*シャドー・オブ・ザ ビースト 魔性の掟 【しゃどーおぶざびーすとましょうのおきて】 |ジャンル|アクション|&image2(height=240,https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/617qVd16wqL.jpg)| |対応機種|メガドライブ|~| |メディア|4MbitROMカートリッジ|~| |発売元|ビクター音楽産業|~| |開発元|シグノシス|~| |発売日|1992年3月27日|~| |定価|5,800円|~| |プレイ人数|1人|~| |分類|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|ショボいアクション&br()メリハリのないゲーム展開&br()終わりのない悪夢を見ているような世界観&br()&bold(){⇒ひたすら鬱になっていく}|~| **概要 -元は海外のパソコン・AMIGAで発売されある程度評価を得た作品であり、一部の日本のパソコンゲーマーにも注目されていた。コンシューマー向けには、PCエンジンCD-ROM2版とメガドライブ版が移植されたが、ここではメガドライブ版を扱う。 -プレイヤーである主人公は赤子の時に謎の組織に拉致され、魔術師から毎日得体の知れない実験を繰り返されやがて怪物となってしまう。しかし自分が人間であることに気付いた主人公は組織への復讐を誓う。主人公は敵から送り込まれた敵を倒しつつ、怪物になった呪縛から逃れる為の旅に出る。 &image2(height=160,http://stat.ameba.jp/user_images/20160626/18/tanosan-kitakyusyu/33/00/j/o0640048013682532891.jpg?caw=800)&image2(height=160,http://www.mobygames.com/images/shots/l/36363-shadow-of-the-beast-genesis-screenshot-red-dragons-throw-little.gif) **システム -一人プレイ専用、オーソドックスな横スクロールアクション。(ある程度進むと途中、なぜか横シューティングゲームに) -方向キーと3ボタンで自機を操作。3つのボタンはそれぞれAパンチ・Bパンチ・Cジャンプ。しゃがみパンチ、ジャンプキック等も可能。…これだけ?? -体力は初期値で15、敵弾や敵に接触すると1失い、0になるとゲームオーバーだが、アイテム等で回復可能。ちなみにコンティニューは存在しない。 -道中には謎解き要素があり、「たいまつが無いと洞窟が真っ暗」「カギが無いと先へ進めない」といった箇所も存在する。 **問題点 -同期のメガドライブアクションと比べ、内容があまりにも薄っぺらくショボい。ファミコンのスパルタンXの方がヘタするとまだマシかも知れない。 -開始しても何をしたら良いのか全く分からないにも関わらず、敵の猛攻は止むことなく、すぐ死亡してしまう。ここでそっとゲームを封印すれば特に問題はないのだが… -派手な演出やSEが皆無で淡々と不気味な世界を当てもなく走らされ続け、薄気味悪い敵を倒し続けていると、まるで悪夢を見ているかのような錯覚に陥る。 -「でかい図体でただ突進してくるだけ」といった敵が多く、しかもパンチ一発で沈む。何というか「他にやれる事があるだろう!」とつっこみたくなる連中が殆ど。しかもそのような連中が無駄に豊富に用意されている。 -一応は要所要所でボスキャラらしい連中が存在しているのだが、殆どはヒット&ウェイで倒せてしまうザコのため、ステージクリアの達成感などが全くない。ラスボスらしき巨人も、&bold(){足の親指のツメを数十発殴って倒す}という訳の分からないモノである。 -主人公含めどのキャラクターからも個性というものが感じられず、正直プレイしていて「何が楽しいのか分からない」という気持ちでウンザリさせられる。 -高めの難易度という洋ゲーならではの「魔性の掟」を感じるゲームではあるが…長時間プレイしていると確実に精神に支障をきたし、ヘタをすると自殺しかねないレベルの為、注意が必要である。 **評価(擁護)点 -「異形」「悪夢」といったゲーム自体の世界観は、おそらく如実に再現できていると思われる。このゲームのデザインを担当したデザイナーは確実に薬物中毒者か、何かしらの自殺願望があったに違いない。良い意味で「前衛的」であったと言うべきで、確かにこのようなゲームは二つと存在しない。 -BGMはどの場面のものをかい摘まんでも独特で、どれもが耳に残る。特に草原を駆け抜けていく際のBGMは疾走感と悪夢がミスマッチしたような、何とも言えない味わいがある。 **総評 -シグノシスは良い意味で前衛的だが、どの作品も作りこみがイマイチ甘く雑でやりこみ要素に掛ける作品が多く、このゲームも悪い方向でそのイメージを象徴するものになってしまったようだ。本作がメガドライブにおけるアクションゲームのクソゲーとして悪評を得ているのも事実である。 -しかし、地雷級のバランスの不具合や、凶悪なクソ要素は特に存在せず、単にショボくて飽きやすいクソゲー止まりであるのも事実。『[[ソード・オブ・ソダン]]』や『[[デスクリムゾン]]』といった伝説級のクソゲーと比べると、その存在は地味で突き抜けるものでも無い。 **その他 -それ以降さっぱり音沙汰が無かった本作だが、なんと2016年3月、&bold(){あろう事かPS4のハイエンドマシンのゲームとして、新たに生まれ変わった。} &image2(height=240,https://www.famitsu.com/images/000/100/443/56d42a22c2f2e.jpg)&image2(height=240,https://www.famitsu.com/images/000/100/443/56d42a22c61f6.jpg) &image2(height=240,https://www.famitsu.com/images/000/100/443/56d42a22ca460.jpg) https://www.famitsu.com/news/201603/03100443.html 恐らく、この「シャドーオブザビースト」という世界観でやりたかった事、表現したかった事がすべて凝縮された作品である。 デザイナーの長年の夢であったに違いない、素晴らしい出来栄えである。 **結論 &bold(){(1992年時点では)腐ってやがる…早すぎたんだ}