【つきによりそうおとめのさほう】
ジャンル | 恋愛アドベンチャーゲーム | ![]() LimitedEdition |
![]() Standard Edition |
対応機種 | Windows XP/Vista/7 | ||
発売元 | Navel | ||
発売日 |
Limited Edition:2012年10月26日 Standard Edition:2012年12月21日 |
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レーティング | アダルトゲーム | ||
配信 | FANZA:2014年6月26日/7,800円 | ||
判定 | 良作 | ||
Navel作品 |
主人公「大蔵遊星」は、日本の財界を代表する“華麗なる一族”大蔵家の末端に、望まれぬ子として生を受けた。
優秀な親族や家庭教師のもとで厳しく育てられた遊星は、多芸に秀でた万能家であったが、
いうなれば籠の中の鳥であり、およそ人並みの夢や希望などとは無縁の生涯だった。
そんな遊星が、初めて一族の監視下を離れ、ひとりで外の世界へ出る機会を得た。
名もなき庶民の娘「小倉朝日」となって素性を伏せ、
上流階級の子女が集う服飾専修機関「フィリア女学院」へ潜入することになったのだ。
その一環として遊星(=朝日)は、
学院一のスーパー同級生「桜小路ルナ」に仕えるメイドとして、彼女の住まう「桜屋敷」で働くことに。
そしてそこには、ルナと縁のある学院生らが同居するという。
1人はスイスから来た誇り高き留学生「ユルシュール」
1人は旧華族の流れを汲む家柄の大和撫子「花之宮瑞穂」
そしてもう一人が、少年時代の主人公に恋していた庶民派の社長令嬢「柳ヶ瀬湊」
いずれも個性的なお嬢様方に加えて、それぞれに付き添う超個性的な従者たちが遊星(=朝日)の生活を引っかきまわす。
果たして遊星は、素性(おもに性別)を偽ったまま、屋敷と学園の二重生活を無事に過ごすことが出来るのか?
桜小路を陽が照らす
(公式ホームページより)
『SHUFFLE!』で有名なNavelの10周年記念作品で、Navel作品としては15作目。
Navel作品では初の女装ものとなる。略称は『つり乙』
本作はシリーズ第1作となり、翌年にはパリに舞台を移してりそながメインヒロインとなったシリーズ第2作『乙女理論とその周辺 -Ecole de Paris-』(略称は『乙りろ』)が発売。
さらに翌年にはルナシナリオをベースにしたことを匂わせつつ、世代交代したシリーズ第3作『月に寄りそう乙女の作法2』が発売された。
なお、『つり乙2』内の設定は別にして、どのルートが正史かということには拘っておらず、『乙りろ』の後日談となる作品も発売された。
Navelの作品ではキャラ名の元ネタの種類が統一されていることがよくあり、本作は実在の金融機関が名前の元ネタとなっている。
+ | 主人公及びヒロイン |
+ | サブキャラ |
好みの問題はあるものの、シナリオ・グラフィック・BGMなどいずれも高評価の作品。
特にシナリオは各ルート毎に人気の落差が激しいとは言え高く評価されており、Navelの代表作となった。
また、女装主人公もののADVとしての評価も高く、そちら関係での名作としてお勧めされる作品でもある。
+ | ユーシェルートのとあるワンシーンに関して |
*1 家柄から料理やお茶を淹れるなどの家事はメイド任せで自身がすることはほとんどなく、体質から運動などは不得手。
*2 このため、遊星は再会してすぐには湊である事に気づかず、湊も女装している遊星とりそなには気づかなかった。りそなはすぐに湊であると気づいたので遊星はスムーズに思い出すことが出来た。
*3 他にも様々なことを学んでいる模様。
*4 なお、本編内では特に語られないが、八千代には実の妹がいる。
*5 開幕の部分で遊星とりそなが何故この様なキャラクターになったのかと関係性の理由が詳細に描かれているのだが、その話と湊やりそなと一時期一緒に生活していたという話が食い違っている(りそなとは初めて出会った後に再開することなくボーヌ送り)。小さいころの遊星の性格とも明らかに異なる。4年以内の話と仮定しても、その場合は低く見積もっても小学高学年相当ということになるのに両者の精神年齢が低いことや、一歳年下でしかないりそなが自身の名前を漢字を書けないことなど細部がおかしな過去話になる為、どう贔屓目に見ても無理がある。
*6 エイプリールフール企画『衣遠兄様の華麗なる一日』や、次作『乙女理論とその周辺』及び同作に付属する本作各ルートのアフターシナリオなど。
*7 基本的にはヒロインに対し遊星の性別をバラしたり、問答無用で引き離したしてフィリコレの参加自体ができないように妨害をする中で、ユーシェシナリオでは「フィリコレの優勝で全て黙秘する(失敗すれば自分の元へ連れていく)」という条件を提示したうえでそれ以上の干渉はしないと対応がやけに甘い。
*8 詳細は控えるが『乙女理論とその周辺』を踏まえた設定では遊星が身分を偽って女子校に通っていたことは衣遠にとっても都合が良いことになっており、同作では「フィリコレで結果を出せば黙認していた」旨の発言を行っている。…が本作のルナ・瑞穂シナリオは明らかにフィリコレに出場すらできないように妨害をしている。
*9 本作からそうだが、後作での描写が増えるほど衣遠は「服飾に対しては真摯であり、特別な思い入れがある」という面が強調されている。
*10 シナリオルートが違うが、ルナシナリオでは共通シナリオ内の選択肢に関わらない出来事で気づいたと発言しているため、瑞穂シナリオ内で気づいたというそちらの発言がおかしなことになっている。