セクロス
【せくろす】
| ジャンル | シューティング |  
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| 対応機種 | ファミリーコンピュータ | 
| 発売・開発元 | 日本物産 | 
| 発売日 | 1986年5月15日 | 
| 定価 | 4,900円 | 
| 配信 | バーチャルコンソール 【Wii】2011年9月20日/500Wiiポイント
 【WiiU】2015年7月1日/514円
 プロジェクトEGG
 【Win】2014年9月16日/550円
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| 判定 | 良作 | 
| ポイント | アーケード版の問題点を軒並み改善 タイトルの風評被害
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概要
横強制スクロールSTG。アーケードゲーム『SECTOR ZONE』のFC移植版だが、大幅な改修が施されている。
ストーリーはペトラ人という異星人を救出する内容。だが、ゲーム中のストーリー展開はない。
特徴
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自機はエアバイク。自機同様エアバイクに乗った敵はレースのように後方または前方から出現する。
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エアバイクの敵は接触すると弾きあいになる。ショットを打ち込む他にも、弾き合いで敵を障害物に衝突させることでも撃破できる。
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エアバイクにはエネルギーがあり、時間経過やショット発射で減少。エネルギーがなくなるとゲームオーバー。道中にあるカプセルで回復できる。
 
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道中ペトラ人が立ちすくんでいる。接触することで回収でき、ステージクリア時にもらえる点数が増加する。
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同時に救出できる人数に上限はないが、救出する人数が増えるほどエネルギーの減りが早くなっていく。
 
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高速スクロールステージと低速スクロールステージが続くループゲー。
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エアバイクは高速ステージにのみ出現し、低速ステージでは固定砲台がこちらを攻撃してくる。
 
評価点
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AC版『SECTOR ZONE』での問題点が色々と改善された。
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「見通しの悪さ」が大幅に改善され、高すぎた難易度が低下。
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AC版は縦画面で横スクロールという構成であった為に前後幅に余裕が無く、それが見通しの悪さにつながっていた。
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それに対し、本作はテレビの横画面を基準としているため余裕がある。
 
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AC版に比べ敵の種類が増加。
 
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敵エアバイクとのぶつかり合いは中々に心地が良く、爽快感に満ちている。
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後ろから前からガツンガツンと突き合う激しいアクションは他のシューティングでは見られない独特の要素。
 
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一見ただのオブジェに見えるものや、破壊した砲台の残骸などを攻撃してスコアを稼げるなど、なんでも壊せるフルブレイクの魅力もある。
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本作のBGMは吉田健志氏による通称ニチブツサウンド。地味ながらかっこいいと高評価。
問題点
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グラフィックが相変わらず地味。
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ちなみに多重スクロールが再現されていない事を除けば、アーケード版からのグラフィックの劣化は少なめである。
 
総評
元となったAC版『SECTOR ZONE』での問題点を色々と改善した本作。
体力を温存し無駄撃ちを控え、着実に接触し大量のスコアを稼いでいく。
そのゲームスタイルはまさに当時の硬派なアクションシューティングをよく体現していた。
後半の難易度増加も適度で上級者も熱くなれるバランスは、広い層に楽しめるゲームであった。
余談
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AC版『SECTOR ZONE』を企画した山下要介は後に同社でアダルトゲームの企画をしており『テレフォン麻雀』『麻雀殺人事件』『麻雀かぐや姫』『AV麻雀シリーズ』などを企画した。
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また、ファミコン版『セクロス』をグラフィックデザインをした朝倉も後に同社でアダルトゲームのグラフィックデザインに関わっており、両氏ともアスキー出版のファミコン通信のアダルトゲーム特集にてインタビューで答えている。
 
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一見演出にしか見えない、ステージクリア時の「回収したペトラ人一覧」の表示に接触することでまた回収できるという仕様がある。
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今では「セクロス」というインターネットスラングのほうが有名なため、それをネタにされることが圧倒的に多い。ジェネレーションギャップがあればまず間違いなく伝わらないネタでは有る。
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そもそも同作が出た当時この単語にそういった意味合いを持たせることはかなり少なかったのだから、いかんともしがたい。
 
最終更新:2025年07月19日 10:35