かいておぼえる ドラがな

【かいておぼえる どらがな】

ジャンル 【DS】知育ソフト
【3DS】学習ソフト



対応機種 ニンテンドーDS
ニンテンドー3DS
発売元 【DS】セガ
【3DS】小学館
開発元 【DS】サクシード
発売日 【DS】2008年11月27日
【3DS】2015年11月12日
定価 【DS】4,180円
【3DS】4,500円 (共に税抜)
プレイ人数 1人
セーブデータ 1個
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 なし
ポイント ドラえもん要素が少ない
第1作ゆえ未成熟な部分多数
本作のみストーリーはない
ドラえもんシリーズ


概要

「ドラえもん」をテーマにした学習ゲーム。小学校入学を控えた幼稚園児を主なターゲット層にしており、ひらがな・カタカナおよび小学1年生で習う漢字80字を収録している。

システム

  • まいにちドラがな
    • 一日一回プレイするのが前提のモード。後述の「もじのおけいこ」から3つのトレーニングが出題される。ハード内カレンダーに合わせて何日目かが記録され、40日(間が空いてもよい)やると「ドラがなはかせ」に認定される(それ以降もプレイは可能)。
  • もじのおけいこ
    • 「まいにちドラがな」でやることになる6つの練習が好きなだけできる。
      + トレーニング詳細 以下のトレーニングは3回ミスするとゲームオーバー。
    • せんなぞり
      • 文字以前の、線を引く練習。画面にはあらかじめお手本が書かれており、それに沿ってタッチペンで線を描いていく。
      • プレイヤーが線を引くと、上画面のドラえもんが下画面に降りてきて線の通りに進んでいく。しばらくするとネズミも降りてきて同じように進む。
        • 綺麗に引けていればゴールできるが、お手本より大きくはみ出していたり、はみ出ていなくてもふざけた書き方だったりするとドラえもんがネズミに追いつかれてミスになる。
    • ひらがな
      • 平仮名の練習。画面に薄く書かれたお手本の文字をなぞっていく。
        • 正しく書けたと判定されればクリア(当然書き順が違えば不可)。ゲームシステムは異なるが、せんなぞりと同様の判定がされている模様。
    • カタカナ
      • 「ひらがな」と同様。
    • ことばづくり
      • 上画面に表示、および読み上げられた言葉をひらがなで書く。真っ白なマスに書いていくが、「ヒント」ボタンを押せばお手本が表示される。
    • かんじ
      • 「ひらがな」と同様。対象は小学1年生で習う80字。
    • ぶんづくり
      • 「かみとはさみ。」のような短文をひらがなで書く。何故かこちらはお手本が出る。句点まで書かなければいけない。
  • もじもじランド
    • ゲーム感覚で文字を学べる。8種類のミニゲームがあり、一部は「かんたん」「むずかしい」の2つの難易度がある。
      + 各ゲーム詳細
    • ドライブ(難易度あり)
      • 上画面に表示された絵を表す文字がコースに落ちているので、ドラえもんが運転する車で拾っていく。間違った文字に触れたり、道に置かれたドラム缶・パイロンにぶつかるとクラッシュして集めた文字を1つ落としてしまう。
        • 「むずかしい」では障害物の数が増え、壁に当たっただけでクラッシュするようになる。
    • かいてんずし(難易度あり)
      • 流れてくる物を拾ってしりとりをする。
        • 「むずかしい」では流れてくる物の頭文字が隠される。
    • ミニドラパレード(難易度あり)
      • ミニドラが持っている旗に描かれた、分割された文字を当てる。
        • 「むずかしい」では漢字になる。
    • めいろ(難易度あり)
      • 上画面に表示された絵を表す文字のところまでドラえもんを誘導する。迷路自体は難しくない。
        • 「むずかしい」では動詞やカタカナ語など難しい語が問題になる。
    • ふうせんわり(難易度あり)
      • 上画面に表示された絵を表す言葉の空欄に当てはまる文字を、昇ってくる風船から選ぶ。
        • 「むずかしい」では空欄が2文字になる。
    • ぐるぐるへんしん
      • 「ヘンギン」「シャンフー」のような変な言葉に、濁点・半濁点のどちらを入れれば正しくなるかを当てる。
    • さかなつり(難易度あり)
      • 餌に書かれた文字と同じ読みの文字が書かれた魚を選ぶ。
        • 「むずかしい」では漢字になる。
    • せんすいかん
      • ドラえもんが乗った潜水艦を操作して、海中の生物を探す。クラゲやサメもいるが、当たるとタイムロスになる。時折のび太たちが映ることもある(他の4人はいいが、のび太は完全に溺れている)。
    • おえかき
      • 絵を描く。普通の描画のほか、塗り絵もできる。
    • 「おえかき」「せんすいかん」以外のミニゲームをノーミスでクリアすると金のドラえもんトロフィーが手に入る(難易度は問わない)。各ミニゲームには3個ひみつ道具が割り振られており、1つゲットするのに3つトロフィーが必要になる。
      • 集めたひみつ道具は「ひみつ道具センター」でグラフィックと簡易的な説明が見られる。
  • オプション
    • 成績確認、データ消去、サウンドテストができる。

評価点

  • 文字学習ソフトとしては充分な出来。幼稚園入学前から、小学校入学準備まで長く使うことができる。
  • ドラえもんがフルボイスで喋ってくれるので、やる気が出て良い。
  • 「ドライブ」でドラえもんが運転する車が、映画「のび太の海底鬼岩城」に登場するバギーになっている。なかなか面白いネタである。
    • もっとも幼児に理解できるネタではないが。

問題点

  • ドラえもんである必要性が薄い
    • ひみつ道具など、ドラえもんらしい演出が非常に少ない。「もじもじランド」ですら、ミニドラえもんをひみつ道具と仮定しても9個中7個がひみつ道具の全く登場しないゲームである。
    • のび太たちに至ってはもじもじランドで少し出番があるのみ。当然の如くボイスはついていない。
  • ドラえもんではない方のナレーション(女声)が抑揚の強く付いた声で喋るため、非常に聞き取りにくい。しかも、ドラえもんの声と違い聞き直しができない。
    • 特にエ段は「せ」以外全部同じ音に聞こえる。
  • 成績が単純にトレーニングをした回数だけで記録される。「せんなぞり」しか遊んでいなければ「せんなぞり」が得意なことになってしまう。
  • 「まいにちドラがな」は、どんなに学習が進んでいても「せんなぞり」から始まる。「ちゃ」など難しい音を覚える段階に入っていれば、ただただ面倒なステップを踏まなければならないだけである。
  • 「ね」「は」「ほ」及び半濁点「 ゜」を含む文字の認識が壊滅的に悪い。
    • おかげで「ぱ」や「ぽ」がもはや苦行。

ゲーム面の問題点

  • 「ドライブ」について
    • このゲームだけは、「むずかしい」で変化するのが問題の難易度ではなく操作の難易度。障害物の隙間が非常に狭く、壁に当たっただけでミスである。「問題の答えは分かるのに操作が難しすぎてクリアできない」という事態が起こる。
  • 「ぐるぐるへんしん」について
    • 濁点か半濁点か選ぶだけなのに1問20秒以上かかる。非常にもどかしい。
  • 「せんすいかん」について
    • 海の生き物を学べるという触れ込みだが、触れるとミスになるクラゲとサメがうようよいて迂闊に探索できない。
    • こんな危険な海を平気でのび太たちが泳いでいるのも変な話である。

総評

ドラえもんにひらがなを教えてもらえるゲームとして大きく売り込みがなされた。しかし残念なことに、第1作ゆえか様々な部分に粗が目立つ作品となってしまっている。
発売当時は「ドラゼミ」があったため、国語学習をするならそちらを取るべきだった。

余談

  • 潔く「ドラえもん」の文字を入れなかったからか、ドラえもん風のパチモンゲーだと一部で誤解されたようである。
    • 確かにDS版のパッケージ表面にはドラえもんの影も形も無い。もう少しドラえもんを前面に押し出せば売り上げが違っていたかもしれないと考えると、惜しい点である。
    • 3DS版にはドラえもんのイラストが入ったが、これも妙にサイズが小さい。

その後の展開

のちに3DSにおいて、算数学習ソフトの『ドラかず』・知育ソフトの『ドラちえ』・英語学習ソフトの『ドラえいご』・漢字学習ソフトの『ドラもじ』が発売された。これらはストーリー要素もあり、大なり小なりドラえもんらしさの出た作品となっている。

最終更新:2022年06月26日 06:52