ぐっすんおよよ
【ぐっすんおよよ】
ジャンル
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固定画面アクションパズル
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対応機種
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アーケード
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発売・開発元
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アイレム
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稼動開始日
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1993年
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プレイ人数
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1~2人
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判定
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良作
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ポイント
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アイレム開発のアクションパズルゲーム
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概要
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アイレムが開発した落ち物パズルゲーム。ブロックや爆弾で地形を作り、自動で動くぐっすんorおよよを特定地点まで導くのが目的。全30+α面。
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内容を例えるなら『レミングス』+「落ちものパズル」。他社製品で似たものだと『ジョイジョイキッド』や『テトリスプラス』がある(レミングス要素は薄いが)。
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2人同時プレー可能。1Pはぐっすん、2Pはおよよを担当する(操作する、ではない)。
システム
おきゃくさん、はじめて?
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プレイヤーはゲーム開始前に腕前を聞かれる。「そうだよ」「ちがうよ」「うまいよ」「ぷろだよ」の4つの選択肢の中から選べる。
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「そうだよ」はチュートリアルステージ(0面)からスタート。ゲームの遊び方を実際に体験できる。
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チュートリアル面は出口に向かうか、ミスするか、一定時間が経過すると終了。結果に関係なく残機数に変化はない。
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「ちがうよ」はプロローグデモを挟んだ後に1面からスタート。
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「うまいよ」は7面からスタート。
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「ぷろだよ」は16面からスタート。
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コイン投入後、条件を満たすと「変態モード」という隠しモードになる。
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難易度選択画面でえみりがバニーガールになっていると成功。ゲーム内容は隠しステージが5面追加される、一部ステージの曲が入れ替わるだけだが会話デモの内容が非常にカオスになる。
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ぐっすんとおよよが変態ハンターになっていたり、じょおじがえみりをナンパしたりと支離滅裂極まりないものとなる。どうしてこうなった。
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エンディングもとんでもない内容に変化する。一見の価値あり。
操作方法
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レバーで落下ブロックの移動。落下するブロックは8種類(1個+3つのブロックが縦横斜めに組み合わさったもの7種)+ボムブロックである。
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ボムブロックは爆弾。破壊可能なブロックを壊したり敵の撃破、ぐっすんの足止めに使用する。ボムブロックを中心とした8方向分に効果がある。
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ブロックは下方向に入れると急降下し、上方向に入れっぱなしにするとブロックの落下速度が下がる。
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ボタンでブロックの回転。ボムブロックの場合はその場で爆発させる。
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ぐっすん及びおよよ(以降記述をぐっすんで統一)はプレイヤーの意思では動かせず、道が続く限り自動で歩き続ける。進行先が奈落の底だろうと敵がいようとお構いなしに歩く。
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ぐっすんは1ブロック分の段差は上るが、それ以上の段差はUターンする。また、ぐっすんは落下中のブロックに乗る事も出来る。
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ぐっすんのすぐそばにブロックを急降下させて落とすとぐっすんは驚いてブロックとは反対側に走りだす。
画面上のフィーチャー
+
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詳細
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通常ブロック
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プレイヤーが積んだ後のブロックはこれになる。ボムブロックで破壊可能。
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破壊不可ブロック
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最初から配置されており、こちらはボムブロックで壊せない。
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デスブロック
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トゲ付きブロック。上下左右4方向4種類あり、ぐっすんがトゲのある方向に接触するとミスとなる。破壊不可。
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出口
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ぐっすんをここに導いてあげることでそのステージはクリアとなる。大きさが3種類(4×4、3×3、2×2)ある。
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ステージによっては出口が複数ある場合があるが、この時はどの出口に導いてもよい。
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水
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時間が経つと効果音と共に上昇してくる。最初から水位が高い場合もある。この水にぐっすんが全身に浸かるとミス。
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せり上がる時間はステージによって違う。また、ステージによっては一旦水位が下降しきってから上昇する面もある。
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アイテム
+
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詳細
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子ぐっすん
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取るとぐっすんに追従する小さいぐっすん。10匹出口に連れていくと残機が1増えるが、敵と接触すると死亡してしまう。また、ぐっすんから離れるとアイテムに戻ってしまう。
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水バリア
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取るとストックされ、水に沈んでも10秒間はミスにならない。
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ポーション
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取るとストックされ、敵と接触しても10秒間はミスにならない。但しデスブロックのトゲは無効。
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水バリアとポーションはストック式であり、両方合わせて2つまで持つ事が出来る。使用条件を満たした時点で自動消費される。
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タイマー
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取ると10秒間、ぐっすんとプレイヤーが落とすブロック以外のすべての時間が止まる。
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キャラクター
+
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詳細
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ぐっすん(青)
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このゲームの主人公。洞窟にトレジャーハントに行った所、地底深くまで落ちてしまう。ゲーム中の行動を見るととてもそうは思えないがプロのトレジャーハンターである。
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子供の落書きみたいなキャラで、とてもえみりやじょおじと同族とは思えない。ファンからは「成長すればえみり達みたいになる」という説も出されている。
それだと幼児って事になるが。それともえみりさんじゅうななさい?
敵キャラクター
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ぽにくん
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ぷにくんをそのまま青くしたような敵。こちらはぐっすんのいる方向に1ブロック分ずつ動いてくる。
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おにのちびたくん
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小悪魔。ただ歩いているだけの敵。1ブロック分の段差があれば上ってくる。
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がちゃくん
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怪獣。角が生えているため上からブロックで潰せない(ブロックが壊れる)。横から潰すと倒せる。
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この敵を利用して邪魔なブロックを壊してもらうステージもある。
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よよくん
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既に積まれているブロックから突然出現する。動き方はおにのちびたくんと同じ。
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ぺろくん
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スライムのような敵。ナメクジのように這っており、道なりに動く。2ブロック分以上の壁も這い上がる。
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ふーくん
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死神。常に飛んでいる。ゆっくりではあるがぐっすんに近づく習性がある。
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ぐっすんに近づいた時、手にした鎌を振るモーションを取る。
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どきどきばくはつくん
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爆弾型の敵。普段は歩いているだけだが、ランダムでその場で爆発する。ボムブロックで巻き込んだ場合は誘爆する。
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設定では「エッチな想像をするせいで興奮して爆発する」との事。
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アイテムと敵キャラは最初から配置されているものと時間経過で出現するものの2種類ある。
ミス条件
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ぐっすんが敵キャラクターに触れる。
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ぐっすんがデスブロックの針の部分に触れる。
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ぐっすんをブロックで潰す。
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水バリアがない状態でぐっすんが水中に沈む。
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ぐっすんが穴に落ちる。
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ブロック出現口をブロックで塞ぐ「ブロック詰み」。
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2人プレーでブロック詰みになった場合、双方のプレイヤーがミスとなる。
評価点
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チュートリアルや難易度調整機能の搭載でプレイヤーの間口を広げている。アイレム製のアーケードゲームでこのような機能が搭載される例は稀である。
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誰でもとっつきやすいキュートなキャラクターデザインとわかりやすいシステム。画面を見ただけで何をどうすればいいのかが一目瞭然。
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ステージの明確な攻略方法がないため、プレイヤーがとれる手段が多く自由度が高い。
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ぐっすんとえみりはサンプリングボイスで喋る。とにかく喋る。人によっては「うるさい」と思うかもしれないが…。
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コイン投入後、ストレス発散にぐっすんをすぐにブロックで潰すプレイヤーもいたとか。
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通常は30面までだが、隠しステージの存在により上級者も満足のいく難易度設計となっている。
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30面である条件を満たすと隠しステージへと進める。5ステージ(前述した変態モードではさらに+5ステージ)しかないものの、非常に難易度が高い。
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さらにこの隠しステージではステージクリア毎にご褒美としてえみりのイラスト付きアイキャッチを拝める。
問題点
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出現するブロックがランダムであるが故にバランスがやや不安定。
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そのステージで役に立たないブロックが連続で出たり、目当てのブロックがなかなか来ずに理想の地形が作れず水没やブロック詰みになる事もある。
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また、基板の設定で難易度が上がっている場合、水没するまでの時間が短くなったりブロックの出現率も変わる(そのステージで不利なブロックの出現率が上がるなど)。こうなるとゲームどころではなくなる。
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『ジョイジョイキッド』や『テトリスプラス』は「手順はどうであれ掘り進めさえすれば良い(JJKは天井を破壊)」のに対し、本作は明確な攻略法はないとは前述したが、出口までの道は正確に作らなければいけないのも難易度の高い原因(場合によっては態と閉じ込めないと勝手に落ちてしまうため。TPは落ちて(JJKは上昇して)困ることはない)。
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アイテムストックの仕様が不親切。
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前述の通り、ストックアイテムは2つまでしか持てないのだが、新しく取ったアイテムはストックされずただのスコアアイテムとなる(つまり上書きされない)。このため、後半面には水バリアがないと攻略が非常にシビアなステージがあるが、この時にストックアイテムがポーション2つで埋まっていた場合はどちらか片方をわざとぐっすんと敵に接触させて消費させないといけない。敵が出現しないステージの場合は最悪詰む。
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原因は不明だが、たまにボムブロックがレバー操作を受け付けず異常動作するバグが存在する。
総評
『R-TYPE』や『イメージファイト』といった硬派なシューティングゲームが多いアイレム製のゲームでは珍しくポップでキュートなパズルゲームとなったが、後にスーパーファミコンやプレイステーションで移植されたり、番外作が出たところを見ると本作の残した功績は非常に大きいものと言えるだろう。
移植
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1995年にSFCに『すーぱーぐっすんおよよ』の名前で移植された。
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販売元はバンプレスト。その為か本作オリジナル面でバンプレストのロゴマークをモチーフにしたステージもある。
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移植度は高めだが、画面解像度の関係でAC版よりSTAGEサイズが縮小されている。そのため一部AC版とは攻略法が異なるステージも存在する。
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2人プレーで画面を2分割した対戦モードや自分でステージを作れるエディットモードもある。
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SFC版と同年にPSにも移植。後にSSにも移植された。
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オリジナルのAC版に加え、BGMやえみりのイラストをアレンジしたモードも存在する。
余談
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本作の敵キャラクターであるぽむぺくんはタイトーのアクションゲーム『ちゃっくんぽっぷ』のちゃっくんに見た目が酷似しており、スーパーファミコン版の移植作『すーぱーぐっすんおよよ』の取説でネタにされた。
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余談中の余談だが、同人ショップ『メロンブックス』のマスコットキャラクターのイラスト等を手掛ける風上旬氏が本作を題材にした4コマ漫画をゲーム雑誌『ゲーメスト』にて掲載していた事があった。
最終更新:2024年04月23日 01:01