【くらなど】
ジャンル | 恋愛アドベンチャー | ![]() ![]() ![]() |
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対応機種 |
Windows 95/98/XP/Vista/7 プレイステーション2 プレイステーション・ポータブル Xbox360 プレイステーション3 プレイステーション・ヴィータ プレイステーション4 Nintendo Switch |
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発売・開発元 |
【Win】Key 【PS2】NECインターチャネル 【その他】プロトタイプ |
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発売日(*1) |
【Win】2004年4月28日 【PS2】2006年2月23日 【PSP】2008年5月29日 【360】2008年8月28日 【PS3】2011年4月21日 【PSV】2014年8月14日 【PS4】2018年6月14日 【Switch】2019年7月4日 |
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定価(税込) |
【Win】7,500円【PS2】7,560円 【PSP】6,090円 【360/PS3】6,720円 【PSV】5,184円 |
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レーティング | Win | ソフ倫:全年齢対象 | ||
CS版 | CERO:C(15才以上対象) | |||
判定 | 良作 | |||
Key作品 |
ADVのジャンルでは業界大手のメーカーである株式会社ビジュアルアーツのブランド「Key」の第3作となる恋愛アドベンチャーゲーム。
発売延期を繰り返し、最初に発表した予定(2002年)から約2年後に発売された経緯があるものの、大作であり延期をものともせず評価が高い。
PCのADVゲームとしては珍しく、最初から全年齢対応で発売されている。
「家族」がテーマで、ヒロインからおじいちゃん先生までのサブキャラにいたるまで、キャラが多いにもかかわらずそのほとんどにルートがあることが特徴。
悪友の春原 陽平が非常に目立っているのも特徴的で、メインヒロインの古河 渚より台詞量が多いことでも有名。
また、総テキスト量が多い上に共通ルートのフラグが非常に複雑(*2)。
過去作以上に日常シーンに力を入れており、人によっては最初から10回やって10回とも丸々共通ルートを楽しめる様な出来になっている。
本作では「AFTER STORY」と呼ばれる渚EDの後日談があり、その質と量も好評を博している。本作の影響か似たような表現も割と見かけるようになった。
そして、「僕」と「少女」が描かれた「幻想世界」パートが主に学園編で随所に挿入される。
主人公の岡崎 朋也(*3)は父親と2人で暮らしている。
バスケに対して熱意と才能があり、特待生として高校入学が決まっていたが、入学前の父親との喧嘩の怪我が元で選手生命を断たれてしまう。
その後はやりたいことも見つからず、他人行儀になっていく父と距離を置く為に家に居る事も避けつつ、似た境遇の春原 陽平と共に自堕落な学校生活を送っていた。
そして三年生の4月14日、遅刻確定の時間でありながら学園前の坂道で佇んでいた古河 渚と出会ったところから物語が始まる。
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+ | 重度のネタバレなので未プレイの方は見ないことを推奨します。 |
『ONE』『Kanon』『AIR』から続く、期待の高さを裏切らなかった名作(*34)。
「親子」については既に『MOON.』や『AIR』で描いていたが、本作では「家族」を大きなスケールで描いている。
AFTER STORYは数年間分の「後日談」を描いている。1つの作品でここまで描写しているのは恐らく例が無かった。
春原の存在感は大きく、ここまで突出した個性と出番を持つ男性の悪友キャラというのは稀有。
必ずしも本作に影響されてとは限らないだろうが、本作発売後は他社ADVでも癖が強いだけでなく、出番も多い悪友キャラという立ち位置のキャラが増えた。
内容の多さから気軽に始めてさくっとクリアとはいかないが、お勧めできる作品である。
ただし上記のとおり無視しがたい問題点(*35)もあるため、人によって合う合わないは『Kanon』より分かれるだろう(*36)。
解像度や音質の変更については記述しない。他、機種に合わせた細かい機能やシステム面の違いもある。
Win版についてはSteamで販売されているものとは別なことに注意。
『CLANNAD 光見守る坂道で』については後述。
プラットフォーム別の相違点(にしなど)も参照。
*1 種類が多いので代表的なバージョンのみに留める。
*2 難易度もそこそこ高くなっているが、それよりもテキストや演出を楽しむお遊び的な要素が強い。
*3 名前の変更が可能。
*4 特に春原相手にはひときわ遠慮がなく、春原の部屋にひとり放置された場合、何事もなく終わったことはないと自分で思い返している。
*5 倫理観などは人並み程度にあるので、気が向けば酷い行為を妨害したりもする。
*6 共通ルートのそういった場面では大抵選択肢が出る上、途中で再度選択肢が出て放り投げる場合もある。
*7 ただし、朋也と春原の自業自得な場合が多い。春原に対しては短気というか理不尽だが、これは春原の日頃の行いが悪いのも影響している。
*8 進学に必要な授業は別。
*9 風紀に厳しいのは生徒会長を目指していることも影響しているが、元来の性分が一本気。
*10 その渚も台詞数はむしろ多い。
*11 インタビューでもそう答えている。
*12 よく分からない謎なパンから具体的に嫌なパンまで幅広い。
*13 趣味ではなくて贈り物や何かに必要な道具など。
*14 一部は他キャラと共用。
*15 スタッフもBGMとしては良かったが、単体では少し物足りなかったという評価を後日している。
*16 日常シーンをとても嫌ってる人や、逆にシリアスを全く望んでいない人は別として。
*17 スキップ機能がついていたり、台詞途中でも進行可能など、システム面に問題がなければ…の話だが、本作もそこらの問題は無い。
*18 正しくはKeyの作風にこだわらずシナリオを書いた。
*19 両親の仕事を考えるなら納得はいくが。
*20 いくら速度を落としているとはいえバイクで人を轢く行為が危険なことにはかわりはない。
*21 ライターの魁氏本人もそう答えている。
*22 尻軽のような扱い。
*23 勝平ルートはハッピーエンドのためのフラグの1つでもあるのだが、椋エンドはフラグにカウントされない。また、後述するが勝平は本作トップクラスの問題児である。
*24 汐シナリオの汐。
*25 『kanon』は死ぬ前に奇跡が起きて助かっているケースの方が多い。
*26 ユーザーからしても、基本的にはここまできてようやく彼の気持ちを察することができる。
*27 アニメ化作品の1つである劇場版CLANNADはこの点が見直されたのか、わざわざ仕事の合間を縫って顔を見せ、さらに自分と一言も口も利いてくれなかった朋也の変貌っぷりに涙するなど、重要性が増している。
*28 公式掲示板でも「勝平ルートいらない」などの意見がそこかしこに見られた。
*29 劇場版『CLANNAD』ではこの点は改変されて病院での出産、アニメ『CLANNAD』では大雪によるやむをえずの自宅出産となっていて、まだマシになってはいる。
*30 補足すると止めてはいるし悩んでも居るが、渚の意固地さに押されてしまっている。
*31 後に「Angel Beats」の7話でオマージュされた。
*32 VFBでもこの結末があってこその幻想世界と発言されている。
*33 特待生なのでこの面でのお金の負担は少ないが。
*34 『MOON.』はそれらの原点ともいえるが、作風や評価の違いなどからこの中に挙げられない事もある。
*35 選択肢が多くややこしい、一部キャラが不愉快など。
*36 『AIR』は高評価だが賛否両論な作品でもあり、この点では比較しづらい。
*37 泣けるストーリーよりもファンタジー要素を排除して莫大な人生を描きたかったと麻枝氏は語っている。
*38 360/PS3版は本編作品のDLCとして配信。