METAGAL
【めたぎゃる】
ジャンル
|
アクションゲーム
|
|
対応機種
|
Windows(Steam) Nintendo Switch Xbox One プレイステーション4 プレイステーション・ヴィータ
|
発売元
|
【PC】RetroRevolution 【Switch/PS4/PSV】eastasiasoft 【Xbox One】Ratalaika Games
|
開発元
|
RetroRevolution
|
発売日
|
【PC】2016年5月23日 【Switch】2019年6月20日 【Xbox One】2019年3月27日 【PS4/PSV】2020年3月6日
|
価格(税込)
|
【PC】424円 【Switch/One/PS4/PSV】580円
|
備考
|
Steam版のみ日本語非対応。 パッケージ版はアジア向けPSVと欧州版PS4のみ。
|
プレイ人数
|
1人
|
レーティング
|
CERO:A(全年齢対象)
|
判定
|
なし
|
ポイント
|
別名「パロックマン」 低価格2Dアクションとしてはまぁまぁ
|
概要
「METAGAL」という文字だけを見ると一瞬なんだか分からないかもしれないが、ようは『MEGA MAN』の三文字違いでありタイトルに限らず中身もクラッシックな2Dアクションと、非常に分かりやすい外国製のパロディー作品である。
とは言うものの『ロックマン』シリーズを意識した作品も別に珍しくはなく、近年のインディーズゲームは往年の名作ゲームをリスペクトした作品が多い。中には高い評価を受ける(良作を基にした作品ならそうなって当然だが)作品もあり本作も・・とはならず残念ながら一線級には届いていない一作である。
ストーリー
世界征服を目論むクリーパー将軍は訳あって隠遁している工学博士のレイ博士の隠れ家を突き止め、彼と彼が作った4人の女性型アンドロイドを連れ去り、4姉妹はクリーパー将軍の手により戦闘用アンドロイドに改造されてしまう。
たまたま外出しており難を逃れたアンドロイドのMetaは、博士からのメッセージを受け取り戦闘用アンドロイド「METAGAL」に変身し、博士と妹達を助け出す為にクリーパー将軍の下へと向かうのであった。
特徴
-
ゲーム的にはパロ元宜しくオーソドックスな2Dアクションゲームとなっている。
-
最初は各ギャルがいる4ステージの何れかが遊べ、全て攻略するとラスボスステージに行ける……と言うまでもなく『ロックマン』と同じ仕様になっている。
-
各ステージには「CP」と書かれた中間復帰ポイントがいくつかあり、途中でミスした場合そのポイントから何回でも復活できる。
-
ただし一度ステージを出てしまうとると再度ステージの最初からとなる。
-
また、道中に落ちていたり稀に敵がドロップする「ギア」を一個消費することで、ミスした場面の直前の画面切り替えポイントでのコンティニューもできる。
-
『ロックマン』との違いとして、ボスを撃破して入手した特殊武器は、専用のゲージが存在せず何度も使える代わりに、使用後一定時間クールタイムが存在することが挙げられる。
-
特殊武器はポーズ画面から選べる他LRボタンでも変更可能。
-
初期装備の高威力ショットとギアを消費しての回復能力に加え、ボスキャラを倒すごとにシールド、ダッシュ、ジャンプ、ワープの4種類の特殊武器が入手できる。
-
尚、既にお分かりだろうが主人公を始めメインキャラの殆どが女性である。
評価点
-
王道的な2Dアクションぶり
-
大きな独自仕様がない分、ジャンプアクションを駆使し通常・特殊武器を使い分け敵を倒していく2Dアクションゲームとしてのシンプルな面白さはある。
-
16bit風のグラフィックはよくできており、背景までしっかり描かれている。
-
後述の通り立ち絵だとギャル達のデザインは少々気になるが、SD体型のドットは中々可愛らしくできている。
-
一度クリアすると4人のボスが使用可能になり、固有の性能やアクションがある為ほぼボス戦そのままの感覚で使用する事ができる。
-
因みにボス操作時では当該ステージのボスがMETAに差し替えとなる。
賛否両論点
-
キャラデザインが最近では珍しいぐらいいかにも「外国人が模倣した日本風の絵柄」といった物で、日本人からすると少々垢ぬけていない印象を受ける。
-
一応ギャルゲーム特有のお色気要素はあるが、そういった部分含めて「なんとなく嫌いになれない」という意見もある。
-
ギアは中間復帰のすぐ近くに配置されている場所があり、そこでギアを回収→自殺して中間復帰を繰り返すことで複数個溜めることができるために実質的にリトライの制約がほぼなくなっている。
-
ただしよっぽどゲームが苦手な人への救済策とは言える。
-
ステージギミックが少々いやらしい。
-
「プレーヤーが取るであろう行動を予想した初見殺し」が多く、トゲ等の一撃トラップの配置もプレイヤーの行動を読んだ上で配置されており、何度か死んで攻略パターンを覚えることがほぼ前提となっている。
-
ワープステージのギミックで同じ色のワープゲートをくぐっていく場面があるのだが、何も考えずプレイしていると最初に戻ってしまいループするようになっている。
-
先に進むためには特定個所のゲートを二回使用するという変則的な攻略法を取る必要がある。離れた位置に同じ色のゲートがあるため決してノーヒントではないのだが、あまり直感的ではない。
-
『ロックマン』パロ要素およびレトロゲームリスペクトに関して。
-
上記の通り明らかに『ロックマン』を意識しているのだが、パロゲーならばもっと原作に寄せるべきポイントを寄せていないので、パロディ作品として微妙と言わざるを得ない。
-
原作お馴染みの「ステージを選んだ時のボスの紹介」がない。
-
グラフィックは8bit機のゲーム風でなく16bit機風なのだが、故にSFC以降の『ロックマン』関連作品にはあったボスとの会話デモやストーリー性がないことが気になる。
-
またスライディングやチャージショット、壁蹴りも無いのでグラフィックに反しFCのゲームのような操作感の固さがある。
-
特に本家『ロックマン』では手持無沙汰な場面でチャージショットを溜めることで、若干固い雑魚を倒して進めるが、本作はチャージショットが無く特殊武器がひたすら時間経過で溜まるのを待つ必要があるため、雑魚相手にあまり連発できず、本家に比べて爽快感が劣る。
-
「特定のステージを先に攻略しておくと有利になる」要素が薄く、どのステージを先にやってタイムを縮めるかという戦略性がない。
-
付け加えると、特殊武器は道中の戦闘に限るのであれば攻めと守りを兼ね備えたシールド一択となる。一方、ジャンプ・ワープは使いどころが難しい。
-
一応最終マップではこれらが必須ないしあれば楽になる場面もあるため完全に腐ること自体はないが、練り込み不足感がある。
-
BGMも質そのものは悪くはないのだが、レトロゲームのようなチップチューンではなく近年のゲームと特に変わりのない音源なので、グラフィックのレトロ感とミスマッチ。
-
PS4版と海外VITA版のトロフィーコンプが余りにも容易過ぎる点。
-
チュートリアルと最初に選んだステージを適当にプレイしてクリアすればプラチナを含めてトロフィーがコンプリートできてしまう。
-
なお、VITAの国内版と限定で発売されたパッケージ版ではトロフィーが追加されている(PS4版も含めて海外のVITA版とはデータの互換性が全く無い)。
-
ゲーム的には問題無いので「トロフィーにも実績にも興味無いよ」と言った人には関係無い話だが。
そんなの貰ったって大して意味無いしね!
問題点
-
画面上部から一定周期で全画面に流れるマグマを突破する場面があるのだが、判定が画面から消える本当のギリギリまで残っている。
-
なにぶん時間制限があるため焦って突っ込むミスを誘発しやすい。
-
強化パーツを見逃しやすい。
-
特に「エネルギーチャージ速度2倍のパーツ」を取り逃すとゲームテンポが著しく悪化する。
-
一応一個も取らずともクリア出来るが、ただでさえ初見殺しトラップがいくつもあるだけに難易度はさらに高くなる。
-
キーコンフィグがなく、人によってはダッシュジャンプがやりにくいと感じることも。
-
特殊武器はLRで切り替えできるのだが、初期の2つ+最大4種あるため咄嗟に目的の武器を使いにくい。
総評
低価格2Dアクションとしては一定の出来。
ただしどうせならもっと『ロックマン』に寄せてしまうか、美少女要素を押し出すかにしてくれればよかったものの、どちらもやりきれていない感が否めない。
グラフィックは16bitマシン級なのだがストーリーは8bit機級、音楽は32bit機以降……とレトロゲーリスペクトゲームのわりに統一感が薄いのも人によっては気になるところ。
短時間で一周できる2Dアクションがやりたいならちょうどよいかもしれない。
続編
-
続編として『Metaloid:Origin』のWindows版/Mac OSX版が2019年3月29日にSteamにて配信開始された。こちらはデベロッパーのRetroRevolution自身が発売元。但し、前作同様日本語非対応。
-
その後、2019年12月17日は7 Raven StudiosがパブリッシャーとなってXbox One版が配信開始。更に
2020年8月6日にSwitch版が配信開始された。Switch版のパブリッシャーは前作と同じeastasiasoftで、Switch版のみ対応言語に日本語が含まれている。
最終更新:2022年04月05日 11:42