アークエリア

【あーくえりあ】

ジャンル シューティング
対応機種 アーケード
発売・開発元 UPL
稼働開始日 1989年
レーティング CERO:A (全年齢対象)
※アーケードアーカイブス版より付与
配信 アーケードアーカイブス
【PS4】2017年1月19日/838円(税込)
【Switch】2023年5月18日/838円(税10%込)
判定 なし
ポイント 『NOVA2001』の正統進化
連射装置の有無が難易度に直結する


概要

形容しがたいデザインの自機と形容しがたいデザインの敵が多数登場する横画面全方位STG。
忍者くん 阿修羅ノ章』『ミュータントナイト』『アトミックロボキッド』と効果音、キャラクターが流用されているが、世界観がつながっているという事はない。

システムとしては同社過去作のSTG『NOVA2001』と同一であるため、リメイク作と見ることもできる。

システム

  • 2P同時プレイが可能。プレイ中に参加する事も出来る。
  • 1レバー2ボタン式(ショット、方向転換)。
    • ショットボタンでショット。単発発射。
      • ショットアイテムを入手する事でショットの性能が変化する。ショットは必ずしも強化だけとは限らず、射程が短いが360度攻撃が可能になるものもある。一定時間の経過か、ミスをする事で失われる。
    • 方向転換ボタンを押すと、自機は進行方向に応じて方向を変化させる。
      • ボタンを離すと方向は固定される。『NOVA2001』とは真逆の操作となっている。
  • 各ステージは4画面分の広さ。
    • 自機が移動すると画面が自動的にその方向にわずかにスクロールする。
  • 敵は連隊を組んで画面外から出現してくる。出現位置、出現する敵の種類はステージによって固定。
    • 敵は倒すとその場にアイテムを残す。アイテムは一定時間経過すると、画面上にあるアイテムが全て同時に消滅する。
    • スコアアイテムを300個集めると自機の速度が上昇する。この状態はミスをしても失われず、ゲームオーバーになるまで有効。
  • ステージ中に出現する全ての敵を倒すとステージクリア。
    • 全23ステージをクリアするとエンディングを迎え、2周目が始まる。全46面をクリアすると終了となる。
      • 余談だが、このエンディングの内容がスタッフロールではなく何故か基板のスペックを表示するという意味不明な物であり、制作者が相当病んでいると心配するユーザーもいた*1

評価点

  • 一目でUPL製だとわかる独特のグラフィック、サウンド、キャラクターデザイン。
    • さらに言ってしまえば、こんなに癖の強いシステムもUPLでもなければお目にかかれない。
  • 連射装置さえあれば、それほど難しいゲームでも無い。
    • 敵の弾はすべてショットで相殺可能。加えて自機の速度やショットも強いので連射さえ出来ればSTGの中ではかなり簡単な部類に入る。
    • 大量の敵をなぎ倒していく爽快感も味わえる。
    • 最大6機までと制限があるものの、簡単にエクステンドするのも魅力。
      • スコアによるエブリエクステンド方式でありながら、その間の点数が非常に少ない(5万点or10万点)。
      • 大型のボスを倒すと10000点、さらに10000点のスコアアイテムを落とす事がザラであり(しかもステージによってはボスが複数出現する)、加えてステージクリア後にもタイムボーナスなどが加算される為、1~2機やられた所で痛くもかゆくもない。
        ミス時のペナルティもショットが失われるだけで自機のスピードは据え置きである為、アーケードゲームではありえないほどのヌルい設定となっている。

問題点

  • 連射装置が無いとゲームにならないくらい難しい。
    • 敵の動きはかなり早い。序盤のステージでアイテムを集めまくりスピードアップ状態にならなければ立ち向かうのは難しい。
    • 一定時間の間に編隊を倒しきれなかった場合は敵が画面中に散らばってしまい、回避が非常に難しくなってしまう。
  • UPLお得意の残像ステージの存在。
    • 残像ステージはUPL製ゲームによく見られる、動いたものの残像が残るステージの事。本作に限らず、UPLゲームはネオンのように点滅する自機、文字、エフェクトが特徴的だが、それらが残像になるととても見難く、プレイしにくい。
      残像ステージともなると画面全体が常に激しく点滅し、健常者でも長く見続けるとキツイ表示となっている。
    • 特に問題なのは、点滅する弾などのパターンが最も目に負担のかかる「赤青点滅」であるという事。現在ではポケモンショック*2に伴い規制されるようになった表現である。
      • 後述の家庭用移植版では、一部キャラの点滅表現が残像ステージに限り、淡い色で点滅自体がゆっくりになるマイルドなものに修正された。

総評

元作品と言われる『NOVA2001』くらいしか類似品は無いほど、癖の強いゲームである。
出回っている数の少ないレアゲームなので、もし見かける事があったのならば、一度はその癖の強さを堪能してみるのも手かもしれない。

本作は「敵は倒されるとその場にボーナスアイテムを残す」という性質上、上級プレイヤー達には「敵をひきつけて接近させ、まとめて倒す」という攻略法がとられた。
その攻略法に合理的なデザインを施し、全方位STGである事を取っ払うと、『オメガファイター』へと進化する事になる。


家庭用移植

  • プレイステーション4版 (2017年1月19日配信開始。ハムスター)
    • 「アーケードアーカイブス」シリーズの作品として配信。アーケード版稼動開始から28年越しの初の家庭用移植。
      • 残像ステージにおける点滅表現の修正以外はアーケード版の忠実移植。連射機能も完備している。
  • Nintendo Switch版 (2023年5月18日配信開始。ハムスター)
    • 「アーケードアーカイブス」シリーズの作品として配信。PS4版と同じくアーケードの忠実移植。

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最終更新:2023年05月18日 06:09

*1 後に『ゲーム批評』のUPL特集で当時のUPLの財政的事情でスペックの低いハードウェアしか作れなかった事が明かされており、それに対する自虐や皮肉と取れなくもない。なお、当作を最後にUPLは自社によるハードウェア開発を中止し、『浦島まぁじゃん(開発:NMK)』以降は全てNMKのハードウェアを採用している。

*2 アニメ「ポケットモンスター」で激しい光明滅によって視聴者の子どもが次々に光過敏発作を起こした事件。この事件をきっかけにアニメやゲームなどで激しいフラッシュが規制や自粛が行われるようになった。