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オトメディウスX - (2016/02/06 (土) 08:04:29) の編集履歴(バックアップ)


オトメディウスX

【おとめでぃうす えくせれんと!】

ジャンル シューティング
対応機種 Xbox360
発売・開発元 コナミデジタルエンタテインメント
発売日 2011年4月21日
定価 7,140円
コナミスタイル限定セット:13,251円
コナミスタイル豪華限定セット:36,651円
プレイ人数 1~3人
レーティング CERO:C(15才以上対象)
配信 ゲームオンデマンド:2012年7月17日/2,940円
判定 なし
ポイント 前作から劣化した完成度と甘すぎる難易度
STG製作に対するメーカーの真剣度の低さ
グラディウスシリーズリンク

概要

  • グラディウスシリーズの現最新作。オトメディウスシリーズとしては初の家庭用専用タイトルである。

システム

基本システムは前作を踏襲しているが、様々な点が変更されている。

  • 前作のAC相当のモードは無くなった。
    • ストーリーモード(前作のゴージャスモードと同じ形式)と、オンラインCO-OPのみとなっている。
  • プレイヤーキャラは前作のメンバーからエモン・5だけ離脱*1。そして『武装神姫』からアーンヴァルとストラーフ、『月風魔伝』をモチーフにした月士華風魔、『悪魔城ドラキュラ』をモチーフにしたココロ・ベルモンドの4名が追加された。
    • ストラーフとココロはDLCのため、初期から使えるキャラは9名となっている。
    • また、隠しキャラとして『グラディウス2』のメタリオンをモチーフにした亜乃亜ハイパーがいる。
  • ウェポンカードの獲得システムが変更。ステージ中に出てくるウェポンカード持ちの雑魚を倒すと取得できるようになった。
    • カード持ちの雑魚は持っているウェポンカードと同じ攻撃をしてくるので、容易に見分けることが可能。
    • 獲得できるウェポンカードは難易度でも違ってくる。
  • D-バーストはプラトニックブレイクと名前を変え、敵をカプセルにする、オプションがはずれるといった効果がなくなった。ただし、使用後は短い時間だがチャージ出来なくなる。
    • ストック式ボムのバーストも前作とほぼ同様に使用可能。

評価点

  • 前作で批判されたウェポンカード集めの問題が解消。
  • グラフィックは前作のゴージャスモード相当で、なかなか綺麗。
    • ボス戦前に表示される立ち絵がアニメーションするようになったのもポイントが高い。
  • 前作でも顕著だったパロディウス感はそのまま。
    • 今作では『パロディウスシリーズ』おなじみのネコ戦艦を元にした「ネコ船長」や、ひかる&あかねが元ネタのルビー&コバルト、『ときめきメモリアル』よりラスボスこと藤崎詩織*2などが登場する。
    • DLCステージではさらに懐かしのコナミレディや、『がんばれゴエモン』のヤエちゃんが元ネタのエモン・8、『ツインビー』からパステル本人が登場する。
  • 前作で好評だったCO-OPも健在。
    • ただし、前作では可能だった途中参加ができない点は不評。

問題点

  • 発売を延期したのにバグの嵐。
    • 特定の場面で効果音の音量が大きくなる、経験値バグなど多数。
    • 延期理由は東日本大震災の影響、すでにマスターアップ後だったため、修正は出来なかったのであろう。
    • 現在は修正パッチであらかた修正されている。
  • キャラは増えたが、前作のような個別のオープニングやエンディングの会話はなくなり、ストーリー性がさらに希薄になった。
  • キャラによる強弱の格差が広い。
    • ラウンドレーザー、グラビティバレットといった一部の武装が非常に強く、これらを使えないキャラは弱いという格差がある。
    • 特に批判に上げられるのは新キャラの華風魔。敵弾を消すという専用ウェポンを持っているのだが、オプションを装備できないため攻撃力不足に陥りやすい。後半の高速スクロールシーンや高耐久のボス戦で顕著。上級者向けというよりもはや縛りプレイ向けキャラである。
    • 一方、プラトニックブレイクだけ撃ってればクリアできるようなキャラもいる。
    • 現在は修正パッチである程度解消されているが、それでも格差は広い。DLCキャラやステージの配信が遅かった点も不評だった。
  • 難易度がとにかく低い。良く言えばSTG初心者向け。悪く言えば退屈。
    • 地形接触によるダメージがなくなった。
      • ステージ中のルート分岐で「地形に注意しろ」と言われる場面があるが接触しても問題はない。しかもその場所は地形自体破壊できてしまうので尚更意味がない。
      • 高速スクロールシーンで地形にぶつかっても、画面端に挟まれない限りミスにならないため、緊迫感がかなり薄れてしまう。
    • フォースフィールドの耐久力がアップ。上記も合わせてよりヌルゲー化に拍車がかかっている。
    • とある面では画面を敵機ごと極太レーザーが貫くというシーンがあるのだが、このレーザーにも当たり判定がない。そこは初見殺しにすべきでは……。
      • そして、当の発射口はボス前に設置されており、ボス戦前にもう一度極太レーザーを発射するが、そのレーザーに触れても発射口内に潜り込んでもやはりダメージは受けない…見掛け倒し?
    • ステージデザインも魅力に乏しく、過去作のギミックを使い回している場面も多い。
      • 過去のシリーズから再登場するボスも多い。しかし著しく弱体化している。
      • 但し、ステージ2の道中で登場する『沙羅曼蛇』の人気ボス「テトラン」は、長々と対決した挙句、結局倒すことが出来ない。シャッターを破壊するとボーナスが入るが……。
  • テンポも悪い。
    • 雑魚の早回しがないため、早々となぎ倒してしまい手持ち無沙汰になるシーンがチラホラ。単調な背景と合わせて非常に退屈。
    • ボスの登場時などの演出が冗長。
      • 特に顕著なのが2面ボス。画面奥のビルが倒壊してボスが走ってくるのだが、この演出がやたら長く雑魚もあまり出ないので暇を持て余す。
  • 亜乃亜の難易度エキスパートに待ち受ける罠。
    • エキスパートでは真ボスと戦うステージが追加されるのだが、亜乃亜のみステージ突入時に亜乃亜ハイパーにパワーアップするイベントがある。
      • ……のはいいのだが、パワーアップと同時に装備していたウェポンが全て没収されてしまう。これではパワーアップではなくパワーダウンである。
      • 再度パワーアップしようにも、当の亜乃亜ハイパーは『グラディウス2』の仕様を再現しているため、メーターの数が9つもありパワーアップしにくい。おまけにこのステージは雑魚がほとんど出現しない。

総評

あまりにも低い難易度、完成度の低さから前作ファンのみならず多数のプレイヤーに酷評され、「もはやコナミはSTGを作る気がないのでは?」などという『グラディウスIV -復活-』以来の嘆きを言われる始末である。
本作の発売前後はSTGタイトルラッシュの真っ最中であり*3、そのどれもが佳作/良作評価を得ていたため本作の評価はさらに下がってしまう事となった。タイミングが悪かったとしか言いようがない。
ただし、STGとしての体は為しているので、普段STGをプレイしないカジュアルプレイヤーならそこそこ楽しめると思われる。開発側も初心者向けの難易度を目指したようなので、ある意味間違ってはいないかもしれない。

余談

  • コナミの経営するオンラインショップ「コナミスタイル」にて限定版が販売された。
    • 限定版と豪華限定版の2種類が用意され、設定資料集、抱き枕シーツなどが付属したのだが、豪華限定版にはさらにボディソニック搭載のゲームチェアがセットされ話題となった。
    • この設定資料集の設定画によると、ココロは『暁月』『蒼月』に登場するユリウスの妹または娘という設定らしい。
    • ちなみに通常版と共通の予約特典は『グラディウスV』のT-301ビックバイパーカラーの亜乃亜を使えるDLCであった。通常の亜乃亜との差別点として、こちらは真ボス面でハイパー化しない。