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World of Warships - (2017/05/05 (金) 22:14:57) の編集履歴(バックアップ)


World of Warships

【わーるどうぉーしっぷす】

ジャンル アクション
対応機種 Windows、Mac OS X
メディア ダウンロード
発売・開発元 Wargaming.net
発売日 2015年9月17日正式サービス開始
【Mac】2016年5月16日
定価 基本無料
プレイ人数 24人
判定 なし
ポイント World of Tanksの海戦版
歪な艦種間のバランス


概要

World of Warships(通称:WOWs)はWargaming.netが運営する基本無料のMOアクションゲームである。
プレイヤーは軍艦を操り最大24人でチームに分かれて、敵艦の撃破や敵陣地の占領を行う。
日露戦争~冷戦初期までの各国の軍艦が登場し、一部には未成艦や計画艦なども登場。
『蒼き鋼のアルペジオ ~アルス・ノヴァ~』とのコラボレーションでも話題になった。


システム

ゲームルール

ランダム戦

WOWsのメインとなるゲームモード。プレイヤーが2チームに分かれて対戦する。
プレイ開始すぐには遊べないので後述するCOOP戦である程度経験してからプレイできる。

  • 通常戦
    • 敵味方それぞれ陣地を持ち、互いの陣地を占領を狙う。
    • 陣地の占領か敵艦船の撃沈で得られるポイントで規定ポイントを取得したチームが勝利。
    • 高Tierでは選択される確率が低い。
  • 制圧戦
    • マップに複数の中立陣地が配置され、それらの奪取を狙う。
    • 基本は通常戦と同じだが、陣地を占領すると徐々に占領チームへとポイントが加算される。より多く陣地を占拠した方がポイント破溜まりやすい。
  • 中央攻略戦
    • マップ中央に3つに分かれた円形のエリアが登場し、各エリアの占領を狙う。
    • ルールは制圧戦に近いがエリア占領すると、そのエリアとそれより外側にあるエリアが同時に占領される。
      • 円の中央に近いエリアを占領するほどより多くの陣地を占領できるが危険が伴う。

COOP戦

対戦相手がCPUというだけでランダム戦と同じ。

ランク戦

アカウントレベル11になる事で解放されるモード
期間限定で開催されるイベントの様なモード。ルールは制圧戦のみだけとなる。
参加にはTier制限が掛かるので、それに応じた艦船を持ってないと参加できない。
ラウンドで勝利すると☆が貰え、規定数の星がたまるとランクが上がる。
ただし負けると順位が1位以外だと☆が減り、ランクに必要な☆が維持できないと降格する。
ランク昇格時には特別なアイテムとボーナスの☆が1つ貰える。

チームバトル戦

アカウントレベル12になる事で解放されるモード
特定のメンバーとチームを組んで戦うモード。フレンドなどと遊びたい時に使う。
マッチングは適用されないのでTierに関わらず自由な艦で戦える。
対戦人数は7vs7で限定される。

艦種

駆逐艦
速力に優れ隠密性と機動性に優れた艦種。
その特性から占領戦では最重要となる艦種である。味方の駆逐艦が何隻生き残っているかで勝敗が決する場面も多い。
魚雷積んでおり、高射程・高威力で当たると戦艦ですら大ダメージを与え、浸水させれば更なる損害を与えることもできる。
艦影の小ささから被発見距離がかなり短い為、敵の虚を突いて魚雷をばらまいて逃げるヒットエンドラン戦術が可能。
装甲が薄く耐久力も低いので駆逐艦以外と正面切った撃ち合いはできないが、煙幕を使用する事で敵に発見されずに砲撃する事ができる
消耗品には最高速度を上げる『エンジンブースト』や視界を遮る『煙幕』等、長所を伸ばす者が多い。
戦艦に対抗できるユニットの位置付けになっている

巡洋艦
駆逐艦と戦艦の中間に位置する艦種。砲撃戦も得意だが、雷撃戦、索敵、艦隊の護衛等といったマルチロールの活躍が期待できる。
艦の特性が装備・軽巡洋艦か重巡洋艦等で役割が大きく異なる特徴がある。
良好な機動性持っており、砲撃に関しても搭載砲が多く手数を活かした攻撃も、防空能力を活かした主力艦の護衛にも回れる。
魚雷を積んだ巡洋艦も居り、駆逐艦の様な一撃必殺狙いもできるたりする。

搭載できる消耗品には敵や魚雷の探知距離を伸ばせる『水中聴音機』や防空能力を飛躍的に高める『対空砲火』等防御より物が多い。
駆逐艦に対するアンチユニットに位置付けられる

戦艦
超射程・大火力・重装甲の三拍子を備えた艦。前線の押し上げや敵の掃討などに威力を発揮する。
大型の主砲を持ち最大射程距離は数十キロも有り、まとも当たれば巡洋艦を容易く沈めるほどの火力と、敵戦艦の砲撃を防御可能な装甲を併せ持つ。
その代わり機動性は劣悪で、主砲塔の旋回時間・攻撃間隔も長いので扱うのにそれなりの技量を要する。
消耗品には射程をさらに伸ばす『水上観測機』や損傷の一部を修理し全艦種で唯一耐久力を回復する『応急工作班』がある。
巡洋艦に対するアンチユニットに位置付けられる

空母
主砲を持たない代わりに艦載機を運用する能力を持つ艦
戦闘機・雷撃機・爆撃機を搭載しており、航空偵察・制空戦斗・艦船攻撃を行う。
戦艦も超える射程はあるが空母自体は火力は皆無に近く、装甲も薄い。
艦載機は中隊単位で出撃し、プレイヤーは各飛行中隊を指揮する。戦闘中に撃墜された艦載機は予備機以外で補充されないので搭載機が全て破壊されると副砲と機銃以外での攻撃手段は無くなる。
空母のポテンシャルを発揮するには操艦以外にも艦載機のマネージメント能力が要るので空母乗りは状況判断力が求められる。


評価点

簡単操作/カジュアル向けのデザイン
  • 小さな駆逐艦や巨大な戦艦・空母も基本的な操作はマウスとWSADキーそれに装備切り替えの為の1~3、RTYUキーでほとんどの操作ができる。
  • 軍艦は多数の装備を備えているもののWOWsにおいては、実際に使うのは主砲や魚雷と空母の場合は艦載機のみなので、対空や副砲はCPUが自動で対応する。なので艦の操作に集中しながら戦うことが出来る。
  • チュートリアルもしっかり整備されており、プレイヤーレベルに応じて段階的にゲームモードも解放されていく。
    • レベルの低いうちは、対人戦のマッチングにも制限があり、いきなり高ランクの相手に当たる事もない。
    • CPUと戦行うCO-OPバトルもあるので慣れないうちはそちらから始めて腕を磨こう。
バラエティ豊富な数多くの軍艦
  • 第一次大戦から冷戦初期までの水上戦闘艦が数多く収録されており、有名な物からマイナーな物まで数多く実装されている。
    • Wotと同じく各国の各艦種ごとに開発ツリーが存在し、1ツリーあたりの艦艇数はおよそ7~10隻ほどである。
    • サービス当初は日米ツリーのみだったが、後にソ連、ドイツ、イギリスなどのツリーも追加され2016年10月現在、無料で入手できるツリー艦は5ヵ国115種、課金で入手できるプレミアム艦は8ヵ国31種に上る。
    • 課金で購入するプレミアム艦には通常ツリーと同世代の艦の他にも、日露戦争時代の戦艦三笠なども存在する。
      • プレミアム艦は経験値等にボーナスが付く
    • 世界各国の艦艇が多数収録されており、またTier制によって下位艦は下位艦同士で、上位艦は上位艦同士でマッチングされるため、各々の好きな艦艇で遊ぶことができる。
    • ツリーには実際に就役した艦のみならず、未成艦や計画艦も実装されている。
      • 巡洋戦艦天城やドイツの未成戦艦H級といったマニアにはお馴染みの艦から、奇抜な形をした大和型戦艦の初期計画案などこちらのラインナップも幅広い。性能は史実の設計図に基づいているが、モジュール開発によりゲームオリジナルの近代化改装がなされる場合もある。
美麗な船体モデル
  • 艦船の3Dモデルの完成度は高い。機銃や副砲なども細かい所までに作りこみがされている。まるで実際に動くウォーターラインシリーズである*1
  • 期間限定のイベントミッションで『蒼き鋼のアルペジオ』に出てくる霧の艦隊達の艦も入手が可能だった。モデルは流用だが、特徴的な文様などの細かい所はバッチリ再現されている。
    • 期間限定のミッションで特定の条件を満たすことで入手が可能。課金ではない。
    • ゲームの都合上、光学兵器だの、超重力砲等はさすがに使えない。流石に使えたりしたらゲーム自体が崩壊するので致し方ない所ではあるが。
      • 一応クラインフィールドはダメージ演出として再現されている。
    • アルペジオ艦には千早群像や霧の艦隊のメンタル・モデル達を艦長として載せることが必須になる。
      • 設定を変更することで彼女たちの声をシステムボイスにすることもできる。
    • 入手できるイベントがWA(WOW ASIA)サーバーのみ開催なので、北米やヨーロッパなどでは使えない。
課金が必須ではない
  • 課金で得られる効果や入手できるアイテムの多くはゲーム内でも入手できるため課金が勝敗につながる事は少なく、無課金プレイでも時間をかければ大和を始めとする最強のT10艦に乗る事もできる。ただし後述する強力な課金艦の問題もある程度は存在する。

賛否両論点

ゲームスピード
  • 加減速や旋回に時間のかかる船特有の動きを再現しているため、機敏に動くことはできない。
    • ただしあくまでゲームであるため、実際の軍艦の動きに比べれば極めて機敏である。これはエースコンバットなどの戦闘機ゲームにも当てはまる事だが。
    • アクションゲームでありながら反射神経を必要とせず、戦略と戦術の重要性が高まるためこの点を好むプレイヤーも多い。
    • 大型艦になるにつれレスポンスは悪くなり、常に一歩先を読んで操艦する必要がある。
      • ただし長距離戦では砲弾の発射~着弾までのスパンが長くなるため、エンジンの加減速と合わせて回避運動を行う事もできる。
    • 特に低速艦では戦場までの移動に時間がかかり、やや退屈な場面も存在する。1ゲームの時間も10~20分とWOTに比べると長めになる。

問題点

これは評価点にも共通する事であるが、アップデートを繰り返すオンラインゲームという仕様上評価は刻々と変化していく、ここでは2017年4月現在の状況を記す
艦種間のバランス
  • 初期の空母はアウトレンジから一方的に避けにくい攻撃をしてくるので厄介極まりなかったが、現在は空母の脅威は大きく減衰している。これは度重なる空母の弱体化と対空能力の高い艦の増加が要因と言えるだろう。
    • 特に高Tierではあまりにも空母が少ないため、対空能力の高さを特徴とする艦が強みを生かせないという問題も発生している。少し弱体化させ過ぎたかもしれない。
    • 低Tierでは対空能力の低い艦が多い事を理由に熟練プレイヤーの初心者狩りが横行していたが、アップデートにより低Tier空母の手動攻撃(攻撃位置を手動でセットする、熟練プレイヤーの手動攻撃は回避が困難)が削除され、比較的回避の容易な自動攻撃のみとなったため、この問題は緩和された。
    • 現在最も問題とされているのは日米間の空母の性能差である。ゲームユニットとしての差別化のために日米の空母には様々な差異が設けられているが、ステータスの調整が上手くいっておらずTier毎にどちらかが極端に強いという状況になっている。特に高Tierでは米空母の能力が日空母に明確に劣っており、勝率に大きな差が出ている。
  • 初期と比較すればバランスは改善された点が多いが、まだいくつかの問題は残っている。課金艦の中にもバランス問題を抱える艦が存在するが、課金艦の場合強化はともかく弱体化が難しく課金艦絡みの調整は難航している。
実装艦の偏り
  • 現在、実装艦数は国籍ごとに偏りがある。
    • とはいえこれは一つの艦のモデルを作るのに長期間掛かる故に致し方ない事である。戦艦ともなると何しろ全長が都庁ビルを超える事もあり、高さも高層ビルクラスの物を艤装・装備・砲塔・機銃等の細かい所まで作りこむ必要が有るのである。
    • 正式サービス開始から2年が経過し既に7本もの新規ツリーが新規実装されているため、この点は将来的には解消されるだろう。
プレイヤー間の問題
  • プレイ人口が多い分プレイヤーの質等に不満点を感じる事もが多い
    • パソコンのスペックによっては読み込みに時間が掛かってしまう事があり、特に序盤において重要な役割を持つ空母や駆逐艦など初動が遅れるとチームにとっては大きな打撃である。
    • アジア圏はWAサーバーで纏められているので、チーム戦以外では日本人だけでという事は出来ないので意思伝達が図りにくい所もある。
    • 『poipoi』―――それは別のゲームです。迂闊に向こうの内輪ネタを持ってこようものなら「Shipf**ker!*2」と暴言を受けても文句を言えないので注意されたし。
      • ただしこれについてはPerson Of Idiot*3の略でpoi、というニュアンスも存在するため、という理由もある…らしい。

総評

美麗に再現された実在または歴史の闇に消えた艦達を自在に操る楽しさがこのゲームにはある。
しかし、ゲーム性に関して言えばまだまだ改善の余地があり艦船のバランスやゲームの展開などに問題点がある。
軍艦に興味があるなら、基本無料なので気軽に遊んでみる価値はある。


余談・その後の展開

  • βテスト時には重雷装巡洋艦仕様の北上が使えたが正式開始時には外されている。
    • というのも破壊力が高いうえに高速、高射程の93式酸素魚雷を20本もばら撒ける代物で、テスト中は海上を複数の魚雷が飛び交う阿鼻叫喚の地獄絵図と化したのは言うまでもない。
  • 当作品は全世界のプレーヤーを対象にしているため、主に日本以外の東アジアなどで批判されている旭日旗は使用されていない。(参照
    • 政治的意味合いの強いハーケンクロイツはこの手のゲームで使用されない事がほとんどであるが、旭日旗は政治体制が変わっても一貫して使用されている海軍旗であり使用されているゲームも多い(中国製や韓国製のゲームでも旭日旗が実装されているケースがある)ため、日本ユーザーから疑問の声があるのも事実である。
    • MODを使用して旭日旗にすることは可能である。