くるくるファナティック
【くるくるふぁなてぃっく】
| ジャンル | アドベンチャー (公式ジャンル名:ブラック・ラブコメディ)
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| 対応機種 | Windows98/Me/2000/XP/Vista | 
| 発売・開発元 | Chien 'Pierrot Le Fou' | 
| 発売日 | 2008年9月26日 | 
| 定価 | 8,800円 | 
| レーティング | アダルトゲーム | 
| 配信 | 2012年2月24日/6,076円 | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | オープニングムービーがMAD 真面目なのか不真面目なのか
 ヤンデレというよりキチガイ
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概要
Chienブランドのオリジナルタイトル。ファンディスク込みで4作目にあたる。
ストーリー
「ちょっ!? 俺死んだのっ!?」
死因はたぶん背中への一撃……かどうかはもう覚えちゃいない。
とにかくわかるのは、俺は死んだ。そして復活した。
けれど、このままじゃまた死んじまう!
あと5日の間に死んだ原因を見つけ出さなきゃ、また誰かに殺されてしまうのだ!
「ま、精々足掻いてみな。人間風情にできるわきゃないけどさ」
そう呟くのは、俺を蘇らせた自称・天使のファヌルだ。
誰が人間風情だ!?(いや実際そうだけど)
天使だかなんだか知んないが馬鹿にすんじゃねーっ!!(けどまあ事実だし)
あーもう!とにかくチョームカつくぜ!
けど、やるしかない! 絶対にやるしかないのだ!
それに俺には心強い味方だっている。
幼なじみのわずかさんに、自称婚約者の祀利(まつり)、そして同級生の弟切さん。
3人がいてくれたら、俺がんばれる! 俺、死ななくてすむかも……ってあれ?なにその光るモノ。
もしかしてキミが犯人とか?……ち、違うよね?
(公式サイトより抜粋)
特徴
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選択肢に応じて好感度が上下し、個別ルートに突入する恋愛アドベンチャー。
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ファヌルのルートのみロックされており、他の3人攻略後に解禁される。
 
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クイズ!次はおまえだ
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物語の節目で挿入されるコーナー。
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今後の展開予想やクイズに回答する。ここでの選択も好感度に影響する。
 
評価点
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病みを言及したシナリオ
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方向性は違うがヒロイン全員が病んでおり、独自性はある。
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わずか・祀利は正統派であり、他ヒロインへの攻撃的な姿勢やハッピーとは言い難い結末など実にヤンデレらしい展開である。
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銃を突きつけながらや、手から血を流しながらのエッチシーンも本作独自の点である。
 
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MADのようなオープニングムービー
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歌手なし。作中の台詞のみで構成された歪なムービーである。ベートーベンの交響曲第5番(俗に言う「ジャジャジャジャーン」)に始まり奇声からの「死ね」の連呼というインパクト抜群な代物。
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狂ったゲーム内容に合致したムービーである。
 
賛否両論点
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ギャグ要素
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銃と包丁が室内で対等に戦うなどギャグとしてしか説明が付かない要素が多数存在する。
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「クイズ!次はおまえだ」は読者コーナーとして「ヤンデレ体験談」が紹介されるなど本編と無関係な話題や、「別のブランドのゲームやってろ」などのメタ発言があるため人を選ぶ。
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有名どころで言うなら『腐り姫 ~euthanasia~』の盲点のコーナーに近い。本作はオフにできないが。
 
 
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重い要素
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虐待されていたわずかや、過酷な状況を生き延びるために多重人格となった祀利など人格形成の過程は意外と重い。
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拘束したヒロインへの一方的な殴打等、どう捉えてもギャグと取れないシーンもある。
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ギャグだけではないシナリオとして評価する向きもある一方で、ちぐはぐとも捉えられる。
 
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弟切かごめ
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主人公を自分の理想の弟と思い込み、自分の理想から外れた行動をした主人公には暴力で分からせようとする曲者。
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エロゲらしからぬ可愛さ皆無なヒロインのため、受け付けられないプレイヤーがちらほら見受けられる。
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作中にとどまらず、製作者やプレイヤーから総じてキチガイ扱いされており、奇声や変顔・他ルートでのやられっぷりなどをギャグとして楽しむプレイヤーもいる。
 
    
    
        | + | ネタバレ注意 | 
ファヌル以外の3ヒロインが、主人公を食べようと襲ってくるシナリオ。
これまでの個別ルートと心情描写の齟齬が見られ、単独で見ないと違和感が強い。
良くも悪くも主張が分かりやすかった個別ルートと比べて、抽象的な話が多く分かりにくい。
ファヌルは自傷で存在を規定しようとするキャラのため、ヤンデレとして扱えるか微妙なところ。
真面目な話かと思いきや、やはりギャグのような終わりである。
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問題点
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ボリューム不足
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個人差があるとはいえ、10時間程度でフルコンプできるボリュームであり、時代と価格を考慮すると明らかに物足りない。
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エンディングムービーはOPと同じ曲が流れ、背景は渦巻きが回り続けるだけの面白みのないもの。
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オープニングムービーもインパクトはあるが、歌手なしなので時代を考えると寂しい代物。
 
総評
ヤンデレかどうかはともかくぶっ飛んだ思考のヒロインとの恋愛ゲー。
バカゲー扱いされることもあるが、それなりに重い要素もあり、ギャグとシリアスの混沌としたシナリオである。
余談
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オープニングムービーは歌を付ける予算がなかったため、体験版の音声を切り貼りして作ったとのこと。作曲家のツイート
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ボリューム不足や簡素なEDムービーも予算不足が原因と思われる。
 
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予約特典として、ボイスドラマやサウンドトラックを収録したディスクが配られていた。
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Chienブランド3作目はクーデレの『冷徹冷静しかして×××!!』であった。
最終更新:2021年10月05日 08:19