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ここではアーケード版初代『対戦ぱずるだま』と、差し替え及び事実上の移植であるPS版『ツインビー対戦ぱずるだま』を紹介します。判定は共に 良作



対戦ぱずるだま

【たいせんぱずるだま】

ジャンル 落ち物パズルゲーム
対応機種 アーケード(SYSTEM-GX)
販売・開発元 コナミ
稼働開始日 1994年7月7日
プレイ人数 1人~2人
判定 良作
ポイント シンプルながらも逆転要素が高いパズルゲーム

概要

コナミより開発された落ち物パズルゲーム。
ぷよぷよ』と似た部分もあるがゲーム性はかなり違っている。


ゲームシステム

  • 縦13マス×横6マスのフィールド上に、2個1組で「おおだま」と「こだま」が落ちてくるので、レバーとボタンで操作して積み上る。
    「おおだま」と「こだま」は、赤青黄緑の4色がある。
    同じ色の「おおだま」を3つ、縦、横、カギ型に並べると消える。この時、消えた物に隣接している「こだま」は「おおだま」に変化して、連鎖消しが発生する。
    たま出現位置(画面上端・左から3列目)まで積み上がると負けとなる。
  • おおだまを6つ以上同時に消すか、連鎖すると攻撃として相手のフィールドにこだまを送りつける事が出来る。
    送り付けるパターンはキャラクターによって異なり、上から法則にしたがって降る物、下からせり上がる物がある。
    このこだまは並べても消す事が出来ず、隣でおおだまを消すとおおだまに変化する。
    おおだまに変化したときに隣に2つ以上同じ色のおおだまがあれば連鎖して消える。そこでまたこだまがあればおおだまに変わり…という形で連鎖が続いていく。
    相手からの攻撃でこだまがフィールドに降り積み上がっても、こだまの隣でおおだまを消して連鎖を作ることでより大きな連鎖で反撃することもできる。以上のこだまの特性及び相手のこうげきだまを利用して連鎖を組むことで比較的単純に大連鎖や逆転を起こせるのが本シリーズ最大の特徴。
  • キャラクターは一人プレイでは6人、対人戦では更に2人加え計8人が使用可能。
    • ただし対人戦で選択可能なキャラは、一人プレイの練習モード専用の対戦相手なので、こうげきパターンは非常に弱い。あくまでハンデ用のキャラだろう。
      • CPU専用キャラとして他に3人おり、こうげきパターンも上記の通常キャラよりかなり複雑になっている。
+ 登場キャラクター一覧

※キャラクター名の後はゲーム上で表示されるプロフィール、かっこ書きはCPU戦の対戦ステージ名。

プレイヤーキャラクター

  • ペンクロー 2才/水族館勤務(まるたま水族館)
    • 人語を話す水族館のペンギン。アドバタイズデモのルール説明も担当する。
  • ユミちゃん 23才/OL(ディスコパライソ)
    • ボディコンスタイルのOL。
  • ドクター中杉 64才/天才科学博士(ナカスギ研究所)
    • 禿げた頭に白い髭というステレオタイプの博士。
  • リョウ 27才/格闘家(まるたま公園)
    • テント暮らしの格闘家。必殺技は「爆裂連鎖拳」で連鎖を決めると発動する。
  • ジョン・ワン次郎 5才/番犬(犬小屋)
    • 一般家庭で飼われている番犬。
  • 沢田まゆ 17才/女子高生(まるたま女子高校)
    • まるたま女子高校2年生*1

練習モードでのCPU及び対人戦でのみ使用可能キャラクター

  • ロボ作2号 63年製/お手伝い(下働きロボのいる家)
    • 一般家庭のお手伝いロボット。
  • まこりん 小学一年生(まこりん家)
    • まるたま小学校1年生。

CPU専用キャラクター

  • 嶋課長 45才/営業二課(まるたまビル)
    • 営業二課課長(会社名は不明)。
  • 大岩 権造 57才/書道十段(大岩書道道場)
    • 大岩流書道十段で道場の師範。
  • 殿様*2 一国のあるじ(まるたま城)
    • まるたま城の城主。本作のラスボスとなる。
  • 一人プレイでは練習、一般、ゲーマーの3つの難易度を選んで勝ち進んでいく。
    • 練習では全3戦で終わりで、対戦相手はロボ作2号→まこりん→同キャラ戦で固定。
    • 一般とゲーマーは全9戦となる。対戦相手は最初5戦がランダム→6戦目に同キャラ戦→7戦目以降は嶋課長→大岩権造→殿様の順に戦う。
    • このうちゲーマーは難易度が非常に高いが、ハイスコアを記録することができるのはゲーマーのみなので、スコアラーは嫌でも挑戦する必要がある。
      • ゲームクリアもしくはゲームオーバー後に最終スコアが精算され、最大連鎖数や各戦クリアタイムに応じたボーナス点が入る他、コンティニューすると最終スコアが「(「コンティニュー回数+1)分の1」にされるペナルティを受ける。そのため好成績を残すには必然的にノーコンティニューが求められる*3
  • 二人プレイでは1コインで1本勝負の対戦ができるが、連コインすることで3本・5本・7本・9本勝負まで増やせる。

評価点

  • シンプルながら戦略性のあるシステム。
    • 連鎖して終わりではなく、こうげき玉による相手の反撃に備えこちらも準備、相手のこうげき玉を把握して利用し大連鎖を狙う、連鎖を素早く組み相手に連鎖をさせない等。
      • こうげきで小玉に埋もれた状態でも上手く行けば大連鎖で逆転勝利も十分ありうるため、上級者であっても最後まで油断出来ず、常時、緊張感あるプレイングとなる。
  • 個性のあるキャラクター達。
    • 言語を話せるペンギンやOL、格闘家、女子高生等様々。
    • シリーズ通してフィールドの背景にキャラクターが映っており、連鎖やこうげきを受けた時にフルボイスで動きを取るので、盛り上がりに一役買っている。後の移植版及びキャラクター差し替え版にも引き継がれている。
  • BGMもシリーズ通して高い評価を得ている。対戦中のBGMは難易度ごとに用意されている他プレイヤーが有利な時と不利な時のBGM、最終ステージには専用BGMに変更される。

問題点

  • こうげきパターンの強弱
    • キャラ毎にパターンは固定されているので好きなキャラが弱いとうのは避けられない。
    • 例として通常キャラである「ジョン・ワン次郎」は右側3列に降らせるパターンだが、こだまの色が横に同じ色が並ぶパターンであり(しかも段差を作っていても同じ色に並んでしまう。)、上からおおだまを横に並べて消せば簡単に大連鎖が可能で対策が容易。
      • 対戦専用キャラは練習モードのこうげきパターンそのまま持って来ているので、こうげき玉が1色と更に弱い。
    • 逆に強キャラとされるのが「ユミちゃん」。
      • 基本的に詰み上がっていない所優先に特定の場所を特定色で埋めるようにこうげき玉が送られるが、このキャラは配置関係無く上から横1列全面に落とすので、対策を怠ると色がバラバラに配置されてしまい、最悪そのまま負ける事も有り得る。
  • COMが強め。
    • アーケード特有なのか普通の難易度である一般でも、こうげきパターンが複雑で反撃が困難になる7人目以降は容赦無いので、ノーコンテニューでクリアするのは難しい。
    • ゲーマーともなると1戦目からたまの落下速度が速く、CPUも細かく連鎖を連発し的確にこちらのフィールドを妨害してくるため初心者では1戦目すら突破できない可能性が高い。
    • アーケードの本作広告の煽り文句「15連鎖ぐらいできんと勝てないぞよ。」は、冗談抜きで誇張でもなんでもない。実際はただ「速攻で連鎖を組んで勝つ」というのは非常に難しく、各こうげきだまタイプに対するやり方を覚えないと厳しい。そして、ラスボスはこうげきだまタイプが非常にカウンターされにくい並び方なため、それすら通じない。

総評

シンプルなルールでありながら、最後まで油断出来ないゲーム性。 パズルゲーム初心者でもとっつき易く、簡単に連鎖が出来、キャラのアニメーションもあって爽快感も得られる。


その後の展開

  • AC版の稼働と同年にSFCで『ツヨシしっかりしなさい 対戦ぱずるだま』、PSで『ツインビー 対戦ぱずるだま』の2作が発売された。
    • 前者は漫画『ツヨシしっかりしなさい』、後者は自社のSTG作品『ツインビー』シリーズのキャラクターに差し替えられての移植になったが、移植の際にキャラクターを他の作品に差し替える手法が受けたらしく、以降も『ときめきメモリアル』や『ポップンミュージック』といった自社IPや『ちびまる子ちゃん』や『ミルモでポン』といった版権物に差し替えたバージョンがアーケード家庭用問わずリリースされている。携帯アプリでは『ときメモGS』『地獄少女』『ハヤテのごとく』『QMA』などのバージョンも存在した。
    • また、単独作品の他に『がんばれゴエモン きらきら道中 ~僕がダンサーになった理由~』や『ラブプラス+』といった自社開発ゲーム内のミニゲームとしても度々『ぱずるだま』が採用される事がある。
      • 特に後者では『ラブプラス』や上述の『ポップン』『ときメモ』に加えて『クイズマジックアカデミー』や『ランブルローズ』のキャラクターも参戦している事から、ルールの統一と相まって『コナミワイワイワールド』の様なコナミ作品同士のクロスオーバーも可能という事が証明されている。
  • アーケード版としての続編は2作品出ている。
    • 1995年12月に『ときめきメモリアル対戦ぱずるだま』が稼働。詳細は該当記事を参照。
    • 1996年2月に『進め!対戦ぱずるだま』が稼働。本作の一部のキャラクターが続投*4、たまの種類に「ぜんだま」「あくだま」「くいだま」が追加したほか、一人プレイでは真エンディング到達のために一定のスコアが必要なシステムになった。しかしこれら新要素の評価はあまり高くなく、使用されている新基板『システムGV*5』の寿命の短さもあり稼働期間は長くなかった。
    • しかしBGMはいくつかのテレビ番組で使用されていたため、プレイ未経験者でも聞き覚えのあるBGMが多い。
      • 作曲者の藤井隆之氏自身によるサントラ中のライナーノーツによると、BGMは本作の"はーどろっく"のイメージに対し、"ぱんく"のイメージで作曲したとのことである。そのためか全般的に賑やかな曲調に仕上がっている。
    • 後にPSに移植されているため家庭用なら今でもプレイ可能。
  • 他のコナミ作品に本作のキャラクターがゲスト出演している。
    • ぱずるだまの稼働から1年後に発売されたSFC『実況おしゃべりパロディウス』ではステージ6のボスとして、本作のラスボス『殿様』が登場している。
    • 更に後に発売されたPS/SSへの移植版『実況おしゃべりパロディウス~forever with me~』ではステージ6のボスこそ別のキャラクターに変更されているが、次のステージ7のボスラッシュではステージ冒頭で赤ザブよろしくぱずるだまが大量に出現したり、舞台が宇宙空間からまるたま町に変更*6、BGMが本作の使用曲のアレンジ、登場するボス群もぱずるだまのキャラクター『ジョン・ワン次郎』『ペンクロー』『殿様』*7に差し替えられたりと、全体的にぱずるだまをテーマにしたステージに変貌している。
    • AC「セクシーパロディウス」ではオープニングでの「オプション」のアルバイト先が本作となっており、おおだまに混ざってフィールドに積まれている*8。なお、この時の対戦カードはペンクロー対ジョン・ワン次郎(背景に登場している)である。

余談

本作のプログラマーが、ブログ"ぱずるだまはこんないきさつで生まれた"(2018年2月現在、削除済)で本作開発の内情を明かしていた。これによると、ぷよぷよの二番煎じという後ろ向きのコンセプトだったり、『進め!対戦ぱずるだま』には本作スタッフは一切関わっておらず勝手にキャラ設定が加えられていたりと、開発中も開発後も何かと問題が噴出していたようだ。


ツインビー対戦ぱずるだま

【ついんびーたいせんぱずるだま】

ジャンル 落ち物パズルゲーム
対応機種 プレイステーション
メディア CD-ROM 1枚
発売・開発元 コナミ
発売日 1994年12月9日
プレイ人数 1人~2人
セーブデータ 1ブロック使用
判定 良作
ポイント 初代AC版もまるまる収録
こうげきEDIT機能を搭載
ツインビーシリーズ

概要(ツインビー)

アーケード版をツインビーを題材にしたラジオドラマ『ツインビーPARADISE』のキャラクターに差し替えたバージョンといった所。
それと共に上記のアーケード版原作もカップリング収録されているため事実上移植作品とも言える。
オプションから両作品の切り替えが可能。

ゲーム内容はほぼアーケード版と一緒の為、この項目では変更点及び本作で独自に追加された点のみ記載。
以下、「本作」と記した場合は注記の無い限りツインビー版の方を指す。


ストーリー(ツインビー)

アーケード版ではストーリーは合ってないようなものだったが、本作では「ツインビーPARADISE」の世界観に合わせたオリジナルストーリーが設定されている。

「スーパーベル」

…それはどんな願いでもかなえてくれる夢のベル…

ある日、どんぶり島のツインビーたちに宇宙からのテレパシーが送られてきました。

「私はメローラ姫、いま『スーパーベル』がどんぶり島に近づいています…」

300年に1度だけ人々の願いをかなえるためにやってくるもの、それがスーパーベルでした。メローラ姫のテレパシーを受け取ったツインビーたちはそれぞれの願いを胸に秘め、「スーパーベル」をめざしました。

しかし、かなえられる願いはたったひとつだけ。

「スーパーベル」にかなえてもらう願いを決めるため、ツインビー、ウインビー、ライト、パステル、まどか、アップル先生、そしてワルモン博士までもが参加しての「ぱずる勝負」が今はじまる…!

(説明書3ページより)


アーケード版との違い

  • たまがベルに変わり、キャラクターがツインビーに差し替えられた以外特に大きな違いは無い。
    • キャラは1人プレイではツインビー、ウインビー、パステル、ライト、マドカ、アップル先生、ワルモン博士と対人戦専用のグインビー*9、CPU専用キャラとしてバロンビー、Dr.マードック、メローラ姫が登場。
      • 本作ではCPU専用キャラは条件を満たすとプレイヤーも使用できる。
      • ツインビーとウインビーは同一キャラ扱いで、それぞれ1Pと2Pで固定される。
+ 登場キャラクター一覧
  • 本作のキャラクターは「対戦ぱずるだま」のキャラクターからそのまま差し替えられる形で登場している。そのため攻撃パターンは後述のEDIT機能を使用しない限り差し替え前のキャラクターに準じている。
  • 舞台となるマップは「まるたま町」からツインビーシリーズの舞台「どんぶり島」へ変更されている。

※差し替え前の「対戦ぱずるだま」のキャラクター→差し替え後の「ツインビー対戦ぱずるだま」のキャラクターの順に記載。

プレイヤーキャラクター(ツインビー)

  • ペンクロー → マドカ
  • ユミちゃん → アップル先生
  • ドクター中杉 → ワルモン博士
  • リョウ → パステル
  • ジョン・ワン次郎 → ツインビー/ウインビー
  • 沢田まゆ → ライト

練習モードでのCPU及び対人戦でのみ使用可能キャラクター

  • ロボ作2号 → グインビー*10

CPU専用キャラクター

  • 嶋課長 → バロンビー
  • 大岩 権造 → マードック博士
  • 殿様 → メローラ姫
  • BGMも過去のツインビーシリーズで使用された楽曲がアレンジされて収録されている。
  • 一人プレイはストーリーに変わり、対戦前に相手キャラとの会話シーンが挟まれる。
  • ストーリーでは練習、一般、ゲーマーの3つの難易度がそれぞれイージー、ノーマル、ハードに変更された。
    • 練習のみ対戦順が変更され、全部で3戦は同じだが対戦相手がグインビー(1戦目)→グインビー(2戦目)→通常キャラからランダムに1人に変更。
  • ツインビー側ではこうげきEDIT機能が搭載され、自分でオリジナルのこうげきパターンを作る事が出来る。
    • これはシリーズ中でも本作のみで、通常ではCPU専用だったキャラも使用可能。
      • ノーマルかハードを1回クリアする事で解禁される。
      • 残念ながらオリジナル版の方ではEDIT不可。

評価点(ツインビー)

  • 演出がコミカルかつAC版よりも動きが多い。キャラクターの愛嬌のある演出は見るだけでも面白い。
    • 声優もツインビーシリーズから変更なし。
  • 元々のAC版も同時収録されているためお得感がある。

問題点(ツインビー)

  • ロード時間がとても長い。
    • 電源投入後からタイトル画面に到達するまで、PSの起動ムービー→暗転→KONAMIロゴ→暗転→タイトルムービー→暗転→タイトル画面と3回の長い読み込みが入るほか、肝心のストーリーモードも対戦の前後に長い一時停止(読み込み時間)が挟まれるため、非常にテンポが悪い。
    • 特にアーケード移植版をプレイすると明らかにアーケード版よりもゲームテンポが悪いのが体感できる。

総評(ツインビー)

ツインビーキャラによるキャラ差し替え版ゲームだが、一方でAC版初代『対戦ぱずるだま』への切り替えモードを搭載しているのが他には無い特徴。
AC版初代単体での家庭用移植は無く、本作のような初代切り替えモードも他の版には無い。
その点で本作は、初代を家庭用機で遊べる作品として貴重である。


余談(ツインビー)

  • 本作はセガサターン版も発売予定だったが、販売数を見込めないと判断し発売日直前で中止になり、代わりに約1年後にアニメ「ちびまる子ちゃん」に差し替えた『ちびまる子ちゃんの対戦ぱずるだま』が発売された。
    • そちらは新規の攻撃パターンが追加されるなどややアレンジされているが、原作AC版は未収録。
  • ディスクをCDプレイヤーにかけると、アーケード版「対戦ぱずるだま」のサウンドトラックが入っている。ただし1トラックに全曲がまとめられているので、目当ての曲を聴くのは時間がかかる。

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最終更新:1970年01月01日 09:00