闘神都市
【とうしんとし】
| ジャンル | RPG |  ※画像はWindows移植版を同梱した『アリスの館』
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| 対応機種 | PC-9801(VM/UV以降) X68000、MSX2
 FM TOWNS
 Windows
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| 発売・開発元 | アリスソフト | 
| 発売日 | 1990年12月15日 | 
| レーティング | アダルトゲーム | 
| 判定 | 良作 | 
| ALICE SOFT作品リンク | 
 
概要
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剣士である主人公・カスタム(名前変更可能)が偶々助けた美少女・クミコに、闘神大会出場後に行方不明となった父を探す為にと頼まれ闘神大会に出場する。
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闘神大会に優勝すると闘神としての地位を得て闘神とパートナーは一生闘神都市で優雅に暮らせると言う。
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主人公はクミコに会う前から腕試しを兼ねて闘神大会への出場を望んでおり、出場資格に「美女のパートナーを連れていること」があったため出場できなかっただけなので、渡りに船であった。
 
システム
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同社のRanceシリーズとパラメータシステムは似ているが、こちらは基本的には1対1の戦闘。
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基本的には闘神大会優勝までは以下の流れを繰り返してストーリーが進行していく。
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大会会場に隣接する迷宮で次回戦の時間までLV上げを行う。
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闘神大会での対戦。
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勝利後対戦相手のパートナーとのHイベント。
 
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レベルアップに関しては剣で止めを刺すと戦士経験値が、魔法で止めを刺すと魔法経験値が上昇する。
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迷宮内の敵の一部は「女の子モンスター」と呼ばれる存在であり、捕獲してキャラ屋に売り飛ばすことで資金を稼ぐことが可能。
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ただし女の子モンスターを売り飛ばすと「悪事」パラメータが上昇し、レベルアップに必要な経験値が上がってしまう。
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捕獲はHPを1にしないと行えない。そのため、女の子モンスターとの対決時には手加減攻撃(HPを1だけ削る攻撃)や魔法攻撃でHPを調整しつつ削ることが必要になる。
 
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移動は見下ろし型の2D移動タイプだが、今まで探索したマップも表示される。
評価点
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単純に力押しだけではクリアさせてくれない奥深さ
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1回戦の相手は確かに力押しだけで攻略可能ではあるが、2回戦以降の相手はどの相手も剣術だけでは勝利できない構成となっており、その謎を解いていく面白さもある。
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迷宮内の謎解きのレベルも高く、敵によって戦術の変更が必要になってくる局面もある。
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ゲームバランスも十分取れており、無茶さえしなければちゃんとクリアできる。
 
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FD7枚組というボリュームに裏打ちされたHCGイベントの豊富さ
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当時としてもHイベントの豊富さは群を抜いており、CG閲覧モードも実装されているので実用性も高い。
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女の子モンスターの捕獲という要素もあり、コンプリートする楽しみもある。
 
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シナリオボリュームの高さ
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迷宮内や酒場でのライバルとの邂逅や因縁の発生、ダンジョン内の謎解きやライバルとの対策の立て方の探索など、純粋にRPGとしても高い完成度を誇る。
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単純に優勝するだけでは終わらないストーリーは、後のシリーズにも引き継がれている。
 
問題点
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この当時のRPGではよくあった話ではあるが、結構シビアなトラップが多い。
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転落時にHPが1になって下の階層に叩き落されるトラップや、転落即ゲームオーバーになるエリアもある。
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一部の雑魚敵で逃亡が不可能である上に特定の攻撃手段でしかダメージを与えられない敵もいる。
 
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Win版以前の問題であるのだが、ゲームオーバー時のリトライにリセットが要求されるため再プレイが面倒になる局面も。
総評
オーソドックスながらイベントも豊富で後のシリーズの雛形を形作った作品。難易度も適度であり安定した出来映え。
問題点もそこまで致命的なものではないので、安心して楽しめる良作。傑作と名高い次作の予習として楽しむのもいいだろう。
余談
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本作には『Ranceシリーズ』の主人公であるランスも名前だけ登場している。
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『RanceIV』や『ランス・クエスト』は本作のプレストーリーでもあり、本作の登場人物が登場している。
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そこから判断すると、本作のランスは普通に加齢したとすれば40代後半の中年である。
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またランス1およびクエストの登場人物であるユランという女剣士も登場しているが、彼女もアラフォーである。
 
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本作のヒントDISKの『ランス外伝(闘神都市)』ではランスが主人公となっている。
 
    
    
        | + | ※本作の楽しみを損ねる恐れがあるので閲覧注意 | 
序盤に「入手経験値と金が10倍」になるアイテムを入手できる裏技がある。
レベリングや資金に悩むことがなくなるので、ストーリーだけを楽しみたい場合や再プレイなどに有用。
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かつてアリスソフトはメガCDに参入する話が持ち上がっており、参入ソフトとして本シリーズの新作『闘神都市ユプシロン』が企画として持ち上がっていたが、結局頓挫してしまった。
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一応、この時の設定は同社の『RanceIV』や『DALK』などに流用されている。
 
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現在はアリスソフトの配布フリー宣言により本作の自由配布が認められている。アリスソフトアーカイブズでもダウンロード可能なので、興味のある人はダウンロードするのもいいだろう。
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続編『闘神都市II』『III』も作られたが、似たような大会が開かれる都市と言うだけで、それぞれ別の都市となっている。
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2014年1月30日に3DSで発売された『闘神都市』は、本作ではなく『II』のリメイクなので注意。
最終更新:2024年12月26日 19:39