*オウバードフォースアフター 【おうばーどふぉーすあふたー】 |ジャンル|SLG|&amazon(B00005OVJE)| |対応機種|プレイステーション|~| |発売元|バンダイ|~| |発売日|1998年10月22日|~| |定価|5,800円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|操作性と画面表示のテンポは一部改善&br()ひたすらグダグダな撃ち合いだけ&br()プレイヤーを完全無視するNPCの思考|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 -「エレミア星系」という多数の地球型惑星が存在する星系を舞台にした戦術SLGの続編。 -前作のシステム・世界観をベースに、今作では全星系を巻き込む大戦を描く。 -前作での問題点を解消している部分もあるが、戦闘バランスの致命的な調整不足からクソゲーと化してしまった。 **ストーリー いくつかの惑星国家が存在するエレミア星系。&br;その中の新興国家「デュミナス王国」と最大の軍事国家「デトロワ連邦共和国」との戦争は治まる気配を見せなかった。~ これまで中立を貫いてきた他の惑星国家は戦争の拡大を恐れて和平の仲介を申し出る。&br;だが、和平交渉のさなかに各国大使を乗せた艦が国籍不明の戦艦に撃沈される事件が発生。~ 和平交渉は頓挫し、中立の各国はデトロワに対して宣戦布告を行ったことで全星系を巻き込む大戦が始まろうとしていた…。 **前作からの変更点 -前作のデュミナス・デトロワに加えて新たに「オルキス」「ラファリエス」「アマティス公国」が参戦。 --各国共に特色あるデザインや性能面での設定がある。 -システムの改善・変更 --前作では戦艦も艦載機も1マスであったが、今作では艦艇ユニットは2マス以上の大きさとなった。 --ユニットの向きを変えるTURNコマンドが追加されたことによってATTACKコマンド経由で向きを変えるという紛らわしさがなくなった。 --マップ戦闘が追加されたことで、戦闘シーンの時間を短縮可能になった。 -艦載機の仕様変更 --艦載機は3機1組のユニットになった。 ---パイロットの操作する有人機1機に無人機2機が随伴する形である。 ---無人機は撃破されても補充できるが、有人機が撃破されるとそのユニットは消滅する。 --艦載機の武装はいくつかある武装セットから選択する形に変更。 --戦闘機ユニットは後方に移動不可能になった。 ---一度向きを変える必要が生じ、向きを変えずに後退できるスクワイエルと差別化された。 -武器の系統の統合整理 --7系統あった武器系統の内、実弾射撃系の武器をまとめたことなどで3系統にまとめられた。 ---- **評価点 -ストーリーに分岐があり、デトロワ以外の全勢力のユニットを扱うことが可能に --結末も異なっているため周回プレイの楽しみがある。 -大幅に種類は増えてもメカデザインは損なわれていない --登場5カ国ともにやっつけ仕事のようなデザインではなく見ているだけでも楽しみがある。 --ゲーム中登場するユニットのほぼ全ての3Dモデルを閲覧する機能が最初から開放されているのでじっくり眺めることも可能。 -BGMが良い --前作に引き続き渡辺俊幸氏作曲のBGMが使われている。 **賛否両論点 -今作から参戦した勢力のメカの配色がおもちゃ的になってしまった。 --勢力ごとに色でわかりやすくするためだろうが、原色の青・赤・ピンクを中心にした配色でありミリタリー色は感じられない。 **問題点 -戦闘が異様なまでにグダグダになっている --敵巡洋艦でHP3000前後、戦艦ではHP4000近くであるが、艦艇の主砲1発の威力は300~400程度のダメージである。 ---そのためSFアニメでイメージされるような一撃でも喰らったらタダでは済まないというものと逆である。 ---自軍のユニットは数で劣るため、1隻の敵艦を自軍総出で囲んでタコ殴りを繰り返すだけになる。 --艦艇ユニットはそのターンの行動を放棄する替わりにHPを回復するREPAIRコマンドを持っているため、撃ちもらすとHPを1000以上回復されて手間が増えてしまう。 ---一撃で1000以上のダメージになる「アサルトドローン」という種類の武器もあるが、弾数が少ないため敵の多い中盤ステージ以降は確実に息切れする。 -自軍にいても役に立たない・敵にいると鬱陶しいだけの艦載機 --艦載機の火力は各機1発しかない対艦ミサイルを使ってもダメージ300未満程度で戦局にほとんど影響しない。 --艦載機の命中判定にバグがあり、撃墜済みの2番機・3番機への命中判定が消滅しない。 ---このため、マップ戦闘で命中したように表示されても無傷ということが非常に多くなかなか撃破できないままユニットが残り続ける。 -プレイヤー無視のNPC --今作は友軍もNPC操作になっているのだが、思考が馬鹿すぎる。 ---何も考えずにひたすら敵に向かって突進していくため、数で勝る敵軍に打ち負かされるばかり。 --敵の思考も同様に馬鹿で、自軍を無視してひたすらNPC操作の友軍ばかり攻撃目標にする。 -前作と同様にセーブができるのはステージ前のインターミッション時のみ --所謂「中断セーブ」機能はない。 --連続戦闘マップはなくなったが、戦闘がグダグダになっているため、やはり終わりたくても終われない状態になってしまうことも。 ---- **総評 前作の問題点をいくらかは解決したが、一番肝心な戦闘部分がグダグダになってしまい面白さがなくなってしまった。~ 戦闘バランスの調整が十分かつ戦闘がもっとスピーディであれば、クソゲーには至らなかっただろう。