【きし ふじいそうたのしょうぎとれーにんぐ】
ジャンル | 将棋 | ![]() |
対応機種 | Nintendo Switch | |
開発・発売元 | ゲームスタジオ | |
発売日 | 2020年3月5日 | |
定価 | 4,500円(税別) | |
判定 | 良作 | |
ポイント |
初心者向け将棋ソフト 充実した学習要素 充実し過ぎている(?)藤井聡太要素 |
2016年10月に史上5人目の中学生棋士としてプロデビューするや否や、「公式戦デビュー29連勝(*1)」「中学生で全棋士参加棋戦優勝(*2)」など快進撃を演じて一般社会をも巻き込む大旋風を巻き起こした、将棋プロ棋士・藤井聡太七段(発売日時点での肩書。以降本項では原則として「藤井七段」と記述)の監修と日本将棋連盟の公認を得て制作された将棋ソフト。
通称は「将トレ」。「キミをみちびく『やさしい本格派』」をキャッチコピーとしており、そのコピー通り初心者向けに指導・学習要素が充実した内容になっている。
対局
ストーリー「将棋プラネット」
検討
AI分析
トレーニング
ショップ
藤井七段の写真や音声の多さからキャラゲー要素が強そうに見えて、実は初心者向け将棋ソフトとして非常に丁寧に作られている。
全くの初心者であっても少しずつかつ分かりやすく将棋が学べる工夫で溢れており、楽しみながら将棋を学ぶことができる。藤井七段の活躍をきっかけとして将棋に興味を持った人や将棋をやってみたいがどうやって勉強するのか分からない人に特におススメである。無論、藤井七段のファンならば、買って損はない。
本作でさらに将棋に興味を持ったなら、書店でより専門的な棋書を買うなりネット道場やアプリで対人戦を始めるなりするのが良いであろう。
また、AIの強さは幅広いので、ある程度腕に自信のある藤井七段ファンがファンアイテムとしてプレイするのもありであろう。
単に強いAIが欲しいなら、現在はPC向けに複数のフリーソフトが公開されている。しかし、本作の棋力フルスペック版に相当する『将棋レボリューション 激指15』(Windows7以降、マイナビ出版)は、プロを超えた「Pro+2」まで強さが用意されているほか、詰将棋や次の一手問題の自動生成、指導対局といった特訓要素も一通り実装されている。より将棋にのめり込むことでより強く自分を鍛えたい、あるいはプロの実戦をコンピュータで解析したい、といったことをしたくなったのであれば本作の次として検討してもよいだろう(PC版『激指15』の解説役は、香川愛生女流三段と渡部愛女流三段)。
*1 純粋な連勝記録としても歴代最多
*2 第11回朝日杯将棋オープン戦
*3 その場合双方が一手戻す。
*4 なお本作の評価値は一般的な将棋ソフトと異なり「プレイヤー側から見て有利ならプラス、不利ならマイナス」で固定
*5 Ver.1.1.0に相当
*6 世界コンピュータ将棋選手権優勝4回。本プログラムを利用した対局・研究用ソフトがマイナビ出版からリリースされている。最新作は『将棋レボリューション 激指15』
*7 2015年に詰将棋解答選手権チャンピオン戦を優勝(史上初の小学生による優勝)して以来5連覇中。
*8 Ver.1.0.8に相当
*9 その後のアップデートでさらに3問(3手詰1問、5手詰2問)追加されている。
*10 ちなみにプロ内では窪田義行七段(当時)が、公式棋譜中継のテキスト解説にてこの手を候補として挙げていた模様。