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Braid - (2023/11/13 (月) 00:49:31) のソース

*Braid
【ぶれいど】
|ジャンル|パズル&ワード|CENTER:&amazon(B078HVW8MJ)&amazon(B005GHY5WQ)|
|対応機種|Xbox 360 (Xbox LIVE ARCADE)&br()プレイステーション3 (PlayStation Store)&br()Windows/Mac OS X/Linux|~|
|発売元|【PS3】Ignition Entertainment Ltd.&br()【360】Microsoft Game Studios&br()【Win日本語版】ズー|~|
|開発元|【PS3】Hothead Games&br()【360/Win】Number None|~|
|発売日|【360】2008年8月6日&br()【PS3】2010年9月9日&br()【Win(Steam)】2009年4月11日&br()【Win日本語版】2010年4月23日|~|
|定価|【360】800マイクロソフトポイント&br()【PS3】800円&br()【Win(Steam)】9.99ドル&br()【Win日本語版】2,604円|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
横スクロールのパズルアクションゲーム。プレイヤーは主人公ティムを操作しプリンセスを不思議な世界から救いだすのが目的。~
ティムは時間を操る事ができ、その能力で謎を解いていく。死んでも時間を戻せるのでゲームオーバーは存在しない。

ちなみに「Braid」の原義は「虚偽・計略・悪さ・秘訣・奇術・迷い・幻覚」「振り回す」「すばやく動く」である。~
そこから「(考えなどを)より合せる、つむぐ」「曲がりくねって進む(流れる)」「編んだひも・組みひも・三つ編み」という意味が派生している。

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**システム
ジャンルは「パズル&ワード」となっているが、これは360にてカテゴライズされたものである。~
正確には「アクションパズル」「パズルアクション」と呼んだ方がしっくりくるだろう。~
画面をパッと見た感じでは、キャラがちょっと奇抜なだけの横スクロール2Dアクションにしか見えない。~
だが、実際にはパズル的要素が非常に強いゲームである。

-プレイヤーはタキシードのような服を着た2頭身キャラ、ティムを操作する。

-ティムは、時間を任意に止めたり巻き戻したりすることが出来る。~
この「時間の操作」が、パズルアクションでは必須なトライ&エラーを容易なものとしている。~
また、時間の流れに関係する仕掛けやルールが、ステージごとにいくつも設定されており、プレイヤーを飽きさせない。

-操作方法は単純明快で、移動とジャンプと時間操作だけである。~
ステージのクリア条件も「画面右端にある扉に入る」だけという分かりやすいルール。~
しかしながら、この時間操作をうまく活用しなければ、先に進むことは出来ない。~
緻密な操作ではなく、一種のひらめきが必要とされるゲームである。

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**評価点
-綿密に練られた「時間」に関するシステムとステージ構成
--先に書いたとおり、このゲームではアクションゲーム特有の忙しい操作をプレイヤーに要求してこない。~
ちょっと頭を使ってみたら、軽々と障害を乗り越えられた。そんなゲームである。
--時間に関するルールは複数あり、ステージごとに特色がある。~
親切にも、ステージの頭でルールの活用例を示してくれる。~
多くの仕掛けは、この例の応用で切り抜けていくことになるが、やはり自力で解けたときの爽快感は、何物にも代えがたい。パズル好きにはたまらない。

-奥深いストーリー
--先に断っておくと、このゲームをクリアするにはストーリーを把握する必要は無い。~
プレイヤーの進行を邪魔しないよう、申し訳程度に文章がつづられているだけである。興味の無い人は無視しても問題ない。
--主人公のティムは一切喋らない。~
ゲーム中には日記と思しきテキストがいくつもあり、そこからこのゲームのストーリーやテーマを推測していくことになる。
--それらのテキストは非常に断片的・比喩的・抽象的で、何のことを言っているのか分かりづらいが、先に進むにつれ、少しずつ何を指し示しているのかが見えてくる。
--「Braid 考察」で検索すると、プレイヤーによるストーリー考察が数多くまとめられている。

-BGMと演出
--いい意味でゲームらしくない、弦楽器が基調の幻想的なBGM。
--基本的にはゆったりした曲調だが、ステージによっては荘厳さと忙しなさが同居した激しい曲もある。
--特に、最後のステージの演出とBGMは高評価。~
これについては、あまり多くを語るべきではない。興味を持った人は実際にプレイしていただきたい。

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**問題点
-一部が高難度
--ひらめきを必要とするパズル要素が多分に絡んでいるため、人によっては簡単なステージが難しく、難しいステージが簡単に感じられる。
--また、通常のゲーム進行とは別に、特定のステージに隠された「スター」がある。~
これは全部集めると最後のステージの演出に変化が出る(もちろん取らなくてもクリア可能)というものだが、その隠され方が異常。~
例えるなら、何のヒントも無しに、あるかどうかも分からない昔のゲームの隠しコマンドを見つけるのと同じくらい難しい。

-序盤が単純すぎる
--最初に提示されるルールは時間操作だけであり、自分の操作ミスを無かったことにするくらいにしか使わない。
--最初のステージはいわばチュートリアルなのだが、この時点で「底の浅いゲームだな」と思ってしまったプレイヤーもいるだろう。

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**総評
海外レビューサイトで90点台をマークした、数少ないXbox LIVE ARCADEのゲーム。~
ポイントとしては、操作方法とルールが非常に分かりやすく、簡潔であること。~
さらに、時間操作の仕掛けが斬新、かつ多岐にわたっていること。~
そしてもうひとつ、仕掛けの難易度が序列的で、なおかつ理不尽でないこと。~
これらは、地味ながら非常に重要な良ゲー要素である。~
また、幻想的なBGM・背景・ストーリーは雰囲気作りに一役買っている。

全体的に見ても、パズルゲームの傑作と言うべき内容に仕上がっている。~
細かな難はあるものの、多くのプラス要素がそれを打ち消している。~
パズルゲーム愛好家なら、ぜひプレイすべきゲームの1つである。