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おいでよ どうぶつの森 - (2016/08/25 (木) 18:41:47) の編集履歴(バックアップ)


おいでよ どうぶつの森

【おいでよ どうぶつのもり】

ジャンル コミュニケーションゲーム
対応機種 ニンテンドーDS
発売・開発元 任天堂
発売日 2005年11月23日
定価 4,800円(税別)
判定 良作
どうぶつの森シリーズリンク

概要

『どうぶつの森』シリーズの第4作目。初めての携帯機版『どうぶつの森』シリーズでもある。

本作まで『どうぶつの森』シリーズはソフトは良作だがハードが不振なせいで、正当な評価を得られているとは言いがたいものだった。
しかし、ハードが上がり調子のDSで発売したことや口コミなどで評価するユーザーもあって徐々に知名度を上げていきDS初期の作品ながら、累計売り上げが500万を超えるメガヒット作となった。


特徴・前々作『+』及び前作『e+』からの変更点

  • タッチのみで快適に操作ができる
    • ニンテンドーDSには360°入力可能なキーがないが、タッチペンで操作することにより360°自由に動き回ることが可能になる。しかもその操作はなかなか快適で、誤動作、誤認識がほとんど無い。
      • マイデザインもタッチとボタンを両立して制作できるため、大胆なデザインも精密なデザインも楽に作れる。アイテムの売買も地面に置くのも対象をスライドさせるだけなので、前作までと比べ楽に行えるようになった。
  • 主人公の家は4人兼用の1軒になった。
    • 家の中はその家の住人なら自由にレイアウトできるため、家具や魚や虫などの明け渡しが容易になった。
    • なお、最大まで増築した後は1階中央の部屋に日光が当たらなくなるため、ランプが必要になる。
  • 村がドラム式の地形になった。
    • それまでは空から見た俯瞰視点だったのだが、今作からは地形が筒状になり手前は今までの視点に近い角度から見え、遠くには水平線が見える、という魚眼レンズごしに見た景色のような地形になった。この視点により画面の狭さがあまり気にならなくなった。
  • 上画面に空が映るようになった。
    • 普段は雲がただ流れているくらいだが、まれに風船やUFOが飛んでくる。パチンコで撃ち落とすことが可能で、落とせるとアイテムが手に入る。花火大会では画面いっぱいに花火が上がり、雨の後は虹がかかるといった変化も見所である。空が映るようになったことで、前作までの村の閉塞感*1が弱まった。
  • 屋外を区画ごとに画面を切り替えることなく探索できるようになった。
    • 過去作では番地が切り替わる際に画面まで切り替わるため、煩わしさを感じることもあったが、今作ではそれがなくなった。
  • 服装の強化・改善
    • 服と帽子が別アイテムに分離、「顔に着けられるアクセサリー」も登場
      • 今まではどんな服も帽子とセットであるため、「胴体だけ考慮して作ると帽子が不自然になる」などの理由から自由なマイデザイン制作ができなかったが、今作からはそのような制約も無しに作れるようになった。
        このためネット上の『どうぶつの森』コミュニティや個人サイトではアニメや漫画のコスプレデザインの型紙公開が流行した。その勢いはマイデザインの型紙のみを扱った書籍「おいでよ どうぶつの森 なりきりデザインブック」がエンターブレインから出版されるほどだった。
    • ゲーム内で用意されてる衣装も「帽子」は甲冑や王冠、かつら、「アクセサリー」はメガネ類等、多種多様なものがあり、おしゃれの幅が広まった。
  • Wi-Fiによるオンラインでの同時プレイ
    • 本作からゲーム機本体のWi-Fi機能を利用して離れた友達とも遊べるようになった。村を荒らされるなどのトラブルを防ぐため、本体ごとに違う「ともだちコード」をソフト内で登録し合うことで初めて通信できるようになる。
    • 2014年5月20日のWi-Fiサービス終了に伴い、現在は利用不可。
  • 花の交配
    • 同種の花を隣接させていると新しい色の花が咲くことがある。
      • 幻の「青いバラ」を咲かせるために四苦八苦した人もいるだろう。
  • 喫茶店
    • 今作から「とたけけ」は路上ライブではなく喫茶店にステージを構えて歌う。ミュージックがもらえるのは今まで通りだが、今作からは通信している友達といっしょに聞けるようになった。意味はあまり無いが、コーヒーを注文して飲むことも可能。マスターと仲良くなると「ピジョンミルク*2」を入れるかどうか聞かれる。
  • 天文台
    • 夜間に空に浮かぶ星に線を入れて星座を作れる。作った星座はすれちがい通信などで他人の村に配布できる。12星座の再現なども可能なようで、マイデザインほど自由ではないものの星座作りに励む人もいる。
  • その他、虫・魚の種類・表記が一部変更・追加された。
    • 「オオムラサキ」「シオカラトンボ」「ヤドカリ」「ヤシガニ」「ゲンゴロウ」などが削除され、「カラスアゲハ」「モルフォチョウ」「ハナカマキリ」「コーカサスオオカブト」「ゾウカブト」「ニジイロクワガタ」「タランチュラ」「サソリ」などが追加。
    • 「カジキマグロ」が「カジキ」に変更。また、「大中小のバス」は「ブラックバス」として統一された。
    • 「カワマス」「おおナマズ」が削除され、「ドラド」「ガー」「キングサーモン」「マンボウ」「クリオネ」「シュモクザメ」「サメ」などが追加。

評価点

  • 4人までできる多人数同時プレイ
    • 「おでかけ」は今までは他人からメモリーカードを借りて一人で遊ぶ、という内容だったが、今作から4人まで一つの村に集まって自由に遊べるようになった。「タイマー」という新アイテムは時間内に何匹の虫、魚を採ったかを計測する機能があり、友達と釣り大会や虫取り大会が可能。ゲーム中で「ししょー」というキャラから表情やポーズを変える「リアクション」を教わることができたり、チャットが打てるようになったので、直接顔を合わせないWi-Fi通信においても楽しくコミュニケーションができる。
    • 通信でできることはそれほど多くないが、プレイヤーの中には家を迷路のようにして追いかけっこをしたり、「おとしあなのタネ」といういたずら用のアイテムを使って遊んだり、コスプレをして寸劇をしたり…とさまざまな遊びを考える人もいた。
  • 家具
    • 肘掛けのない椅子に横から座れるようになった
      • 細かい点に思えるが、このシステムの導入によりレイアウトの自由度が高まった。というのも今までは正面からしか座れなかったため、椅子の前に操作キャラが歩いて通れる分の隙間が必要だった。そのためテーブルと椅子の間に大きな隙間が生まれ、レイアウトが不自然になることも少なくなかった。
    • タンスやクロゼットに大量のアイテムを保管できるようになった。
      • 今までは便せんや福引き券、服などをひとつにつき3つまで収納できる、というものだったが今作からはその家のタンス、クロゼットの中身は共有のものとなり、家具や服、化石などを6ページ×15個の90個まで保管できるようになった。
        これにより、もったいなくて捨てられない非売品アイテムも楽に保管できるようになった。ただし魚と虫は入れられない。
    • 触ると反応する家具が増えた
      • 今までは「見るだけ」しかできない家具も多くあった。今作からはAボタンを押すと反応する家具が増え、生活にちょっとしたアクセントがつけられるようになった*3
        テレビに至っては曜日や時間によって流れる映像が変わるという凝りようである。家具の数自体は前作から減ったが、こういった家具が増えたおかげでひとつひとつの家具の存在感が増した。
  • マイデザインを地面に貼れるようになった
    • 前作では「デザイン看板」を購入し村に設置することでマイデザインを展示できたが、今作から何も買わずに地面に貼れるようになった。看板とは違って隙間なく敷き詰められる、上を歩けるという仕様を生かして、 道路を描いてみたり、別のゲームの画面を再現してみたり、化石のヒビ割れを模写して友達を騙したり…と前よりも遊びの幅が広がった。今までの看板タイプは家の中に家具として飾るようになった。部屋の入り口に「この先〇〇の部屋」などと描いたデザインを貼ると楽しい。
  • 会話のバリエーション
    • 同じ会話が繰り返し流れることが少なく、量は多くはないものの「コーヒー」「アイスクリーム」などの単語がランダムで挿入される会話や、どうぶつの種族で変化する会話があるため話しかけることに飽きがこない。掲示板の標語や手紙などの文章も種類が豊富。
  • 収集要素の強化
    • 虫・魚が少々増え、化石系は大幅に追加されたことにより、収集要素は格段に充実した。
  • お金を99,000ベルまで束ねられるようになった
    • 前作まではお金を30,000ベルまでしか束ねることができず、お金の持ち運びが少々不便だったが、今作以降は前述したように99,000ベルまで束ねられるようになり、カブの購入など、一度に大金を使う際の手間が大きく減った。

問題点

  • 長く遊ぶには不便過ぎる仕様の数々
    • メッセージスキップができない。
      • どんな文章でも全て表示するまで飛ばせないので、非常に煩わしい。
    • アイテム欄が15枠と非常に少ない。
      • 使う機会の多い「釣り竿」「虫取り網」「パチンコ」「スコップ」を入れると11枠(1つ常時装備でも12枠)しかない。魚や虫を少し集めるだけですぐに埋まってしまう。
    • お金を6桁以上表示できない。
      • 前作までよりは進歩したものの、10万ベル以上持ち歩く場合、99000ベルがアイテム枠を圧迫するという根本的な部分は未解決なのはいただけない。
    • 「まとめて選択」ができない。
      • 買い物にしろ収集にしろ一つ一つ選択するのは非常に煩わしい。
    • 安定した金稼ぎの手段が限られている。
      • 魚釣りと虫捕り、貯金と日付変更による利子ぐらいしかない。地道すぎるため、苦行に感じることも少なくない。
    • 始めるとき、終わるときのロードが長い。
      • ゲーム中はそれなりに快適なものの、始める前にかなり長い待ち時間が必要になる。セーブ、ロードするときの音楽が耳に残っている人も多いだろう。郵便局で手紙を保存するときやおでかけするときもセーブが必要なため、わりと気になる。
  • 魚釣り・虫捕りに関する問題点
    • 蚊に刺されると釣りに失敗する。
      • 「カ」は6~9月の夕方から深夜(17時から3時59分)と長期間・長時間にわたって出現するため非常に鬱陶しい。
    • 川が横向きの部分や池は上側からだと下半分が確認できない。
      • 屋外でも俯瞰視点が欲しかったところ
    • 川魚が橋の下に隠れこむ
      • 「魚の食いつきが見えない」「橋から出て来るまで時間がかかる」「出て来る方向がわからない」と非常にやりづらい。
    • 「空き缶」「長靴」「タイヤ」といったゴミの続投
      • 売値は0で、放流することも出来ないハズレアイテムであり、価値の低いハズレ魚だけで良かったのではないかと多くのプレイヤーから疎まれていたが続投。
    • 魚を水辺・タヌキチの店以外で処分できない。また、魚・虫をまとめて逃がせない。
      • 1匹ずつ「つかむ」→「逃がす」という一連の操作をするのはかなり面倒。
  • タヌキチの店の問題点
    • 営業時間が8時から23時と短い。
      • 従って営業時間外は金稼ぎやアイテム処分に支障が出る。
    • 品揃えが少ない。
      • スーパーになっても毎日壁紙は非売品除く51種、絨毯は非売品除く48種から2つずつ、家具に至っては400種以上ある中から4つと非常に少ない。
      • 一度入手すればカタログで注文できるのはせめてもの救いか。
    • シルバー会員以降のランクアップに必要なポイントの上昇幅が異常
      • ポイントは商品を購入すると100円ごとに1ポイントずつ溜まっていく。300ポイント貯めるとビギナー会員になれるのだが……。
        シルバー会員には5000ポイント(=50万ベル)必要。以降1万、2万と上がる。カタログコンプリート狙いでもない限り50万ベル使うことはまずないので、この上昇幅は異常といえる。
      • ポイント5倍デーに利用すれば10万ベルで済むが、それでも十分多い。
      • もっとも、プラチナ会員になったところで記念品と全品20%引のみとしょっぱいので、躍起になることもないが。
    • デパートにしにくい
      • 今までの作品と同じく「15万ベル以上売買」「ほかの村の主人公にスーパーで何か買ってもらう」という条件だが、メモリーカードが複数あれば本体とソフトが一つしかなくてもおでかけが可能だった『+』や『e+』までと違い、本体とソフトを2つずつ揃えなければおでかけができない。
        発売から10年以上経った現在、「NDS or 3DS」と本作2つずつを購入しなければまず無理だろう。
      • 屋根の色を変えるペンキと髪の色と髪型を変えられる美容室はデパートにならないと使用できない。屋根の色は好きに選べるのでともかく、主人公の初期髪型/髪色はパターンによってはかなり奇抜なものであり、実害はそれなりに大きい。
      • 一応とある凶悪なバグを利用することでデパートを利用できるが……。
  • 村の行事が少ない
    • 今までの作品は、プレイヤーが介入できないものの「運動会」「花見」など、季節を感じられたり、村の住人たちが集まって楽しんだりする行事が多くあった。しかし今作ではほぼ全てが消滅してしまった。 新しいイベントの「どんぐり祭り」は1週間続けて行われる行事だが、村が祭りらしく飾り付けられているわけでもなく、村のどんぐりを集めて「ドンどんぐり」に渡し家具を貰うというだけの内容で、現実世界の祭りとは何の関係もない。
  • 自宅が1軒しかないこと。
    • 携帯機なので1人用という趣向も強いが、2軒は欲しかったところ。
    • 部屋の分配をするにしても、2部屋には最低436400ベル、3部屋だと1034400ベル、4部屋なら1762400ベルと割高で時間がかかる。
    • 家具のやり取りが楽になったことで同居人の持ち物を勝手に売る・しまうといった問題も。
  • 最終段階のローン返済の必要性が皆無。
    • 払ったところでタヌキチに感謝されるだけで、過去作のように無人島を買えるわけでも銅像が立つということもないので、返すだけ損になる。
      • もしかしたらと思い全額返済した者は心底絶望しただろう。
  • 住人の大量削除と水増し
    • 今までは1つの村に15人の住人が住むことができたが、今作では最大8人と半減。さらに、住人の総数もほぼ半分になっている。自分のお気に入りのキャラが登場しないと知ってガッカリしたファンも多い。
    • キャラの被りもちらほら見られる。
      • そういったキャラは見た目と名前が違うだけで性格や口調、質問の内容など一致している部分も多いので水増し感を覚えやすい。
    • 上記の削除されたイベントに登場するキャラクター(パンプキングやジングル)も今作では一切登場しない。
    • 削除されたキャラクターは後の『街へ行こうよ』『とびだせ』で何人か復活されたものの、全員復活には至っていない。
  • 人によっては不快なだけのキャラクター
    • リセットさん
      • どんな理由であれリセットしたら説教しに来る、シリーズ恒例のキャラクター。説教が長いうえ、口調も乱暴なのでシリーズを通して嫌われがち。本作でも同様。
      • 一応誕生日なら、リセットしても優先度の関係で出現しないので、説教されなくて済む。日付変更に抵抗がなくて、やむを得ずリセットする必要がある場合に有用。
    • ぺりみ
      • 舌打ちや暴言を小声(括弧表記)でぼやく。これらは毒舌や皮肉の域を逸脱した不快なだけのものである。
    • ホンマさん
      • 悪徳保険勧誘業者という、明らかに世界観に合わないキャラクター。傷害保険*4と損害保険*5の2種類があり、1度話しかけたら、(その時点での手持ち金が入会金より少ない場合を除いて)入会を余儀なくされる。傷害保険はともかく、損害保険は元が取れないため入会する意味が全くない。キャラの言っている事もいちいち胡散臭く、気に障るものとなっている。
    • 当時のゲーム誌や攻略本でも「見かけても無視してしまおう」と書かれている。どうぶつとコミュニケーションを図るゲームのはずなのに。
    • あまりに不評だったためか、次回作『街へ行こうよ』では転職し、ハッピールームアカデミー*6の社員となった。主人公に的確なアドバイスをし、微笑みも見せるようになるなど性格も改善され、今作とはまるで印象が異なっている。
  • 「ファミコン家具」の消滅
    • 今までこのシリーズの伝統だった「ファミコン」が無くなってしまった。GBAの『ファミコンミニシリーズ』を持っているならDS本体に挿して遊ぶこともできるが、『どうぶつの森』内でファミコンを遊ぶことに意味があるという意見が多かった。ゲーム関係は「テーブルきょうたい」「アップライトゲームき」という家具が追加され、ゲームセンターを再現することができるようになったが、実際に遊ぶことはできない。
  • 偽物の名画
    • 今作からは名画に本物と偽物が存在するという仕様になった。しかも、買ってみるまで本物か偽物か分からない。博物館に寄贈する際の妨げになっており、名画のコンプリートは運の要素が絡むことも相まって困難になった。明らかな改悪であり、名画のコンプリートには相当な時間と根気が必要。
  • 花に水をあげたか分からない
    • 今までは花を植えると踏み荒らして散らすまでそのままだったが、今作からは新アイテム「じょうろ」で茶色くなった花に水をあげないと枯れるようになってしまった。水をやっても全く反応がないため、どれに水をあげたか、水をあげたことになっているかが分からない。しっかり水やりをしたつもりでも次の日になったら消滅していた…ということもよく起きる。じょうろの射程は長いが、懐の花には届かないのも苦労する原因のひとつである。
  • 保存できる物の数が少ない
    • 前作までは、メモリーカードがあればマイデザインを無制限に保存できたが、今作ではキャラ一人で8つ、店に展示品として8つ、門の旗としてひとつしか保存できない。最初から持っているもの、店に飾っているものや旗などの既存のデザインもなかなか凝った出来なので保存したくなるが、そうすると17個の枠が無くなることになる。この頃はQRコードに出力することもできないので、カメラで画面を撮影して型紙を残すかPCのツールで型紙を作るかという方法でしかデザインを保存できない(もちろん消した後にまた使いたくなったら0から描き直すことになる)。
    • 手紙も前作に比べ保存できる量が減り、長く遊んでいると住人とのお別れの手紙だけでもかなり圧迫されてしまう。手紙にアイテムをつけて倉庫代わりにするというテクニックも使いづらくなった。
  • 改造家具が伝染してしまう
    • 『街へいこうよ』にも受け継がれてしまった問題点。改造行為をした村で遊んだり、アイテムを貰ったりすると自分のROMにも悪影響を及ぼす恐れがある。ともだちコードをネットで交換する際は、相手が信頼できる人物か見極めなければならない*7
  • 電池の消費が激しい。
    • スリープしている最中も画面の表示が消えるだけで処理が続いているため、電池が早く消費されてしまう。携帯機なのにスリープがあまり意味の無いものになっているのは残念。
  • ストイックな部分があるため人を選ぶゲームである。
    • ほのぼのとした見た目から誰でも気軽に楽しめそうなゲームと勘違いされやすいが、実際はかなり好き嫌いの別れるゲームである。
    • 釣りや昆虫採集、住人とのコミュニケーションやアイテム集めなどを楽しいと思うか作業と感じるかで面白いかどうかが大きく左右される。
    • その為、話題に乗って購入してみたものの自分に合わずすぐに売ってしまったプレイヤーも多かった。

バグ・裏ワザ

  • 本作では「手紙バグ」というごく一部の例外を除くあらゆるアイテムを入手できる凶悪なバグが存在する。
    • 詳細は伏せるがこれを利用することで本物の絵画や99000ベルなどがたやすく入手できるバランスブレイカーとなっている。
    • あろうことか建物もアイテムとして入手できる。これを屋外において他の建物を出入りするとその建物が出現する。
      • これにより「タヌキデパート」を通信無しで出現させることも可能。ただし、「元々あるタヌキチの店と大部分が被るように設置して元々ある方を改装させる」「設置した場所にNPCが引っ越してくる」といった場合を除き二度と消せないので注意が必要。
  • 前作では「島の別荘に置いてあるカブは腐らない」、というバグが存在したが、今作では「机の上に置いているカブは腐らない」というバグが発見された。あまりにも簡単に見つけられるバグなので、一種の裏技として制作者に黙認されていたのかもしれない。

総評

データ容量、マシンスペックの都合により以前までの作品から住居や住人をはじめ、大幅に内容が削られてしまった面もある本作。目立つ部分での粗も多く、完成度が高いとは言いがたい。
しかし、前作から「収集要素の強化」「家具配置の自由度の向上」「マイデザインの自由度の向上」がなされ、新要素の「パチンコ」「星座」、通信によるリアルタイムでの交流、Wi-Fiで遠くの友達とも遊べる、というそれまでになかった要素が追加され、総合的に見れば前作にもそこまで引けをとらないだろう。
往年のファンからは不評を買う部分もあるものの、今でも継続して遊ぶ人がいるほどの名作。

この作品で追加、変更された要素は後の同シリーズに良くも悪くも多大な影響を与え、『街へいこうよ どうぶつの森』『とびだせ どうぶつの森』でも今作を地盤としたシステムを踏襲している。


余談

  • 本作は発売から7年経っても中古価格と定価がほとんど変わらないというプレミアソフトばりの人気を博した。
    後に映画化されたり関連商品が多く発売されるようになるなど一気に人気シリーズへと登りつめた。