【げんそうすいこでん】
ジャンル | RPG | ![]() |
対応機種 | プレイステーション | |
発売・開発元 | コナミ | |
発売日 | 1995年12月15日 | |
定価 | 6,090円 | |
廉価版 |
PlayStation the Best:1996年11月29日/2,800円 PS one Books:2002年7月11日/1,800円 |
|
判定 | 良作 | |
幻想水滸伝シリーズ |
※本項ではオリジナルのPS版について解説する。他機種移植版については参考記述扱いで後述。
コナミを代表するRPGシリーズの第1作。
明代の中国で書かれた伝奇歴史小説の大作「中国四大奇書」の1つである『水滸伝』を西洋ファンタジーRPGの世界観に取り入れており、
原作と同様に108人の仲間を集め、戦争を戦い抜いていくという戦記物的世界観と戦闘システムが大きな特徴となっている。
システムは目玉となる本拠地システムと戦争パートを除いて目新しさはなく、凡庸なところもあるのは否めないが、システムとシナリオの優れた質により名作と評価され、10年以上にわたってシリーズ化されていった。
かつて栄華をきわめていた赤月帝国はいまや役人の腐敗や軍部の圧政によって陰りを見せていた。
名君として知られていた皇帝バルバロッサも今では宮廷魔術師のウィンディにたぶらかされてすっかり豹変し、暴君となっていた。
そんな時代において、赤月帝国五将軍テオの息子である主人公は近衛兵として親友のテッドや世話役のグレミオとともに任務に就く。
しかしいくつかの任務をこなすうちに帝国の腐った実態を目にすることになる。
そんな中、テッドが瀕死の姿になって帰ってきた。彼はウィンディに命を狙われていたのだ。
その理由は彼が持つ27の真の紋章のひとつ「ソウルイーター」であった。
27の真の紋章とはこの世界において持つものに絶大な力と代償を与える印。悪用されれば取り返しのつかないことになる。
主人公はテッドの願いで彼の持つソウルイーターを受け継ぎ、逃げることにした。
そこから彼の帝国との戦いと、悲しみの運命は始まった。
+ | 重大なネタバレあり |
シリーズ初代作、かつあまりRPGのノウハウのないコナミ発ということもあり、ハッキリ言ってゲームとしては洗練されていない部分が非常に多い。
本拠地システム以外はとりとめて斬新さはなく、ゲームとしてはその本拠地システムとシナリオくらいしか評価点がないと言っても過言ではない。
が、特にそのシナリオが評価され、この作品はその後長く続くシリーズとなっていく。
しかし、一方で数々の問題点から流石に今の目で見ると厳しい。
後述のように何度も移植を繰り返しているのに問題点がほとんど据え置きで改善されていないため、システムやテキストをしっかりと改善したリメイク版が望まれている作品でもある。
*1 帝国の財宝を盗んでトンズラ、などというものまである。
*2 例として、5人の鍛冶屋、2人のコック、色違いの大工、エルフ、コボルトなど。
*3 装備したキャラのみ取得経験値2倍。それ以外の効果は持たない。
*4 無限に使える全員回復アイテム。ただし効果は低く、「おくすり」の半分。
*5 本作の女性キャラは男性よりも有用なアクセサリを装備できる上、バレリアは盾を装備できるため防御力も高い。
*6 ただしゲームを進めるとカイのいる場所には必ず行くことになるので確実に出会える。
*7 グレミオが主人公を庇う以外にも、様々なキャラクター同士(恋人・夫婦・主従・親友など)で庇う・庇い合う組み合わせがある。特に主人公を庇ってくれるキャラはグレミオ含め4人もいる。
*8 守備力だけならグレミオとはほぼ互角なのだが、それ以外の防御要素(HP・回避率・魔法防御力など)は主人公の方が遥かに上。
*9 両手剣キャラ専用の紋章で、戦闘中に使うと2倍ダメージ+必中+隊列無視、ただし次のターンは攻撃不可(防御やアイテム使用は可)。ダメージで言えば通常攻撃を2ターン行うのと変わらないが、命中率の低いビクトールにとっては「必中」というだけで物凄くありがたい。
*10 しかもその「因縁のない側」が先述したグレミオとビクトールである。
*11 ちなみにランクアップさせると「ひ天月刀」→「ひ天月星刀」となる。頑なに「ひ」だけ平仮名のままである。