コード・エイジ コマンダーズ ~継ぐ者 継がれる者~
【こーど えいじ こまんだーず つぐもの つがれるもの】
ジャンル
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バトルアクションRPG
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対応機種
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プレイステーション2
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メディア
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DVD-ROM
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発売元
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スクウェア・エニックス
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発売日
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2005年10月13日
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定価
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6,800円(税抜)
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レーティング
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CERO:全年齢対象
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プレイ人数
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1人
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判定
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クソゲー
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ポイント
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2005年クソゲーオブザイヤー次点
RPG要素が無い ジャンプできないもっさり3Dアクション 全体のボリュームが薄い
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クソゲーオブザイヤー関連作品一覧
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概要
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スクウェア・エニックスから発売されたゲーム。コード・エイジと命名されたプロジェクトの一環である。
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コード・エイジは崩壊を迎えた世界で生き残るために戦い、進化していく者達を描く作品群。本プロジェクトの為にスクエニ内で立ち上げられたクリエイター集団「WARHEAD」によって開発された。
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今作のほかに月刊少年ガンガンでの連載コミック『コード・エイジ アーカイヴズ ~最後におちてきた少女~』、携帯電話向けゲーム『コード・エイジ ブロウルズ ~二つの鼓動~』でのメディア展開がされた。
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世界観は共有しており、別メディアの作品のキャラが登場する事もある。本作中にも条件を満たせばコミック版の主人公とヒロインが登場する。
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尚、「アーカイヴズ」「ブロウルズ」「コマンダーズ」と各タイトルの頭文字を取ると「A・B・C」となる。
システム
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主人公は複数存在し、メイン主人公のジーンの物語を主軸として、ジェラルド、フィオナ、ヘイズの3人を加えた計4人のストーリーが展開される。
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ステージクリア式のアクションゲーム。
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基本的な操作としては○と×ボタンでそれぞれ右腕と左腕での通常攻撃、□ボタンでガード、△ボタンでコードドライブという必殺技に当たるものの発動となる。
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一般的な3Dアクションゲームと同様に敵をR1ボタンでロックオンすることで視界に捉え続けることが可能。
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コード吸収
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人型の敵「コーデッド」を倒すとドロップド・コードという球体を落とす。
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近くに立って○か×ボタンを長押しすることでそれを吸収できる。スコアが増えたり、ステータスがアップする効果がある。
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小型の敵「オテロ」は倒すこともできるが、上記と同様の操作で吸収することができる。
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吸収したオテロはL2かR2ボタンで発射することができる。オテロの種類ごとに効果が異なり、弾丸のように発射することができるオテロや周囲の敵にダメージを与えることができるオテロ、HPを回復するオテロなどがある。
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CP(コードポイント)
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RPGで言えば経験値に当たる。
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ステージクリア後に獲得し、この値を消費することで能力を上げたりアクションをアシストする装備ともいえる「コードエクステンション」を入手可能。
評価点
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グラフィック・ムービー
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映像面で力を入れているスクエニだけあってグラフィックやムービー自体は美しく出来ている。
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キャラの強化の過程
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敵の倒し方で武器の進化ルートが変わるため、ルートを探す楽しみがある。
問題点
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ジャンル詐欺
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公式HPもパッケージ裏もRPGの文字があるが、一般的なRPG要素は無い。
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自由に世界を歩き回るのではなく、ステージクリア式のアクションゲームである。
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爽快感のないもっさりとしたアクション。
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ジャンプできない。フィールドには高低差があるのだが。
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動作自体も緩慢。キーレスポンスが遅く、とっさの行動が出来ない。
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操作方法全体が独特で操作性にも問題あり。
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通常の攻撃とコードやオテロ吸収コマンドがどちらも同じ○や×ボタンなので暴発しやすい。吸収コマンドの長押し判定が短すぎることが原因。
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敵をロックオンしているときのダッシュ操作が左スティックを一瞬倒すというもので上手く出せないことがある。
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操作方法が独特な上に複雑でわかりにくい。ゲーム中で主人公にも一度に言われても覚えられないとつっこまれている。
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戦闘の多くは種類の少ない敵をボコボコ殴るだけなので単調さがあり飽きやすい。
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いびつな難易度曲線
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ゲーム開始直後は適当に乱打をしていてもクリアできる程度だが、その後が異様に難しくなる。
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特にボス敵の強さが急上昇し、アクションゲームが苦手な人は手も足も出ないぐらいの強さとなる。
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一度クリアしたステージを何度も周回してキャラを鍛えたり、綿密に敵の行動を分析して対応しなければ通用しない。
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しかし、キャラを強化するために必要なポイントはステージクリア時のハイスコアを更新した分の値から算出されるため、単に周回しても強くなれない。
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このおかげでクリアしたステージ数の少ない序盤はポイントのやりくりが極端に厳しくなり、難易度上昇の要因になっている。
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コードエクステンションの入手は現在のCPの値を参照して決まるため、うっかりCPを消費してしまいハイスコアも更新できないと手詰まりになる可能性がある。
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普通の雑魚相手でもこちらの攻撃範囲が狭いため、複数を相手にしようとすると押し負ける。誘い出しての各個撃破の作業化しやすい。
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薄いストーリー
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ストーリーそのものは短い。また、説明不足でわかりにくい傾向がある。
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ストーリーを補完する「入手した記憶」については静止画像のみでムービーなし。こちらも内容は多くない。
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設定は凝っており、主人公全員のシナリオをクリアする事でストーリーの全貌が分かる構成は見所ではあるのだが、いかんせん肝心のストーリーが伝わりにくい。
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エンディング後もミニゲームの追加とBGM鑑賞機能といった些細な特典しかない。
総評
「スクウェア・エニックス ニューコンセプトブランド」と銘打って登場した「コード・エイジ」プロジェクト。
本作はその中核を担うはずが、『キングダム ハーツ』と比べようも無いほど爽快感が無く劣悪なアクションゲームとなってしまった。
当時のスクエニの技術力の低下、ユーザー目線を失っていたことを如実に示していると言わざるを得ないような作品である。
そのコード・エイジシリーズ自体もさほど話題になる事も無く、『アーカイブズ』は2006年3月に完結。『ブロウルズ』は僅か一年程でサービス終了。
その後の新たな展開もなくひっそりと終わってしまった。
最終更新:2021年07月20日 14:35