*Shantae: Risky's Revenge / シャンティ -リスキィ・ブーツの逆襲- 【しゃんてぃ りすきーず りべんじ / しゃんてぃ りすきぃぶーつのぎゃくしゅう】 |ジャンル|アクション|&image(http://cdn.akamai.steamstatic.com/steam/apps/277890/header.jpg,height=160)| |対応機種|ニンテンドーDSi (ニンテンドーDSiウェア)&br()Windows XP~7 (Steam)&br()プレイステーション4&br()Wii U|~| |メディア|ダウンロード専売ソフト|~| |発売・開発元|WayForward Technologies|~| |発売日|【DS】2010年10月4日&br()【Win】2014年7月15日&br()【PS4/WiiU】2016年8月31日|~| |価格|【DS】11.99$&br()【Win】980円&br()【PS4/WiiU】1,500円|~| |判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~| |>|>|CENTER:''Shantaeシリーズ''&br()[[Shantae]] / ''リスキィ・ブーツの逆襲'' / [[海賊の呪い>Shantae and the Pirate's Curse]] / [[Half-Genie Hero>Shantae: Half-Genie Hero]]| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 2002年に海外のGBC向けに発売された名作アクション『[[Shantae]]』の続編。~ 前作で評価された部分はそのままに、より強化されたグラフィックや音声、システムのブラッシュアップで面白さが増した。~ 本作も海外でしか発売されていなかったが、2014年にはSteamやiOS、2016年には国内のPS4/WiiU版も配信され、気軽に購入できるようになった~ 本記事はSteam版『Shantae: Risky's Revenge Director's Cut』を元に記載する。~ **ストーリー 魔人のハーフであるShantaeの活躍によりRisky Bootsたち海賊一味は倒され、Scuttle Townには平和が戻っていた。~ ある日、仲間のMimicが開催する遺跡ハンターエキスポを見学に行くことなったShantae。~ Shantae、Bolo、Skyらが見守る中、Mimicが取り出した遺物の中から不思議なランプが見つかった。~ そこへ乱入してきたRiskyによりランプは奪われてしまい、Shantaeは後を追ったもののやられてしまう。~ ~ 目を覚ましたShantaeは、町長からRiskyを止められなかった責任をとるよう言われる。~ 果たしてRiskyはなぜランプを奪ったのか?その目的は?~ 様々な疑問を抱きつつ、Shantaeの新たな冒険が幕を開ける。~ **特徴 -前作同様の横スクロールアクションだが、新たに画面奥や手前への移動が加わった。 --特定の場所にある矢印の書かれた板の上に立ち、十字キー上か下を入れながらジャンプすると矢印の方向へ移動できる。 --地続きとなっている広大なマップを探索し、アイテムやダンジョンを探してゲームを進めていく点は前作と同じ。 -Shantaeのアクションも髪の毛や魔法での攻撃、ダンスでの変身とそのまま。 --新たに高速で後ずさるバックダッシュが追加された。 --ボタンが増えたため、髪の毛での攻撃と魔法攻撃を同時に使えるようになった。 --前作はセレクトを押して十字キーで踊っていたが、今作ではダンスボタンを押し続けると一定のダンスを繰り返し、特定のダンス中にボタンを離すと変身できるようになった。 ---新たな変身として人魚になって水中を自由自在に泳ぎまわれる「Mermaid Dance」が追加された。 ---また、特定のアイテムを入手することで変身時に新たなアクションが出来るようになった。 -前作の魔法は消費アイテム扱いだったが、今作では魔力ゲージを消費するようになった。 --また、ショップで同じ魔法を購入することで魔法が強化されるようになった。ただし、強化系アイテムの購入には各地に隠されている「Magic Jam」が1~3個必要になる。 -残機システムが撤廃され、ライフがなくなると即ゲームオーバーになった。 --再開時は最後にセーブしたポイントからすぐに再開可能だが、前作と異なり進行状況も戻るようになった。 -Win版では本編を一度クリアすると新モード「Magic Mode」が遊べるようになった。 --このモードではShantaeの衣装が変更され、魔力消費が軽減される代わりに防御力が半分になる高難易度モードとなっている。 --その他、Steam実績、トレーディングカードなどSteamの各種機能に対応。操作もXinputのコントローラーに対応している。 **評価点 -さらに美麗になったグラフィック。 --前作でも美麗なドット絵であったが、今作は解像度と色数のアップによりさらに美麗になっている。動きも変わらず生き生きとぬるぬる滑らかに動くので見てて楽しい。 ---ライフが最大の時と最大未満の時で待機アニメーションが変化するなど、前作に引き続き細かい演出も光る。 --特に色数が増えたことで前作の雰囲気を残しつつ鮮やかになっている。猿などの変身状態も前作では省略されたディテールが加えられて可愛さが増した。 --メインキャラの会話シーンに立ち絵が追加された。デザインは前作に比べてより日本のアニメチックになっているのでバタ臭さとは無縁である。 ---このデザイン傾向、続編で日本人のデザイナーを採用したことでより顕著になっていく。 -音響面も大幅にパワーアップ。 --前作のBGMをアレンジしており、グラフィックに見劣りしないレベルに引き上げられている。前作プレイヤーならニヤリとさせられる。 --また、ダンジョン内などでは特定の場所で虫の鳴き声が聞こえてきたり、環境音部分でも強化されている。 -ゲームバランスも相変わらず良好。 --前述のように残機の概念がなくなったが、その分セーブポイントの数が増えている。回復薬も安価で最大9個まで持てるなど救済策も多い。 ---これらの救済策を見越して敵も強めに設定されている。最初のダンジョンからして、こちらを発見すると弾を吐き続けて隙の少ない敵や盾を構えて防御する敵などが登場する。ボスたちも多彩な攻撃を繰り出してくるので一筋縄ではいかない。 ---Shantaeのアクションも増えたため、強化された敵にも対抗しやすく戦闘面でのバランスも良好。 --落下死地点には下からドクロが湧き上がる演出が追加されたため、前作のように穴が確認できずに落下死してしまう事が少なくなった。 ---また、落下してもハートの半分を失って入ってきた地点に戻されるだけなので、落下死のリスクは低くなっている。 --各地にクリアに関係のないサブダンジョンも存在し、隠し部屋や隠しアイテムも豊富に用意されている。 ---謎解きも前作同様バリエーションに富んでいるので探索を楽しませてくれる。 ---変身を活用することでショートカット出来るなどステージ構成もよく練られている。なお、ダンスをする時は周りが静止するので邪魔される事なく落ち着いて変身できる。 -ゲーム序盤から利用できるショップでマップを購入できるようになったので、前作のように迷うことはなくなった。 --フィールドの特定の場所にワープポイントが設けられたので、探索しやすくなっている。 **問題点 -ダンスの修得過程が味気なくなった。 --前作では各地に囚われているガーディアンに振り付けを教えてもらっていたが、今作では石盤を読むだけ。 --ダンスの振り付けも自分で選べなくなったので自由にダンスを踊ることが出来なくなった。 --また、登場する変身も猿、象、人魚の3種類だけになり、前作の5種類から減っている。 -イベントはおつかい感が強い。 --大抵が「あそこに行ってこのアイテムを渡せ」という内容でたらい回しにされる事も多い。ダンジョンに入るだけでも一苦労。 --ただし、これらの近くにワープポイントが設置されているので、比較的行き来はしやすい。 **総評 前作の面白さはそのままに、前作の問題点を悉く改善した良作アクション。~ Steamで配信されているため、国内からも購入・プレイがしやすいタイトルであったが、~ 2016年にはPS4/WiiUで正式に日本語版がリリースされ、更に気軽にプレイ可能になった。~ 下記のトレーラーを見て面白そうだと感じるなら、まず買って損はしないだろう。~ **余談 -残念ながら日本語化Modは存在しないが、[[有志による和訳集>http://scrap-cliff.sakuraweb.com/other/shantae_to_JP_top.html]]があるので、英語が苦手な人はここを参考にプレイすると良い。 --尤も、今では日本語版が配信されているので、気になる人はこちらでプレイしよう。 -2013年にはシリーズ最新作にして初のHDタイトル『Shantae: Half-Genie Hero』のKickstarterが達成され、2017年に発売された。日本語版も同時製作らしく、いずれ配信されるとの事である。期待しよう。 #region(トレーラー) &youtube(http://www.youtube.com/watch?v=3uoPATdNEGE) #endregion