グノーシア

【ぐのーしあ】

ジャンル SF人狼系シミュレーションアドベンチャーRPG


対応機種 プレイステーション・ヴィータ
Nintendo Switch
Windows(Steam/Microsoft Store)
プレイステーション4
プレイステーション5
Xbox One
発売元 【PSV】メビウス
【Switch】プチデポット
【Win/PS4/PS5/One】PLAYISM
開発元 プチデポット
発売日 【PSV】2019年6月20日
【Switch・DL版】2020年4月30日
【Switch・パッケージ版】2020年12月17日
【Win(Steam)】2022年1月23日
【Win(MS Store)/PS4/PS5/One】2023年12月14日
定価 【PSV】2,526円(税込)
【Switch・DL版/Win/PS4/PS5/One】2,750円(税込)
【Switch・パッケージ版】5,280円*1(税込)
プレイ人数 1人
レーティング CERO:B (12歳以上対象)
判定 良作
ポイント 一人で楽しめる人狼ゲーム
魅力的で個性的な登場人物たち
高品質なループ物
システムは若干不備あり


グノーシアは、嘘をつく。




概要

アパート経営/モンスター生活/タワーディフェンスを融合させたSLG『メゾン・ド・魔王』を手掛けた、名古屋を拠点に活動しているインディーゲームメーカーのプチデポットが贈るADVゲーム。
発売したのがPSVの生産終了後の最末期だったこともあり、事前の注目度はさほど高くなかったのだが、発売後は評価が一変。
その作り込みの高さは多くの称賛をもって迎えられた。

翌年以降発売された各種移植版は一部機能の追加やグラフィックとサウンドのクオリティアップが行われており実質的な完全版と言えるが、シナリオそのものに変更点はないため本項では合わせて解説をする。

ストーリー

とある星間航行船内にて―――

その船には人智の及ばぬ人を襲う生命体「グノーシア」が潜んでいた。乗員たちはこの危機を脱するがため議論を始める。
対「グノーシア」プログラム―――それは評議を通して偽証を看破し、最も疑わしき乗員にコールドスリープ処置を施していき、
最終的に船内に潜伏した全てのグノーシアを活動停止させることを目的とする物であった。

そして、議論の末に決着がついたのもつかの間、時は討議の開始前へと巻き戻り乗員たちの顔ぶれも変わっていた。
なぜループが起こっているのか? グノーシアとは何か?
謎は宇宙の闇の中、またしても生き残りをかけた論戦は始まるのであった。

特徴・ゲームルール

  • 本作はいわゆる「人狼ゲーム」をモチーフにしたSFアドベンチャーゲームとなっている。
    • 「人狼」モチーフのADVはすでに『レイジングループ』という前例があるが、あちらは人狼ゲーム自体は物語上での背景設定止まりで、場面ごとにキャラごとの役割と正解ルート自体は定められており、ゲームとしては「人狼風の雰囲気を取り入れたオーソドックスなADV」と言えるものである。
    • 対して本作はCPU相手に毎回参加人数やそれぞれの役割が異なる、「1人用人狼ゲーム」そのものが遊べるのが最大の特徴となっている。
      • もちろんADVである以上、本作にもマクロなメインストーリー自体はあるが、EDに至るまでのイベントの順番は順不同かつ本筋と関係ない膨大なサブイベントが存在し、遊ぶ人により全く異なる体験が楽しめるのが本作第二の特徴である。
  • プレイヤーは、宇宙船に乗り込んでいた記憶喪失の人物(性別と名前は自分で設定可能)として議論に参加する。
    • 宇宙船の乗員の誰かは、人間を襲う未知の存在である「グノーシア」となって潜伏している。船内のメンバー全員で議論を行い、疑わしいと判断した人物を多数決で1日に1人ずつコールドスリープ処置で冷凍させる。
      • コールドスリープを免れたグノーシアは、夜間に人間を1人襲って消失させる。グノーシアが複数の場合でも襲う人間は1人。
      • グノーシアを全員コールドスリープできれば人間側の勝利、人間が減ってグノーシアの割合が議論参加者の半分以上になるとグノーシア側の勝利となる。
    • 勝利・敗北のどちらであっても、勝敗が決まると初日に巻き戻り、船員の数やそれぞれの役割が変化する。
  • 一定回数周回すると、開始時の人間・グノーシアの人数や各役職・バグ(後述)のありなしを任意で設定してゲームを開始できるようになる。
    • また、シナリオ進行に伴い、ワンボタンでゲーム設定を組んでくれるイベントサーチ機能も追加される。
      • イベントサーチ機能を用いると、下記の「特記事項」開放など、ストーリーを進めるイベントが発生しうる組み合わせを自動でセットしてくれる。気に入らなければ何度も設定し直すことも可能。
  • 主人公を除くそれぞれの乗員は、「特記事項」というキャラごとの個人情報項目を最大7個有している。最初は全てロックされているが、それぞれに対応したイベントで解除される。
    • 全てのキャラクターの特記事項を埋めればエンディングに到達できるようになるため、これを目指すのが本作の目標となる。
    • スキル習得イベントや、特記事項が埋められるイベントはクリアすると再発生しないため、同じイベントが頻発してなかなか目当てのイベントが起こせないという事態には陥らないようになっている。
    • 上記の通り、ストーリー進行には影響しないサブイベントや特殊会話も数えきれないほど用意されており、これらを見るのも楽しみの一つとなっている。

ゲームルールについて

  • 例えとして本家「人狼」での役職も併せて記述するが、本作特有のルールと合わせて紹介する。
    • 基本的に人間・グノーシア・バグの3勢力(ただし、バグはある程度ストーリーが進まないと登場しない)が存在し、各々の勝利条件を満たした瞬間に勝利が確定する。
      • グノーシア・AC主義者・バグは、自身がエンジニアあるいはドクターであると嘘をつくことができる。
勢力 役職名 「人狼」の役職 説明
人間 乗員 村人 特別な能力を持たない人間たち。
エンジニア 占い師 1日の終わりに、指定した1人がグノーシアかどうか知ることができる。
ドクター 霊能者 1日の終わりに、その日コールドスリープしたキャラがグノーシアかどうか知ることができる。
守護天使 狩人(騎士) 指定した1人のキャラをグノーシアの襲撃から守り、消滅を防ぐことができる。
この役では定番のルールだが、自身を守ることはできない。同じ人物を二度続けて守れないルールは無し。
留守番 共有者 前回の寄港時に船外に出なかった者。必ず2人ペアで設定される。
固有の能力はないが、2人の留守番とも議論に参加している場合のみ一緒に名乗り出ることができる。
留守番ではない者が自分は留守番だと偽証することはできないため、自ら留守番だと名乗り出たキャラは人間確定となる。
これは設定上、LeViが留守番をしている人物を記録しているため、絶対に偽証が不可能という理由づけがなされている。
グノーシア グノーシア 人狼 乗員たちにとっての敵。宇宙船の空間転移のたびに人間を一人消滅させることができる。
グノーシア同士は初めからどの個体がグノーシアか認識した状態でゲームがスタートする。
AC主義者 狂人(裏切り者) ACは「アンチ・コズミック」の略。現在の宇宙を否定しており、人間ながらグノーシアに与する者。
エンジニア、ドクターが確認しても結果は「人間」であるが、グノーシア陣営が勝利することで自らも勝利となる。
バグ バグ 狐(妖狐) 人間ともグノーシアとも異なる第三勢力ポジション。
人間かグノーシアが勝利条件を満たした際に生き残っていれば、そちらの勝利を無効にして自分の勝利となる。
エンジニアにチェックされると消滅する代わりに、グノーシアのターゲットになっても消滅することはない。
エンジニアおよびドクターの調査時は人間判定。
消滅した際のメッセージはグノーシアが人間を消滅させた場合と同じなので、メッセージによる区別はできない。
  • 1日の議論は5ターン制となっており、ターン内の会話及びこれまでの投票結果等を参照して、その日誰をコールドスリープさせるか議論することになる。
    • 1ターンの間に、いずれかのキャラが1回だけ発言できる(後述)。プレイヤーの発言は最優先され、プレイヤーが発言しなければ他の誰かが発言する。
    • 1日の最初に行うエンジニアやドクターの調査報告はターンに数えられない。
    • 場が煮詰まってきた場合などは、誰も発言せず5ターン未満で投票に進む場合もある。
    • 場の流れを有利に運ぶためには発言が重要なのだが、発言するたび周囲からの注目度であるヘイトが溜まってしまう。ヘイトが高いキャラはグノーシアであると疑われる可能性が高くなり、最終的に投票されてしまいやすくなる。
      • 一方、何も言わないままでも何か隠していると思われグノーシアと疑われてしまうため、目立ちすぎない程度に発言をしなくてはならない。
    • 投票時には自分以外のキャラを必ず一人選び、票数が多かったキャラがコールドスリープ対象となる。
      • 同票のキャラがいる場合はさらに議論フェイズに2ターン追加され、その後決選投票となる。
      • 決選投票を繰り返してなおも票数が同じになってしまった場合は、現在投票対象としているキャラを「全員冷凍する」「全員冷凍しない」を他のメンバーで話し合い、最終的に決定する。
  • 発言は規定のコマンドを一つ選んで行う。
    • コマンドは全30種程度存在するが、ゲーム開始直後は「疑う」や「かばう」といった基本的なコマンドしか使えない。
    • 乗員たちとのサブイベントをこなすことで追加されていき、疑いをかけられた時に他の乗客に弁護を求める「助けを求める」や論理的に白であることが確定している人物のヘイトを一気に減らす「絶対に人間だ」など、様々なコマンドが使えるようになる。
      • ただし、後述のパラメータが特定の値に達していないと使えないコマンドも多いため、覚えればすぐ使えるとは限らない。
    • コマンドごとに使用条件やメリット・デメリットがあるため、うまく使い分けることが攻略の上で重要である。
    • 発言によって名乗り出ることが求められたり、自分から名乗り出ることで自身の役職(エンジニア、ドクター、留守番)を公開(カミングアウト)することができる。ただし、嘘を付ける人間以外の陣営が役職を偽って公開することも可能。
  • また、各キャラはマスクパラメーターとして、上記の注目度(ヘイト)と信頼度と友好度を持つ。
    • 信頼度は自分以外の各人をどの程度グノーシアかと疑っている度合いで、友好度は疑いを抜きにした特定個人を好きか嫌いかという感情を数値化したものであり、注目度を含んだこれら3つの数字やイベント状況を元に各キャラの投票先は決定される。
    • なお、ゲーム内ヘルプに記載されていない仕様として、注目度・信頼度はループのたびにリセットされるが友好度はループをまたいでも次周に持ち越しされる(ソースは開発スタッフのインタビューより)。
      • このため、自分が特定のキャラに積極的に会ったり議論中にかばったりすると、次周以降も味方になってくれる可能性は上がる。
  • 議論終了後は自由行動フェイズとなる。ここでは、一度だけ船内の好きな部屋を選んで乗員たちと会話が行える(稀にイベントが発生してこのフェイズが潰れることもある)。
    • ここで会話しておくと船員との友好度が上昇する他、「!」マークが出ている部屋に行くと、イベントが発生したり協力要請を持ち掛けられたりする。
    • また、自分がグノーシアである場合は、同じグノーシアである仲間のもとに向かうと誰から消すべきか助言が貰えることがある。もちろん強制はされないので、他の人間を狙うこともできる。
      • 助言は適切なものとは限らず、攻略上の最善のものではなかったり、時には従うと自分やグノーシア陣営の不利になるようなものもある。
    • 自由行動フェイズ終了後、役職持ちかグノーシアは1人に対して以下の行動ができる。
      • エンジニア:生存している乗員が人間かグノーシアかを調査する。
      • ドクター:前ターンの議論でコールドスリープした乗員が人間かグノーシアかを調査する。
      • 守護天使:生存している自分以外の乗員を護衛する。
      • グノーシア:生存している人間を襲撃する。
    • 自分がグノーシア陣営もしくはバグで、既にエンジニアもしくはドクターの偽物として名乗り出ている場合は、ここで報告用の(嘘の)調査記録*2を作成する。
    • 誰かに会ったり何らかのイベントが発生すると自由行動フェイズは終了となるが、例外的に自室でのレベルアップではフェイズは移行しない。
  • 主人公を含む全キャラクターには「カリスマ」「直感」「ロジック」「かわいげ」「演技力」「ステルス」の6つのパラメータがあり、いずれも数値が高いほど議論を有利に運びやすくなる。
    • 主人公は自由行動中に自室に立ち寄ることで、勝利・敗北時に得られる経験値を消費して、好きなパラメーターにポイントを割り振りレベルアップができる。
    • 得られる経験値は勝てば増え、自陣営の敗北や主人公の消滅・コールドスリープで少なくなる。
      • 経験値は勝敗を問わず生存日数が長いほど増える。また、自陣営を少人数にするなど、高難度の設定にすることでも増える。
    • 主人公以外の乗員たちもパラメータを持っており、平均的なパラメータを持つキャラもいれば大きく偏ったキャラもいる。
      • そのため、各人の特性や得意分野は大きく異なる。理詰めで動くキャラもいれば感情的に動くキャラもいるため、それぞれの乗員の行動特性も知っておくことがゲームの進行に大きく影響する。
      • 各キャラの「特記事項」を埋めると、それに合わせてパラメータの実数値も上昇する。

評価点

  • 一人用人狼ゲームとしての出来の良さ
    • 人狼ゲームは人との駆け引きあってこそで、ルールの複雑さからCPU相手に駆け引きは成立しないだろう…と思われるかもしれないが、「会話で情報収集する」という要素を大きく簡素化しつつも、人物の能力値を個性的に作り込んでいることで、あたかも感情を持つ人間を相手にしているかのようなゲーム性を実現している。
    • 相当な回数のゲームを重ねることになるが、どんな立場でも独自の楽しみ方があり、ダレにくい。
      • 名乗り出ない「隠れエンジニア」として身の安全と情報を確保し、さりげなく場の流れを操りつつグノーシア陣営を追い詰めていくプレイなどは醍醐味の一つとも言えるスタイルで、策士気質のプレイヤーなら大いに楽しめるだろう。
      • グノーシア陣営も面白い。議論で始末しにくい人間も襲撃で消すことができ、状況次第で役職を騙ることや仲間を切り捨てることも重要になるため、策を巡らす快感は人間より上。迂闊な嘘による論理破綻を見破られることもあり、頭の捻り甲斐がある。
      • 場に共有された情報しか得られない乗員でのプレイも、運の要素が大きくなる分、スリリングに楽しめる。
  • 人狼初心者への行き届いた配慮・UIの使い勝手の良さ
    • 元々本作は、グラフィック担当のことり氏による人狼アプリへの不満や、ライターであるしごと氏が初めてアナログの人狼ゲームを遊んだ際に抱いた理不尽感がベースとなっている。そのため、初心者へのルールの簡略化が行われると同時に、サポートは十分に用意されている。
      • ある程度周回が進むまでは、下手な発言をしても主人公には投票が集まらないようになっている。
      • 役職が増える際には1回のループごとに1個ずつ順番に増えていくので、本家「人狼」の経験が無くてもどのようなゲームなのか遊びながら理解しやすい。
    • 相手を「吊るす」のではなく「コールドスリープ」に置き換えたのも世界観にマッチしており、CPU相手とは言え暴力的な表現に尻込みしやすい人でも手に取りやすいナイスなアイデアと言える。
    • 各人の生存状況や配役はいつでもLRボタンで確認可能で、□ボタンを押せば前回までの投票結果など細かい情報も手に入るため、推理するうえでかなり便利。ゲーム内ヒントもかなり細かく記載されており、図も入っていて視覚的にわかりやすい。
    • それでも本作にどこか物足りなさを感じたら、実際に対人の人狼ゲームを遊んでみるのもよいだろう。総じて入門用としてもよくできていると言える。
  • 完成度が高く引き込まれるストーリー
    • 初めは断片的な情報が提示されるだけだが、周回を重ねるうちに踏み込んだ内容が明かされるという形になるエピソードが多く、もっとプレイを続けていたい・より作中世界について知りたいというモチベーションを保ったままプレイできる。
    • 作中設定の巧み・自然さもポイント。
      • 航行中の宇宙船内という閉鎖空間を舞台とすることで「逃亡せずにグノーシアと戦うしかない」状況を作り出し、その戦いが人狼ゲームである点にも「グノーシアはコールドスリープさせて調べない限り正体が分からないため」「誤って人間を殺傷することを避けるため」といった理由付けがされている。
      • 主人公と共に世界をループするナビゲーターのセツには「主人公とは異なる順番で世界をループしている」という設定があり、進行状況によってセツの発言がおかしくなることを防いでいる。一本道ではないゲームを作る上での素晴らしいアイデアだと言える。
    • 本筋から外れたサブイベントも大量に存在する。
      • 特に、20周目前後まではチュートリアル編になっているのだが、この時点で特殊な行動を取らないと見れないセリフや、ここでしか見られないイベントスチルが複数存在する。
      • 大多数のプレイヤーの目には触れないだろうイベントまでしっかりと作り込んでいる点は評価に値する。
      • こうしたサブイベントでも設定の矛盾などはなく、緻密に配慮されていることが窺える。
    • ただし、難解になりやすいループ物であり、エンディングを矛盾なく理解しようとすると推測で補う必要のある事柄も出てくる。エンディング自体はそこまでの歩みが報われる内容になっているが。
  • 魅力的なキャラクターたちとイベントの数々
    • 「汎性」(中性)であり少女のような容貌を持つセツ、毒を秘めた魅惑的なビジュアルでパッケージを飾るSQ、思い詰めたような表情が印象的なジナなど、美形キャラが多く揃っている。
    • 一方で、ある事情で 猫を身体に結合させている シピ、知能を持ったイルカのオトメ、どっからどう見ても「リトルグレイ型エイリアン」であるしげみちなど、強烈なキャラクターも多数。
      • 特に 「オイオイ、この船に宇宙人がいるとか……マジかよ!怖ぇー」 などと、呑気にのたまいながら初登場(出オチ)するしげみちには笑うこと請け合い。お前が宇宙人だろ!
    • 各キャラのパラメーターも各々の性格に即しているため、直感は優れるが周囲を説得するのが苦手故に犠牲になりやすいコメット、逆に論理は優れるが協調性のなさからコールドスリープされやすいラキオ、頭脳明晰ではないが儚げな美少女故に同情されやすいククルシカ…と、通常のADV以上に印象に残りやすい。
      • 恋すると周りが見えなくなってしまうので手駒にしやすいステラ、思考は悪くないが気弱なため周りが追従しにくいレムナンなど、やりこむうちに味方に引き入れやすいキャラや生贄に捧げやすいキャラも自然と掴めるようになるのも本作の特徴。
      • もちろん頼りにしたキャラが実は嘘をついていることもままあり、敗北するとまさにしてやられた感がある。
        「もしかしたら敵かもしれないが、あぁいう子にだったら騙されてもいいんじゃないか…」と思ってしまうようになっているならば、まさに本作の虜になっていると言えるだろう。
    • ナビゲーターであるセツは基本的に真面目なタイプだが、セクハラが過ぎる乗員、 沙明 (シャーミン)に我慢ならず開始前に「やってしまう」ループが存在するなど、可愛げのある小ネタもあり、非常に好感が持てるキャラになっている。
    • また、周回するうちにそれぞれの意外な来歴も明かされるのが特徴。
      • 当初は行動原理がよく分からなかった人物も、グノーシア陣営で共闘したり、人間とグノーシアの関係で対峙したりすることで秘めた心の裡が明らかになる展開もあり、一気に印象が変わることも。
      • グノーシアと化しても人間性を失わないジナや、ある周回では最初からグノーシアであることを明かしボスキャラとして立ちはだかる夕里子、二人きりで生き残ると本当の表情を見せてくれるSQなど、グノーシア陣営のエピソードも印象的でドラマチック。
    • コミカルな会話やイベントも多く、ほどよく脱力して楽しめる。
      • 特に、「わくわく!人間牧場」や「時をかける赤貝*3」といったギャグに全振りしたイベントはぜひプレイして見てほしいところ。
    • いわゆるアニメ絵ではない水彩画調のイラストも、キャラの個性やイベントの印象を際立たせている。
      • 思わずドキッとするような恋愛ゲームのようなスチルもあれば、SFホラー要素全開の物まで幅広く存在し、演出込みでプレーヤーの記憶に強く残る物となっている。
  • 世界観
    • ADVにおいて「SF」というジャンルが数少なくこのゲーム自体貴重な存在。
    • 設定もいかにもオーソドックスなSFらしい設定が多く、こうしたジャンルの作品が好きな人ならより楽しめる。
  • ゲームという媒体との相性の良さ。
    • 本作を完全クリアするためには最低でも100周程度、多ければ180周程度ループすることになる。
      • ループもの自体は世の中にありふれているが、ループ回数が数周程度だったり、逆に観客の未知の周回があり、突然その周回の話が持ち出されたりと、アニメや漫画は尺の都合でやや力業的な展開にせざるを得ない部分があるが、本作は作中で起こっている全てのループをプレイヤー自身が体感することができる。こうした膨大な周回を観客自身が体験できる作品はこれまでにないものと言える。
      • 数だけ見るととてつもない時間がかかるように思うかもしれないが、実際はテンポがよく1プレイの時間もかなり短いため、サクッと空いた時間にでもプレイしやすく、つい「やめようと思ったけどもう1回だけ…」という気持ちにさせてくれる。
    • さらにゲームらしさを生かした演出があり…
      + ネタバレ注意 本作は、いわゆるメタフィクション要素も部分的に採用されている。
    • だが、近年のこの手の要素を採用した作品は(コメディ的な作品を除くと)観客・プレイヤー自身が作品内のキャラクターに罵倒されたり無関係な作品を巻き込んだりとさながら「マイナスのメタフィクション」ともいうべき使い方が時折見受けられるのだが、本作はプレーヤーが介入することが作中世界を救うために望まれるというプレイヤーにとって「居心地のいいメタフィクション」となっている。
    • もちろんメタ要素が全てという安易な使い方もしていない。プレーヤーが介入できる範囲は全能すぎない程度に留まっており、キャラクターたちは最終的にはプレイヤーと別れて作中世界を生きていくというエンディングも清々しい後味を残す。
  • BGMとSE
    • いずれもプチデポット所属のQ flavor氏が担当している。
      • 採用されている曲数自体は20曲程度であるが、ここに至るまで厳選に厳選を重ねただけあって、一曲として無駄な楽曲はなく、作品全体の雰囲気に見事にがっつり噛み合ったサウンドとなっている。
      • 嘘が分かった時のSEも特徴的で、プレイヤーの緊張感を煽るのに一役買っている。

賛否両論点

  • 能力値成長を基本的に必須とするバランス。
    • 本作の能力値成長は任意であり、一切上げずに遊ぶことも可能だが、プレイヤーの推理力だけではどう頑張っても場に負けてしまう展開が多くなる。
      • 「カリスマ」が低いと自分の発言に賛同を得にくく、「ロジック」が低いと指摘の効果が低く、「かわいげ」が低いと疑惑を受けたときにフォローを貰いにくく、「ステルス」が低いと何か言っても言わなくても悪目立ちする、といった具合。
      • 例えば「ステルス」も「かわいげ」も低いと、喋っても黙っても疑われ、疑惑に抗弁しても効果が低く、真っ先にコールドスリープされるかコールドスリープを免れてもグノーシアに襲われるといった展開が多くなる。
      • 1のままでも遊べる能力値は相手の嘘を見抜けるようになる「直感」ぐらいで、直感1縛りについてはゲーム内ヘルプでも言及されている。
    • このため、プレイヤーの推理力だけでなく、ある程度は場を操れるステータスの力がないと、安定して勝つのは難しくなっている。これを推理ゲームとしての短所と見なすか、育てれば場を思い通りにもできる長所と見なすかはプレイヤーによるだろう。
    • ちなみに、後述の達成条件が厳しいイベントをこなすにも、能力値が低いと苦労しやすい。
  • 似たようなゲーム展開が割と多く、慣れると定石が見えてくる。
    • 初日や2日目は「顔裁判」や「うるさい奴裁判」が多く、しげみち、コメット、ラキオあたりが「とりあえず凍らす」対象に選ばれやすい。一方で、SQ、ククルシカ、沙明あたりは保身能力が高く、終盤まで残ることが比較的多い。
    • 絶大な影響力を持つため敵か味方かを早期に見極めたい夕里子への対処、「土下座」でコールドスリープ決議を回避する沙明への対処など、特定の役職で活きるセオリーもある。
    • 遊んでいるうちに上記のような事柄が把握でき、ある程度の定石と呼べる攻略法も見えてくる。この点も、高いランダム性に推理と勘で挑むことを重視するか、ゲームの性質を把握し攻略手順を洗練させて勝つことを重視するかで、評価が分かれる点だろう。
  • 攻略には、少々運が絡む場面や難易度が高い場面がある。
    • 本筋を進めるためには特定の周回で意図してラキオを守らなければいけない場面があるのだが、上記の通りラキオは「頭がいいが嫌われがち」というキャラ付けなので、目立ってしまい冷凍・消滅してしまいやすい。
      • 極めて特殊な初期設定で開始しないと、先に進めない場面がある。アナウンスやセツの助言は出るのだが、直接どうすればいいかは示唆されないので気づきにくい。
    • その他、特定の組み合わせが最後まで生き残らないと発生しないイベントもあるため、これに関してもそもそも最初に出揃うか・グノーシアに狙われないかでやや運が絡む。
    • キャラと「協力」や「かばう」をしないと発生しないイベントもある。前者に関してはキャラ側から申し出が来るので気が付きやすいが、後者は意図的にやらないと起こせないので気づきにくい。
      • 一応、いつでもループ開始地点に戻れるので、イベント進行中に失敗したらリセットすればよいのだが…極めてゲーム的な作業をする必要があり、作中世界への没入感がやや薄れてしまう。
    • 沙明は、自身に投票が集まりコールドスリープ確定となった際に、運次第で自身のコールドスリープを回避できる「土下座」というコマンドを持っており、これが原因でひっくり返される場合がある。
      • それまでの議論を一発で無効化する極めて強力なスキルで、もちろん成功率はさほど高くはないのだが、いわゆる「自分で使うとそうでもないが敵に使われると嫌な、低確率のリターンの大きな技」になっている。
    • もっとも、周回を重ね、こちらのパラメーターが他の乗員の状況を大幅に上回れればだいたいどうとでもなるが。
  • 本家の「人狼」を完璧に再現している訳ではない。
    • もちろんコンピュータゲームであるため、人の口ぶりや詳細な行動の説明などを組み込むのはどだい無理な話だが、それ以外にもシステム上出来なくされていることがあり、本家の「人狼」を知っていると「これ出来ないの?」と思ってしまうことは複数ある。
    • 「スライド*4や潜伏*5ができない」「守護天使CO*6が出来ず、留守番は2人ともCOできる場合しかCOできない」「エンジニアのチェック対象や、守護天使の護衛対象を他人が指示できない」「偽エンジニア(およびドクター)が前日に作成した嘘の調査記録は報告直前に変更できない*7」などがあり、全体的にあまりトリッキーな動きは取れない。
      • CPU側のAIも同様の傾向があり、「グノーシアが複数いても、グノーシアから同じ役職に騙りが2人以上出ることはない」など、本来の「人狼」にないAI的な制約に気付くとゲームの難易度は下がる。
      • これらによってゲームが簡略化され、初心者でも予想が立てやすくなっているという面も大きいので、一概に問題点という訳ではない。とは言え、これらについてはゲームが進んでくると解禁されるということもないので、人狼としての再現度やゲームの自由度が狭まっていること自体は否定し得ない。
    • 誰かが発言をした時に「○○は嘘をついている…」とメッセージが表示され、嘘を見破れることがある。上記演出があれば人間でないことが確定するため攻略上重要な要素なのだが、あくまでルールに従った論理のみで役割を導き出す「人狼」というゲームには、このような外部からの情報は本来的にはそぐわない。
      • もっとも、簡略化のために各キャラそこまで複雑な発言はしない本作において、このようなお助け要素がなければ論理が組み立てづらいことは想像に難くなく、ゲームの設計としては間違いではないと言える。
    • 最初に初期設定として各役職が存在するかしないかをプレイヤー側が決めるため、「その役職が存在するか、しないか(役欠け)」の有無を推理するプレイは原則的にはできない。
      • 厳密にはセツが沙明を「やっちゃって」しまった周回では発生しうる*8が、当然運が絡み任意のタイミングでプレイすることは不可能となっている。
    • 自分がグノーシア陣営もしくはバグでエンジニアを騙る場合、名乗り出たのが2日目以降だとそれ以前の調査記録は自動生成され、対象と真偽を自分で指定することはできない。それ故に自分の意図しないところで破綻を起こしてしまうケース*9がある。
  • 自分がコールドスリープor消滅させられた時点で、残り人数に関わらず自分の所属陣営は敗北確定となる。また、自分が退場した後の展開は見られない。
    • 特に、AC主義者はあえて捨て石になることで自陣営を勝たせる戦法が取れなくなっており、途中でグノーシアにベグ*10されたり友好度稼ぎの生贄にされる場合もあるため、AC主義者で勝利を狙うのは難しい。
    • 守護天使も、基本的には自身を犠牲にして陣営を守るポジションであるため、襲われやすくかなり不利を背負う。
    • 人間数人でほぼ正体のバレたグノーシア1人など、陣営としては勝利がおおむね確定した状況で、主人公が消滅させられたために主人公としては敗北になるパターンもしばしばある。
    • 一応、主人公は「雑談」コマンドに参加したり、「ステルス」の数値を上げることで消滅対象に狙われにくくはなるためある程度予防はでき、システム的にもある程度主人公が襲われにくく調整してある節は見受けられる*11。もっとも、上記のようなケースが起きないというわけではない。
    • と言っても、負けたら即ループするのもテンポの良さにつながっているため、実際の人狼のように自身の退場後ただ眺めているだけにならなくていいのも本作の利点ではある。
      • また、負けても経験値は入る上に、特定条件下で自分の退場が確定した場合のみに見られるイベントなども用意されている。
  • ボイスはない。
    • キャラに一層の魅力を持たせるボイスがないのは惜しいところ。
    • セリフの量は膨大で、インディーメーカーの開発であることを考えれば、予算や労力の点で致し方ないとは言えるだろうが。
  • PSVオリジナル版はギャラリー・回想モードがない。
    • 上記の通り、本作はイラストが魅力の一つなのだが、後から見返すギャラリー機能は存在しない。
    • スタッフによる「意図的に搭載しなかった」「狙って網羅するのは難しくそれ自体を目的として欲しくない」といった発言があり、作中でも「一期一会の出会いと別れを忘れずにいて欲しい」と言われるイベントがあるため、これは作品性も考慮した上での仕様ではある。
    • とはいえ、プレーヤーから望む声があまりにも多かったため、それに応える形でSwitch移植版以降ではクリア後にギャラリー観覧機能が追加された。

問題点

  • 議論中の汎用台詞が限られており、パターンが少ない
    • 議論の火種となる「誰々が怪しい」という台詞や、投票が集まってコールドスリープされる際の別れの台詞など、頻繁に見ることになる台詞でも各キャラ1パターンずつしかないものが多い。
    • 本家人狼からオミットされている部分もあるとは言え、議論の展開自体も非常に多様であり、それら全てに対してというのは無理があるが、せめて発生頻度の高い台詞に対してはそれなりのパターンが欲しかったところ。
    • 作中には「雑談する」というコマンドも出て来るが、「恋愛」「食べ物」「怖い話」の3ついずれかのテーマで生存メンバー各人が一言決まった台詞を話すぐらいで、「雑談」という言葉のイメージほど各人のパーソナリティーが掘り下げられるわけではない。
    • ゲーム自体は人狼シミュレーターとしてもよく出来ており、エンディング後の継続プレイにも耐えうるだけに、この点が「末永く遊べるゲーム」としてお勧めしづらくしてしまっているのは勿体無い。
  • 一部の不親切な点について
    • スキップ早送りができない。
    • ADVでは必須のスキップ&早送りがないため前に見たイベントや会話をもう一度見なくてはならないことがあり、時に煩わしく感じることもある。
    • オート再生もないため会話を進めるのに、わざわざAボタンを押し続けないといけない。
      + Switch移植版で改善
    • PSV版はバックログがないため会話を見落とした場合や深く推理したい場合に困ることになりがちだった。
      • Switch移植版では「ロジック」のパラメーターに応じて各人の発言を振り返れるようになった。
    • PSV版は普通にプレイしているだけでは発生しにくいイベントや攻略しにくい箇所があり、見逃したり攻略に手間取る場面が存在した。
      • Switchへの移植にあたり公式によると「100箇所以上」に手を加えたらしくSwitch版は遊びやすくなると同時に様々なイベントに遭遇しやすくなっている。

総評

「育成要素のあるADV」「SF」「人狼」「ループ」とそれぞれの要素を持つ作品自体は既にありふれてはいるが、これらを複雑化しない程度に融合させ一本の作品としてまとめあげたのは実にお見事。
各キャラクターの造形も魅力的であり、本作がゲームであることを最大限生かした他のメディアではできない演出方法の数々にも感服さぜるを得ない。
謎に満ちた世界をループするたびに少しずつ紐解いていくストーリー構成も、ゲームと現実の境界を曖昧にさせ、プレーヤーを強く心酔させる効果を挙げている。
作品として要素の過不足が無いよう丹念に磨き上げられた本作は、まさしく彗星のごとく現れた名作と言えるだろう。


余談

  • これだけの作り込みのため開発には5年近くかかっているのだが、開発会社のプチデポットはスタッフが4人しか居ない大変小規模なメーカーである。
    • スタッフによると元々はPlayStation Mobile向けに開発しており、人狼ゲームモチーフということが固まる前には恋愛ゲームにするという案もあったとのこと。
    • 製品版でも、この名残なのか主人公の性別によっては特定のキャラとの恋愛イベントが発生するが、最初に性別:汎*12を選んでおくとこれらのイベントは発生しなくなるため、あまりそうしたイベントが苦手な人は汎でスタートすることを勧める。
  • 「ループ」+「人狼」というのは上述の通り『レイジングループ』と似ているが、実は本作の開発スタッフは同作のライターであるamphibian氏にも助言をもらった上で製作している。(AUTOMATONインタビュー参照)
    • このため、本作はある意味『レイジングループ』とも「遠い親戚」のような関係であると言える。
  • 任天堂ファミ通1ファミ通2GameBusiness.jp等にも開発者インタビューが掲載されている。
    • その他にもゲーム情報メディアのスタッフが実際にプレイしたレビューやプレイスタイルも多く紹介されている。プレイ後に他人の感想を覗くのも面白いだろう。
  • 本作よりも前に「AI相手にひとりでできる人狼」を実現した作品として『DEATH NOTE キラゲーム』(2007年2月)がある。
    ただし、本作のほうがよりオリジナルの人狼に近い作りであり、繰り返しプレイに耐えられる度合いでも本作のほうが優れていると評価できる。
  • 「特記事項」というアイデアは、人狼よりもさらに新しいアナログゲーム界の最新流行である「マーダーミステリー」に近いものがあると言えるだろう。
  • 2020年10月1日に「グノーシア オリジナルサウンドトラック」が発売された。
    • ニンテンドードリーム 21年4月号の付録「Nintendo Switch コンピレーションアルバム 2021春」にも収録されている。
  • 2022年1月23日にオンラインで開催された「PLAYISM GAME SHOW 2022」上にて「Windows版のSteam配信を同日に開始した」旨が告知された。パブリッシャーはPLAYISMが担当。
    • 昨年、Steam版が配信決定した時の報道では2021年内の配信予定であったが、2021年12月21日に「PC上でも変わりないプレイ感覚を体験できるよう最終調整を実施するため、2022年初頭に発売を延期する」と告知があり、その後の事前予告もなくいきなり同イベント開催中のサプライズでの配信開始となった。
  • 2023年12月14日にPS4/PS5/One/Win(MS Store)にて移植版が発売された。
  • 2024年12月1日にTVアニメ化が発表され、ティザー映像が公開された。
    • 原作からの変更点として、アニメ版オリジナルの主人公が登場するとのこと。

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人狼 ADV 2019年 PSVita
最終更新:2024年12月02日 00:24

*1 初回生産特典として各キャラクター仕様リバーシブルジャケット7枚、特製イヤホン、セツのヘアピン二個セット付き。

*2 対象がグノーシアであるか否か+偽エンジニアであれば調査対象も選択

*3 通称「水そうめん」。主人公がゲームのルールを守らなかったせいで議論に矛盾が起こってしまうと発生する。

*4 一度役職を明かした後に撤回して別の役職であると宣誓する行為。

*5 本来の役割持ちが偽物相手に名乗り出ず、役職のない村人のふりをする戦略。厳密に言うと一時的にはできるが、イベントが起こって強制終了してしまう。

*6 本家人狼の場合、吊られそうになった人狼が自身が騎士だと偽証することで村人たちの投票先を戸惑わせるテクニックがある。

*7 対抗エンジニアの報告内容を受けて変更することができず、選択したとおりに報告しなければならないということ。バグがいる配役で一度に2人が消滅した(=人間&バグ)場合、偽エンジニアはバグを調査対象にしていなかった時点で論理破綻が確定する。

*8 この場合、本来の人狼ではありえないグノーシア欠けの可能性まである

*9 AC主義者が配役上いないorすでに退場が確定している状況で、本物のエンジニアに人間判定を出し、かつその相手が生存しているなどのケース

*10 本家「人狼」の用語で、どちらが人狼サイドの味方である偽物か分からない状態で人狼側が狩ること。

*11 特に留守番になった場合は、最もグノーシアに狙われやすいポジションであるにもかかわらず、消滅対象からは外される(もう片方の留守番のみが襲われる)ことが多い。

*12 作中世界に存在する第三の性で、後天的に男女としての機能を取り除いた人間のこと。