【げんそうすいこでんつー】
ジャンル | RPG | ![]() |
対応機種 | プレイステーション | |
発売元 | コナミ | |
開発元 | コナミコンピュータエンタテイメント東京 | |
発売日 | 1998年12月17日 | |
定価 | 6,090円 | |
廉価版 |
コナミ ザ ベスト:1999年12月9日/2,800円 PS one Books:2002年7月11日/1,800円 |
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判定 | 良作 | |
幻想水滸伝シリーズ |
『幻想水滸伝シリーズ』の第2作。
時代は前作の2年後、場所を前作の舞台赤月帝国(本作の時代ではトラン共和国)の北、ジョウストン都市同盟とハイランド王国に移し物語が展開される。
基本的なシステムは前作とほぼ同じ、108星を集める本拠地システムも相変わらず。
ただしシステムや操作性は細かいところが洗練されより快適になっている。
グラフィックはより見やすくなり、派手さはないが細かいところまで描かれた描写は生活感や臨場感を引き上げている。
ゲームボリュームも増大。メインシナリオに関係ないダンジョンや村もいくつかあり、サブイベントが非常に充実している。
前作のデータをコンバートでき、前作キャラのレベル・武器レベルの上昇や前作主人公の仲間加入等の特典が得られる。
音楽もよい。全体的に演出効果が優れており、イベントを盛り上げるスパイスとなっている。
作曲は『グラディウス』や『ときめきメモリアル』で知られる東野美紀。
だが、なんといってもシナリオの評価が非常に高い。
デュナン地方の2大国ジョウストン都市同盟とハイランド王国は長年続いていた争いに終止符を打つため停戦条約を締結した。
主人公と親友ジョウイはハイランド王国の少年兵部隊として国境に配備されていたが、停戦が決まった為同僚達とともに故郷へ帰る支度をしていた。
ところが…突然警鐘が鳴り、謎の軍勢が部隊のキャンプに攻め入ってくる。都市同盟軍が奇襲を仕掛けてきたと皆思った。
しかし主人公達は見てしまう。襲撃してきた軍を指揮していたのは自国ハイランドの皇子ルカ・ブライトであった。
停戦を不服とした彼は、少年兵部隊の隊長と結託して部隊を全滅させ、その罪を都市同盟になすりつけ再び戦争を始めようとしているのだ。
追い詰められた2人は、離れ離れになったらこの場所に戻って待つことを約束し、一か八かに賭けて激流に身を投げた。
その後合流した2人だが間もなく都市同盟とハイランドの戦争が再開され、主人公とジョウイは都市同盟側に立って戦うことになった。しかしハイランドの軍事力は強大だった。
村々は蹂躙され、砦は陥落し、次々と侵略されていく様を何も出来ずに見過ごしながら、撤退する…主人公達はあまりにも無力だった。
しかし、焼け落ちた村の祠の中で2人は見つけてしまう、27の真の紋章の1つ「始まりの紋章」を。
持つものに絶大な力が与えると同時に代償を求められる真の紋章。今の自分達には何としても力が必要だった。
始まりの紋章は「輝く盾の紋章」と「黒き刃の紋章」の2つに分かれており、輝く盾は主人公に、黒き刃はジョウイが宿すことになった。
それをきっかけとして2人は別々の運命を歩んでいく。
単純な善悪で割り切れない2勢力の争い
話を盛り上げるキャラクター達
ストーリー
前作との比較
+ | 前作のネタバレ注意 |
+ | ネタバレ注意 |
+ | ネタバレ |
システム、ボリュームがパワーアップしシリーズの基盤を固めただけでなくPSのRPGでも十指に入るであろうシナリオを有する名作。更に目立つ欠点も少ない。
幻想水滸伝シリーズの認知度を高め、ファンの中でもこの作品をシリーズ最高傑作とする意見がおおむね一致した見解であることからも、その良質さはうかがい知れるだろう。
+ | ネタバレ |
*1 前作主人公の名前はコンバート元のデータの物となっており、『II』の主人公に同じ名前を付けていると、それに言及するなど芸が細かい。
*2 レベルが上昇するにつれ宿せる箇所が右手、左手、頭の順で増える。紋章によっては宿せる部位が固定な物も存在する。
*3 レベル2の魔法が4回使用できるキャラに水と風の紋章を宿しても水と風のレベル2魔法を各4回発動出来るのではなく合計で4回まで。
*4 例:両手剣ならば攻撃の順番が最後になるが攻撃力が1.3倍。
*5 宿した紋章により通常攻撃に追加効果を得る事が出来る。
*6 確実ではなく確率だが、結構な頻度で発生する。
*7 色違いのキャラは108星に含まれないムササビなどのおまけキャラ程度である。
*8 さらにクライブはゲームプレイ時間が一定未満でないと発生しない「実時間縛りの連続イベント」があるなど、システム的にストレスになるキャラとして印象に残ったプレイヤーも多い。
*9 特に、常に固定メンバーである主人公と、主人公に次いで固定メンバーになる機会が多いナナミが、共に通常攻撃が2回攻撃であるため、余計にテンポを悪くしてしまっている。
*10 舞台に立つと豹変するという人物だが、主人公とのダンスイベントでは普通の口調で会話している。