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サルゲッチュ ミリオンモンキーズ」を以下のとおり復元します。
*サルゲッチュ ミリオンモンキーズ
【さるげっちゅ みりおんもんきーず】
|ジャンル|アクションゲーム|&amazon(B000FGUNAQ)|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|発売元|ソニー・コンピュータエンタテインメント|~|
|発売日|2006年7月13日|~|
|定価|6,264円(税込)|~|
|レーティング|CERO:A(全年齢対象)|~|
|判定|なし|~|
//|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
//|~|BGCOLOR(khaki):''シリーズファンから不評''|~|
//この下書きは元々「なし」を前提に書かれているので、良作・シリ不の判定に説得力を持たせるような文章にはなっていません(特に良作)。良作・シリ不に変更すべきだという人は一旦、記事作成相談スレに意見を下さい。
|ポイント|待望のスペクター参戦&br;ピポサルが本格的な戦いに&br;アクション面は大幅にパワーアップ&brストーリーは更にシリアス化(しかし消化不良)&br対戦バランスはほぼ未改善&brゲッチュ要素の薄さや一部キャラの雑な扱い等、過去作からプレイした人には不評な部分も|~|
|>|>|CENTER:''[[サルゲッチュシリーズリンク>サルゲッチュシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
サルゲッチュシリーズの外伝作品の一つであった『[[ガチャメカスタジアム サルバト~レ]]』の続編。

本作は正式にストーリー重視となり、完全武装して人類に宣戦布告したピポサルとの全面戦争が描かれる。今回はゲッチュ要素が導入されており、タイトルにも久々に「サルゲッチュ」の文字が入っている。~
競技制だった前作とは打って変わって従来シリーズのようなアクションゲームだが、システムは前作を継承・発展させたものでよりバトルに特化したものとなっている。

キャッチコピーは「''サル、強えーーーー!''」

**ストーリー
これまでに、スペクターは何度も地球制服計画を企てたが、そのたびに、カケルたちの活躍で失敗に終わっていた。~
しかし、またしてもスペクターは、ピポサルを連れて現れたのだ!~
しかも、今度は、いつもと様子が違う。~
なんだか、巨大空中戦間や大量の武装サルで、~
過激に、壮大に、本気で攻めてきたのだ!~
世界中の都市を攻撃するサルたち。~
人類は、対サル地球防衛線を組織し、~
サルに対抗しているが歯が立たない。~
カケルたちは、スペクターを捕まえるために立ち上がった!~

一方、カケルの知り合いであるハルカは、~
今回の事件には何か裏があることを確信する。~
ハルカもまた、この事件の真相を探るため、独自調査を開始した。~

そして同じころ......。~
スペクターは、南国でバカンスを楽しんでいたが、~
TVでスペクター率いるサルたちが人類を攻撃していることを知る。~
「なんだと!?オレは今ここにいる、そいつは誰だ!?」~
なんと、南国でバカンスを楽しんでいたスペクターこそ本物であり、~
今回、人類を攻撃しているのは、偽者のスペクターだったのだ。~
「ぬぅー!あの偽者野郎をふんづかまえてギタンギタンにしてやる!」~
こうして、スペクターもまた、戦いの渦へと飛び込み、~
それぞれの壮絶な戦いの火蓋は切って落とされたのだ!~

(説明書より引用)

**特徴
-ストーリーモード
--本作はアーマーを武装したピポサル「ピポソルジャー」をガチャメカで倒し、武装を解除して進むのが目的である。
--ピポサルと戦うことを意識してかガチャメカはリファインされ((メカボーは基本的にそのままだが、一部のキャラにはリファインされている。))、バリエーションも増加している。
--ガチャメカは前作でのサルファンクラブのプレゼントにあたるボーナスチップを構成することによって製作でき、同じガチャメカを2つ以上装備したりパワーアップパーツを付けることも可能。
--ボーナスチップは他のエディットキャラに渡すことも可能。
--なお、一部のガチャメカはエネルギーを消費し、これが切れるとしばらく使用不可能になってしまう((本来ならエネルギーを消費しないゲットアミも例外ではなく、ある裏ワザでエネルギーを消費させることができる。))。
--今回はゲットアミが使用可能であり、武装解除したピポソルジャーはゲッチュ出来る。但しあるミッションを除いて必須ではなく、武装解除されたピポソルジャーは一定時間逃げ回ると転送装置で逃走してしまう。
--指名手配サル(後述)の一部と隠しサルは非武装のため攻撃を加えずにゲッチュが可能。こちらもプレイヤーに気づくと一定時間後に逃走する。
--ピポソルジャーが登場するミッションには初期配置のサルの中に指名手配サルが混じっていることがある。該当ミッションをクリアすると彼らの居場所に関する情報が、ゲッチュに成功すれば詳細な情報とそれに対する当人のコメントがサルブックに追加される。
---サルのコメントには「[[別のゲームを真似てダンボールの中に隠れていた>メタルギアシリーズ]]」や「前作と同じタイトル名でボートが存在しない」とぶっ飛んだものも。

-基本的なシステムは前作と同じだが、今回は本編シリーズでの悪役・スペクターがブレイブアルキャラとして操作でき、ストーリーモードもカケルサイドとスペクターサイドの2つに別れている。
--カケルサイドではカケル、ナツミ、ハカセ、チャルが前作に続いて使用可能。条件を満たすとハルカ、ヒロキも使用できる。
--スペクターサイドは使用できるキャラは少なめだが、ピポサルがサルチームと統合されており、実質カケルサイドよりも多いキャラで操作できる。条件を満たすとピポトロン三人衆も使用できる。

-必殺技は前作では2つしか使用できなかったが本作で自由にカスタマイズ可能で4つも使用できる。前述の通りガチャメカのリファインに伴い、一部のキャラは必殺技が変更・追加されている。

-コロシアムモード
--前作でのストーリーモードにあたるモード。「ワールド」「レジェンド」「デビルズ」の3種類から選べる。
--トーナメント形式で優勝を目指し、ステージは毎回狭いステージであるコロシアムで行われ、これを1戦3ラウンド繰り返すことでポイントを競う。3ラウンド目終了後にコンボボーナスが加算される為、逆転のチャンスもありうる。
---決勝戦には隠しキャラが必ず立ちはだかり、ワールドトーナメントは灼熱の赤いサル「ボルケーノ」、レジェンドトーナメントには剣攻撃に特化した謎のサル「レジェンド」、デビルズトーナメントには前作でダーク化したスペクター「ダークスペクター」と同じくダーク化したヒロキ「ダークヒロキ」、ウイルスに感染したチャル「ウイルスチャル」が登場する((ダークスペクターとダークヒロキは前作では副名がブラックになっていた))。
---勘違いしやすいがこのトーナメントで優勝しても別の特典が貰えるだけでこれらのキャラは使用可能にならない。使用可能にするにはパスワードを入力する必要がある。

-『[[どこでもいっしょシリーズ]]』とのコラボも行われており、ステージ中に隠れたトロやクロ等((但し、見つける条件がノーヒントで、かつ時間関係のものもある))を見つけ出すと色々な特典が貰える。

**評価点
-使用キャラが前作より大幅に増えた
--前作では登場したが使用不可だったスペクターは主人公の一人に昇格。遂にプレイアブル化を果たした。
--スペクターだけでなくピポトロンGや個性的なピポサル・ボルケーノやレジェンドなど一筋ではいかないものばかり。
---但し、一部のキャラはストーリーモードでは使用できないので注意。

-異色のシリアスストーリーだった『サルバト~レ』よりも更にシリアス路線が強まり、よりストーリー性が増した。
--敵側の新ピポトロン達も、リーダーのピポトロンJを始め、パワーファイターのピポトロンG、変化能力の持ち主のピポトロンメタ、サイバー関連で攻めてくるピポトロンクラックと、個性的且つ曲者揃い。だが全員が悪役で終わるわけではなく、中には意外な行動を見せる者も。
--従来シリーズには無い緊張感が全編を通して漂う一方、いつもノリのコメディシーンも忘れてはいない。
--但し、ストーリー・キャラクター面は後述するような問題も抱えている。

-リアリティのあるステージ
--冒頭こそ架空のカリノシティから始まるが、多くのステージは現実の東京や横浜をモデルとしている。
---新宿、秋葉原、お台場、横浜赤レンガ倉庫、横浜スタジアムなどが一部脚色がありつつも、ゲームのステージに落とし込まれている。
--過去作では様々な時代やバーチャル空間などがメインだったのに対し、今作は実際にあるようなロケーションが主な舞台で、その中でピポサルと戦っていくのは実にシュールで新鮮である。

-インパクトのあるムービー
--リアル・シリアス路線という事でプロローグから''リアル頭身の特殊部隊がピポサルと交戦''、''ハードSF作品さながらに出撃するゴリアック(しかもモデリングも極めてリアル)''、''ミサイルで自動車が爆発炎上''と、今までのサルゲッチュと同一世界観とはとても思えないようなムービーが飛び出し、プレイヤーの度肝を抜いてくれる。
--ウイルスチャル戦のイベントは妖しいBGM(前作のチャルのテーマ)、バイオレンスな戦闘シーン、そしてウイルスに侵される際のホラーじみた演出と、シリーズとしてはかなり刺激の強いムービーとなっている。
--ステージ間には「''現実世界で本当にピポサルが攻めてきた''」ことを想定した''実写のニュース''風ムービーが入る(ピポサルはCG合成)。カケル達が戦っている間にも変化する情勢を%%無駄に%%リアルに伝えてくれる。
---「''ウン千万円を投じた''」とされるだけあり、なんとここでは本職の自衛隊員・通訳・雑技団員などを起用している。演出もニュース内容も本格的な一方、やはりツッコミ所も満載で、リアルな映像とのギャップが笑わせてくれる。
---世界中に同時配信する為に通訳をリアルタイムでやらなければならない関係上、ニュースの吹き替えが棒読みで所々噛んでしまう、という所までしっかり演出している。
--コロシアムモードにも異様に凝った実写ムービーが用意されている。

-より広まったガチャメカの拡張性
--その数は前作よりも大幅に増加しており、飽きずに毎回違ったバトルを楽しめる。

**問題点
-ガチャメカの問題点
--ブーツ系メカを2つ装備して交互に使うテクニック(通称:Wブーツ)がとにかく動きやすい。
---これらのメカのエネルギー回復速度は非常に速く、片方のエネルギーが切れたらもう片方ので走る……を繰り返せば実質ノーコストでスピーディに移動できてしまう。
--ギガランチャーもパワーAを複数装備していればゲージの消費こそ悪くなるが異常な火力を発揮し、アイス系と組み合わせることで短時間で決着がついてしまう。
---ギガランチャーを装備できるキャラクターがナツミ、ハカセ、スペクターと非常に少ないものの、余計に格差を感じてしまう。
--一方でアイテムを自由にストックできる分攻撃性能の無い「バックバック」やガチャメカ枠を2つ潰し、一度破壊されるかエネルギーが不足すると使いものにならなくなる((エネルギー回復をとっても再度利用可能にはならない))タンク・メック系やエネルギーの消費が激しくエネルギー回復速度が非常に遅いリモートボム・キラービーが非常に扱いづらい。
--看板ガチャメカであるゲットアミも後半のある展開からは殆ど必要にならなくなってしまう。

-一部キャラがガチャメカパワーアップに対応していない
--ハルカ、ヒロキ、ピポトロンには残念ながらパワーアップには未対応。今回は隠しキャラである為だが、仮にも1プレイアブルキャラには違い無いのだから不遇な扱いである。%%ヒロキに至ってはストーリー中の出番すら無い。%%
--にもかかわらず、CPU相手にはパワーアップメカを平気で使用してくる。
--その代わりに自分が使える全種類のガチャメカと召喚サルが最初から使用でき、序盤から上述したWブーツテクニックで大幅に移動したりウッキーレッドでピポソルジャーを全滅させることもできる。

-難易度が高い
--敵のピポソルジャー達は「ガチャメカを使うのにエネルギーを消費しない」という妙な仕様がある。
--後半ではショットガンやキラービー等遠距離戦で打ちまくるサルが増加しており、リフレク等がないとキツイ。
--特に終盤のメトロでは前半は光学迷彩のピポサルがWハンマーを延々と打ち続け、後半ではキラービーによる追尾でこちらのHPを容赦なく削る。
---あまりの鬼畜さにここで何度もやられたプレイヤーも多いだろう。

-後半のストーリー
--ストーリー中盤までは人間&スペクター勢VS謎の男率いるピポソルジャー軍団という流れで進んでいくが、後半のあるシーン以降は全く勢力図が変わってしまい、ストーリーの雰囲気が大きく変わる。
--後半で雰囲気が激変するという点は前作にもあったが、今作は看板とも言えるピポソルジャーがほぼ出てこなくなる上に、ストーリーそのものまで消化不良で終わってしまう。
#region(ネタバレ注意)
--ストーリー後半、黒幕である謎の男は敗れたピポトロンメタとピポトロンクラックを容赦なく処刑するが、ピポトロンのリーダーであるピポトロンJはそれに怒り、謎の男の首を締め上げる。そのまま戦艦は墜落し、謎の男もピポトロンJも生死不明に。以後はピポソルジャーではなく、戦艦から溢れ出したゲル状生物「ブロブ」との戦いになる。
--ピポソルジャーが殆ど出てこなくなってしまう((上記の問題点でゲットアミを挙げていたのはこの為))ばかりか、シリーズらしからぬグロテスクな敵ばかりになってしまうので、いくらシリアス路線とは言えシリーズファンに良くない評価を受ける展開であり、かと言ってドラマチックなストーリーになっている訳でもないのでファン、新規問わず評価は低い。
--加えて、敵のボス及び最高幹部が勝手に退場するので、盛り上がりにも欠ける。その後で「実は生きていた」と言った展開にもならず本当に退場してしまう。謎の男は直接引導を渡せないばかりか名前も正体も一切明かされず、いかにもライバルポジションになりそうなピポトロンJとも結局戦わずに終わってしまう。
---その所為でピポトロンJはコロシアムモードですら使用する事ができないという不遇ぶりである。
---謎の男は前作でもラスボス「グリッドコア」となってカケル達と戦った人物である。今回はその正体が遂に明らかになる。…と思いきや、結局今回も最後まで「謎の男」のままであった。しかも前作ラスボスで二作続けての黒幕の割には、自身が生み出した配下に反逆されてそのまま退場と、最期も非常にあっけない。
--黒幕が退場した所為もあって後半からはストーリーイベント自体も減ってしまうので、淡々とブロブを倒していくだけのゲーム進行になる事が多い。ピポソルジャーもほぼいなくなるので地味。
---ピポソルジャー達が後半から殆ど出てこなくなる事についても特に理由は語られない。司令塔を失ったから、ブロブに襲われたから、などと推測は出来るが投げっ放しに変わりはない。その後はストーリーに絡むこともなく、スタッフロールの背景で思い出したように出てくるだけである。
--カケルサイドとスペクターサイドに分かれた割には両サイドがドッキングするシーンは中盤の戦艦での戦い程度で、後は関わらないまま最後まで行ってしまう。共通の敵に対して共闘する、などと言った熱い展開は無い。
---戦艦編まではそれぞれ別の戦いを繰り広げていたが、以降はどちらのサイドも展開は変わらず、もう一方の陣営など存在しないかのような流れになってしまう。
--描写不足な点も多々あり、特にハルカ関係は重要な出来事が裏設定で済まされるなど扱いが雑。しかもあくまで本編では語られない”裏”設定なのでゲーム中で知る術は無い。
---御蔭でピポトロンGの生死、本作におけるヒロキの動向などはゲームをクリアしても明かされないままである(余談にて後述)。
--また、せっかくストーリー性を高めたのにエンディングは極めて簡素。
---ラスボスはブロブの源である「ブロブコア」で、これを倒す事でブロブを殲滅し、戦いに終止符を打つというものなのだが、なんとブロブコアが消滅するムービーが入った後は''そのままスタッフロールに入って終了''。過去作にあったようなエピローグムービーは無しで、スタッフロールの背景の静止画でカケル達のその後が多少描かれるだけである((ブロブコア撃破時の各々の様子。その後は申し訳程度の後日談が映るだけ。))。
---ブロブコアを倒すための衛星兵器を防衛するミッションや、ラスボス戦で派手なムービーを入れて盛り上げたにもかかわらず、エンディングそのものは非常にあっさりで味気なく、最後の最後で肩透かしを喰らってしまう。
---勿論、[[カケルサイドとスペクターサイドの両方をクリアしたら真のエンディングが見られる>ソニックアドベンチャー2]]、なんて事も無い。
#endregion

-登場キャラの声が低くなっている
--新録の関係もあってか比較的高めの声を出していた前作とは違って全体的に低くなり、テンションが余計に低く感じる。
--それでも大人びた声質の声優が多かったアニメ版よりはまだ高めだが。

-『[[2>サルゲッチュ2]]』『[[3>サルゲッチュ3]]』のキャラは一切登場しない。プレイアブルキャラどころか、イベントシーンにすら姿を見せない。
--本作はあくまで『サルバト~レ』の続編と言うこともあり、キャラの増加やストーリーの都合もあって仕方ない面もあるが。
--ウッキーレッドとウッキーピンクは前作同様に召喚サルとして登場するが、彼等を含め召喚サルは全て前作からの流用なので、『3』発売後にも関わらずデザインが『2』から変わっていない。%%前作でサルファンクラブとして登場していたブルーやイエローにホワイトすら追加されていない%%。
---更にツタンカーモンやアフロがコロシアムモードでしか使用できないのにウッキーレッドはストーリーモードでも使用できるという妙な仕様もある。%%隠しキャラの救済処置として出していいのか%%

-相変わらず遠距離戦有利な対戦バランス
--今回は新属性「リフレク」やエネルギーの導入で遠距離対策はされているものの、黒ピポサルのマシンガーに近いマシンガンや飛び道具ありのメカボー系「キコーボー」が登場している。
--キコーボー系はデフォルトで時間経過によるエネルギー回復を持ち、マシンガンもパワーアップで同機能の付与が可能。そのため、延々と逃げるだけで使用できてしまう。

-ボーナスチップの管理について
--ボーナスチップはミッションをクリアすると強制的に2枚入手するが、自分から捨てることができず所持上限数を超えたときに捨てるか入手をあきらめる仕様となっている。
--ボーナスチップは入手順にただ並んでいるだけで、種類別や所持数などによるソート機能が無い。所持数が増えると目的のボーナスチップを探すのに一苦労する。

-前作でインパクトの高かったブロンズ・シルバー・ゴールドウェアはない。隠しキャラのウェアも殆どが体や服装の色を変えられるだけで、手抜き感を感じる。

-対戦面におけるCPUの仕様とステージギミック・トレーニングモードの廃止
--本作のCPUは難易度に応じて装備するガチャメカの種類が変わるものの。2ラウンド以降も装備はそのままになっている。
---特に3連戦を行うコロシアムモードでは毎回同じバトルを行う作業感にうんざりするプレイヤーも多かっただろう。
--選べるステージも前作とは違ってギミックがほぼ無く広いだけの存在になってしまっている。
--また、前作ではパスワードを入力することで可能だった練習モードが本作では不可能となっており、ガチャメカの性能を試したり、コンボを狙いづらいことを悔やむプレイヤーもいるだろう。

-隠しキャラの解禁にパスワードが多い
--攻略本を持っていないプレイヤーにとっては使えるキャラの少なさを感じやすいだろう。
--また、そのパスワードで解禁されるキャラクターの一部はほとんどコンパチ仕様であり、余計に水増し感が目立つ。

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**総評
『サルバト~レ』の正式続編として発売され、ストーリー路線になった一作である。~
現実的な世界観且つそこにピポサルが攻めてくるというインパクトの強さはシリーズでも屈指で、スペクターを始めとしてキャラが増加されたという点では前作から進化と遂げたと言えるが、~
改善しきれていないバランス、前作の要素の廃止など正統進化とは言い切れない部分も目立ち、~
また、難易度の増加や後半からのストーリー展開と言った、今までシリーズ作品をプレイしている人には尚更気になる点も散見される。~
特に「シリーズの特色」「本作の目玉」「せっかくのストーリー路線」を悉く台無しにする後半の展開は不満の声が多く、以後は本作の路線を受け継いだ作品が出る事は無かった。~
「ウン千万円を投じた」とされるムービーを始め、製作陣の気合は痛いほど伝わってくる作品ではあったが、その気合が作品全体には行き渡らなかったと言うべきか。

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**余談
-本作発売の少し前から約一年半に渡って『おはコロシアム』内で放送されたアニメ版『サルゲッチュ ~オンエアー~』(第1期)は『1』と本作をモチーフとした作品であり、前半は『1』に沿ってスペクターが放つピポサルをゲッチュする内容。後半はハルカ((本作に先駆けて新衣装で登場))やピポトロンJ達が登場し、ストーリー自体はオリジナルながら本作の要素を包括した内容になっていった。%%ヒロキもちゃんとレギュラーなのでご安心を。%%
--このアニメではピポトロンGだけでなくクラックやメタも本格的な戦闘を繰り広げており、作中でそれぞれ、ナツミ、ヒロキ、ハルカと交戦した。
--ピポトロンJに至っては本作での鬱憤を晴らすように第一期のラスボスを務め、作品全体でも最もカケルを追い詰めた強敵となった((第2期『サルゲッチュ ~オンエアー~2nd』からはコメディ色が強くなった為、強さはともかく彼ほど真面目にカケルを追い詰めた敵はいなかった))。
--第2期からはピポトロン三人衆やウッキーファイブが敵役になり、本作の要素は薄れていったが、逆にカケルの衣装は本作のものに変わっている。

-上述した通り、ハルカの本編中の行動は裏設定で済まされているが、それは「ナツミとチャルを庇って瓦礫の下敷きになったピポトロンGを助けた」「ヒロキとコロシアムでバトルしており、試合中に怪我を負った」と言ったかなり重要なエピソードである。内容的に低年層向けゲームにそぐわないから、という見方も出来るが、ストーリー重視の本作で何故省くのか。%%そもそもこのゲームは低年層向けなのか。%%
--ピポトロンGはその後、『[[プレイステーション オールスター・バトルロイヤル]]』でカケルのサポートキャラを務める形で、生存設定が反映されている。

-チャルは過去作ではコンピュータープログラムだったが、本作ではアンドロイドの身体を得た事で現実世界でも行動可能になった。
--アニメ版でもこの設定が反映されており、初登場時はプログラム、話数が進むとアンドロイド化した。%%そして第2期ではハカセの趣味で普段はメイド服を着せられる羽目に。%%((本作にもメイド服コスチュームはあるが別物。))
--尚、本作含めゲームではチャル役は川上とも子がナツミ役と兼任しているが、2011年に川上女史が逝去した為、『プレイステーション オールスター・バトルロイヤル』ではアニメ版でチャルを演じた佐藤利奈が担当している。

-漫画版『サルゲッチュ』(旧題『サルゲッチュ ウキウキ大作戦!』)は『2』をベースとしている為、他作品同様に本作は特別編として描かれた程度だった。
--但し以降は同漫画内におけるチャルのデザインが本作準拠になっていたりと、本編への影響が無い訳ではない。
--ちなみに同漫画ではヒロキは原作以上に酷い扱いを受ける事が多く、案の定、本作の本編でハブられている事がネタにされていた。

復元してよろしいですか?