カモン!ピコ
【かもん ぴこ】
ジャンル
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アクション
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対応機種
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MSX
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メディア
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32KBitROMカートリッジ
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発売・開発元
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ポニーキャニオン
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発売日
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1986年
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定価
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4,900円
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プレイ人数
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1人
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判定
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良作
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概要
MSX中期に出された一風変わったバディアクションゲーム。
主人公ジャンが相棒のピコとともに、世界大戦で離ればなれになってしまったガールフレンドのマリーを探し出すのが目的。
システム
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舞台となるジーンバンクは1フロアが16の部屋で構成されている円筒形の10階建ての建物。最上階のクロモゾンセンターに入るためには各所にあるIDカードの欠片を集める必要がある。
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各フロアの両端はジャンクションと呼ばれる階段部屋でつながっており、最初から上階のエリアに挑戦することも可能。
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主人公のジャンは攻撃能力もなくジャンプ力も高くないが、相棒のピコを有効活用することで道を開いていく。
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ピコで敵を倒した際にはピコのパワーも少し回復する。
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ピココールボタンでピコを自分の近くに呼び出す。ピココールで呼び出しを行った場合は重力を無視して移動する。
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ただしピコのパワーレベルが極度に低下しているときはピココールを行ってもピコが近くに来なくなる。
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ピコを左右から押すとピコボール状態になって跳ね回り、攻撃力と防御力が増す。
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ただしピコのパワーレベルが規定値以上にならないとピコボール状態にならない。
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アイテムの種類は以下の通り。アイテムは初期配置のアイテムのほか、特定の敵を倒したり特定のポイントにピコを接触させることで出現するアイテムも存在する。
なお、アイテムの効果時間中にプラチナペレットを除く別のアイテムを取得した場合はそれまで持っていたアイテムの効果は消滅する。
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IDカードの欠片:8個存在。すべて集めないと最上階のクロモゾンセンターに入ることができない。
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ヒーロージェリー:ジャンのパワーを最大レベルまで回復。最大レベルの時に取得すると1up。
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ピコジェリー:ピコのパワーを1レベル回復。
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合体ジェリー:ジャンがピコと合体し、一定時間無敵状態になる。体当たりの攻撃力はピコボール時の時と同等。また、効果時間中は浮遊移動も可能になる。
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マグネティックシールド:一定時間敵からのダメージを無効化する。合体ジェリーと異なり攻撃力はない。
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ジャミングボックス:一定時間敵がジャンを認識できなくなる。
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アクセラレータ:一定時間ジャンとピコの移動速度を上昇させる。
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プラチナペレット:ボーナスアイテム。100pts。
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ジャンのパワーレベルが尽きてしまうか、ピコボール状態でないときのピコにつぶされた場合はミスとなる。
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ジャンの残り人数が0になるか、ピコのパワーが尽きた場合はゲームオーバーとなる。
評価点
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相棒のピコを用いたアクションの多彩さ
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ピコを足場にして通常では移動できない場所に移動したり、ピコボール状態のバウンドを利用しての敵の効率的な撃破など、
状況に応じてピコの活用方法を探っていく必要があるため、ゲーム的な完成度は高い。
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当時としてはかなりのボリューム
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部屋数は160部屋ある形になり、やりごたえは十分。
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先に上のフロアに挑戦することも可能なので攻略の自由度は高い。
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キャラ造形の愛らしさも相まって比較的とっつきやすい。
問題点
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ボリュームの高さの割には中断機能などはなく、コンティニューもないため時間がかかる。
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1部屋にかかる時間は短めとはいえ、この仕様は厳しい。
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ピコのパワーが低い状態になるとジリ貧に陥りやすい。
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パワーが低いとピコボールになれず消耗が厳しい→さらに消耗してピココールすら無効になるため移動もままならなくという事態に陥ることが多い。
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もっとも、終盤でない限り意図的に行わないとそこまで消耗させる事態には陥ることは少ないが。
総評
最初期のバディアクションタイプのゲームとしては手堅くまとめられた作品で、ボリューム的にも十分歯ごたえのあるつくり。
とはいえボリューム高めのゲームで中断ができない点が厳しいのが惜しいところ。
知名度が低くプレイ環境が限られるのが残念である。
余談
最終更新:2023年10月13日 17:33