【ているず おぶ ですてぃにーつー】
ジャンル |
ロールプレイングゲーム (シリーズ内ジャンル名:運命を解き放つRPG) |
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対応機種 | プレイステーション2 | |
メディア | DVD-ROM 1枚 | |
発売元 | ナムコ | |
開発元 | 日本テレネット、ナムコ | |
発売日 | 2002年11月28日 | |
価格 | 7,140円 | |
プレイ人数 | 1人(戦闘のみ1~4人) | |
廉価版 |
MEGA HITS!:2003年11月6日/3,150円 PlayStation2 the Best:2005年7月7日/2,800円 |
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判定 | スルメゲー | |
ポイント |
見せ場は多いが行き当たりばったりなストーリー 奥が深過ぎる戦闘システム |
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テイルズ オブ シリーズ |
『テイルズ オブ シリーズ』初のPS2作品。
PS初テイルズの『テイルズ オブ デスティニー(以下前作)』から18年後を舞台に、前作主人公スタン・エルロンとヒロインルーティ・カトレットの息子、カイル・デュナミスの戦いを描く。
本作以後のシリーズの変遷や展開などから、一部の古参のファンの中には、本作を「以降のシリーズの方向性を決めた作品」とする者、また、否定的に「シリーズがおかしな方向に向かうようになったきっかけの作品」とする者も見受けられる。
トラスト&タクティカル リニアモーションバトルシステム(TT-LIMBS)という新たな戦闘システムで、より高度な戦術が求められるようになった。
キャラクターの設定次第で戦略や立ち回りが幾らでも変わってくるため、通常プレイに飽きたプレイヤーのやり込みの門口が非常に広いのが特徴である。
後述するシナリオの問題点も併せ、主人公を始めとしたキャラクター陣の設定や描写には賛否が多々寄せられている。
長々と問題点が挙がったが、節々が強引ではあるもののストーリーの流れやキャラの心情が分からなくなる程破綻している訳ではなく、要所要所の場面はしっかり描ききっており、ひとつの物語として完成されている。キャラクターひとりひとりの出番や成長も確保されており、そこを評価するファンも多く存在する。
メンバー同士の繋がりや雰囲気もシリーズの中では明るい部類であり、和気藹々と冒険を進める姿も、『アビス』や『ゼスティリア』などの最近のシリーズ作品で頻出しているギスギス感、人を選ぶ棘のある性格付け等を問題視しているファンから好意的に見られてもいる。
本作の問題としてよく挙げられる点は、多くがキャラクターとこのストーリーに集中している。
+ | 前作主人公に関してネタバレ |
粗く強引さが目立つストーリー、前作設定に関する多くの食い違い、前作主人公の扱い等が原因で前作ファンから「蛇足そのもの」「こんなものが続編だなんて認めない」等と忌み嫌われ、本作単体で見ても難は多い。
戦闘面においても、シリーズの中では今現在もハードルが高い方であり、「ただ窮屈で複雑(面倒)なだけ」と酷評され、『エターニア』までの正統進化や前作の続編を期待したプレイヤーからの評価は否寄りで分かれ気味だった。
しかしユーザーによる解析等が進むにつれて、複雑ではあるが完成度の高く奥が深いシステムだという事が徐々に知れ渡っていき、発売当初は否定的であったユーザーも含めて本作の戦闘を評価する者も多くなっている。
事実、今現在に於いても有志による新たな戦闘動画が精力的に制作されている。
初期3作の古参ファンからはよく比較され「D2以降は…」という論調で語られることが多いが、これら3作から進化した要素、3作迄には無い独自の魅力も多く秘めているので、複雑な戦闘が好きならば色眼鏡無しにプレイしてみると良いだろう。
2007年2月にPSPへ移植された。いくつかの追加要素を加え、一部ゲームバランスの見直しも行われている。
携帯機ながらPS2版とほとんど変わらない再現度だが、重い処理を重ねすぎると処理落ちしたり、フィールドが多少粗くなっているなど、スペックの制約を多少受けている。
PS2版のテンポを可能な限り保ったまま、多くの追加要素やPS2版からの調整によってより遊びやすく、やりこみやすくなった。
調整により本編の難易度は若干下がっているが、追加されたボスはそれを補って余りある強敵ばかりなので、全体的な難易度そのものはさほど変わっていない。
戦闘・育成システムや仕様そのものもPS2版からほとんど変わっておらず、戦闘が苦手なプレイヤーには手放しにオススメしづらいが、携帯機で気軽に戦闘や育成ゲーをやりこみたいという人にはオススメできる。
*1 コンボをつなげていくと増えるボーナス経験値。
*2 他作品では終盤になると最大TPが300前後、やり込めば最終的999まで増大するものもあり、通常攻撃でTPを回復しても焼け石に水。また、本作のように消費TPを軽減させるパラメータもないので、序盤で習得するような技を使う(分だけのTPを回復させる)ための通常攻撃の回数が序盤も終盤も変わらない
*3 父親のスタン、母親のルーティ、そしてフィリアとウッドロウは前作の主要パーティーで、その功績から本作では「四英雄」と讃えられている
*4 敵キャラのエルレインはブレスガードをする際「愚かな…」と言い、大抵前衛の要としてカイルがエルレインに攻撃しブレスガードされる事が多いため。所謂ファンの愛称で作中でそう呼ばれる事は無い。
*5 あくまできっかけであり、それ以前からカイル自身は英雄になるために旅をしたいと思っていた。
*6 一応カイルの場合同じ状況で世界の命運よりも恋人を選びそうになるというものであるため、無責任ではあるものの発言自体に一貫性はあるのだが
*7 シナリオ工房月光がシナリオを担当した作品は、そのようなものが多い。
*8 カイルと再会した際に「俺の可愛いカイルぅ!」と叫びながら擦り寄ったり、カイルの傷口を黴菌が入らないよう「最初はくすぐったいが、じきに良くなるさ…」などと言いながら執拗に舐めるなど。他にも露骨にネタとはいえBLを意識したやり取りが散見される。
*9 スカートめくりのこと。
*10 スラストファングが使えるキャラの中にナナリーが含まれていない
*11 戦闘中のガープ戦での台詞が抜けている。本来はロニの台詞「一緒だ一緒」の後、ナナリーは「そんな事言ってる場合じゃないだろ!?」と発言する。因みに同ページのラスボス戦の部分は、ロニやハロルドの台詞も抜けていて台詞集として全く当てにならない
*12 ちなみに原作ゲームにハロルドは名前だけしか出てこないため、矛盾という物ではない。
*13 彼女曰く「自らの頭脳が神をも越えることを証明する」。なお、カイル達は言ってしまえば神を敵に回している。つまり……
*14 エルレイン以外、いずれもソロモン72柱の悪魔から名前が取られているのが特徴。
*15 但し、前作『エターニア』においても敵側の登場人物は実質的に2人と真の元凶のみであり、今作の敵勢力が必ずしも異例というわけではない。
*16 バルバトスと3人を合わせて四天王のような位置づけだったと解釈できなくもないが、それではバルバトス以外の3人があまりにも希薄な扱いとなり不自然である。
*17 技の一部分では前作を連想させるような動きなどはある
*18 この「結末」はもともと賛否が強く、前作関連メディアの多くで削除or改変がされ、リメイク版でも削除された
*19 特定の属性への耐性を高めるマントがあるが、従来シリーズでは一律割合で軽減するのに対し、20%前後減少させる程度になっている。味方キャラクターの素の耐性の中にはマイナスなものもあるため、装飾品だけでは精々3割前後しか減らせない。それ以上は耐性を高めるスロットやエンチャントに頼る必要がある
*20 アイテムの使用や戦闘不能になる…などは勿論、メニュー画面を開く・装備を変更する程度でも減らされる
*21 本作では一部の高難易度「MANIA」「UNKNOWN」は周回での取得ではなく、対応難易度での戦闘回数と累積GRADEが条件になっている。
*22 ジューダスの初登場、牢獄からの脱出法、ロニと神団の関係の結末、要所要所のレンズ入手、ハロルド絡みの多くの現象等。
*23 カイルもスタンの死を目の当たりにしたがショックでその時の記憶を失っており、ロニとルーティがスタンの死を隠し、あくまで「旅に出ている」と教えられている。
*24 厳密に言うと、ルーティから「カイルを本当の弟だと思ってしっかり守って欲しい」と嘆願されていたのもある。
*25 「今迄真実を隠してカイルの親友面をしていた事」への呵責はあり、完全に当時の出来事が蔑ろにされてる訳ではない。バルバトスについては一言も触れていないが。
*26 ただしクールパイロットで防御1.5→4.0になるジューダスはこの恩恵を受けられなくなったために、虚弱仮面の名をほしいままに……PS版の設定を考えればある意味当然ではあるが
*27 戦闘中、プレイヤーの様々な行動に対して強烈なカウンター攻撃を行ってくる。ただしどの行動をすればカウンターしてくるかは、本編中3回のバトルそれぞれで異なる。
*28 唯一の外国語版として韓国語版が存在する。当時の韓国では『エターニア』が未発売のため、名称の問題は無い。