テレビ東京とタカラ(現:タカラトミー)がメディアミックスという形で世に送り出したTVアニメ、及びゲームソフトである。
このページではアニメ第1話の放送日から少し遅れて発売された『伝説のプラストゲート』『プラストオンGP』及び、
アニメの設定を一部逆輸入する形でマイナーチェンジがなされた『伝説のプラストゲートEX』を取り扱う。判定は『プラストオンGP』のみ「ゲームバランスが不安定」。
シリーズ共通の特徴として、
「GBAに接続した読み取り機器にフィギュアをセットすると、フィギュアのキャラクターと主人公(若しくはレース用のマシン)がゲーム内で合体(プラストオン)する」
という、プラストオンシステムが採用されている。
以下特段の事情が無い場合において、フィギュアのキャラクターをゲーム中の呼称である「プラスター」と記述する。
【ぼうけんゆうきぷらすたーわーるど ~でんせつのぷらすとげーと~】
ジャンル | RPG | ![]() |
対応機種 | ゲームボーイアドバンス | |
メディア | 64MbitROMカートリッジ | |
発売元 | タカラ | |
開発元 | ウィル | |
発売日 | 2003年4月24日 | |
定価 | 5,800円 | |
プレイ人数 | 1~2人 | |
セーブデータ | 2箇所 | |
判定 | なし |
豊かな自然と失われた古代文明がミックスされた、摩訶不思議な島国が点在する世界「トレジャーワールド」。
しかし各島の交流は、独自文化の保全とモンスターの脅威という二つの理由から長きに亘って行われておりませんでした。
遠い昔、異文化交流が盛んだった頃の文献を読んだスター島のエアリーズ姫は
「異文化交流を復活させ豊かな時代を取り戻し、各地の美味しい名産品を食べてみたい」と考えるようになりました。
そこで彼女は、各国の交流を復活させようと「姫様サミット」なるものを思いつきます。
遠い他国の姫達に姫様サミットに関する書状を無事届け、エアリーズ姫の願いを叶えるべく、
新米トレジャーハンターである主人公(と、サポート役の生き物「ガイダンス」)に特使として白羽の矢が立ったのです。
このゲーム中では先述のプラストオンシステムを使用しプラスターと合体する事で、プラスターの種類に応じた特殊能力が使用可能になる。
それらを駆使してダンジョン突破したり、仕掛けを作動させ隠しアイテムを入手したりといった事ができる。
因みにゲーム序盤にプラストオンしなければ進まないイベントがある上、合体解除は基本不可能なため、プラストオン縛りといったプレイは不可能。
システム自体は比較的オーソドックスなコマンド型RPGだが、幾つかの特徴がある。
フィギュアと連動して冒険を進める楽しさ
保険システムの存在
サポートキャラの「ガイダンス」
通信によるアイテム交換
(タカラのキャラゲーにしては珍しく)まっとうに遊べるゲームである事
道中やラストバトルで一時的に仲間になるNPC間の性能格差
フィギュアが交換できるサークル上でなければ、合体しているプラスターを交換できないという仕様
一部エリアのエンカウント率の高さ
「古代アイテム」と呼ばれるアイテムを通常のアイテムに変換する装置の問題
一部のアイテムの入手が極めて困難、若しくは入手不可能
クリアー後に隠しダンジョンに挑むことができるのだが…。
どうせキャラゲーだから…と思いきや、中々どうして侮れない出来の作品。
目玉であるプラストオンシステム周りの荒削りと、一部地域のエンカウント率こそ目に付くが
逆に言えば明確にプレイのテンポを阻害すると断言できるのはその2点のみである。
フィギュアが十分揃ってさえいれば、昨今のRPGにも決して劣らないトレジャーワールドでの冒険を楽しめるだろう。
【ぼうけんゆうきぷらすたーわーるど ~ぷらすとおんじーぴー~】
ジャンル | レースゲーム | ![]() |
対応機種 | ゲームボーイアドバンス | |
メディア | 64MbitROMカートリッジ | |
発売元 | タカラ | |
開発元 | クインテット | |
発売日 | 2003年4月24日 | |
定価 | 5,800円 | |
プレイ人数 | 1~4人 | |
セーブデータ | 2箇所 | |
判定 | ゲームバランスが不安定 |
トレジャーワールドではプラスターと特殊な「ベースマシン」を合体させた
プラスターマシンによるレース、通称「プラストオンGP」が大流行!
今プラストオンGPに参加すれば、性能の異なる3種類のベースマシンが手に入るぞ!
パーツをカスタマイズし、プラスターを使い分け、プラストオンGPのチャンピオンを目指せ!
操作するマシンとプラスターを合体させることで、マシンにプラスターが持つ属性毎の特徴を持たせられる。
また、プラスターの種類によっても微妙に性能が異なってくる。
グランプリモード
アドベンチャーモード
タイムアタック
ガレージ
通信対戦・通信交換
プラストオンシステムによるカスタマイズ性・戦略性の高さ
操作性が悪い
プラストオンシステムのテンポが悪い
難易度がマシンの基本性能に大きく左右される
一部カスタマイズの性能が壊れている
『伝説のプラストゲート』でも見られたシステム面での荒削りが、悪い方向へと作用してしまった作品。
それが無くても、操作性が面白さに直結するレースゲームでそこが拙いというのは中々に致命的であろう。
とはいえプラストオンシステムによる戦略性など、単純なマリオカートのフォロワーとして終わらせないだけの要素は有している。
【ぼうけんゆうきぷらすたーわーるど ~でんせつのぷらすとげーとえくす~】
ジャンル | RPG | ![]() |
対応機種 | ゲームボーイアドバンス | |
メディア | 128MbitROMカートリッジ | |
発売元 | タカラ | |
開発元 | ウィル | |
発売日 | 2003年12月4日 | |
定価 | 6,800円 | |
プレイ人数 | 1~4人 | |
セーブデータ | 2箇所 | |
判定 | なし |
『伝説のプラストゲート』のマイナーチェンジがなされたバージョン。
以下、特に断りが無い限りマイナーチェンジ前の旧バージョンを『伝説』、本バージョンを『EX』と記述する。
後日談として追加シナリオや新規ダンジョンを追加した『冒険遊記プラスターワールドEX編』を収録
第3弾プラスターフィギュアへの対応
新たに「プラスターVSモード」を収録
プラスター毎のイベント追加
EX編で特殊なアイテムを入手し条件を満たす事で、隠しNPCを仲間にできる
いつでもどこでもプラスターを変更できるアイテム「どこでもオン!」の追加
一部の入手し辛いアイテムの入手方法変更
戦闘バランスの調整
通信でのアイテム交換はできるが『EX』同士のみという仕様
プラスターVSモードのバグ
やっぱり酷い仲間NPC間の性能格差
+ | 隠し仲間についての記述アリ、ネタバレ注意! |
隠しボスの変更
EX編でのみ、地形や障害物に嵌って進行不能となってしまうバグがある
『伝説』の問題点であったシステム面の荒削りを改善し、更に新要素追加と細かい調整を行った一品。
もし今から本シリーズに触れてみたいのであれば、余程の事が無い限りはこの作品をオススメしたい。
但し、プラスターVSモードや地形嵌りといった幾つかの致命的バグには注意されたし。
以上で長々と述べてきた通り、RPGの二作は及第点と呼んでも差し支えない出来栄え、
『プラストオンGP』も、作りは粗いが意欲的な作品と評価できる。
しかしこれらの作品はその出来に反し、決して知名度が高いとはいえない埋もれた作品となってしまっている。何故か?
…賢明な閲覧者諸氏は既に気づいているかと思われるが、
最大のアピールポイントだった筈のプラストオンシステムが、これら作品をプレイする上での枷となってしまっているのである。
十分に楽しむためには複数個のプラスターフィギュアを揃える必要がある
現在ではプラスターフィギュアが絶版しており、正規の方法で100パーセント楽しむ事は難しい
読み取り機器を接続しないとゲームを始められないため、特定のゲーム機以外ではプレイが不可能
ゲームとしては十分に遊べる出来なのだが、アニメの失敗が災いし知名度は今一つ。
更に現在ではわざわざ読み取り機器に対応したゲーム機を用意せねばならず、連動するフィギュアも入手困難で
十分プレイするのも難しいという、まさに不遇の作品達。
とはいえ、フィギュアと連動して遊びの幅を広げるという点においては
アクティビジョンの『スカイランダーズ スパイロの大冒険』、バンダイナムコゲームスの『レジェンズ』『ディズニーインフィニティ』
そして任天堂の『amiibo』にとっての偉大な先駆者…と言えなくもないだろう。
一応ソフトだけなら今でも簡単に手に入る。環境が整っており且つ興味を持ったのであれば、一度は遊んでみて欲しい。
但し購入の際は読み取り機器とプラスターフィギュアが付いてくるかどうか、しっかり確かめてからにすること。
「買ったは良いけどプレイできない!」といった事態に陥ったとしても、当Wikiは一切責任を持てないのでそのつもりで。
*1 機会はそう多くないが、そのうち一回が迷路のように入り組んだ攻略必須のダンジョンだったりする。
*2 炎・風の複合。フルタ製菓が出していた関連商品のキャンペーン限定品。
*3 ドラストームの色違いで複合属性も同じ。イベントで配布された物とアニメ版DVD初回限定特典の二種類が存在。
*4 3未満なら宿屋を使えば3まで回復するが、最大値の7まで回復させるには消費アイテムが無いと厳しい。敵の強い攻撃を受けると溜まる事もあるが…。
*5 この事は、ガイダンス自身からも説明される。
*6 5歳。彼女の住むジオフロン島ではその年齢で成人扱いされる。先述した「ぶっ飛んだ設定」の一つ。
*7 一応設定上ではラスボスの呪いを無効化するという特技を持つため、主人公への呪いを防ぐという形で貢献してくれているのかもしれないが…。
*8 基本は3周。グランプリモードのみオプションで5周・7周に変更可能。
*9 エンジンの回転数が70パーセントを突破している時にアクセル全開でコーナーに突入し、一瞬だけアクセルをオフにする事で急なコーナーも素早く曲がれるテクニック。何故か取扱説明書には記載されていない…。
*10 敵がアニメ版に出て来る「マイナスター」と呼ばれる存在、途中でアニメ版主人公がサポート役として参戦など。
*11 例えばスタンダード・水属性以外では入れない水中での戦闘時など。
*12 『プラストオンGP』は通信対戦、『EX』はプラスターVSモードでそれぞれ遊ぶことはできる…先述の通り、予め本編のセーブデータを作っておく必要はあるが。
*13 フィギュア自体の希少性が高いため、迂闊に行うのは考え物ではあるが。