それいけ!アンパンマン みんなでハイキングゲーム!

【それいけあんぱんまん みんなではいきんぐげーむ】

ジャンル ハラハラ、ドキドキのハイキングゲーム
対応機種 ファミリーコンピュータ
発売元 バンダイ
開発元 エンジェル
発売日 1992年3月20日
定価 4,900円
プレイ人数 1~3人
セーブデータ なし
※パスワードコンティニュー(3文字)
判定 なし
ポイント すごろくゲー
1人プレイはヌルい
サブゲームが上手くなれば楽しめる
それいけ!アンパンマンシリーズ


概要

おそらく初めて発売された知育要素を含まないアンパンマンゲー*1。すごろく形式でマップを進み、サブゲームをクリアすることで「点」を多く獲得することを目指す。
なお、サブゲームを単独で遊ぶモードもある。

ゲーム内容

すごろくでは最初に誰かがゴールした時点でゲーム終了となり、精算のうえで最も点数が多かった者が優勝となる。

  • まずはマップとキャラクターを選ぶ。マップは6種類、プレイアブルキャラクターはアンパンマン・しょくぱんまん・カレーパンマンの3種類。
    • 3人まで対戦可能。ただしプレイ人数に関わらず、ばいきんまんがお邪魔キャラとしてゲームに参加する。

マップ

  • マップではルーレットを回して進むマス数を決めて進んでいく。
    • ルーレットには1~5の他に「ドキンちゃん」の出目がある。
      • 人間プレイヤーが出した場合はライバルのニコちゃんマーク(後述)を自分のところに奪ってくるか、じゃんけん勝負となる。後者の場合は勝つと1~5マス進めるが、負けると1回休みになってしまう。
  • マスを進むごとに、1回で進んだマス目×10点がもらえる(マスの効果による移動も含む)。例えば4の目を出した場合10+20+30+40=100点が手に入るが、2の目を2回出した場合は(10+20)+(10+20)=60点しか手に入らない。つまりルーレットでは大きな目を出した方が良い。
  • 一部のマスでは「サブ・ゲーム」(以下サブゲーム)をプレイする。種類は以下の通り。
    • めいろ…マップ上では穴のグラフィックで表示。その名の通り迷路であり、スタート地点からキャラクターの元へ進むのが目的。ジャムおじさんに辿り着くと3マス進める。バタコさんに辿り着くと100点もらえる。ばいきんまんに辿り着くと100点奪われる。また、時間内にどのキャラにも辿り着けなかった場合は3マス後戻りさせられる。
    • えあわせ…マップ上ではピンクの?マークで表示。10枚のカードから同じ絵柄のペアを5組探す神経衰弱で、ミスは4回まで。1ペアごとに100点もらえるが、カードが残ってしまった場合は1枚につき100点がばいきんまんのものになってしまう。
    • カードあて…マップ上では青の?マークで表示。始めに5枚のカードの絵柄が一瞬表示され、すぐに隠される。その後カードの絵柄を聞かれるので、記憶力で答える。答えられなかったカードがある場合、1枚につき100点がばいきんまんのものになってしまう。
    • ビンゴ…マップ上では青の四角形で表示。5回ルーレットを回し、3×3マスのビンゴを目指す。1ビンゴ目は100点、2ビンゴ目は200点…と点が加算されていく。このゲームのみ完全なる運ゲーである。
    • まちがいさがし…マップ上では虫眼鏡マークで表示。画面左右にイラストが表示されるので、9分割された領域のどこに間違いがあるかを見つける。失敗のペナルティはない。
  • マップにはニコちゃんマークが1つ配置されている。最初にそのマスを通過した人が手に入れられる。
    • 取るとミニゲームが簡単になり、最後の精算時に点が1000点増える。
  • 一部には「ちかみち」がある。専用のゲームに成功すると近道を通ることができる。
  • マップ上のスプリング(?)に止まると、ルーレットで他の誰かの場所に移動する。自分が出た場合は移動なし。

ばいきんまん

  • ばいきんまんはプレイヤーと同様にルーレットを回して進んでいくが、マスに着いてもその効果は受けない(ニコちゃんマークは取ることができる)。近道も使わない。ただし前述した通り、プレイヤーがサブゲームで失敗するとその分の点を奪う。
    • ばいきんまんの移動でプレイヤーに重なると、100点奪われる。プレイヤーから重なった場合は取られない。
    • ルーレットのドキンちゃんをばいきんまんが出した場合は3マス進む「ずる」をする。しかしばいきんまんの行動はそれで終わってしまうのであまりずるになっていない。

結果発表

  • 誰か1人でもゴールするとゲーム終了。その時点でのマップの進み具合によって点か加算され(計算式不明)、ニコちゃんマークを持っている者が1000点を獲得し、点数の最も多い者が優勝となる。
    • 優勝者発表後はパスワードが表示される。優勝したマップは記録されていくが、すべてのマップで優勝すると…?

評価点

  • マップを進むとポイントが得られるなど、斬新なゲーム性
    • 単にサブゲームの良し悪しだけでなくちょっとした運の要素も絡めることで、多少腕前に差があっても挽回できる。
    • ただしばいきんまんとの兼ね合いでバランスがおかしい部分もあるが…(後述)
  • FCとしてはグラフィックは良い方。

問題点

  • ゲームが単調かつ長い
    • FCでは仕方ない面もあるが、終始盛り上がりというものに欠ける。
      • 最大でも5マスしか進めないためゴールまでには時間がかかるうえ、サブゲームも5種類しかなく同じような流れをひたすら見ることになる。
      • 他にもランダムイベントを設けたり、各マップ独自の要素があったりすれば良かった。
  • ばいきんまん関連のゲームバランス
    • ばいきんまんはどのマスに着いてもサブゲームをしない代わりに、先述したように人間プレイヤーがサブゲームで失敗した分の点をごっそり持っていく。
      • よって人間プレイヤーが増えれば増えるほどばいきんまんが脅威となる。サブゲームで数回失敗しただけでも、ばいきんまんが大差で優勝しまうことすらある。
      • 一方で1人プレイの場合は自分が失敗した分しかばいきんまんに加算されないので、サブゲームに少し慣れればまず負けることのないヌルゲーとなっている。
    • 相手に張り合いが欲しい1人プレイで弱く、みんなで競いたい多人数プレイで強くなってしまう状態で、ゲームバランスは良くない。
  • ライバルのプレイに介入できる要素が無いに等しい。
    • ドキンちゃんを出した際のニコちゃんマーク奪取だけは唯一ライバルに干渉できる。1000点のアドバンテージを得るためには争奪戦必至で、盛り上がる要素ではある。
  • サブゲームにアンパンマン感がない。
    • 近道チャレンジゲームは横スクロールアクションで見事だが、それ以外はテーブルゲームのようなものでアンパンマンらしくない。
    • また、アンパンマンゲーなのにめいろのBGMが怖い。

総評

ファミリー向けの作品としては佳作レベル。対人戦のバランス作りは良いのだが、ばいきんまんを特殊な立ち位置にしてしまったせいで妙な不安定さが生まれてしまう結果となっている。
ゲーム内容の単調さは目立つものの、ある程度サブ・ゲームに慣れたプレイヤー同士が対戦すれば、ばいきんまんに苦しめられることなく白熱できるだろう。

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最終更新:2021年08月25日 09:15

*1 知育要素入りのものを含めると、1990年に『おえかキッズ アンパンマンとおえかきしよう!!』、1991年に『おえかキッズ アンパンマンのひらがなだいすき』が先行して発売されている。何れもタイトルの通り、ファミコン用周辺機器『おえかキッズ』専用ソフトである。