バイキルト」などの補助呪文も習得する。
--所持スキルは「片手剣」「短剣」「ムチ」の他、芸を生かして攻撃や補助、回復など様々な特技を覚える「きょくげい」と敵を状態異常にする特技が多い「おとめ」。
--その他にイベントをこなさないと開放されない隠しスキルがある。

''ロウ''(CV:麦人)
-常に荷物を背負った商人風のいで立ちをした老人。
-歴史や古代文字に精通し、年齢に見合わず高度な呪文と武術を駆使する一方、「ムフフ本」を収集するなどのスケベな一面もある。
--攻撃と回復呪文の両方を使える他、爪による物理攻撃も可能。仲間中、MPは最大だがHPは低め。
--所持スキルは「両手杖」「ツメ」の他、味方の強化や敵を弱体化する特技を覚える「さとり」。
--冒険を再開した際のあらすじ担当でもある。

''マルティナ''(CV:小清水亜美)
-ロウと行動を共にする女武闘家。長いポニーテールとグラマラスな容姿が特徴の、本作のお色気担当キャラ。
--主人公一行とは、とある街で開催されている武闘大会で出会うことになる。
--HPや攻撃力、素早さが高い武闘家タイプで、魅力もメンバー最高値。唯一、呪文をまったく使えない。
--所持スキルは「ヤリ」「ツメ」の他、脚技を駆使した特技を覚える「かくとう」、容姿を生かして魔物を魅了する「おいろけ」。
--お色気担当という事もあり、バニー系の装備や「ぱふぱふ」など、その手の装備や特技を使う事が出来る。

この他、発売前には公開されなかった仲間キャラクターがもう一人存在する。


#region(発売前未公開だったパーティーメンバーの詳細、ネタバレ注意)
''グレイグ''(CV:小山力也)
-デルカダール王国の将軍。魔物との戦いでは無敗を誇り、その名はロトゼタシア全土に知れ渡る程。
--当初は敵として登場し、主人公を「悪魔の子」として執拗に追いかけまわしてくるが、ある出来事を境に主人公を勇者と認めて盾となることを誓う。~
仲間になってからは生真面目ではあるものの、「ムフフ本」に反応したり、とある事実の発覚時にオーバーなリアクションで大袈裟に驚くなどコミカルな一面も見せるようになる。
--HPや力、身の守りに優れるが素早さが低い典型的な戦士タイプだが、過去作の「バトルマスター」と「パラディン」を併せたような性能をしており、防御や回復呪文もある程度使用可能。
--所持スキルは「片手剣」「両手剣」「斧」の他、攻撃技を多く覚える「えいゆう」と防御技を多く覚える「はくあい」(隠しスキル)。
--盾を持てるキャラクターの中で唯一、盾装備時に使える特技を覚えられる「盾スキル」も持つ。


#endregion


#endregion


**特徴
***共通の特徴
''新要素「ゾーン」と「れんけい」''
-ゾーンは『VIII』のテンションや『IX』のひっさつに代わる要素で、戦闘中ランダムに味方の集中力が向上し、ゾーン状態になって能力が強化される。
--強化されるステータスはキャラごとに異なる。ゾーン状態は一定ターン経過するか、後述のれんけい技を使用すると解除される。

-ゾーン状態になった味方が2~4人で協力して放つ「れんけい技」が登場した。
--条件を満たすとコマンドに「れんけい」が追加され、コマンドを使用すると味方同士が協力してれんけい技を発動する。れんけいに参加したメンバーのゾーン状態は解除されるが、行動終了になるのは技の起点となったキャラだけで、他のメンバーは普通に行動出来る。
---厳密にはれんけい技の発動条件と発動後のゾーン解除には2つパターンがあり、一方はれんけい技の発動条件に関わるメンバー全員がゾーン状態で戦闘に参加し、かつ一部の状態異常になっていないことが条件で発動出来るもので、こちらは発動条件に関わっているメンバーの誰が起点になっても発動出来る代わりに、メンバー全員のゾーン状態が解除される((戦闘中のれんけい技選択の説明文に「○○人(人数)がゾーンで使える!」と表記され、画面右下にあるステータス一覧の対象メンバーがピックアップ表示される(PS4版の場合)。))。3人以上のれんけい技は全てこのタイプであり、2人れんけいでもこのタイプの技が存在している。
---もう一方は特定のメンバーがゾーン状態で、発動条件に関わっているメンバーが戦闘に参加かつ一部の状態異常になっていなければ発動出来るもの。こちらは技の起点となるゾーン状態のメンバーしか発動出来ないが、ゾーン状態が解除されるのは技の起点となったメンバーのみであり、発動条件に関わる他のメンバーはゾーン状態である必要も無ければ、ゾーン状態であっても解除されることは無い。こちらは2人でのれんけい技にのみ存在している((戦闘中のれんけい技選択の説明文に「○○(メンバー名)がゾーンで使える!」と表記され、画面右下にあるステータス一覧の対象メンバーがピックアップ表示される(PS4版の場合)。))。
--PS4版は一括ターン制から個別ターン制に変更されたため、コマンド選択後すぐに発動する。
--3DS版ではれんけい技を使用すると行動順を無視して必ずターンの最初に発動する。
-敵側にも同じくゾーン状態があり、2体以上がゾーン状態になればれんけい技を使ってくる。ただし、3DS版では敵側のれんけいは味方のれんけいより後に発動する。

''スキルパネル''
-今作の成長システム。『VIII』から続いてきたスキルシステムの自由度を強化したもの。
--ヘクス型のパネルが繋がった盤の形をしており、各部が特定のカテゴリー群を構成している。レベルアップ時に入手したスキルポイントを消費することで開いているパネルに隣接するパネルを開いてスキルを習得出来る。
--習得できるスキルは呪文や特技を覚える他、ステータスの強化、ゾーン状態に入る確率アップなど様々な効果がある。なお、呪文と特技を習得するとれんけい技が使用可能になる場合があり、そういったスキルにはあらかじめ「れんけいアリ」の表示がある。
--中には「?」が書かれたひみつパネルもあり、このパネルは周囲にあるパネルを4つ開くとオープン出来る。基本的により強力なスキルが隠されている。また、一人につき一つずつ「あたりパネル」があり、当てると10スキルポイントを入手出来る。
--パネルの形状はキャラクターごとに異なり、習得できるスキルのカテゴリーは装備できる武器種と各個人専用カテゴリーで構成されている。同じ武器種のカテゴリーなら同じスキルを習得できる。

-中盤以降になるとスキルパネルの隠されていた部分がオープンされ、より多くのスキルを習得できるようになるが、同時に教会でスキルリセットが可能になり、スキルポイントを振り直すことが可能になる。
--リセットする際はカテゴリーごとにリセット出来るが、リセットするパネルのスキルポイント合計×20ゴールドが要求される。

''ふしぎな鍛冶''~
錬金釜に代わる新要素。『X』の鍛治職人のアレンジ。素材を集めて武器や防具、アクセサリーを作成する点は同じだが、以下のような違いがある。

-錬金釜と異なる点として、作成するためにはまず、そのアイテムのレシピを入手する必要があり、レシピを持っているアイテムしか作ることは出来ない。作成できるのは装備品に限られ、消費アイテムの強化版などは作成できなくなった。
-『X』の鍛冶から簡易化されてる点としては、鍛冶道具を無限に使えるので「鍛冶ハンマー」を自前で用意する必要が無い、職人レベルが存在せずに主人公のレベルに依存(後述)と言った点が挙げられており、オフライン向けに遊びやすく調整されている。
--バージョン3の時点の鍛冶を元にしているため、便利機能や職人必殺も導入済み。

-作成するためにはミニゲームをクリアする必要があり、2×1~2×4のマスを叩いてアイテムを鍛える事になる。
--鍛えるためには集中力が必要で、一度叩くごとに一定量ずつ減っていく。叩くと各部のゲージが伸び、途中にある緑色の成功ゾーンに入った状態で完成させるとアイテムの質が向上する。成功ゾーン中央の赤い線に近ければ近いほど、より質が高くなっていく。
--叩くたびに温度が下がっていき、温度が下がるほどゲージの伸びが悪くなる。
--叩いたとき、一定の確率で「かいしんのてごたえ」が発生する。「かいしんのてごたえ」が発生すると、伸びるゲージの量が2倍になる上、成功ゾーン中央の赤い線を超えそうになってもその線でぴったり止めることができる。
--一部のアイテムには何らかの「特性」が与えられており、一定の温度になると最も伸びているゲージが減少する、消費する集中力が変化する、叩いたときのゲージの伸び方が変化するなど、様々なイベントが発生する。どのイベントが起きるかは「特性」によって異なる。
--主人公のレベルが上がると鍛冶のスキルが向上し、集中力が増える他、鍛冶で使用可能な「とくぎ」を習得していく。とくぎには一度に複数のマスを叩けるものや、温度を上昇/下降させるといったものがあり、強力なとくぎほど集中力を多く消費する。
--集中力がなくなるか、各部のゲージがいい位置で止まったら「しあげる」を選ぶことで終了出来る。質が高くなるとアイテム名の後ろに「+1~3」の表示が付き、ステータス補正が強化される。
--なお、ミニゲームに失敗してもアイテム自体は入手可能で、性能も店売り品などと同等になる。後述する「うちなおしの宝珠」が手に入らない以外のデメリットはない。
--ミニゲーム終了後にセーブせずゲームを終了すると、次回ゲーム開始時に一定時間鍛冶ができなくなるペナルティがある。

-一度作成したアイテムや購入したアイテムを打ち直すことも可能。打ち直しに成功すれば通常の作成時と同様に強化することが出来る。
--打ち直しの際は「うちなおしの宝珠」をアイテムのグレードに合わせて消費する必要がある。宝珠はミニゲームを成功すると入手できる他、特定の場所で販売されている。
--また、打ち直しの際は元の武器に付いていた+と鍛冶の結果による+が加算されるようになっており、例えば+2の武器を打ち直して鍛冶の結果が+1だった場合合計して+3ができる、といった具合。つまり鍛冶が得意でなくても2,3回打ち直せば最高品質である+3を確実に作れるという事である。

''モンスター乗り物''
-今作では、ダンジョン内で特定のモンスターを倒すと乗れるモンスター乗り物が登場した。
-モンスター乗り物に乗り込むと、特定の仕掛けを利用して階層間を楽に移動できたり、高い崖の上にジャンプしたりすることが可能になる。
-また、フィールド上でも新たな乗り物として「ウマ」が登場した。

''フィールド攻撃''
-エンカウント時にフィールド上の敵シンボルに先制攻撃が出来るようになった。ランダムエンカウントの3DS版2Dモードでは不可能。
--どれだけ強くなろうが与えられるダメージは一定で一撃で倒せる訳ではない。ただしPS4版のみ一部の乗り物で体当たりすると一撃で倒せる。(経験値等は獲得できない。)

''キャンプ''
-フィールド各地や特定のダンジョン内にあるキャンプ跡を調べることでキャンプする事が出来るようになった。
-キャンプ中は仲間との会話はもちろん、セーブやふしぎな鍛冶、フィールド上なら旅の商人から買い物が出来る。休息するかキャンプ外に出ようとすると終えられる。
-ふしぎな鍛冶は基本的にキャンプか、ふしぎな鍛冶台がある場所でしか行えない。鍛冶台がある場所は少ないので、基本はキャンプで行うことになる。

''しばりプレイ''
-歴代シリーズでも、やりこみプレイヤーによって行われてきた縛りプレイ(制限プレイ)が公式に実装。冒険の書を作る際に設定出来るようになった。
-縛り条件は店で「買い物が出来なくなる」「戦闘から逃走不可」「防具装備不可」「''はずかしい呪い''」の4種類。
--「はずかしい呪い」は簡単に言えば主人公が常時状態異常になっているようなもので、戦闘時及びフィールド上で発生し行動が制限されてしまう。~
……のだが、その理由が「パンツのゴムが切れてしまった」だの、「恥ずかしい日記を見られたことを思い出した」だのと、なんとも恥ずかしく情けないものばかりという、公認しばりプレイ随一のネタ要素である。

-ゲーム開始後も教会で「まいった」を選べば解除可能で、手軽に挑戦できる。ただし、解除した場合は再設定は不可能。

''復活の呪文''
-『II』以来久々に復活の呪文が採用されており、PS4版と機種間・ハードメーカー間を超えた連動が可能になっている。
-ただし、セーブデータの容量の関係や後述する特殊なストーリー構成の関係で、引き継がれるのはプレイヤーネームとストーリー進行度のみで、レベルやアイテムはストーリー進行度に比例して所定の物になるといった制限がある。
--FC版『I』『II』の復活の呪文を入力することで、通常より高レベルであったり、レアアイテムを所持した状態でゲームを開始することができる。復活の呪文限定アイテムも存在する(ゲーム上での効果はない)。「勇者もょもと」に代表される特殊な復活の呪文も使用可能。

''クエスト''~
町中などにいる人から「クエスト」を請け負って条件をクリアすると報酬が貰えるという『IX』と同様のシステム。
-「○○を手に入れて持ってくる」などのおつかい系クエストや、「××を倒して△△を手に入れる」などの討伐系クエストが主。討伐系クエストの場合は『IX』と異なり対象のモンスターを倒せば必ず目的の物を入手できるようになるなど、『IX』よりも手軽にクリアできるようになっている。
-報酬となるのは装備品やレシピが多いが、中にはキャラのステータスを上昇させたりするものもある。
-3DS版における「冒険の書の世界」では、それぞれの世界に起きている異変の解決をクエストとして請け負う事になる。


***PS4版の特徴
''リアルなグラフィックとアクション要素''
-フィールドは『X』同様にリアルな尺度で描かれ、非常に広大になっている。エンカウント方式はシンボルエンカウントのみ。

-『X』に続いてジャンプアクションが追加されており、段差のどこからでも自由に飛び降りることができるなど街中などを立体的に移動可能になった。
--3DS版でもジャンプは可能だが特別な移動ができる訳ではなく、ほぼお飾りと言っていい状態である。
--また、フィールドで乗れる馬は町やキャンプにある「馬呼びの鐘」を鳴らすことで呼び出す事が可能で、さらに加速して走ると弱いモンスターなら弾き飛ばすことが出来る。

''戦闘システム''
-これまでのシリーズではターンの最初に全員のコマンドを入力し、順次結果が表示されていく形式をとっていたが、PS4版では順番が回ってきたキャラクターのコマンドを逐次入力していく個別ターン制が採用されている。
--一応、全員の行動が終われば1ターン経過したと見なされる。行動順によっては2連続行動しているように見える事も。
-戦闘フィールドを自由に移動させて戦えるフリー移動バトルを採用しているが、『X』にあった移動干渉などの要素はない。
--モードを切り替えれば『VIII』同様のフリーカメラバトルでプレイする事も可能。

-また、PS4版のみAIにまかせている場合にれんけい技を使うか否かを選択出来るようになっている(3DS版では勝手に使わないに固定)。
-今作では主人公までもAI戦闘にすることが可能になっている。

''専用ミニゲーム''
-ボウガンアドベンチャー
--広大なフィールドに配置されたマトを探してボウガンで撃っていくミニゲーム。各地方ごとに5つのマトが用意されており、5つ全部撃つとコンプリート特典としてアイテムが貰える。
--このボウガンは敵シンボルをおびき寄せる効果がある、強くなって逃げるモンスターも近づいてくる。

-マジックスロット
--カジノで遊べるスロットの上位版。現実のパチスロ同様、様々な演出を通じてボーナスゲームが発生するようになっている。また、目押しも可能。

***3DS版の特徴
''3Dモードと2Dモード''
-3DS版最大の特徴として、『VIII』以降と同じく全てが3Dで表現される3Dモード(キャラの頭身は『IX』に近い)、『VI』に近いグラフィックとなる2Dモードが用意されている。
--3Dモードではシンボルエンカウントになり、戦闘は『VIII』と同じ方式。戦闘、イベント共に派手な演出を楽しめる。
---PS4版とはストーリーは同じだが、同じイベントでも演出が細かく違う事が多い、両方のハードを持っている場合は細かく見比べてみよう。
--2Dモードではランダムエンカウントになり、戦闘も2D時代と同様のものになる。モンスターのアニメーションはないが、テンポの良い戦闘が楽しめる。また、3Dモードではフィールドに宝箱や後述のヨッチ族が配置されているが、2Dモードではその代わりに「隠れスポット」が存在し、フィールドの収集アイテムや宝箱、ヨッチ族はそこに配置される形になっている。

-ゲーム序盤は上画面が3D、下画面が2Dで進行するが、ある時期を過ぎると、どちらをメインにしてプレイするかを選ぶことになる。
--モード選択後も教会で切り替えることが可能。

''時渡りの迷宮''
-3DS版独自の要素。物語上にも登場する時の化身ヨッチ族を進入させ、攻略していくダンジョンで、進入させるヨッチ族はフィールドやすれちがい通信で集めることになる。

-内容は『[[すれちがいMii広場]]』のミニゲーム「すれちがい伝説」とほぼ同じで、下の階層を目指して進んでいく。
--「すれちがい伝説」との違いとして、ヨッチ族を自分で操作して迷宮を探索出来るようになっており、自動的に扉までの最短距離を走ってくれるオートラン機能も用意されている。

-迷宮内で「冒険の書の合言葉」を入手するとヨッチ族の村にある祭壇から冒険の書の世界へ行けるようになる。
--冒険の書の世界は歴代シリーズの世界を再現しており、専用のクエストが用意されている。全てのクエストをクリアすると専用の隠しボスと戦える。

-戦闘時のウィンドウのレイアウトや先述のターン制の仕様などが従来のドラクエに近い。

-AI戦闘時のルーチンにPS4版と若干異なる点がある。([[詳細>https://wikiwiki.jp/dqdic3rd/%E3%80%90AI%E3%80%91?word=AI#ub2f339c]])
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**評価点
***共通の評価点
''ストーリー''
-シリーズの中でもかなり特殊なストーリー構成になっており、大きく分けて全3部構成になっている。
--極力ネタバレを抑えて解説すると、主人公が仲間たちと出会い、命の大樹を目指す第1部、世界に異変が起き、魔族との本格的な戦いに発展する第2部、世界の真実が明らかになり物語の黒幕との最終決戦が描かれる第3部といったところ。全体のボリュームもかなりある。
--序盤から張られた伏線をしっかり回収し、「勇者」を主軸として描かれたストーリーは秀逸。
---魔王も強大な悪としてしっかり描かれており、討伐を巡る展開に対するカタルシスは大きい。
-堀井節も健在で、シリアスなストーリーの中にもクスリとさせられる場面が用意されており、一服の清涼剤となっている。
--シリアスな場面にそれを捻じ込んで台無しにするようなことはなく、シリアスとギャグのバランスが心地よく調和し全体的な雰囲気は明るめ。

''魅力的なキャラクター''
-パーティメンバーを始めとしてキャラクター造形には嫌味がなく、魅力的な人物が揃っている。
-中でも発売後に放送された「ネタバレイトショー」のクリア後人気ランキングで1位になったベロニカは今作を代表する人気キャラと言える。とりわけゲーム後半での彼女のイベントはプレイヤー人気も高く((こちらも好きなイベントランキングで1位を獲得している))、彼女の人気を押し上げる大きな要因となった。
--他のメンバーも主人公の頼れる相棒となっていくカミュ、勝気な性格のベロニカと対照的におっとりした性格のセーニャ、オネエキャラの旅芸人だが騎士道精神あふれる頼れる人物シルビア、主人公と関わりを持つ女武道家でありお色気担当のマルティナ、主人公と深い関わりを持ち老賢人の異名を持つが好色家な面を持つロウなど、仲間たちは頼りになりつつもそれぞれどこか愛嬌があり、愛着が湧きやすい。

-近年のナンバリングでありがちだったドロドロした人間関係は少なく、全体的に王道的な設定を与えられたキャラクターが大半を占めている。
--ベロニカ・セーニャ姉妹を筆頭に過去作の登場人物をオマージュしたキャラクターも多い。
---一方で、過去作と似ていてもまるきり異なった展開となるキャラもおり、良い意味で予想を裏切ってくれる。

''歴代シリーズネタ''~
今作はシリーズ30周年記念作の面もあるため、歴代シリーズに関連するネタ要素も豊富に用意されている。例えば…

-メインストーリー
--ゲーム序盤で主人公の村が壊滅する。『IV』の山奥の村や『V』のサンタローズの村を彷彿とさせるイベントである。
--武闘会に参加し、優勝を目指す(『IV』が元ネタ。出場する面々も『IV』の登場人物のオマージュで、BGMも原作リメイクになる)。
--六つのオーブを集め、目的地への道を開く(『III』が元ネタ)。
--その他にも過去作品をプレイした人なら誰でも見覚えのある演出から、かなりマニアックな小ネタまで仕込まれておりシリーズファンをニヤリとさせる。

-サブイベント
--世界中の町や村には過去シリーズで登場した「ぱふぱふ」を再現したイベントが用意されている。歴代ほぼすべてのぱふぱふイベント(『VIII』~『X』を除く)が再現されており、今作オリジナルも含め全て見ると称号まで貰える。
--ダーハルーネの町にいる商人兄弟。高額でアイテムを売りつけてくるが、もう一方のところに行くと値下げされ、繰り返すと大幅に安くなる(『VI』が元ネタ)。

-その他ゲームシリーズだけではなく、派生作品からのネタも拾われており、特に本作のラスボスは『ロトの紋章』の影響が指摘されており、主人公の一部特技に『ダイの大冒険』のアバン流刀殺法やれんけい技に極大消滅呪文メドローアが採用されている点はファンを喜ばせた。

-そして最後には多くのシリーズファンが感動するサプライズが用意されている。

''れんけい技による演出・戦術の強化''
-技自体の数も多く、これまでのシリーズにはなかったド派手を演出を楽しめるようになった。
--演出の内容も連携して強力な技を放ったり、仲間に力を与えてパワーアップするかっこいいものもあれば、魔法少女の変身シーンぽいもの、''アストロンをかけた仲間を武器にしてぶん投げる''、''ぱふぱふされた仲間が興奮してパワーアップする''といったギャグ要素を含むものなど非常に多彩で楽しませてくれる。なお、一度見た演出は技発動時にスキップ可能になる。
---2Dモードではさすがにこのような派手な演出はないが、代わりに技を出す際に仲間たちの台詞が挿入されたり、技を出す様子と「メ ド ロ ー ア !」のような表記が使われることで特別感を演出している。もちろん専用のエフェクトもある。
--効果ももちろん強力なものが多く、MP回復効果や耐性無視のデバフ効果、経験値・ゴールド・アイテムのドロップ率に大幅な補正がかかるものなど便利な効果が多数揃っている。

-PS4版では個別コマンド制のお陰で条件さえ満たせば1ターンに複数回れんけい技を使用可能。同一ターンに味方の大幅な強化と敵の大幅な弱体化を両立出来る。

-3DS版ではターンの最初に必ず発動する関係で、敵のれんけい技を遮ったり、ボスを眠らせて安全に回復したりと、戦術面においても重要な要素となっている。
--ゾーン状態は控えに回している間は解除されなくなるので、いざという時にメンバーを入れ替えて、れんけい技を使うといったことも可能。
//--1ターンに複数か、ターンの最初に発動かは好みの問題と言えるだろう。

''戦闘システム''
-基本は『VIII』を踏襲したオーソドックスな戦闘に戻ったが、上記のようにれんけい技の追加により演出・戦術が強化され、ボスキャラの多くが搦め手を使ってくることもあり、補助魔法を使った戦術の組み立てなどターン制コマンドバトルの面白さを再認識させてくれる内容になっている。
--登場呪文や特技にも『X』から採用された自動回復呪文「リホイミ」、状態異常の完全耐性を付加する「キラキラポーン」などが引き続き採用された他、本作初出の中にも女性メンバーを実質2回行動させる「レディファースト」のような面白い特技が追加され、戦術の向上に寄与している。
-敵を含む一人一人のバフ・デバフ状態を確認できるようになり、便利さが大きく向上した。

***PS4版の評価点
-ルーラの移動先にキャンプ跡も登録されるようになっているため、後述の移動の不便さを補う要素となっている。

-キャラクターの3Dデザインと演出
--以前のシリーズ作品にも見られた特徴ではあるが、人物やモンスター問わずキャラは、細かい機微動向によって感情を絶妙に描きだしている。
---写実的な3DCGと鳥山明氏のデフォルメのきいたキャラクターデザインの違和感ない融合と表情や感情の表現は、外伝作のヒーローズシリーズで初めて実現したが、本作では写実的な雰囲気がより一層強化されており、CGムービーの質の点で問題視された「VII」のころと比較して段違いのクオリティの高さを実現している。
--モンスターにもきちんと動きが与えられており、実際に彼らがとりそうな行動からコミカルなものまで幅広い。エンカウント時に雄大に降臨してくるブラックドラゴンなど、純粋にかっこいいものもいる。
--さそうおどりにキャラごとのモーションが用意されてるなど、ビジュアル面での作り込みは多岐にわたり非常に丁寧。
伝統的にドラクエはグラフィックに重きを置かないシリーズであるが、今作PS4版は同世代のAAAタイトルと比較しても遜色ない水準に達している。
--イベントシーンにおける演出面においても、固くぎこちなさが否めなかったDQ8の頃よりも自然で臨場感ある演出となっている。

-マジックスロットはかなり作り込まれており好評。
--現実のパチスロにもあるフリーズ演出まで入っており、目押しが可能な事もあって稼ぎやすい。

***3DS版の評価点
-「冒険の書の世界」がファンサービスだらけ。
--なんとFC版、SFC版など各タイトルが発売されたハードのグラフィックを再現しており、歴代キャラクターも初期シリーズのキャラはそのままの姿で登場する。『I』の正面しか向けない人々なども完全再現されている。
--『I』と『IV』はFC版だが、『II』と『III』はSFC版などリメイク版が元になった世界もある。なお、リメイク版『V』で登場したデボラはわざわざSFC風の新規グラフィックが書き下ろされている他、『IX』のキャラクターたちも3DSの解像度に合わせて新規モデルが使われている。
--ここで受けられるクエストの内容も歴代シリーズのストーリーなどに関連するものばかり。時系列は物語開始前、物語中など一定していないが、『V』の結婚イベントのような印象深いイベントから、本編とは関係のないネタ的なイベントまでバリエーション豊富。
--中には「まさゆきの地図」などプレイヤー間で話題になったものを再現したフィールドやイベントもあり、当時のプレイヤーなら懐かしさがこみ上げてくるだろう。
--このような内容のため、PS4版にも採用してほしかったという声が多く聞かれた。

-条件を満たすと、5人目の戦闘メンバーとしてNPCを自由に連れ歩けるようになる。
--自由に連れ歩けるNPCは2人おり、うち一方は序盤で登場したキャラのため性能も低いが、代わりに各地での仲間会話も用意されている((PS4版でも村の中限定で連れ歩ける))。もう一方は戦闘中に味方をゾーン状態にする「きせきのきのみ」などの強力アイテムを惜し気もなく使ってくれる超有能キャラ。
--これらNPCはやりこみ要素攻略後のおまけ要素なので本編のバランスを崩すものではない。

-イベントシーンの回想機能があるが、3DS版では3Dモードと2Dモードを選択して見ることが出来る。
--ただし、おしゃれ装備には反映されない。

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**賛否両論点
''ストーリーへの批判''
-特に第3部の展開について批判に上がりやすい。過去作で言えばリメイク版『IV』の第6章への批判に近い。

#region(ネタバレ)
簡単に言えば第3部の展開は過去へ戻り、第1部終了間際に起きた悲劇を回避して歴史を変えるタイムトラベル展開。サブタイトルもようやくここで回収される。~
過去に戻り事前に対策を打つことで、第2部で引き起こされる多くの悲劇から人々を救うことができるのだが……。~

-そもそも第2部で悲劇に携わった人々のほとんどは絶望に打ちのめされたりはしていない。むしろ悲劇を乗り越え、折り合いをつけ、成長する過程がきちんと描かれている。第2部の時点で個々のイベントはきちんと完結しているのである。
--第3部ではその悲劇が回避されるため、そういったイベントのほとんどがカットされる。もしくは事前に対策を打つことで手短に終わってしまう。~
「人々の成長がなかったことになる」「再び見ることになるイベントもあるが、過去を変えた影響で印象的だったイベントの流れが変わってしまうことになる」などの点から賛否の声が大きい。~
2章の展開に感動したプレイヤーの中にも、この章における展開について「興醒めした」「感情移入できなかった」などの否定的意見も少なくない。
---特に仲間キャラクターに関するシナリオにおいてはこの傾向が顕著。「問題解決→その縁で旅の仲間に」が基本のドラクエでは珍しく、己の弱さや過去の過ちに向き合い、一皮むけて成長する仲間たちの様が丁寧に掘り下げられる。~
しかし第3部に移行するとそれらの描写がバッサリカット。簡単なイベントを挟んであっさり解決してしまう。一部の仲間に至っては冒険を共にするきっかけですらあっさり流されてしまう。
---過去で再会した仲間たちや道中であった人々がかすかに時間改変前の出来事を覚えているような様子を見せるなどのフォローはきちんとあり、~
「魔王の侵攻を許してしまい、多くの人々の命を守り切れなかった今をやり直してすべての人々を救いたい」という主人公目線での動機付けもきちんとなされてはいるのだが、主人公の心情が明確に掲示されない分「感情移入が難しく乖離感が生じてしまう」との意見もみられる。
--第3部は一部の旧作同様にクリア後のやり込み扱いであり、2部終了時に多くの伏線を放置したまま一旦エンディングになるため、隠しエンディングの存在に気づけないと微妙な評価のまま終えてしまうことになる。
---このため「時間改変をするか否かはプレイヤー自身の選択次第とはいえ、時間改変して世界を救うことがストーリー上の前提も同然となっており、『魔王を倒した時点で明確に後腐れない形で終わる結末』が存在しない」~
「真のボスを倒すことで真のエンディングにいけるというわりに、ボスの存在自体が隠し要素扱いなので、ストーリーの終わらせ方としては曖昧」などの批判が少なからずある。
--以上の点から賛否は大きいものの、とってつけた感が否めなかったリメイク版『IV』の第6章とは異なり、こちらは第2部まででも過去作品に劣らぬボリュームである上に第3部だけでも相当のシナリオ量である。これまではやり込み要素まで手を伸ばさなかったプレイヤーでも楽しみながらより強い敵に挑戦できるようになっている。

-人間と恋に落ちた人魚・ロミアに、第1部で『真実を告げる』選択肢を選び彼女が消滅する展開になっても、第3部に入ると唐突に生存している。一見すると時間が巻き戻った地点はロミアが消滅した後なので、ロミアが消滅した運命は時間を巻き戻しても変えようがないようにしか見えない。
--公式ガイドブックでは「どちらの選択肢を選んだかに関係なく、片方の選択肢を選んだ後のルートとなる」旨の記載があるものの、その理由については説明が無い。スタッフ曰く「時を巻き戻した影響で生存した」とおいうことだがやっぱり説明不足。
--その後ネタバレイトショーにて、「本来は最序盤の『初めてデルカダール城へ行く前』まで時間が巻き戻るはずだったが、ゲームのテンポを重視して、第3部のストーリーはラムダで始祖の森への道が開かれた時から始めることになった」と明かされた。
---一応、ストーリー中の演出でも、時間が巻き戻る際にイシの村を旅立つところまで戻ってから再び時間が進んでいるような描写もある。~
この解釈でも粗が無くなるわけではないが、「時間逆行によって遡った先が大樹の崩壊直前だったのはあくまでゲームテンポの都合で省略しただけで、物語上はイシの村を旅立つ頃まで時を遡っており、その過程でロミアを消滅させないために改めて嘘をついた」というのが妥当か。
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#endregion

''ストーリー中盤におけるあるキャラの扱い''
#region(ネタバレ)
//ちょっと説明不足な点を補強。
-ストーリー第1部終了時点で''ベロニカが離脱する''。それも第2部中盤で''既に死亡していることが判明する''。~
ドラクエシリーズでは初の正式なパーティメンバーの死亡離脱であり、キャラ人気も高かっただけに大きな反響を呼んだ。
--死亡抜きにすればパーティメンバーの永久離脱という点では『IIV』のキーファで前例が存在しており、そちら同様、今まで彼女の育成にかけてきた手間やリソースが失われてしまうことになる。
---ただし、一連のイベントの中でセーニャのステータスに大きな変化が発生し、ベロニカのアビリティも使えるようになるという形でフォローされているほか、離脱に至った経緯もきちんと劇中で説明されている。展開自体も「仲間を救うための自己犠牲」なので納得はしやすい離脱となっている。
--最終的には第3部では第一部ラストの展開がなかったことになるので死ぬこと自体がなくなる。
---三部自体にも賛否は多いが、プレイヤーの任意で選ぶので「犠牲はあったが使命は達成した」で終わらせるか、「時をさかのぼってすべてをやり直すか」の決定もプレイヤー自身に委ねられている。
//--もちろん、その経緯については回想という形でだが具体的に示されており、
//--イベントの中で彼女の死について具体的な経緯が示されており、''彼女の犠牲があったからかろうじてストーリーが続いている''。
//--一連のイベントの中でセーニャのステータスに大きな変化が発生し、ベロニカのアビリティも使えるようになる。
--第3部になってからのことであるが、第1部ラストの展開がなかったことになるため''最終的には死ぬこと自体がなくなる''。
#endregion

// Switchで確認したけど3DS/PS4からあったよね?
''ストーリー途中でのステータスの巻き戻り''
-第3部途中のイベントの影響で''仲間のステータスが巻き戻る''ため、一時的に仲間が弱体化する。
#region(理屈)
第3部での時間逆行の際「実際に時を遡る勇者はステータスをそのまま持ち越せるが、仲間たちのステータスは持ち越せない」と告げられる。~
実際、仲間たちはラムダで始祖の森への道が開かれた時点のステータスに戻っている。
#endregion
--この影響で、その後フィールド上に出現する敵の構成が変化した直後は''仲間が敵の攻撃に耐えられないという事態が頻発する''。
--一方、所持品も当時の状況が復元されるため、これを利用したアイテム増殖技も確認されている。

''グラフィック''
-PS4版と3DS版が同時発売だった事もあり、3DS版はPS4版に比べると低い解像度や粗さの残る3Dキャラなどがよく批判に上がる。
--もっとも、リアル志向のPS4版に比べてデフォルメされたキャラがアニメ風の演出に合っており、鳥山明の世界の再現度という点では負けていない。~
カメラワークやキャラのモーションも練られているため見栄えは良い。
---実際、3DS版も悪くないという声も見られ、また同じ四等身だった3DS版『VII』よりも質が上がっておりどちらが好みかは人によるだろう。
--もちろんPS4版もナンバリング初のHDで制作された美麗なグラフィックが好評。中盤で発生する大立ち回りシーン等はPS4のグラフィックならではの迫力であるし、主人公の「サラサラヘアー」も有無を言わせぬサラサラっぷりである。
--両ハードでシナリオや台詞などの大筋は変わらないものの、同じイベントでもカメラワークやモーション、音楽や効果音の演出など、細部に多数の差異が存在する。基本的にはPS4版のほうが高画質に加えモーションも細かく設定されており見栄えが良いが、3DS版(3Dモード)も演出面でより凝っているものがあり、一概にPS4版の劣化と言えなくなっている。
---特にシルビアが初めて登場するイベント「サーカステントの中で」は、3DS版ではより派手なパフォーマンスが披露され、シルビアの超人ぶりの描写に拍車をかけている。
---両ハードの演出に関して、PS4版は「実写」、3DS版(3Dモード)は「アニメ」と例えられる事がある。これらの印象は実際に目にしたプレイヤーの趣味嗜好によって変わる部分もあるだろう。

''戦闘''
-PS4版ではターンは敵味方のグループごとではなく個人個人に回ってくるため従来に比べてテンポが悪いとの声も。
--ターンが回ってきた状況に応じて攻撃か補助かを選択することができるため、より戦略的になったとも言える。

-無意味なフリーラン
--PS4版では戦闘中にターンが回ってきたキャラが自由に立ち位置を変えられるが、戦略要素に絡むこともなく、単にアングルを自由に変えられるだけのお遊び要素に留まっている。モード切り替えをした方がカメラワークの演出が良くなるので尚更である。
---一応、戦闘中に好きなキャラ/モンスターをある程度好きな角度で見ることができるというメリットはある。ただし国内版には主観視点がない為魅力が半減している。

-本作では遭遇したモンスターを多くの経験値を持つメタル系モンスターに変えるれんけい技があり、さらに経験値を数倍にするれんけい技やメタル系を一撃で倒す「会心の一撃」を出す(必中ではないが)特技も複数人が習得できるため、レベル上げが容易になった。
--一度始めればカンストまで数時間だった、という者もいるほどLV上げの効率がいい。
---LVを上げる面倒がなくていい、という者もいれば、やりこみでカンストまでのLV上げの苦労しがいがない、という者もいる。
-PS4版ではフィールド攻撃の効果は敵にダメージを与えた状態で戦闘が始まるというもので、先制攻撃判定には影響しないため、場合によってはこちらからフィールド攻撃を仕掛けたにも関わらず敵から不意打ちを受けるという状況が発生してしまう。
--作中での説明でも、フィールド攻撃を仕掛けると先制攻撃ができるとは一言も言われていないため偽りは無いのだが、挙動としては明らかに不自然である。
--3DS版ではフィールド攻撃により戦闘に突入した場合は先制も不意打ちも発生しない。

''難易度のバランスと戦闘力のインフレ''
//-本作の難易度は全体として、過去最も易しいまでに大易化した『IX』よりは難化した程度で、育成や探索に手間取ることのない作品であり、「ヌルい」と評されることも多い。
//同じ難易度低いと言っても方向性が違うので表現は適切ではないと思います。
-本作の難易度は全体として、過去類を見ないほど育成に手間取ることのない作品であり、難易度が低いと評されることが多い。~
また、所々に見える親切設計によってその難易度を大きく下げている。
--「初心者には手厚い配慮を」というのがシリーズの持つ方針なのでこの点が悪いとは言い切れない。本作がシリーズ初プレイ、もしくはRPGに触れること自体が初めてという層にとってはとっつきやすさにもつながっている。

-全体的に獲得経験値が上方修正されている点が難易度の低さの要因と言える。
--いわゆる「メタル狩り」を一切行わず、単に地域ごとのモンスター討伐リスト埋めをしているだけでも躓くことなく進行できるくらいにレベルが上がってしまう。
--メタル系モンスターもその例に漏れず、最初に出会うメタルスライムですら経験値が2010と歴代作品の二倍近く。最上位のメタルキング・強に至っては161610と、過去作品のプラチナキングの2倍以上というとてつもないレベルになる。
---その代り「シンボルでは出ず、他のモンスターのお供として出るだけ」「そもそもの出現率が低い」という2点でバランスをとっており、普通にエンカウントする敵を倒そうとするだけではまともなメタル狩りそのものが難しい。
---ただし敵を全てメタル系に変えてしまうれんけい技『スペクタクルショー』を使えばその問題も解決する。さらに前述のように獲得経験値のアップやレアドロップを誘発できるれんけい技『スーパールーレット』と、狙って会心の一撃が出せる『会心必中』や『雷光一閃突き』等の特技を組み合わせると前述のバランスはあっさり崩壊する。後半に入るとこれらの要素をあっさり揃えられるため、ナンバリング作品でおそらくもっともレベル99にするのが楽。
--逆に言えば今までと違って意図的な稼ぎをしなくてもスムーズに冒険を進められる。戦闘部分以外でも、次に向かう場所をマップで教えてくれたり、仲間メンバーの誰かが教えてくれたりなど非常に親切な仕様となっている。

-戦術性を損ねかねないゾーンとれんけい技の仕様
--ゾーン状態は次回の戦闘まで持ち越せる仕様となっており、仲間が揃えばゾーン状態に入った仲間は入れ替えておくことでゾーン状態を維持できる。
--これにより初手でれんけい技を発動することでいきなり大ダメージを与えることが出来てしまう。
--特に後半にストーリー進行の過程で必ず覚えるベロニカとセーニャのれんけい技「クロスマダンテ」は名前の通り二人のMPを全て消費するが4桁のダメージを容易に叩き出せる技の一つで、HPが高いボスでもおよそ半分程を削る威力を誇る。
--ボスなどを強力に牽制できる要素の一つとではあるが、「事前に雑魚戦でゾーン状態になってれんけい技を発動できるよう調節しておくだけ」というのはさすがに手軽すぎであり、純粋な戦略性とは言い難い。

-その他、大きな要因として消耗戦が楽になったことが挙げられる。
--完全なシンボルエンカウント(PS4版・3DS版3Dモード)であり、敵シンボルの追撃も緩いため、自身の裁量でMPを温存することができる。
--レベルアップ時にHP・MPが全快する。
--セーブ出来る上にHP・MPも全快するキャンプの設置位置が親切であり、その数もフィールド·ダンジョンを問わず多い。他のRPGのようにセーブポイントでのみ使えるコスパのいい回復アイテムを消費するでもなく一切の対価なしで全快できてしまうため、言わば世界中がドラクエ3のアリアハン状態となっており緊張感に欠ける。ちなみにセーブ機能は、一般的なRPGでは強敵へのトライ&エラーが容易になるようボス直前にのみ設置されることが多い。
--長丁場、かつキャンプのないダンジョンのボス部屋の前には、使えと言わんばかりに「まほうのせいすい」や「けんじゃのせいすい」といったMP回復アイテムが4個入手できる宝箱が置かれていたりする。
--結果、従来のドラクエでよくあったMP切れでどうしようもなくなるといった事はほぼ起こらなくなってしまった。
---せっかく「縛りプレイ」があるのだからレベルアップ時のHP・MP回復を縛れるようにすれば、この手の批判にも対応出来たと思われる。

-他に難易度低めといわれる理由はNPC戦闘員の使い勝手の良さも理由として挙げられる。
--今作は仲間になるメンバーは一度はNPCとして一緒に行動し、何が出来るかを前もって教えてくれるのだが、HPやMPが無限という仕様で、更に回復優先で戦うため結果的に難易度を下げている。
---ただし中にはNPC時代に使っていた特技を正式加入後に忘れてしまっているキャラクターがいる(再び使用可能になるのは第3部以降)。

-ただし、常に難易度が低いというわけでもなく、過去作に比べて相応に敵は強化されている。
--今作の敵は状態異常を絡める攻撃を多用し、過去作のように「補助呪文を使った後は回復呪文で戦線を維持させる」という戦術だけで攻略するのが難しくなった。
--初めてボス戦闘曲が流れるボス戦からその傾向があり、混乱や幻惑効果付き全体攻撃を使用してくる。
--比較的序盤に戦うアラクラトロはスクルトもベホマラーも未習得の時期にルカナン付きの全体攻撃を連発し、更に全体混乱、全体1回休み技などを使用する強敵。ただこの戦闘ではNPCとしてロウが加入し、的確に回復したり状態異常を治してくれるのが救い。
--第2部ラスボスですら行わない完全3回行動をやってのけるボスも存在し、そのボスは痛恨の一撃や全体ダメージ+休み状態にする攻撃を行ってくるため、事故率が高い。
--この他のボスも無対策で挑めば苦戦することも多い敵ばかりとなっている。……対策さえ出来れば勝利は容易い、とも言える。まぁその段階で対策できるとも限らないのだが。

-雑魚モンスターであっても強敵は存在する。
--時折混じって出てくる転生モンスターは、初遭遇の時点では苦戦する可能性も高く全滅の危険性も十分に孕んでいる。
--雑魚モンスターであっても強い敵は十分に強く、特に見た目からして強そうなドラゴン系の敵はその風格に相応しい強さを持つ。場合によっては複数同時に出現し、下手に手を出してボスモンスター以上の苦戦を強いられた挙句に全滅に追い込まれるケースも。
--中には転生モンスターですらないのに、完全3回行動でラスボスの攻撃力すら凌駕するアメジストワームという恐ろしい雑魚モンスターも存在する。

--とまぁ、単純に敵の強さで言えば弱いわけではなくむしろかなり強化されている方である。難易度が低いと言われる理由はそれ以外の部分でだろう。


-本作は第2部の終盤の時点でかなりのレベルに達している可能性が高いが、第3部では敵・味方とも戦闘力が更にインフレしていく。

-味方側は強力な全体攻撃を持つキャラクターが多く、また過去作に比べてその威力の上昇幅も非常に大きい。
--その筆頭であるベロニカはこうげき魔力がパーティトップでMPもロウに次いで多く、全体攻撃呪文であるイオグランデが非常に強力。~
最終的に一発700超えというダメージに達するため、クリア後に登場する殆どのモンスターは一発で全滅し、二発耐えるモンスターですらごく一部の大型モンスターに限られる。~
さらに「やまびこの心得」というスキルを習得していると低確率で呪文が連続発動する。その上に適正レベル前後ならばイオナズンを覚えるレベルに到達する前にイベントによりスキルパネルでイオグランデを習得出来るようになる。~
以上の理由から、第三章の大半の雑魚戦がベロニカ任せで済んでしまう。彼女に素早さが大きく上昇する「ほしふるうでわ」を装備させれば……語るまでもないだろう。
---代わりにHPや身の守りはパーティで最弱であり、最終的なパラメータはインフレしたDQ6~9の魔法使いと比較しても相当脆いというピーキーな性能。このため、前述のようにボス戦や大型の雑魚モンスターの難易度まで下げる結果には至っていない。賢者タイプのロウもほぼ同性能の呪文を使えるものの「やまびこの心得」が無く回復や補助の性能も注目されやすいためか、こちらはさほど目立たない。
--これまでのドラクエ本編は、DQ5以降「攻撃呪文が弱すぎ(特技が強すぎ)」と言われ続け、作品によっては「魔法使い系キャラも特技で大活躍」などと揶揄されてきたため、攻撃呪文を大幅に強化することで復権を図ったのだろう。~
攻撃呪文の復権に喜ぶ人も居る一方で、些かやり過ぎではという声もあるにはある。また、攻撃呪文の地位が復権した一方、DQ6以降攻撃呪文と共に地位の低下を続けていた通常攻撃は、今まで以上に地位が低下してしまった。
---「特技をデフレ」させるのではなく、「一部の呪文を過剰にインフレ」させたことによって起きた弊害であろう。強すぎると言われる一部の呪文のインフレ具合をもっと抑え、特技をデフレさせておけば、攻撃呪文の地位向上をさせつつもここまで味方の戦力がインフレを起こすことは無かったと思われる。

-攻撃呪文が強化された今作においても、「特技で大活躍」というのは可能。実は魔法使い系キャラの最強の特技は、前衛タイプの特技より高性能となっている。
--とはいえ、時期にもよるが『VIII』の時のように「魔法使いであっても戦士の攻撃よりも余裕でダメージを叩き出せる」なんてことはそうそう無く、前衛キャラが繰り出す特技の方がダメージが大きくなるよう(倍率が高すぎないよう)になってはいる。そのため普通にプレイしている限りは素直に攻撃呪文を駆使した方が強い。
--カミュの使用する「ぶんしん」や「二刀の極意」など、これらは非常に強力な自己強化技とパッシブスキルであり、前者は使用した次のターンで効果が切れるものの、次のターンの攻撃回数が3回分となり、後者は二刀流のデメリットが消え、等倍のダメージが与えられるようになる。これらとバイキルトや強力な特技と組み合わせることで、カミュは一人だけ作品が違うんじゃないかと思う程の攻撃回数と総ダメージを叩き出せるようになる。ただし、これらが両立して可能なのは終盤も良いところであり、通常攻略時ではそこまで突出した強さでは無い。むしろ序盤は完全に他のキャラクターに押されており、ドラクエ屈指の大器晩成型と言われる。

-また、今作は回復呪文の使い手が多いのも特徴であり、主人公とセーニャはベホマズンとザオリクを同時に習得出来る。その二人を含め完全蘇生手段を持つキャラクターは最大5人まで増え、それ以外のキャラクターに持たせる「せかいじゅのは」を所持数制限無しで何度も拾える場所すら存在するため、常時スタンバイで入れ替えを駆使すれば全滅まで追い込まれることは少ない。
//--また、今作は回復呪文の使い手が多いのも特徴であり、主人公とセーニャはベホマズンとザオリクを同時に習得出来る。転職システムのないドラクエでは初めてのキャラクターである。その二人を含め完全蘇生手段を持つキャラクターは最大5人まで増え、常時スタンバイで入れ替えを駆使すれば全滅まで追い込まれることは少ない。
//一応、Vのベホマン、ベホズンも該当するため

-第3部のラスボス直前になると「裏ダンジョンで鍛えよう(要約)」という旨の話になり、裏ダンジョンの場所も教えて貰えるため、先に裏ダンジョンを攻略してしまいラスボスが弱すぎると不満を漏らすプレイヤーも見られた。
--これには今作の第3部がやや特殊な構成という事情もある。第2部までは途中ある程度攻略の順番が自由であっても、最終的に全てを攻略する必要があるのに対し、第3部は最初のイベントをある程度進めると一気に自由度が増し、裏ダンジョンどころか必要最低限のイベントをこなすだけでいきなりラスボスに挑むことも可能となっている。
--あくまで可能というだけでいきなりラスボスに挑んでも勝ち目は薄い。適正レベルは凡そ60~65と言われるが裏ダンジョンや新たにレシピブックなどで製作した装備をしているという前提である。装備の質によっては当然これよりも高レベルであっても苦戦は免れない。
--その為、プレイヤーの挑む時期によって攻略難易度に大きな差が出てしまう。全てのボスを倒してからラスボスに挑んだ場合は攻略は容易だが、せっかちなプレイヤーがいきなり挑んだ場合ボコボコにされ完敗することも珍しくない。
--この辺りの自由度の高さはドラクエシリーズでは非常に珍しいため、これらの理由によって第3部の難易度は過去作との単純な比較は難しい。他シリーズでの類似例としては『FF10』のラスボスのケースに近い。

-ちなみに、第3部のラスボスはドラクエシリーズではお馴染みの「闇の衣」を纏っており、これの剥がし方を聞き逃していたプレイヤーは例え準備万端な状態であっても苦戦を強いられることとなる。
--闇の衣状態は通常時よりもボスの火力上昇+ダメージを割合軽減と、DQ3のゾーマとはまた違った強化状態なのだが、その性能は機種によってやや異なっており、PS4版は通常の1/2ダメージを軽減するが、3DS版は通常時の1/5にまでダメージを軽減する。そのため難易度は3DSの方が圧倒的に高い。
--ダメージを大きく軽減する上に、ある程度ダメージを蓄積させるとこちらのメンバーの行動を大きく制限させる技を使い「じこさいせい」や「めいそう」など自己修復技を使用するようになる。この技は通常時にも使用するのだが、鉄壁の防御力を付加させる闇の衣状態で使わせると脅威となる。また、ドラクエには珍しい2ターンほど溜めて放つ大技を使用するのだが、闇の衣状態ではこの攻撃のダメージも跳ね上がるため、属性耐性を強化してないと前線に出ているメンバーがまとめて一撃死することも珍しくない。

''ふしぎな鍛冶''
-ストーリー上でも重要な位置を占めている要素であるが、ミニゲーム形式になったため錬金釜に比べて面倒くさいという声もある。
--一部鍛冶でしか作成できないアイテムもあるため、収集アイテムリストをコンプリートするためには必須となる。
-もっとも、恩恵は耐性の面などで有利になる程度なので、ゲームをクリアするだけなら一切無視しても問題ない。

''しばりプレイ''
-過去作において数々のプレイヤーが様々な「縛りプレイ」を行ってきたが公式がそれを取り入れてきたことへは賛否ある。
--買い物禁止状態で店員に話しかけると「しばりプレイ中でしたね」等のメタ的な発言がある。クスっとさせてくれるという好意的な意見もあれば、興が削がれるという否定的な意見もある。
--条件の1つである「はずかしい呪い」は戦闘中で発生した場合は仲間がフォローしてやれるものの、シナリオ上、主人公が単独で戦闘に挑まなければならない局面では非常に厄介なハンデとなる。~
また、フィールド上で発生した場合はNPCとの会話ができなくなる上に発生時の硬直も長いのでゲームテンポを削いでしまいがちで、ストレス要因になり易い。
--賛否はあるが、上述のように通常プレイでは若干ぬるい本作も、この「しばりプレイ」を設定すると程よい緊張感が得られる。一周目は普通にプレイして戦闘や鍛冶などのシステムに慣れ、二周目で導入するとよいだろう。

''過去作のBGMの流用''
-『IX』や『X』同様、過去作のBGMの流用が多すぎる点が指摘されている。
--すぎやま氏も高齢であり体力的に全曲を新曲で統一することの苦労などの事情もあるため、仕方ない点ではある。BGMの出来自体も悪くない。
---批判の一因としてはすぎやま氏が2015年の7月の新作発表会などで「全て新曲」という趣旨の発言をしていたことも挙げられる。
---もっとも、意味もなく流用しているわけではなく、過去作のオマージュを連想させるシーンや話を盛り上げる感動的なシーンなどで効果的に使われている。

''フィールド''
-本作のフィールドは岩山がかなり多いため全体的に道が細めであり、フィールドというより『[[ファイナルファンタジーX]]』や『[[テイルズ オブ グレイセス]]』の様な街道ダンジョンに近い造りになっており、歴代でも窮屈さを感じやすいフィールドになってしまっている。

''クエスト''
-『IX』に比べると数が少なく、再受注もできない。今作ではあくまでストーリーの寄り道要素であるためだろうか。特にPS4版では物足りなさを感じる。
--報酬を手に入れれば冒険にかなり役立つ上に、ストーリーやキャラの背景が垣間見えるクエストもあるため積極的に請け負って損はない。

-一部のクエストはストーリーが進行すると受注もクリアもできなくなってしまうものがある。
--完全に期間限定となっているものはなく全てのクエストはさらにストーリーを進める事で再受注できるが、そこまで進めた後でクリアしても報酬が無用の長物になってしまう。特にクエストNo.1は序盤に逃した場合、再受注が可能になるのは第3部のイベントをかなり進めた後になる。時期を問わず受注できるようにするためか依頼者のセリフはクエスト関連のものに固定されており、中にはストーリー展開によって明らかに場違いな発言をしているように見えてしまう人物もいるほか、第3部では時系列に明らかな矛盾が発生してしまっている場合もある。
--「クエスト」扱いはされていないものの、期間限定となっているサブイベントもごく一部存在する。

-一部の討伐系クエストは対象が出現率の低い「転生モンスター」であったり、「''カジノのルーレットでジャックポットを出す''」という完全に運任せになるクエストも存在する(一応、ジャックポットが出やすい状態かどうかを教えてくれるNPCがいるが)。ルーレットは賭け方を工夫をすることでコインをほぼ消費することなく賭け続けられるため、出やすい状態で行えば比較的容易にジャックポットを出すことができる。

''CGムービーがあるのにキャラクターボイスがない''
-ナンバリングタイトルでは3DS版『VIII』を除いてキャラクターボイスがなく、今回も例外ではないのだが、CGムービーでも喋らない。(一応、台詞の字幕は用意されている)
--もっとも、ドラクエにボイスを入れるのは好ましくないという声もそれなりに存在する。特に古参のユーザーほどボイスが付くのに違和感を感じるとする意見が多い。~
逆に新規のユーザーは最近のゲームのほとんどにボイスが付いてることも相まって、特にPS4版のような美麗なグラフィックに対して声だけ無いのに違和感を感じるという声が多い。
---この辺りはユーザーの好みや感性にも寄るところが大きい。

-なお、本作のキャラクターが『ドラゴンクエストライバルズ』、および『いただきストリート DQ&FF 30th ANNIVERSARY』に出演した際にはボイスがついている。
--また、カミュ・シルビア・マルティナの三人は公式の動画配信で、実際に声優がPS4版のイベントシーンにアテレコをしたという企画が上がっている。
//どちらかと言えばこちらの方だろうと感じたので、問題点→賛否両論に移しました。
//--また、ボイスが付くということは中の人(声優)の好みなどもあるため、この点においても賛否がある。
//全員でないとはいえ、既に声優も決まってるし、こちらは既に解決したと考えてもいいかなと。

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**問題点
***共通の問題点
''使いづらい復活の呪文''
-前述のように引継ぎ内容が中途半端な点は批判が多い。
--FC版『III』で復活の呪文が廃止されたのはシステムが複雑化したことで、必要な文字数が800字超という膨大な数になってしまうためであるが、仮に『Ⅺ』でセーブデータを完全再現させようと思うなら、それこそ数億という文字数になりかねない。
---そのことを踏まえれば仕方ないことではあるのだが、それだけに、懐かしさだけに拘らず普通にデータ連動で引き継がせる仕様にして欲しかったという意見も多い。

-前述した「もょもと」の復活の呪文を入力する際、大量の「ぺ」を続けて入力する必要があるが、入力画面に『II』では存在した1文字の「ぺ」がなく「へ」と「゜」に別れているため入力に時間がかかる。

-ゲーム中でステータスを確認できるのはオープニングムービーの後となるが、『I』『II』の復活の呪文を入力した場合でもムービーのスキップは基本的に不可能である。このため過去の呪文の吟味を行うにはやや労力を伴う。

''モンスターのバリエーション''
-第2部になると「〇〇・強」、第3部になると「〇〇・邪」といった、既存モンスターのパワーアップ版が大量に出現するようになる。物語の黒幕により強化されたという設定であり、ストーリーに密接に関わってくる要素ではあるのだが、単なる水増しという批判もある。
--また、これらのモンスターは討伐モンスターリストのコメントも殆ど使いまわしで味気ない。

-素のモンスターも種類自体はかなり多いのだが生息範囲の狭い者が非常に多く、これはこれでもったいない。戦闘をあまり避けずに普通に進んだつもりでもモンスター討伐リストがスカスカだったという事もままある。
-半分近くが前作『X』が初出or出演経験ありなので、前作や『[[DQMJ3>ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー3]]』、『バトルスキャナー』等を経験済みだと既視感が強い。
--ただし、グラフィックが明らかに新規と比べて差があって違和感があるというわけではない。
--反面、新規に作られている者は『II』のアンデッドマンや『V』のマムー等、今まで一度か二度しか出ていないマイナーな者が多く好評。プロデューサー曰く、意図して珍しいモンスターを選んだとの事。
--3DS版限定のモンスターもいるものの、かくとうパンサー系以外は『X』に登場したものである。ドット絵は新規に作り直している者もいるが。
//あれってシステムもエンジンもハードも違うのに流用できるの?

''裏ダンジョンの報酬''
-本作でも規定行動数以内にクリアすると報酬がもらえる裏ボスが存在するのだが、その一つに批判がある。
#region(ネタバレ)
-それが「エマと結婚したい」というものであり、これを選ぶと故郷のイシの村の幼馴染であるエマと結婚するのだが…。
--エマは『VIII』のミーティア姫の様に仲間にならない女性キャラであり、先述の通り、イシの村が滅ぼされる関係で序盤以降は第2部まで登場しなくなる。最初のダンジョンこそ共に行動するものの、出番の少なさの都合上、物語上のヒロインであり冒険中にもある程度会話ができるミーティアよりも影が薄い。
---『VIII』では、PS2版の時点でヒロイン格とプレイヤーから目されキャラ人気も高かったゼシカが、3DS版で公式に設定が掘り下げられた上で主人公と結婚する分岐が出来たという経緯もあり、本作でも仲間キャラクターと結婚したかったという意見が多くみられた。((PS2版の時点では主人公に対する恋愛感情については明確でなかったゼシカに対し、セーニャとマルティナは主人公に恋愛感情を抱いていると取れる描写ある。))
--また出番の少なさからお世辞にも掘り下げられたキャラとは言い難いエマだが、言動の端々から主人公に対する独占欲が垣間見え、あまり良い印象を受けなかったという感想も多い。
---更にイベントの内容が「村人の記憶を操作し、結婚式を済ませた後(結婚式の様子は自宅にある一枚絵で見れるもののみ)」とイベントそのものがお粗末すぎて、エマとの結婚に特に反対していなかったプレイヤーからも「プロポーズか結婚式のイベントを見せてほしかった」と言われるなど、不満の声が多い。~
もちろんこれはストーリー上必須のイベントでないため無視すれば良い話なのだが、裏ボスの報酬をすべて貰わないと最強装備の鍛冶レシピが入手できないため、やり込む上では必須のイベントと化しているのが痛いところ。中には「エマと結婚したくないからレシピも諦めた」というプレイヤーまでいる。
#endregion

''ラスボスのデザイン''
-第三部のラスボスのデザインが別作品のある物に酷似している。

#region(ネタバレ)
-鳥山明氏やDQシリーズとまるで関係のない「[[機動戦士ガンダム>ガンダムシリーズ]]」のMSにそっくり。
--具体的には右腕がズゴック、左腕がアッガイを丸ごと持ってきたようなデザイン。
---右腕にはメガ粒子砲の砲口、左腕は六本の魚雷のような物までちゃんとあり、さらには後ろに下がってバルカン砲を乱射するような攻撃や、魚雷のように支援モンスターを打ち出すという行動までする。
--さらに細かいことを言うなら上半身は「聖戦士ダンバイン」のドラムロに似ており、これらのプラモデルを組み合わせて立体物を作った者もいる。
---鳥山明繋がりでか、「[[ドラゴンボール>ドラゴンボールシリーズ]]」のセルに似ているという意見も多い。
---ただし、緑色の甲殻類のような外見という共通点のみであり、デザインは特に似てはいない。
#endregion

''本作オリジナルの楽曲の扱い''
-第3部に入るとフィールド・空の音楽が、本作オリジナルのものから『III』のものに変更になるのだが、これについては残念がる人が多い。
--フィールド曲は第1部~第2部にかけて長々と聞いてきたのでそれなりの存在感はあるのだが、一方で本作の空のBGMは第2部の最終盤でようやく聞けるのに、順当に進めるとその後あっという間に第3部に移行してしまい、そこで楽曲が変更されるため聴くことができなくなってしまう。
--DQ3の曲もそれはそれで名曲なのだが、本作の空の新曲も負けず劣らずの名曲であり、素晴らしい音楽である。なのに、この扱いの悪さは残念である。
--それでなくてもDQ3の空の曲はDQ8でも再利用されているのだし、本作の終盤を象徴するオリジナリティある楽曲ができているのだから、もっと尊重するべきである。

''BGMの演奏に使われているシンセサイザー音源の音質の問題''
-本作の使用楽曲に関しては上記の通りなのだが、今作に使用されているシンセサイザー音源の音質があまりにも前時代的なクオリティで良くないとう意見が根強い。
--意図的にレトロなグラフィックで作られた3DS版ならまだしも、非常に美麗なグラフィックで作られたPS4版になると一層質の悪さが気になるという指摘が少なくなく、東京都交響楽団によるフルオーケストラ音源のゲーム内使用も『X』で大々的に実装されていることから、今作でも出来る限りそのオーケストラ音源を採用すべきだったという声は多い。
---「音質の悪さによって曲本来の魅力を台無しにしている」という観点でシンセ音源の音質が批判されている。
--もちろん、ロック系の曲調でドラムセットが似合っておりオーケストラよりもシンセサイザーの方が評価が高まりそうな曲もあるし、生演奏音源だとテンポやループの調整の如何次第で問題が生じる場合がある。また、DQ6のようにサウンドに力を入れて最高品質のシンセ音を実現し、オーケストラとは違った方向で高評価を得た例もあるため、十把一からげにオーケストラの生演奏が良いとは言い切れないところもある。
---いずれにしても、音楽のジャンル問わず、本物の生音に迫るほどのリアルなシンセ音源で曲を演奏しているゲーム音楽は普通に存在しているため、せめてシンセサイザー音源の音質にさえもっと拘っていれば評価はまた違っていただろうだけに、惜しいところである。

***PS4版固有の問題点
''快適性の低さ''
-長めのロード、フィールドや町の広さにより移動が冗長になりやすいといった点で快適性が低くなってしまっている。
--カメラワークの悪さや、オートラン機能よりダッシュを付けて欲しかったという声も多い。
---『X』とは違い、オートラン中にコマンドを開くとオートランが止まるのも機能として微妙。
--せっかく追加されたジャンプも明らかに飛び越えられそうな段差を飛び越えられないなどチグハグ感が目立つ。
--『VIII』などと違ってフィールド上に表示されるキャラは主人公で固定になってしまった。3DS版も先頭は主人公で固定だが、後ろに戦闘メンバーが隊列を組んで付いてくるので批判は少ない。
--『VIII』にあった主観視点がなくなっている。
---戦闘中に好きな場所に移動できる機能との組み合わせや、ものすごく大きなボスキャラ等この機能が生きそうな場面が今作には多々あるのだが……。~
海外版では普通に搭載されているだけに非常に惜しまれている。

''AI戦闘の使い勝手の悪化''~
//3DS版だとAIのルーチンがPS4判と異なるようなので、PS4番における欠点をこちらに。
-使い勝手がようやく優秀になったと評された『VIII』『IX』から一転、再び使い勝手が悪化してしまった。「めいれいさせろ」にしておいた方が良いといわれているほど。
--特に、特定の特技や魔法を状況の如何に関わらずひたすら連発してしまう傾向が目立つ。
--状態異常「魅了」にかかっているキャラがいる場合にAI設定すると、全体攻撃が魅了されたキャラに及んでしまうことを考慮せずに全体攻撃を連発してしまう(特にベロニカ)ことが多く、気づいたら魅了されていたキャラが死んでいたという事態も起きがち。

''ボウガンアドベンチャー''
-フィールドがあまりに広いためにマトを探すのに時間がかかる割に報酬は種系アイテムで、3DS版のような専用アイテムはないという微妙さで評判は悪い。
--本作ではドロップアイテムを狙いやすく、種系アイテムの入手が容易であることも報酬の微妙さに拍車をかけている。
--ボタン割当もフィールド攻撃と同じ配置で、距離が空いているとモンスターに暴発してしまうことも。しかも当たったモンスターは通常よりも速いスピードでこちらを追尾してしまう。~
そして寄ってきたモンスターにフィールド攻撃を仕掛けようとしてまた別の離れたモンスターに暴発させてしまうということもよくある話である。
--3DS版ではボウガンの代わりに過去作の口笛に相当する「まもの呼びのベル」というアイテムになっておりPS4版もこれにしてほしかったという意見が多い。

//-屋内や洞窟内など、天井がある場所でルーラを唱えても頭をぶつけず、目的地まで飛べるようになった。ダンジョン以外の屋内でルーラが可能になるのはSFC版「VI」以来。
//--ルーラの利便性が上がった一方、リレミトが死に呪文になってしまった。
//利便性が上がったのは確かだから別に問題点ではないのでは?リレミトがほぼ死に呪文になったのはそうだが過去作にも死に呪文は多かったし、何らかの理由で街ではなくダンジョンの入口まで戻りたいというときにはリレミトが使えないこともないし

''ヨッチ族についての言及がない''~
-3DS版と同様にフィールドなどにヨッチ族が出現するのだが「時渡りの迷宮」の要素そのものが無い為に近づいたら消えるだけとなっている上、ヨッチ族そのものについての言及が一切ない(名前すら出てこない)。
--真のラスボスや真EDにもかかわる存在なのだが、3DS版をプレイしていないと意味不明の存在に映ってしまう。
//---作中の本棚にでもテキストを追加すれば防げたことである。過去作でも、ストーリーのカギを握る本が本棚にあった場合もある。
// 『V』の自宅の本で最初に読めないやつとか


***3DS版固有の問題点
''2Dモード''
-2Dモードでの戦闘では敵がラスボス・裏ボスを除いてアニメーションしない。
--3Dモードもある事を考えると作業量が膨大となってしまうため仕方ないのだが、動いて欲しかったという声は多い。

-マップの狭さを補うためかエンカウント率が高い。

''時渡りの迷宮の冗長さ''
-階層が進むごとに広くなるのは当然だが、わざと回り道をさせる構成やボス攻略のためにヨッチ族を集めておく必要があるため、攻略に非常に時間がかかる。
--各階層の宝箱を全て集めていくとさらに時間がかかる上、多くが普通に手に入る素材アイテムのため徒労感も強い。
---冒険の書の世界という報酬は魅力的であるが、冗長さのせいでダレてしまいやすく、この点は批判されている。
--オートラン機能は楽ではあるがほぼ一直線にボスに向かってしまうため、別ルートにある冒険の書の世界を開く合言葉をも無視してしまう。その階層にある合言葉を全て集めないと次の階層には行けないため、オートラン任せだとやり直しが必要になる事も。
---戦闘を繰り返すとゲージが溜まり、ボスなど一部の敵が張っているバリアを剥がせるスキルを使用できるようになるのだが、オートラン状態だとゲージが溜まっているとバリアの有無に関係なくスキルを使用してしまう。そのためいざボス戦となった時にゲージが無く勝てないといった事が起こる。バリアと同色のヨッチ族であればバリアを貫通して攻撃できるが、バリアの色は6色もある上に連続で異なる色のバリア持ちと戦う必要があるなど一筋縄ではいかない。全バリアを貫通出来るメタルヨッチも存在するが出現率は極稀。
---迷宮をうろついているモンスターの中には移動するタイミング次第で戦闘を回避出来るものもいるが、当然オートランでは避けずにヨッチ族を消耗させてしまう。
---以上の理由から、オートランなのに迂闊に目を離せないという本末転倒な事になっている。せめてスキルの使用可否だけでも設定出来ていれば、少なからず手間を省く手段になり得たのだが……。
--また、ヨッチ族に装備させられる帽子((ただのおしゃれアイテムで、特別な効果はない))も宝箱からの入手以外ではすれ違いで入手出来るチケットを集める((しかも一枚ではなく相当数の数を集める必要があり、非常に手に入りづらい))必要があり、コンプリートには非常に時間がかかる。
--最下層に行くにつれて難易度が跳ね上がっていき、最高ランクのヨッチ族が山ほど必要になる。長丁場な上に構造も複雑で、やたらと多い敵の先制攻撃で理不尽に倒される事が多く、非常にストレスが溜まる内容となっている。
--VIP指定をしていないヨッチ族は倒されるとそのまま消滅するほか、VIP指定をしたヨッチ族を生き返らせるにも多額のゴールドが必要になってくるため、うかつに倒されないようにするのも一苦労。
---そのため、偵察とゲージ貯めを兼ねてランクの低いヨッチ族を''鉄砲玉''として使用してわざと全滅させてから高ランクの主力を出すといった戦法になりがち
--2Dモードではヨッチ族は隠れスポットに集められているため、こちらを利用すれば比較的楽に集めることができる。
--すれちがい通信では改造されたヨッチ族が出回っている。「やる気」が上限値を大きく上回っていたり、通常ではありえない武器を装備をしているため判別は容易。

''冒険の書の世界''
-同じマップの昼夜違いといった使いまわしが目立つ。
-一部の作品の世界では歴代バトルBGMを聴く機会がイベント戦しかない。
-『I』~『IX』の世界はそれぞれ3つのマップ(使いまわし含む)に行けるのに対し、『X』の世界は2つしかない。どちらも原作の旧オフラインモード(序盤中の序盤)の非戦闘マップで、原作バトルBGMもない。

-最終盤の展開について。
#region(ネタバレ)
-全ての世界を攻略すると『XI』の世界が出現し、過去作品のラスボスの力を得たボスモンスター達と戦う事が出来る。
--同系統のモンスターが使う固有技とラスボスの印象的な技を併せ持つ上、2~3体で同時に襲い掛かってくるため手応え十分。戦闘前後の台詞回しもニヤリとする。

-しかしボスラッシュを越えて最後に待ち構える裏ボスはラスボスの強化版にして色違いであり、使用する技も殆ど同じ……どころか減っている始末。レベルさえ足りていれば同じ戦法が通じる。
--裏ボスは3つの部位が各一回行動で部位破壊も可能だがボスラッシュの方は1回行動×3体あるいは2回行動×2体と行動回数の時点で劣っており、さらに前述のボス達を撃破すると歴代作品に登場した最強格の道具や装備品を入手出来るため、一切レベル上げを挟まずに挑んでもボスラッシュの方が手強く感じられてしまう。

-裏ボス撃破後に判明する真実も、冒険の書を修復する長い旅の結末としては拍子抜け、あるいは肩透かしな展開である。
--そして再戦出来るのは裏ボスの方。難易度・ファンサービス・作り込み等を考えると、むしろボスラッシュの方が需要は見込まれただろう。
--おまけに裏ボスを倒すと、時渡りの迷宮に行くために入口のヨッチ族に話しかける度に裏ボスの撃破を賞賛する台詞を毎回喋るというフラグミスがあり、帽子集めの周回プレイの手間が増えてしまう。帽子集めは初回以上に作業プレイな事を考えると、以前よりも余計な徒労感が増える点は無視し辛い。

-総じて最後の最後で拘り切れなかったという印象が残り、勿体ない所。それだけ「冒険の書の世界」が魅力的だったとも言える。
#endregion

-3DSの特徴である裸眼立体視には未対応。ただし、事前に対応されていないというアナウンスはされている。
--このためか本体同梱版も3DSではなく、New3DSから立体視機能のみを省いた廉価版であるNew2DSLLとなっている。

''フリーズが多い''~
-特に戦闘中に特定の手順を踏むと発動するものが多く確認されており、明確な発生条件が不明なものも多い。([[詳細はこちらを参照>https://wikiwiki.jp/dqdic3rd/%E3%80%90%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%80%91#x7951eb2]])

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**総評
勇者を中心とした勧善懲悪に立ち返った王道的なストーリーラインや魅力的なキャラクター達、良好なコマンド戦闘など、おなじみの「ドラクエらしさ」が詰まった良作。~
『IX』『X』では従来のスタイルに大きな変革が行われた結果保守的なファン層からの評価は芳しくはなかったが、好評だった意欲的な要素を残しつつ王道へ立ち返った本作は全ての層に大いに歓迎された。~
ライトユーザーもヘヴィユーザーも、伝統的なスタイルを好むシリーズファンにも安心して遊べる作品となっている。~
歴代シリーズへの様々なオマージュも盛り込まれており、シリーズ30周年記念に相応しい、あらゆる世代のDQファンの期待に応えるまさに集大成と言える一作である。

機種ごとに異なる要素もあるものの、どちらか一方が優れているという訳ではなく基本的には好きな方を遊べばいい。~
自分の好みに合った方を選ぶもよし、両方プレイして違いを楽しむのもよし、好きなように楽しむといいだろう。

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**余談
-PS4/3DS版共に、第3部クリア後のエンディング中のとある場面で流れる復活の呪文を入力すると、PS4/3DS移植版の『[[I>ドラゴンクエストI・II#id_bdca5f0c]]』を無料ダウンロード出来る期間限定キャンペーンが行われた(2018年1月28日まで)。
--後に有料版の『I』と『II』『III』の販売も開始された。内容はスマホ版の移植で、既存の移植版とは相違点がある。そのスマホ版はガラケー版のベタ移植であるため、事実上はガラケー版の移植である。そのため特にPS4版では画面に表示されるドット絵の違和感が大きい。
--PS4版はその後発売されたPS4版『X』の体験版をダウンロード出来る復活の呪文も用意されている。

-おバカなCM
--当時公開されたCMだが、全2種類の内のひとつが非常におバカな内容になっている。
--いい年した父親がゲーム屋の床でのたうち回りながら「(DQ11を)やりたい、やりたい!」と駄々をこねて息子に冷ややかな目で見下され、ようやく買ってもらえた末に大喜びで駆け出していく……というしょーもない展開である。
--「[[%%おねだりする大人げない父%%>https://m.youtube.com/watch?v=G0jg422FM6M]]」

-海外では2018年9月にPC版が発売されており、こちらはイベントシーンフルボイス、ハードモード追加などの要素が存在しており、後述するSwitch版にも同様の要素が存在する。

-機種によって細かな点が異なるために発売当時は幾多の攻略サイトやSNSで情報が混合しており、情報錯綜が相次いだ。
--特にモンスターを呼ぶ「まもの呼びのベル」が3DS版限定(PS4版ではボウガンが手に入る)であった事では未だに検索サイトの履歴にも刻まれている。

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*ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて S
【どらごんくえすといれぶん すぎさりしときをもとめて えす】
|ジャンル|RPG|&amazon(B07SDG299Q)|
|対応機種|Nintendo Switch|~|
|発売元|スクウェア・エニックス|~|
|開発元|スクウェア・エニックス&br;オルカ(3Dモード)&br;アルテピアッツァ(2Dモード)|~|
|発売日|2019年9月27日|~|
|定価|通常版: 7,980円 ゴージャス版:9,980円&br;ロトエディション:39,960円(すべて税抜)|~|
|セーブデータ|9個+オートセーブ+パスワード|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|両バージョンの要素をバランスよく折衷&br;細かな修正が多数行われ更に遊びやすく|~|
|>|>|CENTER:''[[ドラゴンクエストシリーズリンク>ドラゴンクエストシリーズ]]''|
**概要(S)
オリジナルのPS4版、3DS版(以降まとめて「無印版」と記載)から2年後に発売されたNintendo Switch版。~
先行2バージョンの要素をバランスよく取り込んだものとなっている。

***変更点・追加点
本作は、PS4版のリマスターである「3Dモード」、3DS版の2Dモードをベースとした「2Dモード」の2つを搭載し、これらに無印版にはなかった追加要素を盛り込んだ内容となっている。

''3D/2Dのモード切り替え''
-3DS版同様に3D/2Dの切り替えが可能。
--3DモードはPS4版のほぼ純粋な移植にリマスターを施し追加要素を盛り込んだもので、3DS版の3Dモードとは全くの別物。
---Switchに最適化されており、ハードの制約から画質(遠距離オブジェクトの描画タイミングなど)はPS4版より僅かに落とされている。
--2Dモードは3DS版より画質が向上している。
-3Dモード、2Dモードの切り替えは教会で行う。
--この切り替え時や「ふっかつのじゅもん」入力の際、シナリオは「だいたいどの辺りまで進めたか」という大きな区切り単位でのざっくりとした進行状況を指定して戻された状態で再開する仕様となった。
---主人公パーティの能力や所持品の多くが保持される一方、アイテムの入手状況などは切り替えごとにリセットされる。
---よって同じボスとの複数回のバトル、同じ宝箱からの同じアイテムの複数回入手などが可能となり、「つよくてニューゲーム」のようなことも可能になった。

''PS4、3DS各バージョン限定だった要素の併合''
-PS4、3DSのうち片方のバージョン限定だった要素の大半が、アレンジされ他方に準拠したモードにも登場する形になった。
--3DS版限定だった2D要素「冒険の書の世界」は本作へも搭載されている。
---3DS版で中心にありつつ不評であった「時忘れの迷宮」が削除され、代わりにロトゼタシアのあちこちにいる「合言葉ヨッチ」を見つけ出して、冒険の書の合言葉を教えてもらうことで行ける世界が増えるというシステムに変更された。~
PS4版準拠の3Dモードでもこの形となっている。
---3DS版でNPCとして加入可能だったヨッチ族は加入しなくなった。
---3DS版での裏ボスとなっていた本コンテンツの最終ボスの先に新たな裏ボスが追加されている。
---細かいところでは、3DS版では「冒険の書の世界」のグラフィックにおける2D/3Dがまちまちだったのに対して本作では2Dに統一されているほか、初めて「冒険の書の世界」に行けるタイミングもベロニカ・セーニャの加入後とやや遅くなっている。
---冒険の所の世界のBGMの内、SFC版以降の作品のものは全てファミコン音源風のアレンジで統一されている。
--PS4版限定だったカジノの「マジスロ」が2Dモードでも遊べるようになった。
--「ウマレース」も内容が双方で統一されている。
-各バージョン限定だったアイテムの大半が登場している。
--といっても該当するアイテムのほとんどは一方限定のイベントアイテム(「冒険の書の世界」で使うものなど)であるが。
--PS4版限定の「ボウガン」と3DS版限定の「まもの呼びのベル」が「まもの呼びのボウガン」に統合された。効果自体はそれぞれのモードの原作版に準じる(3Dモードでは敵シンボルを撃っておびき寄せる、2Dモードではその場で戦闘を開始する)。
---PS4版で不評だった「ボウガンアドベンチャー」は削除されている。

''システム全般のチューンアップ''
-無印版で不便だった多くの点に細かな調整が加えられ、ユーザビリティの向上が図られている。
--「ふしぎな鍛冶セット」がアイテムとなり、(ほぼ)場所を選ばずふしぎな鍛冶ができるようになった。また、不足している素材のうち店で買える物は(縛りプレイでなければ)その場でも購入可能になった。
--3Dモードでは+ボタンで呼び出せるショートカットメニューが追加され、ふしぎな鍛冶、とうぞくのはな、乗り物などへ素早くアクセス可能となった。
--バトルスピード設定が可能となり、バトルのテンポが改善した。
--スキルリセット使用の解放タイミングがベロニカ・セーニャの加入後に早められた。
---主人公がレベル21((公式攻略本ではレベル18で可能となっているが、そもそもLv18時点でのスキルポイントは35ptでありこの形にした場合に習得している「はやぶさ斬りor常時かいしん率+3%(どちらも16pt)」「ギガスラッシュ(25pt)」の合計である41ptより少ないため間違い。なおはやぶさ斬りor常時かいしん率+3%を習得する前提として片手剣の「装備時こうげき力+6」を習得するまでに27pt要するため合計43pt必要となるため、41pt所持しているレベル20時点でも不可能。))でギガスラッシュを覚えたり、シルビアやマルティナが加入直後から強力な特技(ハッスルダンス、さみだれ突き、雷光一閃突き)を覚えたり、といったことが可能となった。
--しばりプレイの項目が大幅に増えた。
---「はずかしい呪い」が仲間に適用される「超はずかしい呪い」や、「主人公が倒れると全滅((ただし、主人公が倒れるとゲームオーバーになり、セーブした箇所からやり直しとなるので注意。))」「敵が強くなる」など。
---一方で本当に縛りといえるのか微妙だった「戦闘からの逃走不可」は削除されている。もっとも、本作でも会話相手への影響であり縛りなのか微妙な「町の人にウソをつかれる」というものがあったりするが。
-モンスターに関してもいくつかの仕様が追加、変更された。
--乗れるモンスターの種類が増加した。そのアクションも多彩で、「剣を振って敵を吹き飛ばす(スライムナイト系)」「地面を殴って振動で敵を倒す(ゴーレム系)」など。メイデンドール系に至ってはエンカウントそのものを回避する能力を持つ。
---ちなみに3Dモードでは敵を吹き飛ばした場合でも通常の30%の経験値が入るようになっている(ただしレベルアップは数値を満たしても次の戦闘まで発生しない)。
--敵のドロップアイテムに微調整が加えられた。
-一部クエストの難易度が調整されている。
--ちなみにPS4版にしかなかったクエスト((もっとも、PS4版で当該クエストの報酬であったアイテムは3DS版ではある人物に話しかけるだけで入手できたのだが))は発生する場所・行き先ともに変更された上で2Dモードでも発生するようになっている。

''音楽・効果音''
-BGMにオーケストラアレンジ版が追加された。
--オリジナル同様のシンセサイザー版も収録されており、設定画面で随時選択可能。
--ただし設定に関わらず流れる場面ごとに強制的にシンセサイザー版、オーケストラ版が固定されるものもある。

-主要キャラクターのメインシナリオのセリフおよび戦闘中にボイスが追加された。
--設定によりオフにすることも可能。

-ゴージャス版の特典には、無印版で賛否の分かれたフィールドBGMを『[[VIII>ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君]]』のもの(オーケストラ版BGMもあり)に変更するものや、ボイスを英語にするものも存在する。

''シナリオ''
-追加シナリオが用意された。
#region(詳細)
--メインシナリオの途中に、各パーティメンバーが主役となる小シナリオ4編が挿入された。~
世界崩壊後のシナリオ開始直後に挿入されるストーリーで、バラバラになったメンバーが主人公と再会を果たすまでの動向が補完される。
---これらは本編中に強制的にプレイすることになる。プレイする順番も固定(シルビア→マルティナ→カミュ→ロウ)。
---いずれもシナリオ中に戦闘が発生するが、追加シナリオということもあってか戦闘の難易度は全体的に低めになっている(「装備させられている防具の効果により、力尽きてもその場で復活する(マルティナ)」など)。
--また、パーティメンバーの1人にまつわるサブシナリオ1編が追加された。こちらは上記のシナリオと異なり、サブイベント扱いとなっている。
#endregion

-ある武器を作るために必要な「オリハルコン」について、イベントで入手するものが「伝説のオリハルコン」というその武器の作成時に使う特別なものとなった。
--他の装備品を作る際の素材はオリハルコンのまま。このため、その武器を使うために取ったものを間違ってほかの用途に使う事故が起きる心配がなくなっている。

-前作でも用意されていた、裏ダンジョンのクリア特典に変更が加えられた。
#region(ネタバレ)
--某ボスを倒した際に主人公の願い事を1つ叶えてくれるが、その選択肢の1つだった「幼馴染みと結婚する」が「幸せになりたい!」に変化し、「幼馴染み+全パーティメンバー(男性含む)から1人選んでパートナーにする」という内容に変わっている(幼馴染を選んだときの展開自体はそのまま)。
#endregion

&bold(){その他}
-連武討魔行に「裏の試練」が追加された。

-3Dモードでは装備とは別に「見た目装備」を設定できるようになった。
--無印版から「おしゃれ装備」と呼ばれる着せ替え対応の装備品はあったが、それを反映させるには対応する装備品を実際に装備するしかなかった。今回は、一度入手したおしゃれ装備であれば「〇〇スタイル」という名で別途設定し、実際に装備している品に関係なく好きな装備のビジュアルに出来る。
--この機能に対応した防具はアイコンの背景がピンク色で表示され、複数アイテムの組み合わせで見た目が変わるものはピンク色+右半分が薄い灰色のアイコンで表示される。
--また、おしゃれ装備自体の数も増え、無印版で見た目が全く同じだった防具も色違いになっている。

-無印版で難易度の高さに賛否のあったウマレースに、救済アイテム「おうごんのたづな」が追加。タイムは記録されなくなるものの難易度が大幅に下がるうえ、たとえ優勝できなくても3回プレーすれば優勝扱いしてもらえる。

-一般配信のDLCとして、ボイスドラマ(有料、ゴージャス版の特典にも含まれている)と防具2点セット(無料)がある。
--ボイスドラマの内容は本編とは独立したもので、大きく分けると「本編開始前のキャラクターの経歴をテーマにしたショートストーリー((本編のネタバレにつながる要素もあるため、イントロダクションでは本編クリア後に聞くのを推奨する旨の発言がある。))」「番外編的な扱いのギャグストーリー」に分かれている。
--防具セットは元々カジノのコイン交換で1個ずつ入手可能な物のセット。
--その他、ゴージャス版特典や公式攻略本の購入特典でキャラの外見を変えることも可能な防具やアイテムの詰め合わせが存在する。
---防具は防御力の数値自体は低く、上述の見た目を変えるために使う方がメインとなっている。
---特典限定など、入手手段が限定されるものは「せんれき」のアイテムリストには登録されない。

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作品自体の評価については上記PS4版・3DS版の記載を参照。ここでは「S」に特有の評価に関して記載する。
**評価点(S)
''PS4版、3DS版双方から取り込んだ要素のバランス''
-両バージョンから削除された要素は実質「ボウガンアドベンチャー(PS4)」「時忘れの迷宮(3DS)」のみ。((公式攻略本ではトロフィー(PS4)とすれちがい通信(3DS)も削除された要素に含まれているが、これらは各ハード固有機能なので除外))
--削除された要素はどちらも不評だったので、そもそも削除自体が歓迎されている。
--上述した「まもの呼びのボウガン」や「合言葉ヨッチ」は一方のみの要素だったものを他方にも合うよう上手に落とし込んだものである。

''3DモードのSwitchへの最適化''
-3Dモードはハードウェアの制約によりPS4版より若干低画質だが、Switch作品としては十分な高画質であり、PS4と比較してプレイの楽しみに支障が出るほどの画質劣化はない。
-ロード時間もPS4版より少し早くなっており、むしろ最適化の完成度への評価は高い。

''細かな調整による快適さの向上''
-PS4/3DS版で不評とされた要素の大半に手が加えられ、また新たなショートカットメニューが追加されるなどきめ細かく作られており、プレイの快適さが大幅に向上している。
--特にダッシュ機能とイベントスキップ機能の追加は大きい。
--ふしぎな鍛冶の利便性向上も高評価で、快適に鍛冶が行えるようになった。

''追加シナリオの内容''
-無印版で消化不良だった部分、やや唐突だった展開が補完される内容となっており、特に無印版既プレイ者からの評価が高い。
--「唐突な展開」はある意味では「衝撃の展開」だったとも言え、初回プレイ者にとっては衝撃度が弱められる変更になったとも取れる。
---しかし最も衝撃的とされた展開についてはあえて追加シナリオが加えられておらず、元来のシナリオはしっかり尊重されている。

''オーケストラ版BGMの収録''
-ゲーム中の多くの曲がオーケストラ版で流せるようになったことにより、無印版のシンセサイザー音源の音質の悪さへの不評を払拭した。

-オーケストラ版の曲には、演奏テンポの変化や使用楽器の変更・削除、曲構成そのものの変化などによって、ニュアンスが原曲と大幅に異なるものも少なくなく、それをゲームにそのまま適用することで評価を下げてしまう場合もある(3DS版『IIV』の「強き者ども」等)。~
本作ではシンセ版とオーケストラ版のどちらを流すかを設定できるようになっているので、好みに合わせて選ぶことができるようになっている。
--ただし、設定に関わらず強制的に音源が固定される曲もある。
---該当する「オーレ!シルビア!」は原曲はテンポが速く、オケ版はゆったりとしているが、オケ版設定の場合でも特定のイベントシーンではシンセ版がそのまま流れ、街のBGMとして流れる際にはオケ版にというように使い分けられている。
---強制による音源の混在は賛否にもなりうる点ではあるが、上述のようなシーンとのミスマッチを防ぐという点では妥当な配慮と言える。~
ただし、シンセ版設定にしていても一部のイベントシーンや世助けパレードを引き連れている際、特定のシーンで町のBGMがこの曲に変わった際等は、強制的にオーケストラ音源になるため、オリジナル版同様の設定にしているにもかかわらずオケ版が強制されるという点は良し悪しではある。~
--DS版『V』の追加曲である「ずっこけモンスター」は、追加曲である関係上オーケストラ音源自体はCD媒体には未収録(着うた配信は過去にされていた)、であり、その都合かいずれの設定においてもシンセ音源しか流れない。
--また、『IV』の『敢然と立ち向かう』は、オーケストラ版ではプロローグデモにおけるバージョンからムドー本戦時のバージョンに変更された。イントロが長めになっているため、映像と合わせてみるとイントロからメロディに入る瞬間に若干の違和感がある。
---このためか、使用頻度が減らされており、シンセサイザー版にしても使われなくなったシーンが存在する。

-無印版の時点で「過去作の楽曲の流用が多い」点に賛否があったが、本作ではそれらもオーケストラ版が収録されており、過去作ファンからも一定の評価を得る形となった。
--なお「ゴージャス版」では、フィールド曲を評価の高い『[[VIII>ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君]]』のものへ変更可能で、この点は「ゴージャス版」の評価点となっている。

''新たなしばりプレイによる難易度の上昇''
-新たに設定されたしばりプレイのうち、「楽な戦いは経験値無し」と「すべての敵が強い」が好評。
--前者は敵のモンスターレベルよりもこちらのレベルが高い場合に戦闘で得られる経験値が半分もしくはゼロになるというもの。((ちなみにパーティの平均ではなくキャラ個別のレベルで判定されるのでレベルの低いキャラだけが経験値を得られるということもある。))これにより過度にレベルが上がることを防げる。時期によっては事実上のレベルキャップが掛かることになる。
---累積経験値ではなく、純粋にレベルだけで判定されるため、レベルアップの早いベロニカやカミュは上限に引っかかりやすくなり経験値を損しやすく、逆にレベルアップの遅いセーニャやロウには経験値が集まりやすくなる。最終的にはどの敵も経験値なしか半分になってしまうため、レベルカンストは手間になる。厄介なことに「スペクタルショー」にも適用されている。このれんけいで呼んだモンスターは基本的なレベルが設定されておらず、使う前に出現した敵を倒しておかないと経験値が手に入らなくなる。
//---敵よりある程度レベルが高いと経験値が半分となり、高くなりすぎると「楽な戦いだった。経験値なし!」と表示され経験値がゼロとなる。単独では辛い縛りでは無いものの、下記の縛りや「防具が装備できない」などの縛りと併用した場合、少しレベルを適正より上にしてボスなどと戦って大苦戦した挙句辛くも勝利を収めたのに「楽な戦いだった。経験値なし!」と言われ経験値がゼロになるという精神的なダメージを受けることになる。
--後者はその名の通り全ての敵が強化される。単純にステータスが強化されるだけだが((序盤のスライムが痛恨の一撃を放ってきたりギラを唱えていた敵がベギラマを唱えるようになるということはない。))HPと守備力が大幅に増えるので打たれ強くなり、素早さが大きく上がっているため先手を取られやすく、攻撃力だけでなく攻撃呪文やブレス攻撃などの威力も強化されており、ボス戦はおろか雑魚戦でも頻繁に死者が出るようになる。
---大まかにいうと雑魚の場合HP2倍弱、他ステータスが約1.3倍となる。ボスの場合は個別でステータスが調整されており、HPなら1.25~2.0倍と強化幅が激しくなっている。他、一部の行動パターンに補正が掛かっており、特定の行動の使用率が変化し、行動パターンも変更されて強化されていることもある。

#region(「すべての敵が強い」を適応した際の変化の具体例)
---序盤のスライムの時点で強化が分かるほどで、初期装備で打撃を食らうと3~6程度のダメージを受け、素早さの関係で先手を取られやすくなっている。序盤はNPCのおかげでどうにでもなるものの、一人になり安易に敵シンボルに突撃すると、複数の敵相手だと薬草数個は無いと即教会送りにされかねない。さながらFC版のDQ2の最序盤を思わせる。メンバーが4人以上揃えば流石に数の暴力などの理不尽さは少なくなるものの敵が強いことには依然変わりないため、よほど高レベルで無い限りは常に油断できない状態となる。大型のモンスターや複数回行動する雑魚モンスターに至っては下手にエンカウントすると全滅の可能性も。
---パーティ4人揃いようやく安定してきた頃の初のボス戦(BGM果てしなき死闘が掛かる戦闘)はよりにもよって大幅に強化されており、通常攻撃こそ大したことないものの、完全二回行動で後衛が一撃死する痛恨の一撃(単体70程度)や全体に30程度のダメージを受ける攻撃をランダムで使用してくる。((無印版では1~2回行動でローテーションだったため読みやすかった))以降のボスも強弱はあれどボスらしく強敵となっている。
---ボスモンスターは細かく調整されているのは上記の通りであるが、物語の節目に戦うボスは特に強化が入っている。前半であっても上記のように行動パターンの見直しが入っている敵も存在しており、後半の敵は一番耐久力に優れる仲間が即死する程のダメージを与えてきたリ、敵の全体攻撃がこちらのHPの半分程度のダメージを受ける程だったりと、弱体呪文や状態異常を駆使しないと勝つのが困難な敵ばかりとなっている。((装備による対策や弱点を突けば楽に倒せるボスもそれなりに存在する。))追加の縛りを含んでいた場合は下手するとレベル70超えていても攻略に苦労する場面も。
---一度EDを迎えた後のシナリオや3DS版限定だった冒険の書の世界も当然対象となる。無印でも手強かったがこの縛りでは更に強くなっており、中にはDQⅧの追憶の回廊((3DS版DQⅧに登場するボスモンスターのみで構成されたダンジョンで難易度が高く終盤のボスはレベル99が前提と言われるほど))並の強さの敵もチラホラ見掛けるほど。特に二度目のED以降の敵が使用するマダンテの威力は通常より100以上ダメージが増えており、それ以外でも非常に攻撃が激しいため念入りな対策をしなければレベル99でも苦戦する。
---本作で追加された最後の裏ボスは素の状態でもレベル99が前提と言われるほどの強さなのだが、このしばりを適用すると更に凄まじい強さになり、作品が違うため完全な比較は不可能であるが、『[[IX>ドラゴンクエストIX 星空の守り人]]』のレベル99の大魔王の地図や[[3DS版『VIII』>ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君 (3DS)]]の追憶の回廊の終盤ボス以上の強さと評すプレイヤーも居る。HPが膨大かつ瞬間的な火力が高いため、前線のメンバーがいとも簡単に壊滅することも頻繁に起こる。やや補助行動や無駄行動が多いため火力にムラがあるが、初撃破までは致命的な弱点や安定行動などが存在しない超強敵となっている。
--新たな行動の追加などは無いものの、純粋にステータス上昇と行動パターンの変化などによりかなりの高難易度と化しているが、それでも理不尽さのない絶妙な調整であり、しっかり装備などで対策を施した上で様々な特技や呪文、補助を駆使することで十分に攻略は可能となっている。むしろ難易度が増したことにより、戦闘周りのシステムを最大限に活用することの意義が生まれたことも評価点と言えるだろう。
---ゾーンや強力なれんけい技が戦術として重要となった。無印版では難易度が低い上にボス戦前に調整可能な点が「手軽すぎる」「強すぎる」など批判点に挙げられていたが、この縛りにおいては「ギガバースト」や「クロスマダンテ」((前者は強力だが4人れんけいで単体攻撃、後者は非常に強いがMPが枯渇する弱点があり倒しきれないと大きな隙となる))などの強力なれんけい技を以ってしても倒しきれず、またゾーン調整しても切らさずに必要な時に放つよう工夫が必要となったためゲームバランスが崩れるようなことは無くなった。
---敵の属性技や状態異常の対策が重要になったため、不思議な鍛冶セットでの強化の重要性が大幅に増した。システムが改善されたこともあって積極的に利用できる。
---スキルリセット可能な時期が早まったことで序盤から試行錯誤を繰り返しながら特技を使い分けることが可能となった。強い縛りでは「ハッスルダンス」や「ヴァイパーファング」などが必須と言える特技となっているため、序盤のスキル振りに失敗した時にやり直せるのは大きい。((スキルリセットを利用したSP節約での早期取得などにも利用される))
---仲間の強さはそのままだが、無印版ではさほど重用されなかった状態異常や補助呪文などを駆使することが増え、結果的に一部のキャラ格差も薄まった。((例として敵の守備力が上がったことで、素の力が低いカミュは相対的に弱体化、搦め手が得意なロウの使い勝手が増したなど、メンバーの活躍の場が平均化されている))反面、インフレが更に激しくなったため、1行動の火力や回復能力の高さが重視される時は特定のキャラクターの出番が多くなる。((瞬間的な火力に優れるベロニカ、重要な回復呪文を持つセーニャやグレイグは後半ほど活躍の頻度が増える。))上記のスキルリセットが早まったことにより「ハッスルダンス」や「ゴールドシャワー」など強力な特技が早期に取れるようになったため、前半に限ればシステム上の恩恵で強くなったキャラクターも。
---難易度上昇により装備を買い揃えることや消費アイテムの購入、不思議な鍛冶セットの為に素材アイテムの取り寄せなど、ゴールド(ゲーム内のお金)が常時カツカツになりやすく、その点でも良い意味でドラクエらしくなったと言える。

#endregion
//↑全体の評価に関与しない内容の記載があまりに細かすぎるので折りたたみました
--どちらも無印版の低い難易度に不満を持っていたプレイヤーからは特に好評で、無印版の難易度をイージーと評するのであれば、「楽な戦いは経験値なし」を使うと難易度がノーマル、「すべての敵が強い」縛りを使うとハードになる。両方の縛りを設定すれば文句なしに難易度ベリーハードである。これ以外の縛りを加えればそれ以上の難易度になり、カオス級などと呼称されてもおかしくない程となる。
-他に追加された「主人公がやられたら全滅」もきつい縛りの一つ。
--「ゴールドが半分になりそれまでに蓄積した経験値やストーリー進行は維持したまま教会で復活」というDQの全滅の仕様とは異なり、そのままゲームオーバー扱いでタイトルに戻される。ダンジョン探索中やレベリング中に主人公が死んでしまった場合、セーブした部分からやり直しとなってしまう。他のRPGではよくある仕様だが、ドラクエではこの縛りが初である。
--上記の「すべての敵が強い」を併用していると、不意打ち、敵に先手を取られての痛恨、主人公が魅了され仲間の全体攻撃に巻き込まれ死亡、即死呪文がたまたま直撃などの要因でゲームオーバーの危険性も高まる。隊列を後ろにおいても攻撃がそこそこ飛んでくることが多いので常時油断ができない。~
相手次第では控えに置いておかないとレベル上げにもリスクが付きまとうが、敵の不意打ちで前線出撃中のメンバーが死亡して強制出撃となり、結果的に先手を打たれて死亡といった事態もあり得る。
//場合によっては控えにおいても、不意打ちで敵が先制→前線に出してるメンバーが全滅して強制出撃→敵に先手を打たれ主人公死亡、など思わず無理ゲーと言いたくなるような理不尽ゲームオーバーもあり得る。
---強い縛りの雑魚掃討には並の攻撃では太刀打ち出来ないため主人公の習得する全体攻撃技が強力なダメージソースとなりやすい。更に強力なれんけい技は大概は主人公が絡むことが多い。結果、主人公を使わないと余計に難易度を引き上げてしまうことになる。かといって前線に出すと上記の有様なので人によって対処が分かれる縛りとなっているが、「すべての敵が強い」と併用すると非常に辛い縛りとなる。

-「超はずかしい呪い」
--「はずかしい呪い」が仲間にも適用されたもので、共通の台詞もあるが仲間固有の台詞も存在しており、仲間たちの愉快な一面が窺い知れる…のはいいのだが、その縛りの効果は「はずかしい呪い」と同一のものなのでDQ11Sの縛りでぶっちぎりで凶悪なものとなっている。これと従来のはずかしい呪いを適用するだけで、上記3つ併用の縛りとは別の意味で恐ろしい難易度になる。%%はっきり言って苦行だが上記の縛りすら温いと思うプレイヤーが居たら是非。%%
---恥ずかしい呪いとは「無駄行動」を行う作戦を強要されているような状態と言える。もし上記3つの縛りと併用すると、カオス級の難易度に理不尽な運ゲーを強要されることになるため、例えRPG上級者でも決してお勧めできない難易度になる。難易度だけでなく純粋にテンポが悪くなるため、そういう意味でも万人にお勧めできない縛りと言える。
---実はメリット効果もあり魅了・混乱・眠り・封印などを受けた際に「○○○○は なんだか はずかしそうだ!」とメッセージが入り、無効化することがある。この為、状態異常を得意とするボスに対してのみ優位に働くこともある。もっとも、対策できる状態異常と比べて、対策不能な無駄行動の方が遥かに辛いためリスクとリターンの釣り合いは取れていない。

-これらの縛りを組みあわせると悪条件が重なりクリアが相当困難となる。%%というかクリアできる保証すらない。%%((全縛り状態でも全てのボス攻略は一応可能))もちろん、キツくなったらギブアップ(縛り解除)も可能なので詰むことはない。3Dモードならば個別に解除することも可能になった。

''ボイス搭載、声優の豪華さ''
-無印版で聞かれた、今時の3Dゲームでありながらボイス非搭載である点に対する不満に対応した。
--戦闘中のボイスも豊富で、メンバーの同士のかけ合いも多く、仲間との連帯感を感じさせてくれる

-声優は有名実力派揃いで、主人公を含むパーティメンバーや主要NPCはもちろん、チョイ役や人語ですらない鳴き声だけ発する人外に至るまで、豪華声優陣が惜しげもなく起用されている。ボイスの質は極めて高く、臨場感あふれる演出となっている。
--主人公の場合は掛け声のみとなっている。
#region(あるイベントにいたっては……ネタバレ)
--天空の古戦場におけるぱふぱふイベントでは、初回以降、イベントを見る度にパーティメンバー一行からNPCまで、総勢40名によるボイス付きセリフがランダムで流される。
---基本的に各キャラクターがそのままぱふぱふ娘のセリフを代わりにしゃべる((一定回数以上イベント繰り返した後のぱふぱふ娘のセリフからして「本人が各キャラの声色をまねて喋っている」ということになっている模様。))という体裁になっているが、素のままで喋るキャラもいれば明らかにギャグに走ってるキャラもいたりと、やたらと気合の入った凝りようとなっている。
#endregion

-ボイスはオフにすることも可能。ドラクエにボイスを入れてほしくない、ボイス演出自体が苦手というプレイヤーへの配慮も行き届いている。
--一括でのオンオフはもちろん、「主人公のボイスのみオフにする」設定も可能。元々主人公のボイスは吐息や掛け声のみだが、「ドラクエの主人公は喋らない」ことにこだわりがある人にも対応している。
//音量設定という形ではあるが

**賛否両論点(S)
''特技「とうぞくのはな」''
-自分がいるエリアに残された未取得アイテムの個数を教えてくれる、シリーズお馴染みの特技。~
無印版ではアイテム「ルパスのお宝メモ」がその機能を代わりに担っていたが、入手できるのが第3部の特定のイベントクリア後、という非常に遅いタイミングだった。
--本作では「お宝メモ」が削除され、代わりに「とうぞくのはな」をカミュが初期習得している形に仕様変更された。使用可能時期が大幅に早まり、さらにショートカットメニューの新設で簡単に使えるようにもなっており、一見良いことずくめ。
--ーしかし本作では閉ざされた扉の向こうなど「同じマップでも第2部、第3部になるまで行けない場所」が非常に多く、そこに配置されているアイテムをも数えてしまうため、まだ手に入らないアイテムを無駄に探し回ってしまうという事態にも繋がってしまった。
--さらに、1つのマップがまとめて検索される仕様のため、お宝の残り個数が少ないときはオブジェクトの多い街中や広大なフィールドを片っ端からしらみ潰しに探すことが必要になった。このため、無印版からの改良とは言い切れない不便さも残ってしまった。
---たとえば、過去作で登場した画面内のお宝の場所を光らせる呪文「レミラーマ」のようなものを、本作のグラフィックでも有効活用できるような仕様で復活させる、といった改良の余地が指摘されている。
--また、この変更の結果、「不幸体質を利用して裏情報を得る天才情報屋」として登場するNPCルパスの活躍が無印版より少なく、冴えない印象ばかりが目立つキャラになってしまった。

''ヨッチ族(一部除く)の存在感のなさ''
-「冒険の書の世界」に行くための「合言葉ヨッチ」が登場したことで、一般のヨッチ族がPS4版と同様に「空気」に近い存在となってしまった。
-ただ、この点は3DS版における「時渡りの迷宮」への不評の裏返しとも言える。

''冒険の書の世界のBGM''~
-BGMの内、SFC版以降のシリーズ作品の音源は上述の通りファミコン風のアレンジが施されているため、SFC版風のグラフィックにファミコン音源が乗ることについて違和感や不満の声も聞かれている。
--とはいえ、ドラクエ5以降の曲のFCアレンジを聴けること自体は好評である。

''一部の敵の調整について''
-縛りでの難易度追加に加え、敵の能力も若干調整されている。単純に強くなった敵も居れば、最強格ながら何故か弱体化された敵、そもそも出現しなくなった敵なども存在し、中には意図をはかりかねる調整も散見される。
#region(具体的な変更点)
--「すべての敵が強い」縛りが適用された状態に限り、行動ローテーションが大幅に変化するなどで強化されるボスモンスターが存在する。最終ボスにも調整が入っており、3Dモードのみ攻撃力や素早さのステータスが大幅に上がっている。
--逆にクリア後に戦えるネルセンの最終試練における無明の魔神はとあるボスの強化版の敵なのだが、何故かスイッチ版では行動パターンが本編のボスと同じとなり弱体化されている。((無印版では行動パターンが変化しており行動に隙が無くなっている))そのため、全ての敵が強い縛りにおいても微妙な強さになっており、何故このような調整を行ったのか疑問が残る。
--3DS版で登場したナウマンボーグ系のモンスターが削除されている。公式からの明言などは特になく、これらのモンスターが削除されたしわ寄せに、とあるボスは元となるモンスターが変更された。また、ガネーシャエビルが登場しなくなったことで3DS版で可能だったゴッドアックスの二刀流が不可能になった。((3DS版のみ登場するガネーシャエビルはゴッドアックスの元となるギガントアックスをドロップする))
--またマルティナの追加装備である「妖魔のバニースーツ」はなんと、装備したキャラクターはHPがゼロになる度にHPとMPが全快し、しかも何度でも復活するという、完全なチート装備となっている。特定のキャラクターしか装備出来ないものの、ゲームバランスが完全に崩壊する。
---もっとも、入手できる頃にはすべての裏ボスも撃破しており、レベルも99にカンストしている時期のため追加された裏ボスの最小手数撃破や連武討魔行の「裏の試練」攻略くらいにしか使えない。

#endregion
--敵の出現数の調整や、体感しづらいようなステータスの微調整も多数入れられている。
//やや抑え目の調整が多く体感的にはあまり差は感じないものの、おそらく新たな縛りを見越した調整と思われる。
//↑全体の評価に関与しないような修正内容の記載がさすがに細かすぎるので折りたたみ、削減しました

''追加シナリオの一部の内容について''
#region(ネタバレ)
-「グレイグとホメロス」
--これは本編の隠しボスの存在が明らかになったタイミングで追加されるエピソードだが、シナリオ内での過去の描写に本編の設定との矛盾ととれる点が指摘されている。(ホメロスの経歴周りや黒幕に嫉妬心を煽られる流れについてなど)
--ホメロスは無印版発売後に行われたアンケートにおいて「もし仲間が増えるなら」で1位を獲得するほどの人気キャラでもあり、本編の所業自体は紛う事なき悪であるものの、親友への嫉妬心に漬け込まれて黒幕に利用された末、「時を巻き戻す」というシナリオ展開の都合により親友グレイグとの和解もないまま最終的に始末されるという報われない最期を迎えてしまうため、救済を望む声もあった。~
それに加え、本編での流れをきちんと尊重し、生き返って仲間入りする等の安易な落着の仕方をしなかった事についても肯定的に評価する意見もある。
--一方、かなり好き嫌いの分かれるキャラである事も否めず、元々の末路を「報われない最期」ではなく「因果応報」「当然の報い」と捉える層も少なからず存在していたため、そうした層からは批判的にみられる向きが強い。
--また、闇堕ちのきっかけとなった嫉妬心も「デルカダール王(に憑依した黒幕)に冷遇される事で必要以上に煽られてしまった」とするか「嫉妬心自体は実力差からくる純粋なもの」とするかで解釈が分かれていた。~
このシナリオでは前者である事が明かされたが、その件が語られる場面において前述のような矛盾が発生しており悉く整合性が取れていない。
--結局のところ、元からキャラ自体に賛否があったため、この追加エピソード自体に賛否が分かれるのもやむを得ないと言える。
---ただし、強制シナリオではなくあくまで任意のサブイベント扱いなので、気に入らなければ見ずにスルーすることも可能である。この辺りは[[リメイク版『IV』>ドラゴンクエストIV 導かれし者たち (PS)]]の追加シナリオ『第6章』に対する賛否に近いかもしれない。
---イベントクリアでグレイグ専用の鎧が入手できるものの時期を考えればお世辞にも優秀とは言い難く、無印版から存在した同時期の任意イベントと比較してもスルーによる実害は薄い部類に入る。
--また、イベント後の仲間会話では「許すか許さないかはお前の決めること」と、主人公を通じてプレイヤー自身に問いかけてくるキャラがいるため少なくとも一方的な押し付けにはなっていない。この点、賛否両論の声がきちんと汲み取られているとみていいだろう。

-「気高き戦姫マルティナ」
--シナリオの内容と、異変後のグロッタにおけるNPCサイデリアとの会話内容が矛盾している。
---異変後のグロッタの町で「魔物たちに防戦一方だったがマルティナが来て闘士たちがみんなで反撃に出た」という旨の会話を彼女から聞けるが、追加ストーリー本編では「町を訪れたマルティナが単身ブギーの元へ乗り込んだ末に(ブギーにとっては想定外の事態によって)囚われてしまい、先んじてブギーに挑み囚われていた闘士たちと再会して共闘する」という流れになっているため、整合性が取れていない。
--同様の矛盾は「ホメロスとグレイグ」にも存在しており、ケトス再入手後の船上での仲間会話でグレイグがホメロスが闇に落ちた理由に疑問を抱いて嘆くセリフがシナリオクリア後もそのままになっている。
---どちらとも少々気になる点ではあるが、いずれにしても重大な矛盾とは言えないレベルのものでありストーリー自体が後付けなので仕方なくはある。
#endregion

''裏ダンジョン報酬の追加要素''
-本作では関連したサブイベントが追加され、関連称号もそれに合わせて調整されてはいるが、賛否が分かれる結果となった。
#region(ネタバレ)
--パートナー選択のイベントは、相手がエマ固定だった無印版で「プレイヤー目線では、パーティメンバーより思い入れのない相手との結婚を強制され興ざめ」「主人公目線なら、16年間連れ添ったエマと結ばれるのが当然」と賛否が真っ二つに別れた点に対応した格好だが、選択を何度でも行えるためプレイの仕方によっては「生涯の伴侶を取っ替え引っ替えする」形となる。
---全パターンを見やすい親切設計とも言え、強制ではないので回避も可能だが、どうにも不貞としかとれない行動にもかかわらず、誰も異を唱えず、以前のことがなかったことにされているとしか思えない展開となることに違和感を唱える声も多い。
---とはいえ、無印版と違い行わなければデメリットがあるわけでは無く、結局はプレイヤー自身の選択と解釈に委ねられている。~
恋愛ゲームで例えれば、1週目でメインヒロインと結ばれた後に、他のサブヒロインを攻略しにいくのと同じようなものであり、あくまでもゲーム的な都合も絡んでのことなので大きな問題とまでは言えないだろう。
---また、パートナーを選択した後に邪神を倒し、勇者のつるぎ・真を命の大樹に奉納しに行く途中で、これまでのあらすじを見ると、誰を選択していても、「愛妻エマとの幸せな日々を送っていた」と表示されてしまう不具合も存在する。
#endregion

**問題点(S)
''モード切替の雑さ''
-3Dモードと2Dモードの切り替え時に任意のストーリー進行度からリスタートでき、その際アイテムも再入手できるのは先に述べたとおりだが、これを繰り返すことで一部の重要アイテムなどを除いたほとんどのアイテムを無限増殖させることが可能になってしまった。木の実や種などのドーピングアイテムも取り放題で、幼馴染からもらえる大切なお守りすら増殖可能。

-多数のサブイベントを自由にクリアしていく形式の第3部に入ってからはストーリー進行度の把握がかなり雑で、迂闊にモード切替で巻き戻すと意図せずにクリア済みのイベントまで全てやり直しという事態にもなりかねない。

-3DモードはPS4版、2Dモードは3DS版のシステムに準拠している仕様上、一部の特技や呪文、アイテムの価格などは3Dモードと2Dモードで効果や挙動がかなり異なる。両モードを頻繁に切り替えていると戸惑うこと請け合い。
--一例を挙げれば、ツメスキルの特技「烈鋼拳」は、PS4版ではマシン系の敵に3倍ダメージを与える特技だが、3DS版では倍率が6倍ダメージに跳ね上げられていた。本作ではこの2つが一緒になっているため、3Dモードでは3倍、2Dモードでは6倍で、同じゲームの同じ特技なのに強さが全く違う。

本来全く開発環境の違う2つのゲームを一つにまとめているため、細かい齟齬が出るのは仕方のないことではある。が、事情を抜きにしても細かい調整不足の感は否めないところである。

''オートラン暴発''
-Switch版では、オートランにする方法が「左スティックを押す」であるため、フィールド移動中にスティックを倒す左手にちょっと力が入ってしまうと意図せず左スティックを押し込んでしまい、意図しないオートランが暴発しやすい。
--そのまま焦って敵に突っ込んでしまい意図せずエンカウント、あるいは敵シンボルから逃げようとしたら突如操作の自由が利かなくなり追いつかれてエンカウント…なんてことも起きがち。

''相変わらず薄い裏ダンジョン報酬''
-裏ダンジョンの報酬の乏しさは相変わらず。
--先述の通り、無印版での批判に対しバリエーションを増やす策が講じられた(賛否両論あり)ものの、イベントの内容の薄さ自体はそのままとなっている。

''一部未調整な部分''
-ごく一部だが、不評だった要素が残ってしまっている。
--不評だったボウガンアドベンチャーこそ削除されたもののボウガンの劣悪な操作性はそのまま。
---そもそも問題なのはボウガンアドベンチャーそのものではなくボウガンの発射が決定ボタンに配置されていることで、キラキラを拾ったりフィールドアタックを仕掛けようとして誤射してしまい遠くの敵を撃って呼び寄せてしまうということがPS4版プレイヤーからの不満だった。~
そして本作でもボウガンの発射はAボタンに配置されており全く改善されていない。実はLZも決定ボタンになっているのだが、ボウガン発射をLZのみ、アイテム拾いやフィールドアタックをAのみと分けるといったことも可能だったのではないだろうか。
--希少な素材を交換してくれるリーズレットがルーラ地点から遠い場所に居て、1個ずつしか交換できないという点もそのまま。強力な装備を作ろうとすると頻繁に通うことになるので小さな手間であってもストレスになる。
--第3部の特定タイミングからフィールドや空のBGMが『Ⅲ』のものに変更される点も相変わらず。
---音源の切り替えや(ゴージャス版限定で)『Ⅷ』の楽曲への変更ができるなら、この時期のBGMも任意で変更可能にして欲しかったという意見は根強い。
--「見た目装備」で設定可能なスタイルにデフォルトの衣装がない。
---「性能目的でおしゃれ装備を使用しているがその見た目が気に入らない」という際に、おしゃれ装備をつけたままデフォルト衣装に戻すことが出来ない。装備自体を外すか、別の見た目装備を設定するかの二択になってしまう。
---特に移動時にガシャガシャと金属音が鳴る鎧系のおしゃれ装備は、なまじダッシュ機能が追加されたためにガッシャンガッシャンと余計にやかましくなり、「耳障りなので普通の衣装に戻したい」という声が割と目立つ。
--ストーリー関係の未調整部分
#region(若干のネタバレを含むため折りたたみ)
-「人魚ロミア」のイベント周りは無印版とほぼ変更なし
--一応申し訳程度に「以前にも一度会ったような…」といったセリフが追加されているが、相変わらず説明不足なので分かりづらい。
#endregion

**総評(S)
無印版2バージョンを、良い点は基本的に全て残しつつ、不評箇所は削除するか適切にチューンアップを施した上で一体化し、追加要素まで盛り込んだ。特に「不評だった要素は削除するか適切にチューンアップを施している」点は、高く評価できる。~
また、ボイスのオン・オフや2つのBGM音源など、選択肢が用意されたことでユーザーが自分好みに合わせて設定することができ、プレイ環境の押し付けが無いという点も、ユーザーの要望に対する誠意ある姿勢あってこそと言える。
「無印にはなく本作のみに存在する大きな問題点」は、オートラン暴発以外はほぼ無い。~
結果として、「DQ11の完全版」と言える作品に仕上がり、元々評価の高かった本作の名声をさらに高めることとなった。~
今からロトゼタシアの世界で冒険を始めるなら、最も多くの要素が盛り込まれ、かつ最も快適にプレイできる本作が最適と言える。

**余談(S)
-Switchが「NX」のコードネームで呼ばれ、ハードの仕様が全く明らかになっていない時期に既に開発が発表されていた。実はサードパーティ製としてでは最も早く発表されたSwitchのゲームソフトだったりする。

-発売より約一ヶ月前に『たっぷり遊べる体験版』が配信された。ベロニカとセーニャが加入しサマディーへの関所を越えるところまで((厳密には、ホムスビ山地に着いた時点で体験版でのゴール地点であるサマディーとの関所の手前まで行ける。))とその名の通り「たっぷり遊べる」。
--製品版との差異は3Dモードしか選べない事、ふっかつのじゅもんが使えない事、レベル上限が20まで、初めてサマディーとの関所に着いてセーブし終了した際に「スキルのたね」を3個もらえること。当然製品版にデータを引き継ぐことも可能。
--しかし当初はプレイ中にフリーズしゲームが強制終了するという不具合が存在した。そのため体験版に更新データが配信されるという珍しい事態になった。
---さらに本作プロデューサーの岡本北斗がTwitterでこの不具合を指摘された際に不適切発言をし炎上(現在はアカウントごと削除)、発売日前日の公式生放送で頭を下げ謝罪する事態となった。


-完全版商法について
--本作は所謂「完全版」であるが、完全版商法自体は他社・他作品でも少なからず行われていることでもあるためそれ自体への批判は多くない。問題なのは''完全版における追加・改善要素がオリジナル版に比べて非常に多い''事であり、商法云々よりもこの点が強く批判されている。
--本作は「手軽に遊べる携帯機2D / じっくり遊べる据え置き3D」というテーマを打ち出し、双方に異なる独自要素を打ち出して差別化を施しつつ根本的な内容そのものには大きな差異はなかった点が評価されていた。~
しかし、最終的に双方のいいとこ取りをして多量の「+α」が追加された完全版が出された上に、DLCやアップデートなどでのフォローも行われなかった点が大きく響いてしまった。
--Switch版の存在自体は比較的早期(発売機種の発表会)に明かされていたが、「他Switchタイトルと同様の後発マルチでは」「追加要素はあるにしてもここまでとは」と考えた人も多く、結果的に双方の購入者を落胆させる形となってしまった。

#co{-完全版商法について
--本作は所謂「完全版」であり、そのやり方には批判意見も少なくない。完全版商法自体は他社・他作品でも少なからず行われており、それ自体への批判は多くない。問題なのはその''追加・改善要素が非常に多い''事であり、商法云々よりもこの点が強く批判されている。
--本作は内容は勿論、「手軽に遊べる携帯機2D / じっくり遊べる据え置き3D」という差別化をした、ユーザーフレンドリーな販売展開でも好評を得ていた。しかし結局、双方の良いとこ取りかつ追加要素が極めて多い完全版を発売した他、アプデ・DLC等での補填もしなかったため、プレイヤーからは高評価だった反動で厳しい批判が出る結果となった。
--Switch版の存在自体は比較的早期(発売機種の発表会)に明かされていたが、「他Switchタイトルと同様の後発マルチでは」「追加要素はあるにしてもここまでとは」と考えた人も多く、結果的に双方の購入者を落胆させる形となってしまった。内容自体は良作なだけに、こういう理由で批判される事になったのは残念である。}
//編集前の文章はちゃんと残しておいたから、差し戻すならバックアップからの復元じゃなくてコメントアウト解除にしてね。それと直前に修正された分も抹消しないでCOで残すようにしといてほしい。
-タイトルのSは堀井氏いわく「SはスペシャルのS、SwitchのS,しゃべる((ただし、プロデューサー曰く「声がつかない方が…という人の事も考慮している。」との事で、ボイスOFFの設定はある。))のS…」など複数の意味を持たせているとの事。

-先行2バージョンのような早期クリア特典による無料ダウンロード版『I』こそないものの、『I』~『III』自体はSwitchでも本作と同時発売。

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