NARUTO -ナルト- 激闘忍者大戦!2

【なるとげきとうにんじゃたいせんつー】

ジャンル 3D忍者大戦格闘
対応機種 ニンテンドーゲームキューブ
発売元 トミー
開発元 エイティング
発売日 2003年12月4日
定価 6,800円(税別)
プレイ人数 1~4人
セーブデータ 11ブロック使用
レーティング CERO:A(全年齢対象)
備考 振動対応
判定 良作
ポイント ステージ&キャラ倍増でようやく忍者大戦始動
組み手や4人同時対戦による幅広いバトル
隠し要素コンプはかなり面倒に
キャラ採用基準が不可解
NARUTOシリーズリンク


概要

NARUTO -ナルト- 激闘忍者大戦!』(以下前作)の続編。基本システムについては変化無し。
前作から8ヵ月後という、やや短い期間の開発でありながら、キャラクター、ステージ、システムが大幅に強化され対戦ゲームとしては十分なボリュームになっている。
ストーリーとしては中忍試験からの木の葉崩し編までが描かれ、桃地再不斬に代わって我愛羅と大蛇丸がボスを務める。
これ以降、このシリーズでは黒幕ポジションのキャラが青い背景としてパッケージに描かれるようになった。


前作からの変更点

  • キャラ&ステージ大幅増加
    • 格闘ゲームの肝であるキャラクターが初期の時点で10人、追加が13人の合計24人となり、2倍以上の大人数に増加。
    • ステージも「中忍試験予選会場」「本選会場」(地上と屋根の2種類)のほかに前作の「ナルト大橋」以外がそれぞれ天気や時間帯を入れ替えたバリエーションが追加。
    • 特に変化が激しいのは「木の葉の門」と「アカデミー屋上」。前者は平和でのどかなBGMが一変して夜桜に彩られた決戦仕様のBGMに変わり、後者は雨の中に不穏な影を感じるBGMになる。
  • ショップの登場
    • 本作から隠し要素はゲーム内のショップに商品として陳列され、対戦モードなどで得た「両」で購入するスタイルに変化。
    • 陳列される内容は決まっていて、購入するごとに次の商品が出てくる仕様。
  • モードの追加
    • 前作では2人までのプレイだったが、本作からは4人同時の対戦の「マルチモード」が追加。これによる4人乱戦や複数戦が出来るようになり、遊び方の幅が広がった。
    • ゲームを進めるとCPU同士の戦いを観戦できる「ウォッチモード」、3体3の勝ち抜き戦で戦う「チームバトル」、死の森編で7班を苦しめた雨隠れ忍軍の朧分身と戦い続ける「組み手」がショップで購入できる。
  • ストーリー大幅増加
    • ストーリーモードは中忍試験編の我愛羅との決着までにボリュームアップ。
    • プレイヤーキャラもナルトだけでなく様々なキャラクターを操作する必要が出てきた。
    • 更にクリア後もショップで合計10話分の隠しストーリーがあり、クリア後も飽きさせない。
  • メニュー画面の充実化
    • 本作からメインヒロインのサクラがナビゲート役としてメニューで各モードを紹介するようになった。

プレイヤーキャラ

最初から使用可能なキャラクターが10体、隠しキャラが13体存在する。

+ 初期から使用可能なキャラクター・計10体
  • うずまきナルト
    • 火影を目指す少年忍者。BAAから各攻撃コンボが繰り出せるようになったほか、コンボ攻撃の随所で影分身によるエフェクトが強化され派手好きな彼らしいアクションが楽しめる。
    • 奥義は前作同様「うずまきナルト連弾」。BBの攻撃から即座に繰り出せるようになったため、使いやすさが格段に上がっている。
  • うちはサスケ
    • ナルトの永遠のライバル。本作から彼を操作するストーリーモードも増えたため、必然的に使うことになるだろう。
    • やはりB×7の打撃コンボが優秀。ナルト同様にBBから隙無く出せる「獅子連弾」もフィニッシュにもってこい。
  • 春野サクラ
    • カカシ班の紅一点。中忍試験編での出来事に伴い、短髪バージョンに変更になった。(長髪バージョンはXボタンでセレクトすれば使える)
    • 前作同様非力さを手裏剣でカバーしている状態なので、接近戦は不向き。やはり上級者向けの印象は拭えない。
  • はたけカカシ
    • 第7班の担当上忍。ストーリーでは本編後のオマケで操作することがある。
    • 攻撃コンボがABまぜこぜのものが多く、使いこなすにはやや時間がかかる。だが心中斬首の術はマルチ対戦で緊急回避に役立つ。
  • ロック・リー
    • 中忍試験編では準主役だった「努力の天才」。予選での我愛羅との一戦が印象に残っているファンも多いことだろう。
    • 全キャラ中唯一「八門遁甲」によって状態変化を起こすことの出来るキャラ。チャクラゲージが大幅回復するが、瞬く間に体力がなくなってしまう。
      • 基本ラウンドを跨がない限り解除はできないが、例外で大蛇丸の「五行封印」を受けると強制的に解除される。
    • この状態での奥義は「裏蓮華」。体力のほとんどを失うだけに、これ一発でトドメをさせるだけの威力を秘める。
  • 日向ヒナタ
    • 密かにナルトに憧れる劇中もう一人のヒロイン。日向一族に伝わる「柔拳」の使い手だが、従兄弟のネジに劣る。
    • 奥義はオリジナル技「八卦宗掌波」。敵の死角に回りこむ連続攻撃を加え、最後に圧縮した柔拳で相手を内部から痛めつける。
  • 犬塚キバ
    • ヒナタのチームメイト。忍犬を代々従える犬塚一族の一人で、自身もパートナー「赤丸」と共に戦う。
    • 野性味溢れるスピーディーでワイルドな戦い方が特徴。Aの攻撃は赤丸の噛み付きによるものが大きく、このコンビネーションが最大の武器。
    • 奥義は中忍試験予選でナルトを苦しめた「獣人体術奥義・牙通牙」。
  • 山中いの
    • サクラの親友であり、サスケを巡る恋のライバル。「猪鹿蝶トリオ」の一角、山中一族の末裔でもある。
    • パワーは低めながら、B×6の優秀なコンボ攻撃を持っており、これが攻撃の起点となる。サクラが忍具特化型とするなら、こちらは体術寄りの性能。
    • 奥義は一時的に相手の精神を乗っ取る「心転身の術」。これで仲間の秋道チョウジ(本作では未プレイアブル)に攻撃してもらうというもの。
  • 奈良シカマル
    • いののチームメイト。「めんどくさい」が口癖のやる気の無さと裏腹に、一度腰を上げればIQ200の緻密な計算で勝利を引き寄せる頭脳派忍者。
    • 攻撃の肝となるのが知の構え(後ろ+A)。この状態でAまたはBで相手の背後に回りこんで不意打ちコンボを仕掛けることができる。
    • 奥義は中忍試験予選で音隠れのキンを仕留めた「影真似の術」。わざわざ相手の背後に壁が出現するという徹底ぶり。
  • 我愛羅
    • 尾獣「一尾」をその身に宿す人柱力。大蛇丸に利用され、木の葉崩しの中核を担う。
    • 接近戦はやや苦手ながら、A技の砂忍術が強力。モーションが小さいため読みづらく、対戦向きのキャラ。
    • 奥義は原作でもその威力を見せ付けた「砂縛葬送」。発動時には砂の触手が追ってくるため、キッチリ避けきる必要がある。
+ 隠し参戦キャラ・計13体

ストーリーモードクリア後にショップで購入することで、さらに以下の13体のキャラクターを使用できる。

  • イルカ
    • アカデミー時代のナルトの恩師。本作から奥義が「空雷撃」と命名された。
  • 日向ネジ
    • リーのチームメイトにして、密かに超えるべき目標とされている「木の葉最強の下忍」。分家でありながら才能を開花させた天才と称される。
    • 八卦掌回天(後ろ+A)で全方位の攻撃に対応したり、柔拳(前+A)で相手のチャクラを削ったりと、使いこなせれば隙のない強キャラ。
    • 奥義は中忍試験本選でナルトに致命傷を与えた「八卦六四掌」。脅威の64連弾のみならず、相手のチャクラゲージを0に追い込む恐るべき性能を誇る。
    • 波の国編で再不斬と共にカカシ班に立ちふさがった血系限界「氷遁」の末裔。
    • Xボタンでセレクトすると最初から面を外すこともできる。
  • 桃地再不斬
    • 波の国編でカカシ班に立ちふさがった「霧隠れの鬼人」。
    • 前作ではボスキャラの風格満載だったが、本作では我愛羅にポジションを取られたので少し影が薄くなっている。
  • カンクロウ
    • 砂隠れ3兄弟の長男に当たる人物で、傀儡遣い。本作ではヒト形の傀儡「カラス」と共に登場。Aでのカラスの攻撃は強力だが、カラスはガード不可で攻撃を受け続けるとチャクラが減少する。
    • 単体ではコンボも弱く打たれ弱いが、カラスとのコンビネーションでアドバンテージを稼ぐタイプ。
    • 奥義は中忍試験予選で披露した「忍法・傀儡縛りの術」。犠牲者を見せない構図にしているのがまた恐ろしい。
  • マイト・ガイ
    • リーが敬愛する『激眉先生』。プロフィールのキライな食べ物に『そんなものはない!!』と書く熱血ぶり。
    • 戦闘スタイルはリーと全く一緒。身長が高い分リーチが長いため、戦いやすくなっている。
    • 奥義は夕焼けをバックに熱すぎる抱擁(ベアハッグ)を食らわすオリジナル技「青春の熱き抱擁」。
    • リーだけは「ガイ先生~!!」ともらい泣きするが、直後にKOになると「ぐはっ」と倒れる姿はややシュール。
  • カラス
    • カンクロウの操る傀儡人形。設定ではカンクロウがステージの外から操っていることになっている。
    • Bでは単発のパンチしか繰り出せないため、各種Aの攻撃でコンボを稼ぐことになる。特に前+Aの毒煙玉が強力。
    • 奥義は設定されていないが、Xで大量の忍具を吐き出すことができる。ただしガード可。
  • 赤丸
    • キバのパートナーを務める忍犬。攻撃力は低いが身長の低さが功を奏し、大半の攻撃をスルーできる。
    • 奥義は設定されていないが、Xで兵糧丸を食べて赤毛に変化できる。この状態では攻撃力が大幅強化される。
  • 九尾のナルト
    • 前作ではXの所謂隠しコマンドで選択した九尾暴走状態のナルト。本作では完全に別キャラ扱い。
  • 写輪眼のカカシ
    • 前作から続投の本気を出したカカシ。こちらも完全に別キャラ扱い。
  • ミズキ
    • 原作ではアカデミー卒業試験に失敗したナルトを唆し木の葉の里の乗っ取りを画策した作中最初の敵。キャラセレクトでイルカをXで決定すると選択できる。
    • 基本的にはイルカのコピーだが、空中からも性能が高い風魔手裏剣が放てるなど、実質上位互換。
    • 奥義は「空雷撃」のパクリで「空旋撃」。良く見るとドリルキックの回転が空雷撃の逆になっている。
  • 大蛇丸
    • 三代目火影の教え子にして、かつて「木の葉の三忍」と称されたほどの天才忍者。中忍試験の裏で暗躍し、砂隠れの風影をも殺害して木の葉転覆を狙った、事実上中忍試験編の黒幕。
    • 奥義は原作でナルトのチャクラと九尾のものと混ぜ合わせて長らく苦しめた「五行封印」。
      • 全キャラでも威力がトップクラスな上、追加効果でチャクラゲージ没収+1ラウンド間のチャクラゲージが一切溜まらなくなる。
  • 写輪眼のサスケ
    • 中忍試験本選の対我愛羅戦に向けてカカシの下で修行を積んだサスケ。若干前髪が伸びている。
    • 全キャラ中唯一奥義を二つ持ち、地上ではカカシ直伝の「千鳥」を、空中では「火遁・鳳仙火の術」を発動できる。ただし後者はガード可。
    • コンボ面も強化されており、B×6で空中に打ち上げたところを鳳仙火で追撃するという強力なコンボ技もある。

特徴・評価点

キャラクター・ステージ・モードなど各方面のボリュームアップが目覚しく、前作の不満点はほぼ解消された。

  • キャラクター
    • 前述の通り、初期で10人、追加を含め23人と大増員。「忍者大戦」のタイトルに違和感の無い人数になった。
    • 満を持して写輪眼のサスケが千鳥を引っさげ登場。もちろんこちらも最大タメで演出が変化する仕様つき。
    • 「赤丸」と「カラス」というネタ的要素も存在。また、赤丸はその小ささからガチレベルの強さを持つ。*1
    • リーは八門遁甲が追加されたほか、対我愛羅専用で蹴り上げるモーションが追加(威力に変動なし)。
    • カカシvs白&再不斬かつ、カカシが雷切突進中に白が←Xを入力すると再不斬を庇う第二奥義が発動する。発動条件が限定的とはいえチャクラを全て消費して庇うだけという利点の少ない技を追加する辺りに原作再現に対するこだわりが窺える*2
    • キャラクター同士の掛け合いも非常に充実。原作に沿ったセリフもあれば、夢の対決で見られるセリフもある。
        リー「ネジ……、勝負です!!」 VSネジ「いいだろう……!」
        ナルト「本気で来いよな!」   VSヒナタ「ナ、ナルトくん……」
        イルカ「貴様は絶対に許さん!!」VSミズキ「やれるもんならやってみろ」
        カカシ「お前の野望もここまでだ」VS大蛇丸「無理よ……」
        ガイ「お前の熱い拳を見せてみろ」VSリー「押忍!!」
  • ステージ
    • 前作の8ステージに加え、これらの亜種6ステージ、予選会場・本選会場(地上と屋根)の3ステージとこちらも倍増。更に亜種ステージはBGMを一新しておりガラリと雰囲気が変わっている。
    • 例えばのどかな里の昼間を表現した「木の葉の里・昼」。対して「木の葉の里・夜」は夜桜に彩られた中を決戦仕様のBGMがもの悲しくも煌びやかに演出している。
    • 中忍試験会場も、予選会場は電光掲示板に対戦の組み合わせがセレクトに合わせて表示される。
    • 「本選会場・弐」もストーリーモード最終決戦のステージのため、作中随一の燃えるBGMになっている。
  • モード
    • CMでも売り出していた4人同時対戦が可能な「マルチモード」の登場。これによって対複数戦を想定したキャラ研究が求められ、1対1では弱いキャラが日の目を見られるようになった。
    • 代表的なのがカカシ。雷切のチャージが先読みされやすく対人戦では弱キャラとされていたが、乱戦時の心中斬首の術が緊急回避や奇襲として機能し、使いにくさを払拭する活躍を見せた。
    • 「組み手」では予選会場を部隊に体力の続く限り朧分身と戦い続ける。倒すごとにショップで使える「両」が手に入るので、手っ取り早く稼ぐ際に有効。
    • 前作では「波の国編」までだったストーリーも中忍試験編を飛ばし飛ばしながら全体を網羅。我愛羅とナルトの決着までが追体験できる。
    • 対戦モードでは「ハンデ」をつけることが可能。「チャクラ常時満タン」や「体力2倍」など縛りプレイも楽しめる。
  • 作り込みの細かさも継続。
    • ミズキが操作できるゲームは稀。PS系列の代表作『ナルティメット』シリーズでも最後まで登場しなかった。
    • 飛び道具は特に種類が増え、我愛羅の砂弾、カンクロウの毒玉、キバの赤丸などが追加されている。
    • 変わり身の身代わりも我愛羅は砂、カンクロウはカラスが採用された。
      • 特にカンクロウで変わり身を行うとカラスとカンクロウによる挟み撃ちの状態に持ち込めるため、大きな強みになっている。
    • 他、「ラーメン一楽」でいのの奥義が発動すると、背景でラーメンを食べていたチョウジが以降いなくなる、カラス使用時はちゃんと場外にカンクロウがいるなど細かい作り込みがされている。

問題点

  • 拭えないキャラ採用基準の不可解さ
    • キャラ数は大幅に増えたが、ガイ班のテンテン、アスマ班のチョウジ、紅班のシノ、更には砂隠れのテマリなど、未登場の中忍試験編のキャラが歯の抜けたように存在する。
    • 追加された「チームバトル」が3対3のスリーマンセルシステムであるだけに、カカシ班しか組めないのはやや寂しい。
      • 前述のキャラがすべて登場していれば、「ガイ班」「猪鹿蝶」「砂隠れ」の3チームは実現でき、「特殊奥義が間に合わなかったためキャラごとカットした」と邪推される原因になっている。
  • 相変わらずの変わり身依存
    • 無限ループ・十割コンボも前作に引き続き存在。変わり身も回避可能。
      • 特に八門開放が実装されたロック・リーとそもそも火力の高い九尾ナルトに関しては5発ほどコンボを繋いで奥義がヒットすれば十割確定という状態。
  • スケールダウン&高難易度のストーリー
    • 前作では上半身のスライドショーだったストーリーモードだが、今回は各キャラが証明写真のように顔だけ写って進行する。可愛らしくもあるが、すこしチープな感は否めない。
      • 中忍試験編までを描いたストーリーでも、原作と相違する点は散見される。例えば波の国編では最初に再不斬と戦っていたところで暗部に成りすました白が始末したように見せかけ救助する場面があった。だがゲームでは先に白が前座として登場し、九尾なるととの戦いで戦死したことになっている。
      • 更に直後の再不斬との決着も、ナルト達3人対再不斬のマルチ戦の後でわざわざカカシ対再不斬となっており、直前に3人がかりでボコボコにされた彼を執拗に追い込みトドメを刺したみたいになっている。
      • また、サスケに挑戦するリーのストーリーも原作とは違い、本来なら木の葉烈風の一撃でダウンしたナルトがリーに勝利。その後改めてサスケに挑んだリーがまたも完敗という事態になっている。
      • せっかく写輪眼のサスケが登場したのに、肝心の我愛羅戦は通常のサスケのまま。白と再不斬の戦いでは、それぞれ九尾のナルトと写輪眼のカカシが出ていたのに、ここではダメだったのだろうか。
      • 更に直後のストーリーは我愛羅&カンクロウ兄弟をサスケ一人で相手するという難関シナリオ。制限時間が短いことも相まって、最終戦を前にここでコンティニューしまくる子供達が続出した。
      • もっと言えば、この最終決戦のステージは本来三代目火影と大蛇丸の決戦の舞台でもある。確かに死の森では盛り上がりに欠けるのは仕方ないが。
    • その後のショップで購入できるストーリーも、一筋縄ではいかない高難易度のものが多い。
      • 21話のリー対ガイ。同じスタイルでリーチが短い分、圧倒的にリーは不利。更に裏蓮華の修行中という設定から八問遁甲すら使えないため、かなり厳しい。
      • 22話のリー対ネジ。本来全方向にカウンターできる「回天」を持つネジに接近戦はご法度、なのだが生憎リーは接近戦しか出来ない。
      • 24話のカカシ対ガイ。対戦前は割りと本気を出すつもりのはずのカカシだが、何故か使うのは通常のカカシ。
      • 25話のカカシ対大蛇丸も同様。ガイはともかく大蛇丸相手に写輪眼を使わないのは自殺行為だと思うのだが。
  • ショップを介しての隠し要素の購入
    • 本作から隠し要素は条件を達成するにしたがってショップに陳列され、それを購入することで解放される。
      • しかしモード以外の隠し要素のほとんどはストーリークリア後。ステージは旧ステージを隠し要素にしているため問題はないが、キャラクターは前作のイルカ、白、再不斬が隠しキャラ扱いのため、これらを前作で使っていたプレイヤーは急いでストーリーをクリアするか、新しく初期キャラを覚える必要があった。
      • そして1回の対戦プレイで得られる「両」に対してショップの値段が軒並み高い。最後の写輪眼のサスケに至っては10万両が必要で、端的に言えばストーリーモードとタイムアタックをそれぞれ10週しなければならない。時間さえかければ達成は出来るが、解放されてから長く待たされるとしらけてしまう。
      • これだけなら「まあ10週くらいなら」を思うかもしれないが、これは5万両の「大蛇丸」の購入後の話である。
  • キャラクターバランスの悪化
    • キャラ数は倍ほどに増えたものの、特に新キャラが強い傾向にある。その中でも抜きん出ているのは大蛇丸と写輪眼のサスケ。
      • 大蛇丸は近接攻撃が全体的に高速もしくは判定が強く、投げるクナイも本数が多く優秀。更に奥義の「五行封印」も前述の通りチャクラゲージが一切溜まらなくなる効果があるため、簡単なコンボ→起き上がりに奥義重ね→大ダメージを負わせて尚且つチャクラゲージ常に0という圧倒的有利な展開を築きやすい*3
      • 写輪眼のサスケは上Aが敵の背後へ瞬身し攻撃するという技なのだが、発生1F目から無敵、背後へ自動で動くためガード不可、コンボ始動可能という非常に強い性能となっている。この技は「4」でサスケ状態2が引き継いでいるのだが、ほとんど同じ性能なのでそちらでも強技として猛威を奮っている。
      • 彼らは原作でも最強格なので原作要素と言うこともできなくはないが、原作での強さと比べると九尾ナルトが極端に弱くなってしまう。
    • 一方でナルトをはじめとする前作キャラへの調整は乏しい。この傾向はシリーズ通して見られる。
      • 八門遁甲が追加されたリーに関しては、チャクラ依存度が強くなったものの火力不足を補えるようにはなった。

総評

敵味方のキャラクターがおおむね出そろい、対戦格闘ゲームとしての体裁が整った。
ストーリーモードや演出面も原作の盛り上がりに合わせてゲーム上、外双方で細かい作り込みがされている。
クリスマス商戦に間に合わせるためか、不可解なキャラ選定が玉に瑕。
4人対戦の実装、雑なバランス調整など良くも悪くも若年層・ライト層向けという方向性を打ち出し、後のシリーズの基準となった一作。
単品での完成度は勿論、シリーズへの期待度も大きく高まり、次作の『3』は大きなヒットを記録した。

最終更新:2021年12月22日 11:22

*1 見た目より当たり判定自体は大きいものの、高さが他キャラの半分程度しか無く、手裏剣関係は下をくぐってスルーされる、問題なく繋がるはずのコンボがスカる、近距離での技選択が限られるなど対策無しでは非常に苦労する。

*2 ただ発動条件もさることながら、説明書はおろか攻略本にも載せられていなかったため存在自体を知らなかったという人は多い。

*3 流石に次作以降では威力減少、チャクラ増加無効を廃止するなど弱体化されていったが、それでも強力。