グランツーリスモ2
【ぐらんつーりすもつー】
ジャンル
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カーライフシミュレーター
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対応機種
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プレイステーション
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メディア
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CD-ROM 2枚
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発売元
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ソニー・コンピュータエンタテインメント
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開発元
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ソニー・コンピュータエンタテインメント Polyphony Digital
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発売日
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1999年12月11日
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定価
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7,140円
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廉価版
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PS one Books:2002年12月5日/2,205円
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判定
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良作
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ポイント
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前作から大ボリューム化 ディスク別になったモード 本作のみの車種、コースが多め 一部ゲーム進行に影響するバグあり
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グランツーリスモシリーズ
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PlayStation Studios作品
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概要
「レースゲーム」ではなく、「ドライビングシミュレーター」として新たなジャンルを築いた大ヒット作『グランツーリスモ』の続編。
前作と同じく「アーケードモード」と「グランツーリスモモード」の二種類のモードから遊べる。ゲーム自体の大容量化に伴い、それぞれのモードは別々のディスクを入れて遊ぶようになった。
特徴・評価点
収録車種
収録車種の大幅増加
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前作の100車種から、本作ではその5倍である500車種600グレードの車両が登場。登場メーカーも総勢40社以上となった。
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国内では軽自動車メーカーとして有名なスズキやダイハツの車両が登場。
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アルトワークス、ワゴンR、ミラ、ムーヴといった現在もモデルチェンジを続けている車が多数登場。街角でも馴染み深い車をゲーム中でもそのまま運転できるのはこのシリーズならではの特徴となっていく。
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また、カプチーノやミゼットIIのような特徴的な車も登場。これらの車両によるワンメイクレースのイベントもある。
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チューニングメーカーによるチューンドカーが初登場。
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「トミーカイラ・ZZII」や「トムス・ANGEL T01」など、製品化には至らなかったチューニングメーカーオリジナル車両も登場している。
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海外メーカーが本格的に登場。ロータス・ミニ・アルファロメオ・ルノー・プジョー・フォードなど、名立たる有名メーカーが数多く登場している。
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特にドイツのメーカーはメルセデス・ベンツ、BMW、アウディ、フォルクスワーゲン、オペルと乗用車を生産しているメーカーのほぼ全てが登場。高級スポーツカーの代名詞の一つ「ポルシェ」の車両も、ポルシェ車をチューンして販売しているメーカー「RUF」の車両が登場している。
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なお、本作に登場した全てのメーカーが本作以降にも出ているわけではなく、「ベクター」や「ヴェンチュリ」など一部の海外製スーパーカーは本作限りの登場となっている。
多様になった収録車種
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既存メーカーの最新モデル・往年の名車の追加
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パッケージを飾る「ホンダ・S2000」などの当時最新のスポーツカーや、「トヨタ・プリウス」の初代モデルが登場した。
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往年の旧車は、国内では「トヨタ・2000GT」やハコスカこと「日産・スカイラインGT-R KPGC10」、海外では「シェルビー・コブラ」や「フィアット・500」等。
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なお、2000GTやハコスカはディーラーの中古車ディーラーで購入できるが、たまにしか売り出されない上に値段も高いという高嶺の花。
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ちなみに外車勢の旧車は中古ではなく新車として購入する事になる。
レーシングカーも充実
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各メーカーの新旧レーシングカーの追加
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前作に登場するレーシングカーはあくまで「ル・マンのGT1レギュに合わせたGTオリジナルのレーシングカー」だったのに対し、本作は多数の実在レーシングカーが収録された。
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「フォード・エスコート」等のWRC参戦車、「ホンダ・無限 NSX」等の全日本GT選手権(現・SUPERGT)参戦車、「トヨタ・GT-ONE」等のル・マン24時間耐久レース向けマシンが登場。
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実在車両をル・マン仕様に改造した架空のレース仕様車「LMエディション」や、レーシングモディファイによりピュアレーシングカー仕様に変更可能な市販車も順当に増加。車両によってはエアロ装着やワイドボディ化、デザインが数種用意されていたり、前作からデザインが変更されて更に元ネタに近づいていたりと、相変わらず非常に芸が細かい。
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その元ネタに至っては、JGTC・JTCC・BTCC・FIA-GT・スーパー耐久・ワンメイクレース・WRC・国内ラリー、旧車もSCCA・日本GP・Gr.4仕様等、見ていて飽きない。その多種多彩なレーシングカーを取材する徹底振りは前作から更に進化しており、関心と感動を与えてくれるだろう。そしてその元ネタを探したコアなファンもいるとか…
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だが、一方でレースカーのベース車であるにもかかわらずモディファイ不可のスポーツカーも増えた。「RUF」に至っては全車がモディファイ不可である。
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なお、本作を最後に『GT5』までレーシングモディファイが廃止されていたため、様々なデザインのレーシングカーが見れるのも本作の長所の1つである。
コースの追加
新たなロケーション
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シリーズで初めて実在するサーキットである「ラグナ・セカ」が登場。架空コース「スーパースピードウェイ」としてツインリンクもてぎが間接的に登場。
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この他に純粋なサーキット施設ではない、ローマやシアトル等の実在する公道をサーキットとした市街地コースも本作から登場。
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未舗装道路で走るダートコースが追加。ダートタイヤを装着可能な車両でのみ走ることができる。
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ダートは滑りやすいため、通常の舗装道路とは異なる感覚で走ることができる。
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実在のヒルクライムレースである「パイクス・ピーク」のコースも登場。シリーズでも非常に珍しい1本道コースで、ヒルクライムだけでなくダウンヒルも可能。
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ただし、容量等の都合からコース全体とはいかず、グラベルの一部区間のみの収録でゲーム用にアレンジが施されてる箇所もある。
セッティング・挙動
挙動の見直し
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挙動プログラムの見直しが入り、根本的に挙動が一律アンダー方向へと変更された。もちろんセッティング次第でオーバー傾向には持っていけるが、コントロール幅はかなり狭くなり、ドリフトはそれ相応に難しくなった。
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前作にはなかった「リミテッド・スリップ・デフ(LSD)」などのアシスト機能を作動させるセッティングが追加された。
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「コントロールタイヤ」が登場。
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通常のタイヤは遊びやすくするためか実際のタイヤよりグリップ力が高く設定されている。一方でこちらは「現実のタイヤを再現した」という名目でグリップ力が低くなっている。
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攻略する分には全く必要なく、現実の車の挙動をより体感したい人向けのチューニングと言える。
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タイヤも前作の前後セット販売ではなく、種類やコンパウンド別に購入可能となった。
グランツーリスモモードの新要素・変更点
更に進化したグランツーリスモモード
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レースイベントの量が単純に増加。様々なコース、様々な車両とレースを行うことができる。
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本作から参加条件の1つに馬力制限が設けられているレースが登場。それらのレースでは指定された馬力内に収めるようにチューンナップする必要がある。
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耐久レースも1イベントのみだが新たに設定された時間を走り切る形式も追加された。
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特定の車種でしか参戦できないワンメイクレースが登場。
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中古車やプレゼントでしか入手できない車種によるワンメイクもあるなど、やりこみ要素もあり。
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レースの大会方式は前作ではライセンスなしでも参加できたスポットレースと終盤の耐久レースを除き、全て連戦方式のグランプリレースだったが、本作では各大会で設定されたコース毎に個別で参加する方式のシングルレースがメインとなり、グランプリレースは「グランツーリスモワールドリーグ」等の1部に留まっている。
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シングルレースではコース毎にプレゼントカーが設定されており、優勝さえすれば何度でももらうことができる。そのため、前作と比べて短時間で車を入手できるほか、資金繰りもやりやすくなっている。
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なお『初代』にあった「予選レース」は廃止され、「本戦レース」のみの構成となった。
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ライセンスに「国際C級」「国際B級」が追加され、全5段階に。さらに細かくテクニックを勉強することが可能となった。
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さらに「国際A級」をクリアすると「スーパーライセンス」が追加される。
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こちらは決められたコースとマシンで1周タイムアタックを行うという内容。通常のレースに参加する分にはスーパーライセンスが必要なレースはなく、腕試し的な要素が強い。
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ライセンス試験が増加した一方で、前作のライセンス試験では合格となるブロンズメダルのタイム設定がシビアだったが、本作ではブロンズメダルのタイム設定が全体的に易しくなり、ライセンスの取得がしやすくなっている。
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また、ブロンズタイムに近いタイムで不合格を何度か繰り返していると、初心者マークが付いて合格扱いになる救済処置が追加された。
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ホイールショップが追加。殆どの車が利用可能で、実在メーカーの多数あるホイールから、1つを選んで購入&愛車に装着できる。
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一度変えると純正ホイールに戻せない欠点があるものの、ホイール変更による性能変化は無い。より現実での車に似せてみる等、純粋にプレイヤー好みに変更可能である。
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前作をやりこんだプレイヤー向けの機能として「データコンバート」が追加。前作にて国際A級ライセンスを取得したセーブデータをグランツーリスモモードを始める前にコンバートすることで、国内B級と国内A級ライセンスをあらかじめ取得した状態でゲームを開始することができる。
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データコンバートでライセンスをパスした場合は「上記の初心者マークによる合格扱い」となっているので、後から改めてオールゴールドを達成してプレゼントカーをもらう事も可能。
問題点
UI・パフォーマンスの問題
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グラフィックや挙動が進化した一方で、画質(解像感の粗さ)が気になるようになった。挙動再現のため、内部計算量の増加にハードパワーを割いたのが原因と言われている。
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一方でCPU車両の挙動は前作とあまり差がない。常に纏まって走り、車重の軽い車ほどコーナーが速く、逆に重い車だとコーナーでもたつく。
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ガレージは前作と同じく1つのセーブデータにつき100台までという非常に辛い制限がある。本作の収録車種は500車種、レーシングモディファイした車両を含めるとそれ以上あり、メモカ複数でサブガレージ運用が必須なレベル。
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賛否両論寄りではあるが、セーブ・ロード時間もやや長くなっている。ロード機能に関しては意図せぬ上書きを防ぐため、起動時に自動で行われるように改善されてはいるのだが…。
ダートイベント
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ダートイベントは各コースに設定されたゴーストよりも早くゴールすれば勝利という仕様であり、複数台のレースはチートを使用しない限り不可能である。
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なお、これは実際のラリーがタイムアタック形式であり、リアルさを無理に追求した結果こうなっていると思われる。次回作以降は1vs1でのレースに変更された。
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挙動の再現性も疑問符が残る。明らかに滑りすぎで、その挙動はラリーカーというよりむしろ競艇やスケートに近く、完走するだけで苦行という酷いレベル。
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一応、後輪駆動であっても一部のクルマにダートタイヤを履かせる事が可能。とはいえスピンモードに入ったら立て直しはほぼ不可能で縛りプレイ以外にあえて使うメリットは存在しない。
一部車種の操作性
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軽量ハイパワーな後輪駆動車の操作が難しく、普通のプレイヤーではコース上に留まっているのが精一杯なマシンが存在する。
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ホイールスピンを制御できる「トラクションコントロール(TCS)」やオーバーステアを抑制できる「アクティブスタビリティコントロール(ASC)」がチューニングパーツとして買えるが、どちらも機能していない。具体的に言えば、TCSは加速性能が低下するだけで殆ど効き目が無い。またASCはそもそもバグのためか最強設定が何故か2となっている。オーバーステアをある程度抑える事は出来るものの、コーナーリング速度が大幅に減少するので全く使い物にならない。
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『GT3』以降はダート車とハイパワーFR車・MR車の挙動、およびTCSの利き具合が大幅に見直された。GT3公式ガイドブックでホンダの関係者が「(GT2に比べて)ずいぶん乗りやすくなりましたね」という趣旨のコメントをしたほどである。
圧倒的なターボ4WD車1強仕様
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今作はチューニングが控えめな結果ターボラグが殆ど無い。
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また、NAチューンはターボと比べると最高出力は上がらないにもかかわらずチューン費用が高額である。
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更に今作は後輪駆動車のコントロールが非常にシビアでまともに操作できない事もあり、限定レース以外で4WD車以外を使用するメリットがほとんどない。
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またレースカーもほぼ軽量ハイパワーな後輪駆動車であり、収録ミスで4WDとなっているJGTC仕様のGT-Rや何故か低速ではアンダーステア気味なGT-oneレースカーなどの例外を除き、使い辛い車両が多数。
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結果スズキ・エスクード パイクスピークが軽量かつハイパワーで4WDという完全無欠ぶりで
ゲーム中最速
となる。
一部重大なバグがある
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代表的なのが「ガレージの一番上の車両がいつの間にかバグる」というバグ。発生するとバグ車両はスペックが変な数値になり、コース内で垂直飛びするなどレースでもまともに走れなくなる。
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発生条件はテストコースを使ったゼロヨンタイム計測などのタイム保存時のセーブデータに問題が出て、車両を多く所有しているほど発生率が上がるので、対策は「ガレージの一番上に大事なマシンを置かない」、「テストコースの各種タイム計測をセッティングに用いない(タイムを出さない)」という程度しかない。このバグに関してはここ(英語)に詳細な記述がある。
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後期ロットや廉価版では修正されているのだが、現在中古に出回っているのは前期ロットが大半なので、バグのあるバージョンを買ってもおかしくない状況にある。
一部の車両に設定・数値ミスが存在する
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あまりに膨大な車種数のためか、「トヨタ・スターレット」ではグレード名が混同され、一部車種では駆動方式ミス、スペックのミスや入れ違いがある。
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ゲーム独自のBoP調整があり非現実的なスペックのレース車両が多い。
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全日本GT選手権のGT500車両も本来なら約500ps程度なのだが、本作ではル・マンGT1クラスとドッグファイトをできるようにするためなのか600~700psを誇る大出力レーシングカーになっている。この他には「モータースポーツ・エリーゼ」等が該当。GT300はGT300で350psから450psのパワーを出すレーシングカーになっている。
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ラリーカーもWRカー規定のおおよそ300psとグループBの500psの中間くらいで調整された結果、相対的にグループBの「ランチア デルタS4」が遅いということに。
チューニングにおける変化率が減った
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チューンアップ内容も効果が現実に近づいたため、変化率が目に見えて落ちた項目が多い。
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前作の軽量化&レーシングモディファイは大幅な軽量化が可能であったが、今作では軽量化される重量が半分程度に抑えられている。
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エンジンパワーもターボ車をフルチューンしても400ps前後しかパワーアップしない車種も少なくない。
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一例として「トヨタのA70型スープラ」は3L、2.5L共に前作までの600ps以上から、それぞれ425ps、450psまでしか上昇しなくなった。
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これは、ゲーム内で、400psを境目にノーマルカー/チューニングカー(下位クラス)とピュアスポーツカー/レースカー(上位クラス)というふうにクラス分けしようとしたためであるのだが、スカイライン勢がマインズ版のハイパワー車があるのに対しスープラはそのような車両が収録されず不公平感が強い。結果的に単なる抑制になっただけに過ぎない。
セッティング
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セッティング内容も一部不便になった所がある。
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前作のターボ車はターボチューンをLv1以上施すと「ブースト圧を下げる事でパワーを落とす」という半ばエアリストリクターじみたブースト調整が出来た。今作ではその機能が削除され、馬力制限のレースに出場する際にはタービンのレベルを下げざるを得ず、尚且つアバウトな調整しか出来なくなってしまった。そうした事からブースト調整なら許容範囲ギリギリまで調整出来たものがパーツのレベルを下げる事で必要以上にパワーダウンを強いられる事態も起きた。
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似た様な調整は『GT5』のパワーリミッター実装を待つ事になる。ちなみにコチラはブースト調整とは違いNA車でも調整可能。
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ギアレシオの調整もギア比のグラフ表示が削除された事で、きめ細かい設定が困難になった。
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今作ではオートセットが搭載された事で初心者でもギア比の調整が容易にはなった。が、パワーバンドを有効に使おうとすると途端に面倒になってくる。
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前作ではスーパークロスミッションを装備するとギア段数が1段増える車があったが、今作ではそういった処置が一切ない。そのためスーパークロスミッションを装備してしまうとクルマ次第では簡単に吹けきってストレートが全然伸びないという弱点を抱えることに。
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パーツ購入画面では2番目に存在するが、実際には最初に買い、パワー系のチューンが進んだらクロスミッションに戻さないと対応出来ない。全パーツを購入しようと思わないのであれば、最初からフルカスタマイズを買ってしまえばいいだけの話だが…。
出場制限を無視したCPU車
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一部レースで敵車の中にこちらが参戦できない車両が混じっている事がある。
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日本語版で有名なものはヒストリックカーカップ第2戦(ローマ市街地コース・馬力制限300馬力迄)のGT40(310馬力)である。カラーリング・セッティングの数値・装着出来るパーツの違いを除けばスペックの劣るGT40レースカーなため、他のノーマル車と比べると異次元の速さを誇っている。
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第2戦のGT40だけでなく第3戦のコルベットも馬力制限を超えているが、これはまだどうにかなる設定ミスである。
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対策としては馬力制限に引っかからない範囲で性能の高い車に乗り、更に腕を磨いた上での実力勝負に出るか、この2台が参加していない時を狙うかの二択となる。なお、本作の当レースでは、名前に反して何故か車の製造年式は問われず、馬力制限さえクリアできればどの車でも参加できるので、特に拘りがなければ現行車を使うという手もある。
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US初版には致命的なミスが有り、耐久レースのトライアルマウンテン30ラップ(馬力制限300PS迄)にVector M12 LM Edition(689馬力)が出場する事がある。この場合こちらもチートで馬力制限を解除しない限り絶対に勝てない。設定ミス(バグ)だったため、バグ修正版では出現しないように修正されている。
グランツーリスモモードでの予選の廃止
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どのレースでも強制的に最下位からのスタートとなる。予選参加がプレイヤーの任意かつ腕次第で本戦を有利な状態からスタートができたため、純粋にデメリットでしかない。
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その後『3』で内容を変えて一度復活するも、『5』で再び廃止されてしまった。
使い道の無い車がある
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収録予定だったドラッグレースイベントが没になってしまったため、HKSドラッグ180SXやドラッグGT-Rは完全に活躍の場が無い。ドラッグレース専用車なので全く曲がらない上、エスクードの方が加速最高速コーナーリング性能全てにおいて上回っている。
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なおこのドラッグレースイベントが没になった影響で、前期ロットではライセンスオールゴールド+全レースイベントクリアしても達成率が98.20%で止まってしまうバグがある。
ほぼ無意味なスーパーライセンス
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今作のスーパーライセンスは完全におまけ扱いであり、アーケードモードにて一部コースがアンロックされる事、オールゴールドのプレゼントカーを獲得するため以外に取得する意味は無い。
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その他のライセンスとは異なりコース一周のタイムアタック形式であるが、セッティングも出来ず、通常のライセンスと同様に壁への衝突やコースアウトで即失格のためオールゴールド取得の難易度は非常に高い。この仕様のため、実戦で役立つ事は殆ど無く実用性も無い。
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尚、プレゼントカーはgt-oneレースカー(98年式)の色違い(99年式)である。性能差が再現されていればまだ救いが有るのだが、残念ながらコレと言った性能差は無い。
総評
今作ならではの問題点も幾つか見られるものの、前作から大幅なボリュームアップと更に細かな作り込みを施され、順当進化を遂げた続編。
シルエットフォーミュラや豊富なレーシングモディファイ対応車両など、本作ならではの魅力があり、車好きならば20年を経た現在でも楽しめるだろう。
DL配信が無いために入手は中古の現品のみしかないのが難点とはいえ、シリーズを語る上で欠かせない作品として、是非手に取ってもらいたい名作である。
余談
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説明書の収録車種一覧に掲載されているがゲーム中には登場しない車種がある。
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前作に登場した「ニスモ・GT-R LM」はデータ自体は完全に収録されているのだが、何故かゲーム中には一切登場しない。
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海外版では日産ディーラーから普通に購入可能で、レーシングモディファイも前作同様に可能。この謎仕様は後期ロットや廉価版でも未修正である。
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「メルセデス・ベンツ CLK-GTR」「メルセデス・ベンツ CLK DTM2000」はプレス用に配布された開発中の写真には確認できたが、後に削除されたらしく製品版では全バージョンで登場しない。(「メルセデス・ベンツ CLK DTM2000」はデータ自体は残っているが実際に使用するにはチートで出現させなければならない)
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その後、「メルセデス・ベンツ CLK DTM2000」は2001年の『GT3』にて、「メルセデス・ベンツ CLK-GTR」は2004年の『GT4』にて無事収録を果たしている。
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本ゲーム開発のアドバイザーとして大井貴之が参加している。ベストモータリングで副編集長を務め、JGTCやS耐で活躍したモータージャーナリスト兼レーサーである。(エンディングで確認可)
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2002年にPS ONE BOOKS(廉価版)として再発売されたが、その際には表ジャケットの「GT」のロゴがGT3~GT4時代に使われたものが採用された。
最終更新:2024年11月18日 06:14