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イースIII -ワンダラーズ フロム イース-」を以下のとおり復元します。
*ワンダラーズ フロム イース ~イースIII~
【わんだらーず ふろむ いーす いーすすりー】

|ジャンル|アクションRPG|&image(Ys3_01_2.GIF,http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=785&file=Ys3_01.GIF)※画像は[[イース大全集>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1302.html#id_219d1341]]収録のPC-88版|
|対応機種|PC-8801mkIISR以降、PC-9801VM/UV以降、&br;X68000、MSX2|~|
|発売・開発元|日本ファルコム|~|
|発売日|1989年7月21日|~|
|定価|8,700円|~|
|ポイント|トップビュー→サイドビュー|~|
|>|>|CENTER:''[[イースシリーズリンク>イースシリーズ]]''|

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初出となるPC88版を中心に説明しています。~
移植であるSFC版とPS2版は''[[コチラ>イースIII ~ワンダラーズ フロム イース~ (SFC/PS2)]]''にて紹介しております。

#contents(fromhere)
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*概要・特徴
-『[[イース]]』シリーズ3作目。
-『イースII』から3年後の話で、『イース』と『イースII』に登場したドギの故郷フェルガナ地方でのアドルの冒険を描く。
-レドモントの街から周辺の攻略ポイントをクリアしていく事でストーリーが進行するアクションRPG。
-従来のトップビューからサイドビューへの大幅変更。各ステージからレドモントの街に至るまですべて真横視点で描かれる。この変更はナムコの『ドラゴンバスター』を意識していると評された。
--レドモントの街を出ると、広域マップ画面が表示されるので、その中から行きたい攻略ポイントを選択。奥に居るボスを倒していく。ストーリー進行と共に行動範囲が広がり、選択可能な攻略ポイントが増えていく。
--なお、攻略ポイントから帰還する時はマップ画面には戻らず、レドモントの街へ直接帰還する。
-アクション性が高くなった分、難易度は『イースII』よりも高め。
-ストーリー上、アドル(主人公)がよく喋る。
--シリーズの他の作品では、プレイヤーの代役としてのいわゆる「喋らない主人公」という位置づけで、自分ではあまり喋らず、説明などはほとんど脇役が行っている(とは言え、アドルが喋る作品が他に無いわけではない)。

*評価点
-ごく普通に「横視点型アクションRPG」として見ればまずまずの良作。
-スプライト機能の無いPC88で多重スクロールを実現。
-BGMが非常に高いレベルでまとまっており、ユーザーディスク作成画面で流れている曲からして凄い。凄すぎて採石場深層の曲がトラウマになった人も多数。移植版は賛否あり。

*問題点
-「こんなものは『イース』ではない」など、否定的な意見が目立った。
--開発時は『イース』シリーズとして作られていなかったのだから妥当な意見だろう。また、経営者と製作スタッフとの内部衝突が作品にも現れた代表例の一つであり、正式タイトルが『WANDERERS FROM Ys』なのも続編製作に否定的だったスタッフたちの姿勢の表れでもある。あくまでも「アドルの冒険」であって、『イース』との繋がりは否定したタイトルなのだ。
-"魔法もクレリアも『イースII』の最後で全て封じられ、魔法の話はこれでお終い"となっていたはずが、どう考えても魔法としか思えない「リングパワー」などが登場し、前作との矛盾がどうにも苦しい。
-一部で画面が見難い。
--PC88で多重スクロールを実現したのは驚異的技術である。だが視界の開けた画面作りの意識は薄い。
#region(多重スクロールのオープニングデモ動画・要ニコニコ動画アカウント)
#video(http://www.nicovideo.jp/watch/sm10373462)
#endregion
--後発の移植作では画面が見易いように改善されている。またSFC版のように文字が大きくなる等の改善が加わっているケースも。もっとも、これに関しては色の滲みや文字潰れの対策によるところが大きい(当時のコンシューマー機はRFやAV接続だったため、PCほど鮮明な画質ではなかった)。
//この項目、「アクション性」という部分の具体性に欠けると判断、一部を編集し、大半をコメントアウトしました。
-アクション性の高さを前面に押し出してはいたが、純粋なアクションゲームと比べるとそれなりに粗が目立つ。
//--キーボードでの操作性があまり良くない。
//これについては言いがかりに近い。そもそも慣れの問題だしコントローラーも使える。
--これまでのシリーズ同様、レベルが1つ上昇すると劇的に攻撃力が上がり、受けるダメージも目に見えて減るピーキーなバランス。レベルを上げれば最終マップ以外はほぼ無双状態だが、逆にレベル上げを怠るとザコ敵相手でも一瞬で負ける。
//-アクション性が低い。更にレベルアップやHP回復が可能なので操作テクニックをさほど必要としない。
---シリーズのウリである「優しさ」が念頭におかれている事、また横スクロールアクションであっても本質はRPGで、レベル(と装備品)が重要でプレイヤーの腕はさほど必要としないデザインになっている、と考えることもできる。もっとも、本作は今までの『イース』から脱却するための、ある程度実験的な作品でもあったため、アクション面のチューニングまでは行き届かなかったのかもしれない。
//--逆に一部のボスキャラは避けられない攻撃を連発するなど、HPの無いアクションやシューティングゲームにある回避方法を用意していない。
//実際にはボスの攻撃も必死に頑張ればほぼ回避可能です。超難易度ですが。
//--ザコの唐突な出現や移動スピードなど不意を突く攻撃でダメージを受けずに戦うことが難しい。
//そりゃ不意打ちならそれ相応の対応を求められるというものです。「アクション性が低い」という文言とは矛盾している。
--ジャンプ下突きの攻撃力が高過ぎる。地上の雑魚はジャンプ下突きだけ行っていれば良いため、多くの場面で戦闘が作業的になりがち。
---移植版は総じて弱体化しており、ジャンプ下突き以外の攻撃も積極的に行う必要がある。
--一部のリングの効果が絶大すぎる。
---正攻法では攻撃を回避することすら難しい一部のボスの攻略法として「プロテクトリングを使って敵に重なって下突きジャンプでザクザク刻め」と身も蓋もない事を書いた公式書籍がある。
--総合的に見て、成長要素のある横視点マップ攻略型剣術アクションとして比較しやすいのは、前述の『ドラゴンバスター』や任天堂の『リンクの冒険』あたりだろうか。これらに比べると、上述した以外にも剣以外での戦闘要素がほとんど無い、敵に攻撃した際のヒットバックが無い、ボスを除けば敵の弱点などが特に設定されていないなど、操作性、難易度の両面とも、練りこみがやや足りない印象が強い。逆に成長システムなどについてはシリーズを踏襲している分、目新しさは少ないが容易に理解できる。
-ゲームの展開が単調。
--横視点のアクションゲームにありがちな敵の出現と行動の単調さ。
--当時のRPGに見られるレベルアップの鈍さ。
---移植版はレベルアップに要する経験値が少なくなり、レベルアップし易くなっている。それに伴い最大レベルが12から16へと引き上げられた(MAXのステータス値に違いは無い)。

*総評
-ストーリーに関して前作ほどの起伏や壮大さは無く、話としてはやや短め。前作までとの多少の矛盾に目を瞑ればまとまりは良い。
-シリーズ屈指の人気キャラクター「リリア」に比べ、本作のヒロイン「エレナ」はビジュアルCGがまったく強調されず、あまり目立たない。ただし、比較対象が厳しすぎるだけで、本作単体で見ればヒロインとしての役割はきちんとこなしている。
-アクション性は向上したものの、家庭用ゲーム機やアーケード等のアクションゲームと比べるとやや見劣りする。
--もっとも「全ての人がクリアできる事を念頭に置いたRPG」である本作に、アクションゲームとして見ただけの一面的な批判は筋違いとも言える。

//単純にレビューサイト「幻住庵」から引用した「アクションゲームとしてしか見てない」叩きでしかないのでRPG視点からの見解も含めて大幅に改修した。


*発売リスト・移植版の特徴
(国内のみ。発売元が日本ファルコム以外の場合は発売年の後に注記)~
**パソコン
-PC-8801mkIISR以降(1989年)…オリジナル。物語冒頭であるキーを押せば難易度の変更が可能(イージー・ノーマル・ハードの3つ)。
-PC-9801(VM/UV以降)(1889年)…PC88版ベースの移植。スピード調節・ユーザーディスク作成モード(更に細かい設定も可)を実装。3つまでセーブが可能。
-MSX2(1989年)…PC88版ベース。動作は非常に遅いがハードの限界に挑んだ1作。CPU負荷の高いFM音源は使われていない。唯一移植元が不明である。
-X68000(1990年)…本作からマイナーチェンジがなされたアッパーバージョンである(BGMの追加、本作やそれをベースとした移植はラスボスの動きが見直され、ハード性能を活かしアクション性が強くなった)。以降X68k版ベースはオリジナルのアッパーバージョンになっている。非常に滑らかな多重スクロールを実現しているのが最大の特長((スプライトによる動作の軽さは、裏を返せばキャラクターの体重を感じない軽薄な動きに成りがちで、PC88版のゲームを他に移植した場合はその補正を怠るケースも多く、軽いというよりもチープな印象を受けがちだった。))。
-Windows98~(2003年)…『イースVI』におまけとして同梱されていた『イース大全集』に収録。内容はPC8801版と同じもの。

**家庭用
-PCエンジン CD-ROM2(1991年、ハドソン)…家庭用初移植。唯一のPC88版ベースだがX68k版の要素も存在する。ハードでは出来ない多重スクロールをスプライトで擬似的に再現(その為ちらつき・がたつきが多く目が疲れるのが難点)。
--CD-DAで奏でられるBGMや気合いの入ったオープニングは圧倒的だが、その分ゲームが始まったときの落差もやや大きい。主要なキャラクターには音声もついたが、アドルだけは文字で会話する。音声ありの台詞には字幕が出ないので、音を消すとかなり滑稽になる。
--[[ゲームアーカイブスのPCEAで配信が決定した>http://twitter.com/nihonfalcom/status/2665756932186112]]。[[2011年2月16日配信開始>http://www.hudson.co.jp/pcea/jpn/title/ys3.html]]。
-ファミリーコンピュータ(1991年、ビクター音楽産業)…X68k版ベース。ハード性能の問題で多重スクロールはしないが、動作は軽快。一部の曲の削除やマップの簡略化などもあるが、かなり頑張った移植。
--スプライトに頼ったキャラ表示をしている為、敵の動きがチープ。ラスボスはX68kより強い。
--地面に座ったキャラクターだけが異常に大きく描かれる((膝を立てて座ったキャラクターの足から膝までの高さが、普通に立っているキャラクターの身長と同じだけある。))。
--なぜかあまり知られていないが開発はSFC版と同じスタッフである(スタッフロールを見比べると直ぐわかる)。
-[[スーパーファミコン>イースIII ~ワンダラーズ フロム イース~ (SFC/PS2)]](1991年、トンキンハウス)…リンク先参考の事(劣化移植判定)。
//…68k版ベース。家庭用としては最も有名な移植だろうか。68k版と比べると演出の簡易化、グラフィックとモーションの簡略化が目立つ。操作性も劣悪。
//--また88版と直接比較すると、レベル1から2の必要経験値は100、アドルの移動スピードの高速化、最大レベル16にアップ、ジャンプ下突きの弱体化などの変更点がある。
//--が、ある種独特のメロディのBGMで所謂「パペパプー音源」のはしりとされた(一部ではメーカー名を取って「トンキンサウンド」とも)。正確には『[[ジーキル博士の彷魔が刻]]』 の開発元のサウンドスタッフによるもので、こちらも独特のメロディが流れている。
//--シーンごとの作画崩壊が激しく、特に主人公の真正面からの顔が非常に不気味。ただ本当にごく一部だけレベルの高いCGがあり、余計に残念さを醸し出している。
//クソゲーまとめのページに詳細情報があるのでCO
-メガドライブ(1991年、日本テレネット)…X68k版ベースだが、一部にPC88版の要素も見られる。
-CGが少ない点は若干気になる所だが、グラフィックやキャラの動きなどゲーム本体は全く問題無し、とPCエンジン版の対極。
-『イースIII』の家庭用移植作の中では一番出来がいいとの声も一部にはある。
-[[プレイステーション2>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/2865.html#id_9be462b3]](2005年、タイトー)…リンク先参照の事(クソゲー判定)。
//…68k版ベース。同時期のタイトー製移植作品の中でも酷い糞移植。
//--ただ移植が繰り返される中で煮詰められていった作品なので、PS2版もあくまでイース3の移植作や同時期の移植作品の中で評判が悪いだけで、オリジナルのPC88版と比べれば通常のアッパーバージョンの範囲である。
//---しかしBGMはオリジナルより劣化している。
//--初見のプレイヤーはオリジナル版が元々持っていた問題と、PS2版で手が入った要素を混同しがちなので注意が必要。
//SFC版と同様にCO

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*リメイク版『イース フェルガナの誓い』
-詳細は''[[コチラ>イース -フェルガナの誓い-]]''を参照。

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