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SOUND VOLTEX BOOTH - (2015/07/22 (水) 21:24:12) の編集履歴(バックアップ)


注意:このページでは、『SOUND VOLTEX』(なし)と『SOUND VOLTEX II -infinite infection-』(良作)及び、『SOUND VOLTEX III GRAVITY WARS』(良作)を扱っています。



SOUND VOLTEX

【さうんどぼるてっくす】

ジャンル 音楽シミュレーションゲーム
対応機種 アーケード
発売・開発元 コナミデジタルエンタテインメント
稼働開始日 2012年1月18日
判定 なし
ポイント 楽曲が気に入るかどうかで評価が分かれる
初心者にはかなり厳しい
妙にマニアックよりな作風
ユーザーからの楽曲公募
一部VOCALOIDと東方アレンジ曲収録
BEMANIシリーズリンク

概要

『REFLEC BEAT』に続くBEMANI最新作。キャッチコピーは「究極のエフェクトデバイスを体感せよ!」。『jubeat』や『REFLEC BEAT』より『beatmaniaIIDX』に近いゲーム性。
ユーザー参加型の音ゲーという点を前面に押し出して宣伝し、音楽ゲーム側の「SOUND VOLTEX BOOTH」および公募サイト側の「SOUND VOLTEX FLOOR」によって展開されている

2013年6月5日、BOOTH側の最新作「SOUND VOLTEX II -infinite infection-」が稼働した。詳しくはページ下部の該当記事を参照。

SOUND VOLTEX BOOTH (音楽ゲームサイド)

基本システム

  • 縦長のディスプレイを使用し、 画面奥から迫ってくるエフェクトノイズ(オブジェクトとも呼ばれる)に合わせて演奏するという、従来のBEMANIシリーズに多く見られた『画面上のオブジェに対応した手元のデバイスを叩く』系統の音楽ゲームとなる。近年のBEMANIシリーズは jubeat の登場以来、『画面を見て画面を叩く(触る)音楽ゲーム』が連続でリリースされていたので、この系統の作品の登場は久しぶり。
    • ただしコンセプトは従来の作品のように『正しく演奏して正しい音楽を奏でる音ゲー』では無く、『正しく演奏することで音楽を変化させる音ゲー』となっている。 わかりやすくいうと、楽曲にエフェクトをかけるというスタイルになる。
      • 同じ楽曲でも、難易度別にかかるエフェクトが異なり、曲によってはVOCALに合わせたエフェクトがかかり、印象が大きく変わるものもある。
  • 画面奥から流れてくる白い横棒で表現された「ショートノイズ」にあわせて奏でる(実際は音は鳴らない)「BTボタン」4つ、ショートノイズ2つ分の長い橙色で表現される「ロングノイズ」に合わせて長押ししてエフェクトをかけ続ける「FXボタン」2つ、そして本作1番の特徴である左右から赤青2色の「エフェクトライン」にあわせて回し続けるつまみ型の「アナログデバイス」2つの計8つのデバイスで操作する。
    • アナログデバイスは画面上のラインに合わせてゆっくり回したり、一気に傾けたりとIIDXのスクラッチ以上に動きのパターンがある。もちろん「両方のつまみを左右非対称に動かす」「つまみを操作しながらボタンを押す」といった様々な譜面も出てくるので、クリアだけならともかく「ULTIMATE CHAIN(フルコンボ)」を目指すとなると一筋縄では行かない。
    • 譜面の難易度は『BOOTH』の時点ではLv1~15の全15段階、1曲ごとに必ずNOVICE/ADVANDED/EXHAUSTの3つの譜面が与えられている。
    • 操作が複雑なため個人差が激しいが、キー音がない最近のBEMANI機種であるにもかかわらずゲーム性・演奏感共に抜群であり、本作において最も評価されているポイントと言える。
      ボタンにほとんど触ることなく、アナログデバイスに特化した譜面も続々と出現し、「脳トレ譜面」などと比喩されることも。

特徴

  • 収録されている楽曲は既存のBEMANIシリーズ楽曲のアレンジ(REMIX)楽曲と、有名なネットクリエイターによるオリジナル楽曲が収録されているという、今までのBEMANIシリーズには無い構成になっている。
    • ロケテストの段階では、ニコニコ動画で初音ミクに代表されるVOCALOID楽曲で有名な作曲者によるBEMANI楽曲のREMIXや、VOCALOIDそのものを利用した楽曲が収録された。
    • 正式稼動時には東方Projectのアレンジ楽曲を作成する同人サークルのクリエイターの楽曲も収録されていた。
  • このシリーズはサイバーなインターフェースを一貫しているが、初代の異質なイメージで客付きが悪かったjubeatとREFLEC BEATの反省なのか、同時に1作目からマスコットキャラクターを前面に押し出している。
    • 女の子キャラクター「レイシスちゃん」とアナログデバイスの目印に顔をつけたゆるキャラ風の「つまぶきくん」がパンフレットや公式サイト、雑誌の紹介記事などで登場。この2名のキャラによりどことなくポップな雰囲気も出ている。
  • 『アピールカード』というものがあり、その日の気分でさまざまなイラストが描かれたカードを装備することできる。あくまでアイコンという役割であって、ゲームの難易度や隠し要素の解禁には関係しないので、気軽に選んで構わない。
    • 8月より実装されたマッチングの開始、終了画面にてアピールカードに応じてメッセージを送ることができる。レイシスちゃんなどのキャラものならそのキャラらしい口調やセリフを言ってくれる。
      カードによってはセリフが一つの繋がった文章の一部になっていたり、『月風魔伝』のナレーション風にしゃべったりするなど面白いものも存在。
  • 2012年8月よりマッチング機能実装。もちろん全国のみならず店内で友達と競い合うことも可能。
    • マッチングすれば隠し要素の解禁に必要なパケットとブロックにボーナスが付く。クリアできなくても対戦相手がクリアしていればSAVED扱いで次のステージに進め、逆に対戦相手をSAVEDしてあげるとパケット・ブロックのボーナスが貰えるなど、メリットも多い。
    • マッチングする必要がなければ待機画面でスキップすることも可能。

SOUND VOLTEX FLOOR (コンテンツ募集サイト)

  • ゲームセンターで実際に遊べる筐体の「SOUND VOLTEX BOOTH」と並行して「SOUND VOLTEX FLOOR」という、定期的に楽曲やゲーム内のイラストの公募コンテストなどを行う特設サイトが開設。
    BEMANI楽曲のリミックスコンテストや、テーマに沿ったオリジナル楽曲のコンテストが開かれ、採用曲がBOOTHに配信され実際に遊べるようになる。
    • 「ユーザーが新たに世界を創っていく世界初のCGM(Consumer Generated Media)アーケードゲーム」を謳っているProject DIVAと比較されやすくなる要因の一つであるか。
  • FLOOR採用楽曲は、これまでのBEMANIには無かった最先端のジャンルに挑戦した楽曲や、ゲーム性を強く意識した楽曲など良曲揃いということもあり、BOOTHのみで遊ぶユーザーからも、他機種BEMANIシリーズのプレイヤーからも新風を吹き込む存在として期待されている。
    • 「FLOOR落選供養」という名目で動画サイトに投稿されていく不採用楽曲もクオリティが高いものが多く、FLOOR採用のための水準は切磋琢磨してかなり高いことが伺える。
  • イラストに関するコンテストは、楽曲選択時に表示されるジャケットと、前述のアピールカードを募集している。
    • 株式会社インターネット制作のVOCALOID「GUMI」のイラストを募集したり、それぞれの都道府県をテーマにしたアピールカードのコンテスト、楽曲ジャケットから誕生したオリジナルキャラクターたちを使ったアピールカードを募集したりと、応募要項も多岐に渡っている。
    • 中には楽曲とジャケットイラストをセットで投稿し、同時採用をかっさらうというマルチクリエイターも登場している。
  • そして2014年5月には、FLOORで顕著な活躍を見せたクリエイター達がbeatnation Recordsのアーティスト達からの推薦を受け、beatnation新レーベルの発足に至った。
    この新レーベル所属アーティスト達によるBEMANIシリーズ作品やアルバムへの書き下ろしの楽曲も続々と登場し始めており、SOUND VOLTEXをプレーしないBEMANIプレイヤー達も期待を寄せている。
    • beatnation Recordsにはデモテープ持ち込みによる採用窓口が用意されていたが、FLOOR設立に伴い、窓口をこちらに移す形で受付を終了していた。
  • 採用者にはオリジナルのe-AMUSEMENT PASSがプレゼントされる。そのPASSには特別なアピールカードが付与され、採用曲または採用アピールカードが予め解禁されている。
    • このカードを使用した採用者と運良くマッチングした場合、パケット・ブロックにはさらに「クリエーターマッチングボーナス」が入る。

評価点

多種多様なエフェクトによる楽曲変化の醍醐味

  • FXボタンによるロングオブジェクトと2つのつまみによるアナログデバイスでエフェクトを掛けていく。概要でも述べたが、疾走感とともに楽曲にエフェクトを掛けていくゲーム性は本作最大のポイントであり、別方面ながら抜群の演奏感を誇る。
    • FXボタンのエフェクトは非常にバリエーションが豊富。Filterなどを駆使し、音をうねらせる「ワブル」や、ジェット機の上昇音のような響きを付加する「フランジャー」、さらには音程そのものが変わる「ピッチシフター」など他にも多々(リトリガー、ゲート、サイドチェイン等)あり楽曲の変化を肌で感じることができる。
    • 特定の箇所をループさせたり、急なピッチ変更のエフェクトなどは初見では思わずニヤリとしてしまうこともあり、譜面製作者のセンスが光る。
    • アナログデバイスは周波数変化のエフェクトが主であるが、場合によってはビットクラッシャー(音がざらつくような感じ)になったり、フィルターがかかる場面もあったりする。
  • エフェクトによる楽曲変化は一般的には馴染みが薄いかもしれないが、本作は音ゲーという形で音楽の知識がなくとも気軽にエフェクトを楽しむことができる。

楽曲配信ペースが異常に速い

  • 基本的に2週間に1回のペースで楽曲が追加のアップデートが行われている。一番多いときは1ヶ月間で40曲追加したこともあり、1日1曲以上のペースであった。
    • 従来のBEMANIシリーズであれば数ヶ月に1回1~5曲増える程度、もしくは数曲の時限解禁であり、これ以前は「REFLEC BEAT limelight」の1ヶ月あたり1~8曲が最多であった。
    • ネットクリエイターが多く所属するEXIT TUNESとも提携しており、同レーベルのCDからも収録される。また、所属作曲者が動画サイトに投稿して最短7日で収録されるという別の意味での速さも見せている。
    • 稼働から1年経過時での収録曲数は136曲。稼働時は27曲収録だった為、1年間で109曲が追加された。単純計算で3~4日に1曲追加されるという、非常に意欲的なアップデートが高い頻度で行われている(稼働当初のコンセプトからはすこし異なる場合も出てきたが)。
      収録前から有名な楽曲も大量に収録されているが全国ヒットチャートがこれに独占されているわけでもなく、満遍なく選曲されている傾向にある。

システム部分の評価点

  • Hi-SPEEDが0.1刻みで設定できるのはこの作品が初めてである。他の機種はbeatmania IIDXを除き0.5~0.25倍刻みが限度なので、適正スピードに合わせやすくなった。
    • ところが稼働当初はHi-SPEEDの設定方法が筐体や画面のどこにも載っていなかった。現在はマッチング待ち画面で設定方法が表示されるようになっている。
  • 現在のBEMANI機種で唯一イヤホンジャックが付いている。もちろん音量の調整も可能。他の機種でもゲーセンによっては筐体を改造してイヤホンジャックをつけているものもあるが、標準装備はbeatmania IIIに次いで2機種目。
    • イヤホンジャックについてはアピールカードのネタにもなっている他、パンフレットでもディレクターのDJ YOSHITAKA氏*1「ばっかお前、ゲーム機の左下にヘッドホン端子がついてるだろ!」*2とネタを交え大々的にプッシュしている。
  • 現行のBEMANI機種において隠し曲の解禁の自由度が高い。
    • 一部の曲や条件付きのものを除き、ブロック(解禁するために必要なポイント)さえ足りていれば、プレイ終了後のインプットステーションにて即座に解禁できる。
      • そして、条件ロックされているものでない限りは、自分がプレイしたい曲・譜面を好きに選んで解禁することが可能。
  • アップデートによる修正等が速い。
    • 楽曲追加日に特定の曲で満点が取れないバグが存在したが、その追加翌日に該当曲を一旦削除→さらに翌日に修正して再配信するなど迅速な対応を見せてくれたことも。
    • 譜面の配置がリズム的に明らかにおかしい配置も比較的速めに修正されるため、すばやく対応するスタンスは評価できるといえる。
  • 譜面製作者、ジャケットのイラストレーターの明示。
    • 楽曲選択画面や決定画面において確認することができる。この手のゲームには珍しく両者とも明記されており、一目で確認することができる。
    • 譜面製作者の1人であるPHQUASE氏(「フカセ」と読む)は、コナミの公式大会(KONAMI Arcade Championship)にゲストで出演するなどして表舞台に立ったこともある。

賛否両論点

今までには無い多彩すぎる収録楽曲

  • BEMANIシリーズからのリミックスアレンジ作品やゲームオリジナル楽曲、FLOORコンテスト楽曲が収録されているほか、「EXIT TUNES」提供版権曲(VOCALOIDと歌い手*3)、さらには『東方Project』のアレンジ楽曲*4なども収録されている。
  • 本作は他のBEMANIシリーズと異なり、J-POPやアニメなどの有名版権曲や、beatnation records・従来のBEMANIコンポーザーの曲はほとんど皆無*5であったため、特にBOOTH稼働当初でFLOORでの楽曲募集が始まる前は、今までとは全く違う方向にマニアックな楽曲ラインナップが大きく批判されていた。
    • 前述の通り初音ミク -Project DIVA-と比較されることがあるが、クリプトン社のVOCALOIDのみ使用できるProject DIVAシリーズにはないMegpoid(GUMI)、IA -ARIA ON THE PLANETES-、MAYUを使用した楽曲が収録され、肉声アレンジの「歌ってみた」系統も存在している。ニコニコ動画などで有名な曲でも、クリプトン製VOCALOIDで無い楽曲、肉声によるVOCALの場合Project DIVAには入らないので、一種の住み分けにもなっている。
    • ちなみに『東方Project』に関しては、beatnation records所属のdj TAKAのTwitterで「今後も(BEMANIシリーズ全体で)東方Project関連の企画を展開する」という発言が出ている。
  • オリジナル曲では、良くも悪くも「俗」なネタが目立つ部分が賛否両論。初期『BOOTH』でもラーメン二郎のネタをベースにさまざまなネタを闇鍋状態にしてそのまま歌にした電波ソング「ヤサイマシ☆ニンニクアブラオオメ」、明らかにニコニコ動画の某シリーズ*6を意識としか思えない「西日暮里の踊り」があるが、この二曲は譜面の評価が高く、やっていて楽しいから曲も好きになった、という人もいる。
  • 以上のように、日本のネット文化・同人文化から来る多彩な音楽が収録楽曲として本作を彩っている。それらに触れているユーザーからは、あの曲もこの曲も入っていてしかもすぐに配信されて遊べると非常に好評である。逆によく知らない人や苦手な人からすると疎外感や嫌悪感、一部の楽曲クオリティへの不満等を抱いてしまうところが賛否両論となっている。

その他

  • ジャケットのイラストは公募のものもあるが、全体的に萌え絵が多いため人を選ぶかもしれない。
    • もちろんロゴを重視したシンプルなものや、シモン・ベルモンドの肖像画のような渋いものもある。
  • 公式のノリが、他のBEMANIシリーズに比べるとどこか異質だった。
    • 楽曲追加やアップデートの告知で、他のBEMANIシリーズで行われているイベントに半ば勝手に便乗してくる、ということも。
      • 例:『超夏祭り開催』←(元ネタ)『ギタ・ドラ・jubeat 大夏祭り
      • 『ボルテだって!!勝手に!Lincle LINK』
      • ちなみにどちらも元ネタは複数機種間のコラボイベントであるが、本作に関しては単純に「楽曲の追加」であり、本作側の楽曲も他の機種で遊べるようになる、といった事は無い。
  • 初期のSOUND VOLTEXの公式Twitterがネタまみれ。非常にネタの範囲が広く、よく言えば同人的なユーザー目線でノリやすい、悪く言えば公式アカウントとして行き過ぎなその姿勢に、一部のユーザーからは苦言が出たりしていた。
    • 初期は『魔法少女まどか☆マギカ』『ニンジャスレイヤー』などの時事トレンドネタに言及することも多く、さらにとあるBEMANI楽曲の風評被害を起こしているジャンルネタを呟いたり、さらにツイッターで話題のネタを改変して呟くのはもちろん、東方Projectのキャラクターのカップリングの好みまで呟いたりしている。
    • ただ、やりすぎを反省したのか次第にアップデートの告知や楽曲追加の呟きのみ行うようになり、初期に比べると現状の告知はかなり落ち着いている。

問題点

プレー内容に関するものが多いので、クレジットを入れてからの流れに合わせて挙げていく。

初めてプレイする人への配慮不足

  • チュートリアルが存在せず、デモ画面で確認できる程度。公式サイトや筐体のPOPで無料配布されているリーフレットで事前に確認しないと痛い目を見る場合が多かった。
    特にアナログデバイスの独特な操作感覚は慣れるまで一定量の経験が必要で、それを知らずに「音ゲーには慣れているから」という理由で最初からいきなり中級・上級難易度の譜面に手を出して1ステージ目でゲームオーバーになるプレイヤーが続出*7
    プレイヤー達の間では音ゲーに慣れた人ほど危ないと注意喚起され、低レベルの譜面で操作感覚を掴むように呼びかけられたほど。

選曲に関して

  • 選曲画面のスクロールが妙に遅く、何の曲があるか把握できないうちに時間切れになりやすい。
    • 途中からレベルや曲名別でのソート、カーソルのスキップ機能が実装されたが、「REMIX」や「東方アレンジ」などでカテゴリ分けもされておらず、やりたい曲があっても探すのが面倒。

難易度分布状況

  • 譜面はレベル1から15まであるが、レベル7程度の中難易度譜面が不足気味。基本的にADVANCEDから解禁必要な点も相まって、レベル8,9や10越えの譜面にはついていけないライトユーザーには遊べる曲が少ない。
    • 一方で高難度譜面に関しては頻繁に追加されており、Lv14譜面の飛び抜けた多さはプレイヤー達の間でもしばしばネタにされ、Lv15の高難度譜面も一ヶ月毎に最低1譜面がほぼ確実に追加されるほど。
      • このLv14~15というのは全て最高難易度の「EXHAUST」譜面。それに準ずる「ADVANCED」譜面でもLv8~10あたりが多い。
    • 解禁が楽曲単位でなく譜面単位。そのプレイヤーにとって丁度いいレベルの譜面があっても解禁しないとプレイできず、ステーションに行っても解禁できるものにはLv13~15という譜面ばかりズラッと・・・などという光景で、結局は「音ゲー上級者向けなのか」と落胆させられたりする。
      • ただし原則としてNOVICE譜面はそのほとんどが初期常駐している他、ADVANCED譜面のみ解禁するということもできるので、比較的低いブロック量で中難易度の譜面が解禁可能ではある。
    • 楽曲が増え続けていく現状、始めたばかりのプレイヤーはステーションに並ぶ大量の隠し曲を見せつけられると、どの曲を解禁すれば良いのかわからず混乱してしまうことも。ステーションには並べ替えや絞り込み機能が未だ実装されておらず、しかも1曲解禁するごとにステーションから強制的に弾き出される仕様のためにテンポが悪く、改善が待ち望まれる。

譜面のプレイ中に感じること

  • クリアゲージ(EFFECTIVE RATE)が他のBEMANIシリーズと比べてもかなり「重い」傾向にある。通常モードでのクリアラインは70%と、少しだけ低いが…。
    • ゲージの増え方は同じゲージを採用しているBEMANIシリーズのなかで比較的遅い部類であるのにもかかわらず、ゲージの減少率は同等クラスなので相対的に大きい(1ノーツ・ロングノーツの1拍毎に2%、IIDXとほぼ同等)。これはどちらかと言うと特に総コンボ値が非常に大きい高難易度での影響が著しい。
    • ロングノーツと直角でないアナログデバイスのラインは押している間複数回加点=外れている間複数回ミスとなる仕様。つまり総コンボ値=ゲージ増加の理論値で相当な比重を占める仕様になっている。
      特にアナログデバイスは一度外れてしまうと立て直しが困難な仕様であり、このミスで大きくゲージを減らしてしまった結果、その後をどう頑張っても前述のゲージの増えづらさのせいで絶対にクリアラインに乗らなくなる、といったケースも少なくない。*8
  • 譜面によってはシーケンスが見づらくなることがある。
    • アナログデバイスを一気に回す直角ラインをうまく操作した際に、画面が一回転してその後もすこし揺れるという演出があるのだが、そのせいで譜面が見づらくなることがある。この回転演出が終わりきる前に次のシーケンスが流れてくる譜面も多い。
    • 垂直ライン以外でも、アナログデバイスを操作中は画面が傾く。アナログデバイスを激しく動かしながらボタン操作をする譜面では揺れる画面を追いながら、アナログデバイスをフルに回し片側に寄ったままの箇所がある譜面では傾いたままの画面で、ゲームをプレイしなければならない。演出としては良好なのだが、人によっては譜面が見づらく感じることもある。
    • 回転や傾きで譜面を見づらくするのは元よりゲームの意匠としてあるものなので、そういうところも難易度に加わっていると捉えた方がよいか。

マッチングシステムに関して

  • 他のプレイヤーとマッチングして譜面をプレーした場合、「TRACK CRASH」(=STAGE FAILED)しても、jubeat同様にマッチングしたプレイヤーの誰かがクリアしていれば「SAVED」となり次に進める。
    加えて、上記でも挙げたが『II』からはプレイする譜面レベルが7以下の場合、TRACK CRASHしても次の曲に進める。
    • だが、マッチングシステムに関して少し問題がある。jubeat saucerと違いSOUND VOLTEXシリーズには現状削除された楽曲が存在せず、それでいて収録曲数は爆発的な速度で増えている。
      そのためマッチング率は減少傾向に有り、初心者や新しい譜面に挑戦するプレイヤーへの救済措置として機能していたSAVE/SAVEDシステムを活かせなくなってしまっている。
      ちなみにjubeatシリーズやREFLEC BEAT coletteにも実装されたランダムマッチング*9や、マッチング待機中の楽曲のみを表示する機能も存在しない。
  • さらにマッチングをスキップする機能が標準装備*10であり、これによってマッチングをそもそも行わないというプレイヤーは多く、オンラインマッチングは実質あまり機能していない。
    マッチング待ちのランプが付いている楽曲を決定したが誰もおらず、結局そのまま一人プレイ…なんて事態はヒットチャート上位の人気曲(大抵は隠し曲)でもない限り日常茶飯事である。
  • 特に当シリーズでは高難易度の譜面を擁する楽曲の人気がひときわ高く、マッチングはそれら高難度曲や後述する隠し楽曲にのみ偏りがちな傾向が強いのも大きな一因である。収録から一定の時期が過ぎた楽曲や、低難易度楽曲でマッチングするプレイヤーを見かけることは少ない。

隠し要素の解禁に関して

  • 近年のBEMANIシリーズの例に漏れず、隠し要素の解禁が厳しい。ゲームプレイ終了後に「トラックインプットステーション」(以下ステーション)にてゲームで貯めた「ブロック」を使い楽曲、「アピールカードジェネレーター」で「パケット」を使いアピールカードを解禁していく方式なのだが…。
    • FLOOR公募から採用された曲は基本的にNOVICE以外解禁必須である。よって目玉の解禁にはプレイ回数を重ねなければブロック不足に陥りやすい。
    • 楽曲解禁は条件付きなものも幾つかあり、「同曲のNOVICEをクリア」といった簡単なものから「completeマーク(クリア譜面数)を~曲以上」「特定の曲を一定グレード以上でクリア」など厳しいものもある。
      • とはいえ、『II』ではよほど難しい譜面(いわゆる「ボス曲」)でもない限りは極端な条件や値段が課せられることは無くなってきており、解禁しづらい譜面は相対的に減っている。
      • 特定期間中のみ1回だけ貰えるパケット・ブロックボーナスやデイリーボーナス、特定の楽曲プレーによって得られるパケット・ブロックボーナスイベントも不定期に行われており、一度にEXHAUSTを1~2譜面ほど解禁できるほどの量のブロックが貰えたりすることもあるが、楽曲追加のスピードに追いついておらず、獲得可能な期間も一週間にも満たない長さだったり週末限定だったりすることが多く、時間があまり取れない人にはやはり相当厳しい。
    • 「EXIT TUNES」提供版権曲や東方アレンジ楽曲は、一部をのぞき(下項参照)最初から全譜面が開放されており、既存曲も登場から時間経過によって開放に必要なブロック数の減少・条件が緩和されるなど、ある程度の救済処置が施された楽曲もある。
      • といっても「 FLOORコンテストの 東方アレンジ楽曲」はその緩和から除外されている。また一部の「EXIT TUNES」提供版権曲にも、EXHAUSTが高難度であるからかそれのみ要解禁となっている。
  • アピールカードはパケットを100~200消費してランダムで1枚手に入れるガチャガチャ方式、当然のように被りが存在する。
    • とはいえこれはゲームの優劣には全く関わらないコレクション要素なので、あまり問題無いとも言えなくもない。

その他

  • 稼動当初からモード選択画面に「PASELI MISSION」と「ネメシス*11パーツジェネレーター」なるモードが表示されていたが、「COMING SOON」のまま稼働終了まで全く進展がなかった。
    • いつ追加されるのか疑問に思っていたプレイヤーは多かったが、結局立ち消えとなった格好である。II移行後はどこにも見られなくなってしまった。
      • なお2014年のJAEPOにて発表された「INFINITE BLASTER」およびそれに関連するシステムが、前述の「PASELI MISSION」を基に作りなおしたもののようである。

総評

アマチュアアーティストの手によるオリジナル楽曲や、既存BEMANI曲のリミックスがメインとなる楽曲ラインナップ、ニコニコ動画界隈の同人文化に見られる一種独特かつ激しいノリが気に入るかどうかで評価が激しく分かれるゲーム。
ボーカロイド曲とBEMANI曲のどちらかまたは両方が好きならばまずは気に入るかもしれない。だが、縦長なモニターという特異な外見の筐体と他では類を見ない操作がマニアックなイメージを与えるためか、初代のREFLEC BEATと同じくある程度大規模なゲーセンでないと設置されていないことも多い。

ゲーム性の評価以前に、ゲームコンセプト上収録楽曲が既存曲のリミックスやアマチュア作家のオリジナル曲がほとんどであることから原曲を尊重するユーザーからは敬遠され、アマチュアの楽曲には興味ないという理由でプレーすらしないユーザーも少なからず居るのが現状で、プレーすらされずに批判されやすいのが泣き所。
賛否両論点の項でも挙げたが、稼動初期(主に半年間)の楽曲数が少なかったころには、楽曲が気に入らないというユーザーも多く、beatnation recordsの曲を求めていたユーザーからは大きな批判を浴びていたが、他のBEMANIシリーズには無い最大で月40曲の楽曲配信ペースや、公式の情報発信などでゲームの方向性が見えてきた現在、批判は少なくなってきている。
そして他のBEMANIシリーズでもこれを介した、ネットミュージック・ソーシャルミュージック等と表記される物の浸透・導入、あるいはそれにまつわるアマチュア作家の参加ケースは増えており、本作を取り巻く状況は変化しつつある。

2013年6月には続編『SOUND VOLTEX II -infinite infection-』が稼働し、オリジナル曲・BEMANIリミックス曲・EXIT TUNES版権・東方project関連という4カテゴリによる路線を公募採用を交えて引き継いでいる。 BOOTHシリーズ今後の課題は、ゲーム全般におけるインターフェース改良、初心者取り込み対策および「ユーザー参加型の音ゲー」というコンセプトをどこまで活かせるか、と言える。

特に初心者取り込みに関しては、収録曲数自体は増えたとはいえシステムの根本などで厳しい物があり、まだまだ上級者向けの音ゲーであるという雰囲気は否めない。
2つのつまみによるデバイス操作はハードルが高く感じられるかもしれないが、低難易度のNOVICE譜面はほぼ全て解禁の必要が無く、プレイ保証がかかる上、それだけでも豊富な曲数がある。
楽曲にエフェクトを掛けるというゲーム性に関しては好評価であるため、触ってみてはいかがだろうか。


SOUND VOLTEX II -infinite infection-

【さうんどぼるてっくす いんふぃにっと いんふぇくしょん】

ジャンル 音楽シミュレーションゲーム
対応機種 アーケード
発売・開発元 コナミデジタルエンタテインメント
稼働開始日 2013年6月5日
分類 良作
BEMANIシリーズリンク

『II』で実装された新要素

  • SKILL ANALYZER
    beatmania IIDXにおける「段位認定」にあたる、プレイヤーの実力を試すモード。指定された3曲を減点式の専用ゲージ「Permissive Rate」で連続でプレーしゲージを少しでも残しきればクリア。完走したコースに応じて称号を与えられる。レベルは基本的に全10段階用意されており、各コースの対象譜面はおよそ1ヶ月に1回のペースで更新される。
    • SDVXらしい特徴的な点として、コース追加更新の前には必ずプレイヤーに対して各コースごとに課題譜面のアンケートを取り、その結果を参考にしてスタッフが決定していた。現在アンケートは行われていない模様。
    • そして過去配信されたコースにも挑戦することが可能で、それら全てのコースは初回クリア時にパケットとブロックのボーナスが貰える。不定期キャンペーンほどではないが獲得量は通常プレーよりもかなり多く、ブロックが不足しているプレイヤーの救いの手となっている。
  • 第四の譜面難易度「INFINITE」の登場
    • 『BOOTH』時代の楽曲には、新しく追加された「BTロング」「FXショート」のオブジェクトを適用した高難易度譜面が追加。
      今までの最高難易度であったEXHAUST譜面のさらに上を行くものもあれば、EXHAUSTとは全く別の難しさを持たせた譜面、原曲をぶち壊さんばかりのエフェクトをかける譜面など、非常に特徴的なものが揃う。
      • DDRのCHALLENGE譜面のような位置付け。後のREFLEC BEAT groovin'におけるSPECIAL譜面も同じような傾向にある。
    • 登場初期は一定の条件を満たすことで、インプットステーションで解禁可能だった。
  • INFINITE BLASTER
    • 上記のINFINITE譜面の解禁手段として新たに用意された、上級者向けのステージ。
    • 同時導入されたbeatmania IIDXのHARDゲージに近い減点式のゲージ「Excessive Rate」または後述する増税処置後におけるPASELI使用の「STANDARD START」を用いて楽曲をプレイする毎に、「BLASTER ENERGY」が溜まっていく。
      これが満タンになる毎に専用カテゴリタブ「BLASTER」が一時的に姿を現すので、
      その内部で「BLASTER TARGET」となるINFINITE譜面ごとに「BARRIER TRACK」として割り当てられた既存のEXHAUST譜面をプレイ。
      この流れを繰り返し、設定された「TARGET LIFE」を削り切ることでそのINFINITE譜面を解禁することができる。
      • ただしBARRIER TRACKとして挑戦する際にはさらに減少量が少しながら増した「Blastive Rate」でのプレイとなる。ちなみにプレイごとに削れるTARGET LIFEは最低でも500~で最大1000。BARRIER TRACKへの挑戦=BLASTER ENERGY充填は複数回必要になる。
    • これに伴い、今までにないLv16の譜面が追加された。
  • BLASTER START
    • 増税処置後に追加されたPASELIプレー時専用モード。BLASTER ENERGYを溜めることなく、直接BARRIER TRACKへの挑戦を2回行うことが出来る。このモードで選択できるのは「BLASTER」タブ内のBARRIER TRACKのみ。なお、1曲目で途中落ちしてしまった場合でも必ず2回プレーすることができる。
      • 店舗によって多少異なるが、実質1プレーに対して2曲200Pという、通常プレイと比べるとかなりの高価格設定。それでも、BLASTER ENERGYを溜める作業を無視することが出来るという非常に大きな利点があるので、INFINITE譜面の解禁に集中したい人向け。
      • なおSTART方式を問わず、BARRIER TARGET挑戦時には莫大なパケット/ブロックボーナスを得ることもできるため、BLASTER STARTはインプット解禁においても手間を軽減することができる。
  • 連動イベント「FLOOR INFECTION」及び「POLICY BREAK」
    • SDVXと対象機種との楽曲交換イベントで、2つのイベントが2週間程度の期間限定で同時開催される。
      • 「FLOOR INFECTION」はSDVXから他機種への移植。SDVX2クレ目、5クレ目、8クレ目に楽曲が解禁される。
      • 「POLICY BREAK」は他機種からSDVXへの移植。該当機種を8クレプレイする事でSDVXに楽曲が解禁される。
    • 2014年に入ってからは過去イベントの複数同時再開も行われ、その際にはSDVX1度のプレイで両方のゲージが伸びた。(同時開催は別機種でしか行われなかったので、逆は不明。)

評価点(II)

選曲画面の変化

  • タブによるカテゴリ分けが実装された。
    • 「ALL」「東方アレンジ」「EXIT TUNES」「ボーカロイド」「FLOOR」「BEMANI」「オリジナル」とカテゴリ分けされ、曲を探しやすくなった。
      • 複数のタブに該当するものはそれぞれに表示される。
    • また、スクロールが速くなり、ジャケットアイコンが大きく並ぶ(いわゆるREFLEC BEAT limelight以降と同じ)表示形式になっている。
    • ただ楽曲ラインナップがかなり豊富なので、これでも始めたばかりのプレイヤーにとっては選曲時間が短く感じられる事が多い。

初心者への対応

  • 初回プレイ時にチュートリアルが実装された。
  • Lv7以下の譜面にマッチングとは関係無しにプレー保障が付くようになった。
    • Lv7以下しか遊ばない初心者であれば実質全曲保障である。

譜面パターンの増加

  • BTボタンの長押し(エフェクトはかからない)、FXボタンの単押し操作が新たに追加され、鍵盤側の譜面バリエーションがより豊富になった。
    • 『BOOTH』においては長押し=FXボタンであり、結果として長押し=エフェクトだった。その為、長押ししても何のエフェクトもかからないことには違和感を感じるプレイヤーもいる。

UIの向上

  • Hi-SPEED調整
    • マッチング待ち画面右下に「BPM×Hi-SPEEDの値」が表示されるようになり、ハイスピードの調節がより容易になった。
    • 上限も最大5倍だったのが6倍まで上げられるようになった。
  • エフェクト種類の増加。
    • 2014年7月追加のMashUpを合わせ8種類が増えた。

BEMANI機種との連携強化

  • 「FLOOR INFECTION」及び「POLICY BREAK」の開催で段々と他のBEMANIシリーズ作品と関わる事が増えた。
    • 独自色の強かったSDVXオリジナル曲が他機種で遊べるようになり、SDVXでも各BEMANIシリーズから原曲がそのまま移植された*12
      • このうち「POLICY BREAK」は「beatnation Records所属コンポーザーなど、他BEMANI機種の楽曲の原曲は収録しない」というSOUND VOLTEXの「ポリシーを破る」、実質「プレイヤーが作っていく音楽ゲーム」という当初のコンセプトに反する禁断のイベントに踏み切ったことになる。
        ただしプレイヤー達からは『BOOTH』の稼働当初から「BEMANI楽曲を移植してほしい」という要望が多数上がっていたため、このイベントは要望に応えた結果であると思われる。
  • そして2013年12月19日に開催されたBEMANI全体連動イベントのひとつ「熱闘!BEMANIスタジアム」に当タイトルも参戦。イベント参加及びサイトでの解禁作業が必要だが、POLICY BREAK以外でもBEMANIコンポーザーのオリジナル新曲をプレイできるようになった。
    • 続く連動イベント「発見!よみがえったBEMANI遺跡」も同様に参加。機種個別の解禁要素はなく、そちらは他機種へのボーナスが付く形だったが、全機種共通の3曲はSDVXでも解禁された。
      • その中でも「KHAMEN BREAK」のINFINITE譜面はDJ TOTTOの発案により、エフェクトによるマッシュアップが施されており、大きな話題となった。
        遺跡曲3曲は全て複数人による合作であり「KHAMEN BREAK」も同様に合作なのだが、そのコンポーザーの有名楽曲の一部がFXエフェクトとして流れる仕様。
      • マッシュアップされた曲目はPOSSESSION、She is my wife、HYENA、踊るフィーバーロボ、Valangaの5曲。フレーズのみとはいえ、POSSESSIONと踊るフィーバーロボは初めて他機種で流れる事になった。

相変わらずの楽曲追加ペース

  • 本作でも楽曲追加ペースは落ちておらず、次から次へと曲が追加された。
    • 前作初期のような「初心者が選ぶ曲が少ない」といった問題はなくなっており、低レベルでも多彩な曲が存在する。
      • とはいえ、それだけのスピードで増え続けた結果、逆に初心者からするとどれを選んだら良いのか分からない、という面では少々悪化している。

クリアレートの実装

  • 2013年7月30日のアップデートでIIDXのようなクリア成功率を表すクリアレート表記が実装。
    • それに伴い、難易度順ソートの方式が「難易度順→追加順」から「難易度順→クリアレート順」に変更された。基準値はプレイ回数ではなくプレイ人数で算出されているとのこと。
    • 人気曲は難しくても挑戦する人が多いためにクリアレートが低くなりがちだったり、新曲は上級者でも触れる機会が多いためにクリアレートが高めになりがちだったりと、絶対の参考にはならないが、おおよその目安としては十分役に立つ。
      • 明らかな詐称曲などは目に見えてクリアレートが低くなったりもした。

その他

  • NEARでもゲージが増えるようになった。
    • 元がBEMANI機種の中でもクリアゲージが重かった事もあり、この変更はおおよそ喜ばれた。
      • とはいえ若干ではあるがゲーム性が変わっており、新曲だけならともかく、実質前作からクリア難易度が落ちた旧曲に関しては少々意見も割れた。

賛否両論点(II)

消費税増税に伴うPASELIプレー料金の実質値上げと、クレジットプレーへの制限

  • 他のBEMANI機種同様、2014年5月1日のアップデートから増税対応によりPASELIプレイは概ね120Pへ増加、コインプレイには制限がかかったものの、BEMANI機種内でも対応が良かった為、それほどの反発はなかった。
    • PASELIプレイは値段が上がったもののSDVXでは採用されていなかった1曲保証*13が採用され、「TRACK CRASH」しても、次に進めるようになった。
      • また、コインプレイのようなLvによる選曲制限もない。
    • コインプレイにはbeatmania IIDXやREFLEC BEATのように、1~2曲目の難易度制限が付いた。
      • ただし「スキルアナライザー」モードでの最高成績次第で、コインプレイにもクリア済みのスキルコースが持つ難易度帯に応じた適切な緩和が行われる*14
        その為、スキルアナライザーモードをプレイする手間はあるものの、自分のプレイにあった階級まで上げてしまえばコインプレイでも実質選曲制限なしでのプレイが可能になっている。
      • 他にもPASELIを使用しないコインプレイでも曲解禁には制限がないため、他BEMANI機種のようなPASELI限定楽曲が存在しないのもプレイヤーに喜ばれている。*15

回転中のBT操作

  • POLICY BREAK解禁曲のひとつであるVALLIS-NERIA(from REFLEC BEAT)のEXHAUSTは「画面回転演出中に、平然とBTショートが降ってくる」(回転中でも容赦なくボタン操作を迫られる)譜面であり、追加当初はかなり物議を醸した。
    • さらに2014年8月21日から始まったPOLICY BREAKの解禁曲、「打打打打打打打打打打」のINF譜面においてまたしても回転中にノーツが降ってくる箇所が登場。ただVALLIS-NERIAに比べてこの楽曲の回転中のノーツは縦連打のみなので初見でも対処できないこともないが、まさかの二度目の襲来にプレイヤーたちは度肝を抜かれた。*16

問題点(II)

隠し要素の解禁関係

  • 必要ブロック数が初代『BOOTH』にあったものは40~100程度だが、『II』新曲はその数倍以上で、Lv14以降のEXHAUST譜面からは最低でも1000blk以上に増えている。
    • 対して1プレイにもらえるブロック数は3曲クリアしきって最大で300程度であり、途中FAILEDが足を引っ張ると、得られるブロックはさらに少なくなってしまう。
      • 加えて、『BOOTH』時代とは異なり、選んだ譜面とその下位難易度の譜面がまとめて解禁される形になり、EXHAUST譜面を解禁しようとするとADVANCED以下の譜面の分のブロック必要量が多重にかかることになり、個別に解禁することによる節約ができなくなった。
  • 上記の「FLOOR INFECTION」及び「POLICY BREAK」の解禁方法が連動双方共に困る仕様になってしまっている。
    • まず「SDVX及び移植元の機種の規定回数プレイが必須」であり、今までのような「時間やクレ数を諦めて単機種で解禁」といった事が出来ない。
      • このような仕様になったのは恐らくSDVXの特殊性から「きちんと知ってもらうにはこれくらいのクレジット数が必要」という判断からだろう。
        操作面を抜きにしても、SDVXは「好きな曲が移植されたからやってみよう」「あのアーティストの新曲」ということが起こりにくい楽曲ラインナップである。
      • とはいえ、どうしても他機種は合わない人もいる為、他機種強制プレイは非難される事が多い。
    • 次に「2週間程度の期間限定」である為、プレイ頻度の低いプレイヤーはまず指定回数のプレイ自体が厳しいし、その期間設定の所為でたまたま忙しい時期にぶつかった人が後でのんびり解禁といった事も不可能である。
      • 加えてイベント再開が不定期である為、一度タイミングを逃すと次にいつ解禁できるか一切不明である。イベント後に始めた所為でこれらの楽曲が解禁出来てないままのプレイヤーも多い。
    • 他にも2つのイベントで同じく8クレ必要ながら、「FLOOR INFECTION」は3曲解禁である一方、「POLICY BREAK」は1曲しか解禁されないので割高感が強い。
    • さらにBEMANIどころか音ゲーですらないスティールクロニクルとの連動イベントには面食らったプレイヤーも多い。一応過去のBEMANI作品や「熱闘!BEMANIスタジアム」でステクロとのコラボはあったものの、基本BEMANI側での楽曲解禁は無かった。*17
      • こちらも当然ながら該当機種のプレイが必須である。
      • とはいえ、さすがに音ゲー以外には手が出にくいと判断したのか、該当期間中はSDVXプレイ後にスティールクロニクルプレイに必要なポイントの付与が行われ、初回プレイ無料のポイントもあわせれば、日を分けることで実質スティールクロニクルにかける金額を0円にして解禁も可能になっていた。
  • INFINITE BLASTERは、設定されているTARGET LIFE初期値は1500~4250ほど。対してBLASTER ENERGY充填に必要なプレイ数は、3曲全てをExcessive Rateでこなすことを前提としてLIGHT START5回またはSTANDARD START4回、それをBARRIER TRACK挑戦毎に繰り返すことになる。
    • すなわちBLASTERによるINFINITE譜面解禁までのプレイ数は、BLASTER STARTを使用しない場合やステーションに配信された譜面と比べ、尋常でなく多いものとなる。

同レベル内での難易度格差

  • 曲が増えるにつれて同レベルでの格差も大きくなっている。
    • 同じLv14でも初期の頃から存在する「ALBIDA Powerless Mix(EXH)」「dreamin' feat.Ryu☆(EXH)」等と、『II』中期以降で追加された「Squeeze(EXH)」等では、どう考えても1~2個レベルが離れてるとしか考えられないものも存在する。
    • 同レベル帯における難易度格差は今作に限った問題ではなく、BEMANIシリーズ全体の問題ともいえる。SDVXでいえば『II』に以降する際に長押しや単押しのバリエーションが増えたことと、つまみ操作が非常に複雑になったこともあり、初期のシンプルな譜面と比較すると差が顕著に露呈してしまっている。
    • 尚、ここで挙げた前者2曲は『III』にて13に降格された。

クリアレートの問題点
一部楽曲のクリアレートが当てにならない状況になっている。

  • スキルアナライザーとクリアレートの相性の悪さ
    • スキルアナライザープレイ中はクリアゲージが特殊仕様となる為、ULTIMATE CHAINもしくはPERFECTの場合を除き、楽曲個別のデータとしては「プレイ済み、未クリア」という扱いになる。
      • その為、前作でクリア済みの曲を本作中にクリアせず、その上でスキルアナライザーでUC以上に出来なかった場合には、「本人のデータとしてはクリア済み、クリアレート上では未クリア」として扱われてしまう。
      • 結果、スキルアナライザーに選ばれた曲はクリアレートが本来のレートより低くなりがちな傾向となってしまった。
  • 他にも、いわゆる人気補正の問題もある。
    • VOCALOID・東方関連の有名楽曲や他機種から移植曲は、知っているからという理由でクリアできるレベルに無くてもプレイする人が多く、一般的に人気曲のクリアレートは実際の難易度より低めに出てしまう傾向がある。
      • これらの問題から、実質的な難易度を事前にチェックしたいのであれば、Wikiや有志が作成した難易度序列表を参照するとよい。ただLv13や14以上向けのものがほとんどであり、それ以下の難易度は詐称・逆詐称を確認できる程度というのが現状である。需要という側面から見れば仕方のないことではあるが。

総評(II)

前作は1作目故に、今までにない方向性故の反発やまだまだシステムが未熟な面があったものの、2作目は多くの面で改善が図られたされた。
楽曲の方向性はいまだにBEMANI機種内でも独特な為に他機種に比べるとプレイヤーの趣味に左右されやすいのは相変わらずだが、 圧倒的な曲追加ペースにより曲の幅も広く、本作にしかない曲も多い。SDVXにしかない良曲も多く見つかる事だろう。曲が多すぎて見つけるまでが長いかもしれないが。


SOUND VOLTEX III GRAVITY WARS

【さうんどぼるてっくす ぐらびてぃ うぉーず】

ジャンル 音楽シミュレーションゲーム
対応機種 アーケード
発売・開発元 コナミデジタルエンタテインメント
稼働開始日 2014年11月20日
分類 良作
BEMANIシリーズリンク

前作からインターフェースが変更され、よりサイバー・デジタルチックなデザインとなった。

『III』で実装された新要素

  • 新たな譜面難易度「GRAVITY」の登場
    • 『BOOTH』、『infinite infection』の楽曲に、『III』で追加された新要素(カメラワーク変更、同サイドのBTロング+FXロングや同サイドのBTショート+チップFX、つまみ始点フリーなど)を盛り込んだ譜面。
    • EXHAUST譜面のさらに上を行く難易度であり、旧曲でも『III』新要素を体感することができる。
      • なお『II』で「INFINITE」が追加された楽曲に、新たに「GRAVITY」が追加された例は現時点(2015/7/18)では存在しない。
    • 解禁には『II』と同じく「INFINITE BLASTER」のシステムを使用する。「GRAVITY」なのに「INFINITE BLASTER」なんだ、とか言っちゃいけない。
  • ストーリーの追加
    • 公式上で構築された世界観「ボルテ学園」を舞台に、作中オリジナル曲のジャケットなどに登場したキャラクター「レイシス」「烈風刀」「雷刀」などの掛け合いを体感できるようになった。
    • なおストーリーモードが新たに設けられているわけではなく、ストーリーを進めていくためには、通常プレー時に課される課題を達成していく必要がある。
      • 課題を達成すると、3曲プレー終了後のトータルリザルト画面においてストーリーが進行し、次の課題が追加される。
      • ストーリーは複数の課題を内包したエピソード形式で配信され、課題を達成していくことで1章ごとに1~2曲解禁できる楽曲が入っている。ただし、NOVICE譜面のみ無条件でプレー可能になっている。
      • オンラインモードで課題を達成→トータルリザルトでストーリーが進行し次の課題を確認→次のクレジットで新たに課された課題を達成・・・といった流れで進めていく。
  • 新たな称号、「Lv11 或帝滅斗(アルティメット)」と「Lv∞ 暴龍天(ボルテ)」の追加
    • スキルアナライザー第4回コースにて追加された。それまで最高の称号であった「Lv10 剛力羅(ゴリラ)」よりさらに上の段位にあたる。
      • 「或帝滅斗」は難易度15の中でも最強クラスの譜面が課題曲となっており、「暴龍天」に至っては現時点での最高レベル16を3曲続けて完走しなければならない。
    • これらは剛力羅以下の段位と違い、課題曲となっている3曲全てを解禁しなければ挑戦権すら得ることができない。特に「暴龍天」の課題曲を解禁するにはかなり複雑な手順や相当の実力が必要であり、まさに選ばれし者だけがその扉を叩くことができるという仕様になっている。
  • 「リアルアピールカード」の登場
    • 正式名称は「ジェネシスカード」。これまではゲーム上の存在だったアピールカードを、印刷して実際に入手することができる。ゲームモード選択時に「GENERETOR START」を選択すると入手可能。
      • カードの絵柄は楽曲ジャケットのものから、KONAMIスタッフによる描き下ろしイラスト、過去にイベント告知に使用されたイラスト、FLOORにて公募されたイラスト等々。
      • ジェネレーターは第一弾、第二弾…といった感じで30~50枚単位でパッケージ分けされており、中には他作品とのコラボジェネレーターや、CD等のグッズ特典やイベント来場特典で配布されるシリアルコードを使って排出するスペシャルジェネレーターも存在する。
      • カードにはレアリティが設定されており、基本的には「PUR(パーフェクトアルティメットレア)」「金枠」「銀枠」の3種類。金枠はレア、銀枠はコモンに相当する。
      • PURカードにはゲーム内で使用できる「ネメシスクルー」という特典が付いており、プレー中画面に登場するナビゲートキャラをPURカードの絵柄のキャラクターに変更することができる。また、一部の金枠カードには、ゲーム内のアピールカードとしても使用できる特典が付いている。
    • クレジットの場合は2クレジット分の料金を支払って1枚印刷+3曲プレー。PASELIで支払う場合、追加料金を支払うことで印刷枚数を1~5枚まで選択することができる。
      • このモードはPASELIで料金を支払って選択すると3曲完全プレイ保証となり、途中でクラッシュしようが必ず3曲プレイすることができる(スキルアナライザーはプレイ不可)。恐らくカードの印刷にかける時間を確保するためと思われる。ただし料金は当然高くなるので注意。
    • 一言で言うと「オレカバトル」などの技術を再利用した要素。その場で印刷される事もあって、レアカードだけが抜けた状態でプレイといった心配は一切ない。
  • ARS(Alternative Rate System)
    • 「GENERETOR START」をPASELIで料金を支払って選択した場合のみ使用可能。Excessive Rateでプレーした際に、途中でゲージが0%になってもTRACK CRASHとならずに、ゲージが通常のEFFECTIVE RATEに切り替わってゲームが続行され、曲の最後までプレーできるというもの。
      • 元々3曲完全保障であるためARSを使わずとも途中落ちを恐れることなくプレーできるが、Excessive Rateで抜けられるかもしれない…という譜面に対して気軽にExcessive Rateが使えるところや、譜面全体の感覚を掴みながら挑戦できるという利点がある。
  • スキルアナライザーの課題曲に複数のコースが設定された
    • IIでは課題曲が各段位それぞれ3曲固定であり定期的に入れ替わる仕組みになっていたため、特定の曲が苦手なだけで段位を上げることができないという現象が発生していた(特に個人差が大きいとされた「凛として咲く花の如く」や「大宇宙ステージ」などが居座る場合も多かった)。
    • 今作は1回毎の段位更新でも内容が大きく異なる複数のコースが用意されるようになり、現在は10以上のコースが用意されている。そのうち1つのコースでも完走すればその称号を取得することが可能。
      • 最新のコースを完走すれば称号プレートに銀枠、全コースを完走すれば金枠が飾られるなど、同じ段位の中でも実力が細分化して現れる仕様は引き継がれている。
  • 「FLOOR INFECTION」「POLICY BREAK」の仕様変更
    • 2015年1月末から『II』に引き続き再開され、解禁途中の物がある場合は以前のゲージを引き継いだ。
    • 『II』では別機種の同時並行開催(過去イベントは2つ、新規イベントは最大3つ)という形だったが、本作では該当機種の全イベントが同時開催される形になった。
      • 例として、再開初回のリフレクビートとのイベントでは、リフレクビートとの間で行われた過去の4イベントが全て同時開催された。
      • 代わりにゲージは独立する形になっており、同時開催の弾から個別に選んでゲージを選んで増やす形になった。
      • ゲージ選択式になった事で、ゲージ選択時に余ったゲージは別のゲージに使えるようになった。
    • 「FLOOR INFECTION」は今までは3曲固定だったが、1曲及び2曲の場合もあり。
      • この場合、1曲開催は3回プレー、2曲開催は2回・3回で計5プレーで終了となり、相応にプレイ回数も減っている為、縮小開催という形。
  • 課金アイテムの登場
    • HPの購買部にて、アピカを回すためのパケット(Pc)や楽曲をインプットするためのブロック(Blc)に関する課金アイテムの販売が開始された。
    • 1クレジットごとに獲得量が1.5倍になる「ブースター」や、PcをBlc、あるいはBlcをPcに一定量だけ変換できる「エクスチェンジャー」がある。

評価点(III)

さらに増加した譜面パターン

  • 同サイドにおけるBTロング+FXロングや同サイドのBTショート+チップFX(重ね配置)、アナログデバイスの始点フリー化(アナログラインがどこからでも始まる)、アナログデバイスがレーン外に飛び出すなど、譜面バリエーションはさらに豊富に。
  • また、演奏画面中に表示されるレーンが前後傾斜、上下移動をするところもあり、演出が強化された。
    • ちなみにこれらの新要素は『III』稼働時点から追加された曲の全譜面(NOV・ADV譜面も例外ではない)、または上述した旧曲の「GRAVITY」譜面に存在。

システム面もさらに向上

  • Hi-SPEED調整
    • 上限が最大6倍だったが、7倍にまで上げられるようになった。
    • スタートボタンを押しながらテンキー「6」を押すことで曲開始時点のHi-SPEED値を固定できるようになった。
      • これにより、マッチング画面で曲のBPMに合わせてHi-SPEEDを変更する手間がかからなくなり非常に快適。
    • また、スタートボタンを二度押しした状態でつまみを回すことで、Hi-SPEED値を1単位で調整することもできるようになった。
  • EARLY/LATE表示を追加
    • 演奏画面にEARLY(早押し)、LATE(遅押し)表示が追加され、どのタイミングでずれているかが把握できるようになった。
    • なおこのEARLY/LATEを表示する位置も、4つの高さから好きな位置を選んで表示できる。
  • 判定調整機能の実装
    • 2014/12/4アップデートより追加。スタートボタンを押しながらテンキー「3」、「9」を押すことで、-8~+8まで調整可能に。
      • ちなみに判定についてはバージョンが変わって若干深めになったこともあり様々な論争が巻き起こっていたが、公式のこの対応により大方収束した。
  • つまみの色が変更可能に
    • 赤、青、黄、緑の4種類から選択可能。おそらく色覚異常者に対する配慮の一面もあると思われる。
      • ちなみに左右どちらも同じ色にするネタプレイも可能。
  • 選曲画面のフォルダ分けも細分化
    • Ver.別やジャンル別はもちろん、レベル別にも絞り込めるようになった。
  • トラックインプットステーション、アピールカードジェネレーターも大幅改良
    • トラップインプットに絞り込み機能の追加
      • 前作までは解禁したい曲を探し出すのが非常に煩わしかったが、今作から選曲画面と同じフォルダ分けが実装され、目当ての曲が見つけやすくなった。
    • トラップインプットでBT「A」を押すことでまとめて選曲が可能に
      • 上限はなく、ポイントさえあれば数十曲でもまとめて解禁が可能。
    • アピールカードも最大10枚まで一気に排出可能になり、前作のテンポの悪さを改善。
    • どちらも今までは1クレで数曲や数枚が限度だった為に、溜めたポイントが消化しきれない事が多々あったが、その心配はほぼなくなった。

衰えることのない楽曲追加ペース

  • 本作においても楽曲追加ペースは落ちておらず、様々な楽曲が順次追加され続けている。
    • 収録曲は500曲を超え、全曲触るだけでも大変なほどの豊富な曲数を誇っている。

隠し曲追加の為の補助

  • 後述するが、相変わらず隠し曲の解禁方法自体に改善はない物の、プレイボーナス等は定期的に行われている。
    • 「一定期間内に1日1回のプレイスタンプを溜め一定数ごとにボーナスBLC」(イベントによっては1日10個まで押せ、完了時に新しい台紙で押し直し可能な場合も)、期間内は一日一回ボーナスBLC配布等といったプレイボーナスイベントで結構な量のBLCを貰えることも多い。
    • 2015年7月16日からは夏のボーナスとして、「1プレイに1曲ランダムで自動解禁」という大放出イベントも開始された(「解禁に条件が必要ない」「前作までの曲」「難易度EXH以下」という制限はあり、1日に解禁できるのは3曲まで)。
      • ただし作曲家や歌手の好みなどからあえて解禁していなかった曲があるプレイヤーからは、解禁の回避手段がない事で不満も出ている。
    • 購買部の販売アイテムによる補助を入れれば気持ち程度楽になった。
      • 5回分で150Pである為、おおよそ1.3回分のプレイ金額で入手ポイントが1.5倍になる形。高いと見るか、あるだけ助かると見るかは人それぞれといったところか。

賛否両論点(III)

新たに追加された譜面演出に関して

  • 楽曲によってはレーンの前後傾斜、上下移動がかなり激しくなる。
    • 視覚的に難しくなる要素である為、一部では不評が出たりしている。
      • とはいえSDVXは画面の回転等、元々そういう要素があるゲームである為、難易度の一つとして受け止める声も多い。
    • また、嫌われるだけの要素ではなく、『木彫り鯰と右肩ゾンビ』等、効果的に使われて好評の譜面も存在する。

譜面難易度が大量に下方修正

  • 今作稼働時に約70の楽曲・譜面の難易度Lvが変更されたが、そのうち上方修正されたのはわずか9譜面で、残りは全て下方修正となった。
    • 音ゲー全般に言えることだが、本作も例に漏れずインフレ化が進んでいるようだ。
    • これも音ゲーではよくある事だが、今回変更された中には何故下げたと言われている物もあるし、もっと弱いのに何でコレが下げられないのか、といった物もある。
  • 「FLOOR INFECTION」「POLICY BREAK」の仕様変更
    • 該当機種の過去弾全てが同時開催されるようになった為、開催さえされれば逃した弾の解禁自体はしやすくなった。
      • とはいえ、イベント頻度自体が以前に比べると落ちている為、逃すと次の機会がいつになるかわからないのは改善されないままだが。
    • 「FLOOR INFECTION」については、『II』では機種が異なるとはいえ同時にゲージを伸ばせたのが、選択式になった為にそれが不可能になった。
      • 一応『II』で同じ機種のイベントが複数開催された事はないので、機種間1対1で見た場合には悪化してはいない。その為、主にこの問題がのしかかるのは複数機種プレイヤーになる。
    • 解禁条件の緩和などはないため、新規にイベントに参加したプレイヤーなどは短期間にかなりのクレジット数が必要になってしまっている。

問題点(III)

ほとんど緩和されない隠し要素の解禁

  • 楽曲解禁にブロックを必要とするのは変わらず。『BOOTH』『II』の楽曲は値下げしたが、『III』の楽曲のEXHAUST譜面は相変わらず『II』当時のレートそのまま。
    • 選んだ譜面とその下位難易度の譜面がまとめて解禁される仕様もそのままである。
  • 条件が必要な解禁曲の緩和もなし。また『II』で一度条件を満たしていても未購入のまま終わった場合、『III』で新たに条件を満たしなおす必要がある
    • ポイントが必要な点はともかく、条件に関してはそろそろ緩和を望む声も多い。

その他

  • オンラインマッチング成立率のさらなる低下
    • 収録曲が次々と追加される状況においてプレイされる曲もまたばらけるようになり、SAVED保障としての役割はさらに薄くなってしまっている。
      • 「マッチング受付中」のランプが点灯している曲を選択してもロード中に相手がSKIPしてしまい、結局マッチングが成立しないというのがザラどころか、その確率の方が高い
      • さらに厄介なのが、前述のストーリーの一部課題(イベントでのサブストーリー含む)で「他プレイヤーとのマッチング」も条件となっている点。イベント開催後しばらくはこのイベントの為にマッチングを望むプレイヤーも多く、マッチングしやすかったが、それを逃した後では新曲などの選ばれやすい曲を狙うでもしないとなかなかマッチング出来ない事もあった。一応ローカルマッチングという抜け道があるとはいえ、確実なマッチング方法はないのが現実である。
  • スキルアナライザー等によるクリアレート低下がさらに悪化
    • スキルアナライザー時のUC未満で未クリア扱いという仕様はそのまま引き継がれた為、スキルアナライザーで選ばれたII以前の曲のクリアレートがさらに低くなった。
      • SDVXはハイペースで楽曲が追加される事もあってクリア済みの曲に触れる機会も減りやすく、この問題がIIIになってより顕著になった。
    • 特にレベル14は、15以上を主に選ぶ上級者がクリア済みではあるがスキルアナライザーで触れやすいというレベルになっており、さらに楽曲数も全レベルで一番多いせいでクリア済みの曲は選ばれにくいという状況も重なってしまい、クリアレートは参考にならないと言われてしまっている。

総評(III)

シリーズ三作目となってシステム面は大幅に向上。譜面バリエーションもより豊かになったことで、本作独自の操作感による楽しさはさらに増したといえよう。
ただ、ボタン操作が従来よりさらに複雑になったことで難易度インフレに拍車がかかるのを懸念する声があるのもまた事実である。

楽曲ラインナップに関しては前作よりも一層豊富になり、カテゴリ分けや解禁画面の見直しにより、プレーしたい曲を見つけ出すのは前作よりもいくらか楽になった。
本作独自の操作感や楽曲に興味を持っている限りは、今から触れてもまだ遅くはない。

余談

  • 譜面製作者の一人、PHQUASE氏の「KONAMI Arcade Championship2012」ゲスト登場についてだが、彼は決勝戦で披露*18 された楽曲「Max Burning!!」の譜面を担当していた。その挑戦的な難しさゆえ、決勝プレイヤーから「フカセ絶対許さない」という名(迷)言が飛び出したほど。
    • 翌年の「KONAMI Arcade Championship 2013」においても決勝戦での楽曲の一つ*19「For UltraPlayers」の譜面を担当。レベルキャップを15から16まで開放させるにふさわしい、2~3箇所にわたる超高速アナログデバイス・終盤のショートチップBT/FX複合発狂地帯などなど一切自重しない譜面であったことから、決勝プレイヤーにまたして'「フカセ絶対許さないんで」と言われてしまう*20。氏が許される日は果たして来るのだろうか・・・。
    • 譜面製作という他の音ゲーでは比較的地味な役どころの人物を交えての大会は大いに盛り上がりを見せた。評価点につながる点なので余談という形で明記させていただく。
    • ネタであるのは言うまでもないが、もう一つフォローしておくとPHQUASE氏は初級者や中級者でも楽しめるNOVICE/ADVANCED譜面も多く手がけている。そういった部分でもエフェクト担当者としての実績は高い。
  • FLOORに投稿するクリエイター達はプレイヤーとしての側面も大いに持っていることもあってか、率先してゲームの盛り上げに参加している。
    • こういったクリエイターには同人レーベルに参加している者も多いためか、特にネット上での宣伝活動に関してはゲームスタッフ達よりも手馴れている者が多いといっても過言ではなく、宣伝情報の拡散性も非常に高い。
      • 一部楽曲は名前にちなんで小さなトレンド・イベントが立ち上がり、特定の日だけその楽曲が突然ヒットチャート1位に押し上げられるという盛り上がりを見せたりすることもある。
  • 2014年3月20日に追加された「INFINITE BLASTER」の公式ホームページの告知に「約束を守り、COMING NOW」と書かれていた。「BOOTH」時代に「COMING SOON」のまま進展がなかった「PASELI MISSION」のことをどうやら公式も気にしていたようだと推測されている。
    • もう一つCOMING SOONのままだった「ネメシスパーツジェネレーター」に関しては『III』で「ネメシスクルー」として実現。