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MYSTERY HOUSE
【みすてりーはうす】
| ジャンル | アドベンチャー | 
| 対応機種 | MZ-80B/2000、PC-6001、PC-8801、PC-9801、FM-7、X1、MSX | 
| 発売・開発元 | マイクロキャビン | 
| 発売日 | 1982年 | 
| 定価 | 【MZ-80B】5,200円 | 
| 判定 | 良作 | 
 
概要
海外で発売された『MYSTERY HOUSE』を元に作られた日本初のグラフィックADV。日本でアドベンチャーゲームというジャンルを広める切っ掛けとなった。
招待された見知らぬ館を探索し、見つけ出したアイテムを利用しながら、隠された宝を探し出すゲーム。
特徴
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日本で最初のグラフィックADV。
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最初期のADVはテキストADVという形式だった。それは、状況や動作の指示が全て文字だけで表示されるもので、画面は文字の羅列だけで埋められていた。そんな中発売された本作は状況が映像で表示され、想像で補うしかなかったテキストADVから大きく発展したものだった。
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グラフィックは壁や家具の枠線を大雑把に引いたつたないもの。着色はただ色がついているだけで、配色も乱暴。それどころか機種によっては白黒の場合も。
 
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行動の実行はコマンドそのものを入力して行う。
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状況が映像で表示されるようになったが、基本システムはテキストADVのまま。そのシステムはコマンド入力形式というもので、何をするかを具体的に文字で入力する必要がある。だがゲーム側が受け付けられる文字は限られており、それ以外のものを入力しても「NO!」と表示されるだけで何も起こらない。しかも英語で入力しなければならない。
 
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館内に入ると、「ドコカニ オカネガ カクサレテ イル」と書かれたメモが落ちている。その金を探すのが本作なのだが、見つかるのはダイヤだったりする。
評価点
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最初期の文字しかないADVに比べ、遥かに臨場感があった。
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コマンド入力式ADVだが、使用できる文字がプレイ最初に表示されており、またその数もそれ程多くない。この文字一覧を印刷するなり書き留めたりしておけば、後のコマンド選択形式に近い感覚でプレイする事はできた。
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一覧は使用できる全ての文字を載せておらず、クリアのキーとなる文字は隠されている。それはプレイヤー自身が考えないといけない。ただ隠し文字がある事自体は、一覧内で伝えられているので、意地悪な引っ掛けという訳ではない。
 
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闇雲に探していてもダイヤへはたどり着けない。館では様々なアイテムを手に入れるのだが、その使い方を工夫しながら、ダイヤを探索していく。試行錯誤しながら、正しい使い方を導き出す楽しさがあった。
総評
単に屋敷の中を探索し宝を見つけるだけのゲームだが、STGやACT、SLGとも違うジャンルであるADVを、多くのプレイヤーに味わわせた。
その新感覚のゲーム性は強い支持を受け、まだまだマイナージャンルだったADVを広める切っ掛けとなる。
余談
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前述の通り本作は日本初のGADVで、日本ゲーム史においてはわりと重要なピースである。が、国の垣根を取り払ってしまうと「1980年にオンラインシステムズ(現シエラエンターテイメント)がAppleII向けに北米で発売した世界初のGADV『MYSTERY HOUSE』の模倣作品」という位置におさまる。
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日本では本作が先に発売された為、当時は本作の方が知名度が高く、本作を世界初のGADVと思い込んでしまうような事も起こったが、現在ではこういった事情が知れわたり勘違いは消えつつある。
 
最終更新:2024年07月22日 20:39