大合奏!バンドブラザーズ

【だいがっそう ばんどぶらざーず】

ジャンル リズムゲーム
対応機種 ニンテンドーDS
メディア 128MbitDSカード
発売・開発元 任天堂
発売日 2004年12月2日
定価 4,800円
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 良作
ポイント DSを楽器にして演奏
音ゲーというより演奏ツール?
大合奏!バンドブラザーズシリーズ
初代 / DX / P


概要

ニンテンドーDSのローンチタイトルにして初の音楽ゲーム。DSを楽器代わりに曲を演奏するハンディ楽器ソフト。
作曲モードが搭載されており、自分で作曲をして演奏もできる。

収録曲はJ-POPのメジャーな曲*1の他、ワールドミュージック*2やTVミュージック*3など35曲(隠し曲除く)が収録されている。


バックストーリー

プレイヤーはワルワルタウン唯一の楽器店『GBミュージック』の専属ミュージシャンとなり、店長バーバラ・バットの元でレコーディングを経て音楽の特訓を重ねていく。

演奏方法

  • はじめに演奏したい楽曲とパートをえらぶ。演奏がはじまると、上画面に楽譜が下から上にスクロールしながら表示され、
    楽譜に表示されている三角のマークと音符が重なるタイミングで対応するボタンを押すと演奏ができる。
    使用するボタンは演奏レベルによってことなっており、演奏レベルは「ビギナー」「アマ」「プロ」(後述)の3つが用意されている。
    • なお、自分の選んだパート(楽器)や、ほかのプレイヤーが選んだパート以外は全て自動で演奏される。
  • 演奏中はボタンを押したタイミングが合っているかどうかによって「BEST」「GOOD」「BAD」「MISS」のように判定される。
    また、楽譜上の音符が横にのびているあいだは、対応するボタンを押し続けなければならず、途中でボタンを離してしまうと「MISS」判定となる(これを「TAIL MISS」という)。
    • なお、必要以上に長くボタンを押し続けたり、音符が無いところでボタンを押したりしても「MISS」判定などになることはないため、アドリブ演奏を入れて楽しむことも出来る。

演奏レベル

  • 「ビギナー」
    • 十字ボタンの4方向のうちいずれか1つと、ABXYボタンのうちいずれか1つだけで演奏する。「お助けタッチ音符」を使うことができる。
      楽譜に表示される音符は2種類のみ。ゲーム開始時はこのモードで演奏することとなる。
    • 「お助けタッチ音符」は譜面上にタッチマークが現れた時にタッチすることにより自動演奏をしてくれるというもの。
  • 「アマ」
    • 十字ボタンと、ABXYボタンの8つのボタン(ドラムのパートはL、Rボタンも使用する)を使い分けて演奏する。「お助けタッチ音符」を使うことができる。
    • 楽譜に表示される音符は8種類、ドラムのパートでは10種類。ドラムのパートは各ボタンに楽器の音が割り当てられており、それ以外のパートでは、十字ボタンの下、左、上、右、Y、B、A、Xの順で鳴る音が高くなっていく。
  • 「プロ」
    • 基本的には「アマ」と同様の演奏方法だが、「プロ」ではL、Rボタンを同時に押して、オクターブを切り替えながら演奏する。「お助けタッチ音符」はない。
    • Rボタンを同時に押すと1オクターブ高い音が、Lボタンを同時に押すと半音高い音が出る。
      • この仕様により、同じ音が出せるボタンの操作方法が複数存在する音階もある*4が、その場合は、どの押し方であっても正しく入力されたと判定される。
    • また、各種ドラムのパートの場合は同時にボタンを2つ押すこともある。
    • 曲のテンポは「アマ」より速くなる。(1.1倍速でのプレイになる)

解説

このゲームにはプレイするモードとして、シングルプレイ、バンドプレイ、エディットの3つのモードが存在する。

シングルプレイ

  • 一人用モード。好きな楽曲を演奏したり練習ができる「貸しスタジオ」と指定された条件で演奏する「レコーディング」の2つのモードがある。
  • 「貸しスタジオ」では好きな曲を選択し演奏するモード。各パートそれぞれに難易度、スコア(得点)が分かれているため
    繰り返し何度も遊ぶことができる。また、練習モードでは楽曲の再生速度の変更、難易度変更機能や演奏パート以外の
    ボリュームを下げる、といったオプション機能も充実している。
  • 「レコーディング」ではバーバラが出した条件をクリアすると、「貸しスタジオ」でプレイできる楽曲のパートが増えていく。
    • クリアしていくごとに難易度が上がっていき、最終的には「 ランダムの3曲で297点 」という無謀な条件になる。
      • ちなみにクリアしたところで楽曲が増えたり、などの特典は 一切ない

バンドプレイ

  • ワイヤレス通信機能で、複数のDSを使った多人数による合奏プレイモード。「採点プレイ」と「大合奏プレイ」の2種類から選択する。
  • 「採点プレイ」は最大8人までのプレイヤーと採点を競い合いながら合奏を行うモード。それぞれ異なるパートを選択して合奏する。
    • ダウンロードプレイを行うことでソフトを持っていない人でも合奏を楽しむことができる。
  • 「大合奏プレイ」は何人とでも合奏を行えるモード。上記モードとの違いは本体から自分の音しか出すことが出来ない。
    • こちらはダウンロードプレイが出来ないため、人数分のソフトが必要になる。

エディット

アマレベルクリア後に解禁される作曲モード。「ハナウタde楽譜」「スコアメイク☆PRO」の2種類から選択する。

  • 「ハナウタde楽譜」は鼻歌を録音することで楽曲にするというもの。
    • 録音した鼻歌は喜・怒・哀・楽をイメージしたコードとミックスされる。
    • DSのマイクから音を拾うのだが、非常に細かく音を拾うため正確な鼻歌を口ずさんだとしても納得のいくものにならない場合が多い。
  • 「スコアメイク☆PRO」は五線譜に音符を置く方法で、全8パートの楽譜を作成できるモード。言わば簡易的なDTM*5
    • 伴奏パートは自動生成も可能(コード進行)なためオリジナルな楽曲も作ることが可能。
    • あくまでバンブラ譜面制作用なので、1つのパート内で音符を複数重ねて和音を表現するといったことはできない
      また、演奏の負担や制作の兼ね合いもあり、入力できる音符は16分音符までとなっている。
      • なお、サンプルとして「だい9かんきのうた(歓喜の歌)」と「ひょうしょうしき(勝利を讃える歌)」が収録されている。

評価点

  • DSのボタンを活かした演奏感溢れる作り。
    • 「マーカーに合わせてデバイスを押すと音が鳴る」というオーソドックスなシステムだが、各ボタンに順に音階を割り当て、オクターブや半音の切り替えも自らの手で行うという形で演奏感を重視している。
    • ボタンが多いため敷居は高いが、段階を踏んで使うボタンを増やしていくよう配慮されており、じっくり練習することも可能なので初心者にも安心。
      じっくり練習していくことで腕前を上達させていく音ゲーならではの達成感を味わえる。
    • 一般的な音ゲーは実在の楽器を模した系統のものであっても「演奏」の操作が簡略化されているものが多いが、本作はすべての音階に対応したボタンを押す必要が有るため、実際の楽器を演奏しているのにかなり近い感覚となる。
      • 楽器に興味はあるけど始めるのは大変…というプレイヤーにとっては、お手軽に楽器の演奏気分を味わえるツールとして楽しめる。
  • 多人数でセッションプレイを楽しめる。
    • 通信機能を備えた携帯機ならではの仕様で、ソフトと本体があれば何人でも一緒に楽しめる。
    • 大勢で同じ曲を上手く合奏できた時の快感は何物にも代えがたい。

賛否両論点

  • 「演奏感」重視の作風
    • 基本的に「楽器の演奏」をテーマとしているため、演奏するのは1パートに付き1楽器、演奏するフレーズは原曲に忠実かつ極めてシンプルな譜面である。操作形態の都合上、扱うボタンはそれなりに多く操作感覚も独特で慣れるまでは難しいものの、一般的な音ゲーの譜面と比べると変化に乏しい。
      他の音ゲー同様、デバイスの同時押しの要素もあるが、本作においては「演奏感の演出」という要素の方が大きく、デバイスを叩く爽快感を重視している一般的な音ゲーとはやや異なるプレイ感覚となっている。
      • このあたりは、「音楽ゲーム」というよりも「DSを楽器にした演奏ツール」という側面が強いのもあるだろう。
        慣れてくれば選んだ楽器のパートにフレーズが一切割り振られていないところで自由に音を鳴らしてアドリブすることも可能で、どちらかと言えばそうした「実際の演奏感」を重視した作風ならではの楽しみ方を公式でもアピールしている。

問題点

  • ボタンの数が多いので慣れるまで苦労する。
    • レベルの低いモードだと数は少なくなるが、代わりに演奏の面白さも激減する。
      • その代わり、プレイに失敗することによるペナルティのようなものは一切ない。アーケードの音ゲーのように、用意された曲数分のステージを順にプレイしていくスタイルではないので、好きな曲を好きなだけ、自分のペースで練習が可能である。
  • レコーディングの最高レベル(ゴールドチケット)をクリア達成した際の特典が何もない。
    • いくらおまけのレベルとはいえ、難易度が高いだけに何かしらのご褒美は欲しかったところ。
  • 「スコアメイク☆PRO」での制限。
    • 変拍子・テンポ可変設定が不可で、扱える楽器数も後続のシリーズと比べて少ない。
  • 隠し曲にセッションプレイが出現条件の曲がある。
    • 周囲にいっしょに遊べる友人がいないと出せない。

総評

ニンテンドーDSのローンチタイトルにして操作性、タッチスクリーン、サラウンド機能などDSならではの新機能をフルに活かして取り入れた作品である。
ひとりで演奏、持ち寄って合奏、好きな曲を作曲できるという点で、携帯機向け音楽ゲームの新しい形を確立した。
どこでも手軽に演奏・作曲が可能な機能を搭載した携帯シーケンサーゲーム機としては、本作が初と言えるかもしれない。

後の展開

  • 本作の人気に伴い、『大合奏!バンドブラザーズ追加曲カートリッジ(後述)』や続編『大合奏!バンドブラザーズDX』へとシリーズ展開していくことになる。

余談

  • 元々、ゲームボーイカラー用ソフトとして企画され、後にゲームボーイアドバンス用ソフト『ゲームボーイミュージック』として制作が進められていたことが、バンブラDXの『社長が訊く』で明かされている。
    • しかし、ゲームボーイアドバンスの音質やボタンの数の少なさなどのスペック上の問題から開発中止となった。
      その後、ニンテンドーDSに搭載された新機能が本企画のゲーム性に合致していたことから再開発される運びとなり、『大合奏!バンドブラザーズ』としてローンチタイトルでの復活を果たすことになった。
  • 本作に登場する楽器店『GBミュージック』はこのタイトルの名残であるが、作中でこのGBは『グレートバーバラ』の略であるとされている。
  • 初回限定でステレオヘッドホン(イヤホン)が同梱されていた。
    • 携帯ゲーム機で遊べる音楽ゲームは当時珍しかったため、イヤホンを持っていない少年層に向けたものであると思われる。ただし、イヤホンの質は良いものとは言えず、公式もそれをネタにしている。
  • タイトルが大乱闘スマッシュブラザーズと酷似している。
    • 上記にある『社長が訊く』でタイトル名は岩田聡氏のアイデアである事が語られており、その事について岩田氏が「誰が見ても、『大乱闘!スマッシュブラザーズ』に似てますよね。普通は反則ですね(笑)。」と発言しているので、確信犯的にスマブラから名付けたと思われる。
    • 公式サイトに掲載されている『マンガ・バーバラちゃん』でも酷似している点はネタにされていた。
  • ほぼすべてのボタンをフル活用するため、本作より後に発売された DS Lite などのボタンの厚みが薄くなっている機種だとプレイし辛い。
  • 本作の取扱説明書は、ゲーム内に登場する各モードのチラシの再現になっており、シングルプレイのチラシの裏側にはシングルプレイの説明が書かれている…といった仕様。
  • シンガーソングライターの岡崎体育氏は、本作のスコアメイク☆PROでの打ち込みが初めての作曲活動であると各インタビューで語っている。

追加曲カートリッジについて

  • 2005年9月26日、『大合奏!バンドブラザーズ 追加曲カートリッジ ~リクエストセレクション~』が発売。
    公式サイトで行った「バーバラサマ キャンペーン」(2005年8月1日)*6での楽曲リクエストで得票の多かった上位20曲+2曲が収録され、更に任天堂ゲームの楽曲も9曲収録されている。価格は2,800円で、任天堂ホームページ上でのオンライン販売のみとなっている。
    • 追加楽曲用カートリッジはゲームボーイアドバンスのものと同形となっており、DSのゲームボーイアドバンス用スロットに挿入して起動することにより、メニュー画面で「DSオプションカートリッジ」と表示される。
      あくまで追加曲用のソフトなので、ゲームボーイアドバンスシリーズの本体やミクロに単独で挿しても起動しない。
    • DSi以降、DS本体とゲームボーイシリーズとの互換性そのものが廃止された為、追加曲カートリッジで遊ぶためには専用スロットがついている初代DSもしくはDS Liteが必要。
最終更新:2022年05月21日 23:46

*1 『空も飛べるはず』『恋愛レボリューション21』『Choo Choo TRAIN』など

*2 『Smoke On The Watar』『聖者の行進』『エンターテイナー』など

*3 『タッチ』『READY STEADY GO』『メリッサ』ほか

*4 例:XボタンとRボタン+十字ボタン下

*5 デスクトップミュージック。ただし、この用語は日本国内のみで通用する和製英語であることに注意。

*6 同時期に任天堂が行っていた『ホットサマーキャンペーン』のパロディで、バーバラサマーではなくバーバラサマ(様)である。