本稿ではオリジナルのアーケード版とPCエンジン版、PS版『R-TYPES』を中心に(判定はこの3つについて良作)、他の移植版についても概要レベルで紹介しています。
【あーるたいぷ】
ジャンル | シューティング | ![]() |
対応機種 | アーケード | |
発売・開発元 | アイレム | |
稼働開始日 | 1987年7月1日 | |
判定 | 良作 | |
R-TYPEシリーズ |
「BLAST OFF AND STRIKE THE EVIL BYDO EMPIRE!」
1987年に稼働したアイレムによる横スクロールシューティングゲーム。
独特な世界観、高いレベルで練り込まれたゲーム性、その後のシリーズ展開が好評を博し、現在では『グラディウス』『ダライアス』に並ぶ横シューティングゲーム御三家の一つとして知られている。
キャッチコピーは「それは悪によって、歪められた異次元空間より始まる_。」 (*1)。
溜め撃ち波動砲と無敵の盾・フォース、そして機械兵器や生物的なものが入り混じる敵勢力バイドと死闘を繰り広げる独特の世界観を携えてSTG界に殴り込みをかけた、アーケード版『ロードランナー』シリーズ以降、不作にあえいでいたアイレム起死回生の大弾。
戦果は上々で、横STG人気の一端とアイレムの屋台骨の一端を共に支える人気シリーズへと成長していった。
溜め撃ちできるゲームは沢山あるので割愛(*12)。
【あーるたいぷわん/あーるたいぷつー】
対応機種 | PCエンジン |
メディア | 2MbitHuカード |
発売・開発元 | ハドソン |
発売日 |
【I】1988年3月25日 【II】1988年6月3日 |
備考 | Iには1~4面、IIには5~8面を収録 |
判定 | 良作 |
家庭用初移植。
初期のHuカードは大容量ROMが使えなかったため、容量の問題で前編後編(I・II)に分かれての発売となっている。
岩崎啓眞氏のブログに、このHuカード版の開発裏話があるので、興味のある人は覗いてみるといいだろう。
分割による不満点はあるものの、本作は普及の進んでいなかったPCエンジン(*14)の存在感を一躍高めた、当時としてはまさにキラーソフトだった。
この作品以降、PCEにはアーケードからのハイレベルな移植が続出することとなった。
【あーるたいぷす】
対応機種 | プレイステーション | ![]() |
発売元 | アイレムソフトウェアエンジニアリング | |
開発元 | ラクジン | |
発売日 | 1998年2月5日 | |
定価 | 5,800円(税別) | |
プレイ人数 | 1人 | |
廉価版 |
R's BEST 2001年10月25日/2,800円(税別) |
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判定 | 良作 |
AC版の初代と、2作目の『R-TYPE II』(上記のPCE版ではない)を同梱。移植は『天外魔境 真伝』や『ヘヴンズゲート』などを手掛けたラクジンが担当。
画面モードの関係でスコア表示が見えづらくなってしまったり、処理落ちの削除によって原作再現度がやや低下してしまった点は否めないものの、32ビットハードで発売された事もあってか、原作と極めて近い移植内容やオプションの豊富さからR-TYPEの移植の決定版になった作品。
*1 アーケード版のポスターより。
*2 例えば「赤-青-赤-黄」の順番で取得した場合も、「赤1段目-青2段目-赤3段目-黄3段目」と強化される。
*3 ただしY軸座標はゆっくり自機と合うように移動する。
*4 まぁグラディウスのシリーズ作品でもFC時代、既にコズミックウォーズというSLGが出ていたので、特に出ておかしいというモノでもないのだが。
*5 もっとも『II』には“ゴマンダー以上に露骨でやばいボスが登場”するが。
*6 本作にはAC版の時点でスタッフロールも無いため名前での確認もできない。
*7 アイレム公式ファンクラブ「アイテムパーティ」の会報誌『DRAGONFLY』で様々な設定が発表され、サントラブックレットやPSソフト『R-TYPES』などにそれらの設定が収録された。
*8 ただし後のバイドの設定を見るかぎり、バイドが地球人と同じ精神構造を持っている事自体には矛盾はない。意思疎通が可能という描写も未だにないが。
*9 1999年に「フォース」と呼ばれるエネルギー体が地球に衝突し人類の9割が死滅した後の地球圏が舞台となっている。未知のエネルギー体の衝突による遺伝子変異や、自身を防衛する為に行った肉体改造などにより生まれた超人達が戦う。
*10 本人曰く「うふ。“中3の時から。”」だそうだが、本当かどうかは定かではない。
*11 尚、本作の時代は22世紀でありフォース地球衝突からおよそ200年後。当作本編がいつの事なのか明言されていないが、アラビアンムーンの事を考えると“本作の前日談”と見るのが妥当な所であろうか?
*12 横STG御三家とされる『グラディウス』『ダライアス』シリーズも溜め撃ち式の武装が採用されている程。
*13 上記岩崎氏のブログにこのデモ作成時のエピソードも書かれている。
*14 高性能機ながらFCやセガ・マークIIIよりも定価が一万円高かった。
*15 ゲーム中のロードはⅠだと開始直後、Ⅱはオープニングデモの前後にわずかな読み込みがあるくらい。
*16 ちなみにパッケージの裏の画面写真にはちゃっかりその隠しステージの画面が載っている。
*17 自機・フォース・ビットと敵弾はスプライト描画。
*18 これはAC版に搭載されているYM2151とX68000に搭載されているYM2151の動作クロック周波数が異なっているため、調整がされずにコンバートした結果ともいわれている。後に発売されたX68000版の『イメージファイト』も同じ理由でBGMの音程がAC版と違っている。
*19 YM2151の動作クロックはAC版で使われているM72基板が3.58MHz、X68000の方は4MHz
*20 アーケード版は横384ドットで縦長のドットだったのがX68版は横256ドットで横長のドットになってしまってるため、見た目が同じになるようにわざわざドット絵を打ち直している。
*21 移植は日本テレネット。
*22 『~EX』のみ開発はESQUADRAが担当。
*23 レーザーは必ず対空になる。ただし既にフルパワー状態で対空以外のレーザーを装備中に押しても対空に戻す事は不可。