本項ではPS2用ソフト『テイルズ オブ リバース』と、そのPSPリメイク版を紹介しています(判定は共に「スルメゲー」)。
【ているず おぶ りばーす】
ジャンル |
ロールプレイングゲーム (シリーズ内ジャンル名:君が生まれ変わるRPG) |
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対応機種 | プレイステーション2 | |
メディア | DVD-ROM 1枚 | |
発売元 | ナムコ | |
開発元 | ナムコ・テイルズスタジオ | |
発売日 | 2004年12月16日 | |
定価 | 7,140円 | |
プレイ人数 | 1人(戦闘のみ1~4人) | |
レーティング | CERO:全年齢対象 | |
判定 | スルメゲー | |
ポイント |
戦略性の高い戦闘システム お使いが多すぎるストーリー 君が回復魔法を使えないRPG |
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テイルズ オブ シリーズ |
テイルズ オブ シリーズの一作。略称は『リバース』『TOR』。キャラクターデザインはいのまたむつみ。
このゲームがスルメ判定になった大きな要因。システムや仕様の違いから他シリーズとは全く違った立ち回りが要求される。
その戦闘システムは仕様1つ1つとってしても今迄のシリーズとは勝手が根本的に違いハードルが高く、発売当初は「面白くない」と酷評する人も多かった。
これらの点から、新規にプレイする初心者にとってはかなり難しい戦闘システムであることが分かる。
しかしそれらのシステムを理解してしまえば、これほど合理的で戦略性に富んだシステムも無いであろう。
それ故にバトル派のプレイヤーからは非常に好評。今でもその戦闘はシリーズ最高に面白いとの呼び声も高い。
また多くのゲームが「戦闘システムを理解すればするほど、戦い方がワンパターンになりがち(「レベルを上げて物理で殴ればいい」などは、その最たる例である)」なのに対し、本作は戦闘システムを熟知しても戦闘がワンパターンになりにくい。それどころか、システムの理解度に比例して面白さが増していく。
プレイヤーが操作する際もキャラごとに挙動や特徴が違う。主人公ヴェイグはオート向き、重戦士ユージーンはオートに不向きで自操作向き等、キャラによってはオート任せだと実力を発揮できない場合もあるにはあるが、操作キャラを入れ替えると全然違った感覚で戦闘を楽しめる。
このゲームがスルメたる所以である。
本作は種族対立がテーマのシナリオで、人間(ヒューマ)と獣人(ガジュマ)とその間に生まれたハーフの軋轢を描いている。
今迄にも『ファンタジア』『シンフォニア』のように、シナリオの一部に種族対立を取り入れたシリーズ作品はあるが、本作はストーリーの終始に渡って種族対立がメインテーマとなっている。
+ | ラストの賛否両論点に関して |
再三記したように、シナリオは大筋こそまとまっているが、テーマの収拾にはやや丁寧さが欠けている面があり、また全体的なお使い感の強さや、キャラクターの暗さは人を選ぶ。
戦闘に関してはシリーズ中では今現在に於いても難解な部類で、回復周りの馴染みのなさも手伝って敷居が高い。
しかしその戦略性は高く、シリーズ最高の戦闘が楽しめると評する人も多い。
シナリオ・キャラクター・システム共にトゲの強い本作は何かと敬遠されやすいが、そのすべての面でそれを乗り越えれば本作ならではの大きな魅力が待っているのは事実であり、発売から時間が経つにつれて高評価する声もどんどん増えているのがその証左である。
複雑なシステムを駆使し、戦略的な戦闘を楽しみたい人にはもれなくオススメな一作なのは確かである。興味を持ったなら、ヴェイグ達と共にフォルスの扱いが行く手を左右する戦闘・「ヒト」の対立に挑戦してみて欲しい。
本作は2008年にPSPに移植されている。
プレイする際の快適性の改善や難易度追加などが行われている。
PS2版からおおむね無難な追加と改善がなされ、より手軽に遊べるようになった。
BGMが大きく劣化し、一部のUIも損なっているのは残念だが、そこを気にしない人にとってはより楽しめる一品であろう。
*1 ただし、テイルズオブシリーズにおいては本作を皮切りにTP制が廃止された作品が増え、割と珍しいものでもなくなった
*2 余談だが、『シンフォニア』はロイドやジーニアスと仲良しだったマーブルとの死別のシーンも紹介された。
*3 序盤、シナリオの節々でクレアと過ごした日々の回想がいくつか入るのみ
*4 本作の状態異常は単純な度合いはもちろん戦闘システムの関係上操作に支障をきたすこと自体致命的な事態に直結しかねないためどれも非常に厄介。裏ダンジョンではより強烈な効果になることもある。
*5 物理攻撃手段は通常攻撃しかなく、その通常攻撃は発生が遅くリーチも短い
*6 戦闘終了の掛け合いで「チョロいぜ」「甘いぜ」「チョロ甘ですね」と3人が夫々掛け合うネタ。
*7 外伝作品である「レディアントマイソロジー2」では全体のHPを50%も回復させるという高性能になっている。
*8 やっていなくても雑誌等で本作の事を知っているなら、そう思われなかっただろうが。
*9 フォルスが暴走して彼女を氷漬けにしてしまう瞬間、ある大ボスに彼女が取り込まれてしまった瞬間など
*10 おそらく、『第五部』の"セックス・ピストルズ"の台詞「パスパスパース!」が元ネタ。当該部はイタリアが舞台でもある。
*11 1991年にリリースされたガンダムシリーズ2本目のOVA作品。全13話。
*12 アーチェ役のかないみか氏はアニメ『それいけ!アンパンマン』でメロンパンナを演じている。