G.Gシリーズ Z・ONE

【じーじーしりーず ぞーん】

ジャンル シューティング
対応機種 ニンテンドーDS(ニンテンドーDSiウェア)
発売元 グッドビジョン
開発元 朱雀
配信開始日 2009年9月16日
価格 204DSiポイント
プレイ人数 1人
セーブデータ 1箇所・オートセーブ方式
レーティング CERO:A(全年齢対象)
備考 G.Gシリーズコレクション+』の1タイトルとしても収録
判定 なし
ポイント 全編壁まみれな横シューティング
ポッドを使いこなせるかが攻略の鍵
壁の密閉感との戦い
G.Gシリーズ


概要

かつてジェンダープライスが発売、朱雀が開発を行っていたニンテンドーDSiウェアの『G.Gシリーズ』の一作。
2016年5月にジェンダープライスが倒産したため、現在では引き継ぐ形でグッドビジョンが発売元となる。

『G.Gシリーズ』の配信タイトルの一作であり、初のシューティングゲームでもある。後に『G.Gシリーズコレクション+』の1タイトルとして収録された。
ジャンルとしてはスタンダードな横スクロールシューティングだが、攻防一体のポッドを使い分けるという特徴がある。

2つのポッドを装備した戦闘機が敵基地の防衛ラインを突破していくという設定。
『G.Gシリーズコレクション+』における本作のナビゲートキャラはSF風ナビゲートスーツのコスプレである。


ゲームルール

  • 操作体系
    • 主に戦闘機の移動とショット、それに加えポッドの方向調整の操作を行う。
      • 十字ボタンで8方向移動。ショットを撃たない状態では各ポッドの前後斜め8方向の方向調整も兼ねる。ポッドは必ず同時・同方向へと向く性質あり。
      • AかYボタン押しっぱなしで各ポッドの向いている方向に単発ショットを撃つ。なお、ショットはポッドから発射され、戦闘機自身には攻撃手段はない。
    • 戦闘機には「ポッド」というオプションが前方に常時2つ付いており、これをどう使いこなすかが攻略の鍵となる。
      • 先述操作でポッドからショットが撃てる。様々な位置から攻撃をしてくる敵に対し、8方向の方向調整で臨機応変に対処する必要がある。
      • ポッドは完全無敵ですべての敵弾を正面からかき消す。また、多少の危険を伴うが、敵や壁にめり込ませてゼロ距離からショットを撃ち込むテクニックも行える。
  • ステージクリアとミス条件について
    • ステージ*1の特定条件を達成するとクリアとなり次ステージへと進める。条件*2はは大きく分けて以下の5パターン。全46ステージ構成。
      • ノーマル」は普通にステージ奥まで到達すればクリア。条件の中では最も楽にクリアできやすい。
      • ハイスピード」は高速スクロール地帯となっており、地形衝突への危険性が高まる。それ以外はノーマルと同様のクリア条件。
      • ラッシュ」はステージ奥に進むと一旦スクロールが停止となり、無限に敵が沸いてくる。一定時間経過すればスクロール再開後にクリアとなる。
      • メイズ」はステージ奥のスクロール停止後に迷路上の壁の地形を潜り抜けなければならない。一定時間経過すればスクロール再開後にクリアとなる。
      • コア」はステージ奥のスクロール停止後に破壊不可能な砲台と共にボス敵存在の「コア」が複数登場。コアをすべて破壊すればスクロール再開後のクリア。
    • 残機制を採用しており、戦闘機に敵・敵弾・壁に触れるとミス。ミス後は途中復活となる。
      • 本作の敵はすべて不動であり、多くの敵はある程度の耐久度を持つ。ゲームの関係上、壁に隠れる(一体化している)形で配置されている敵が多い。
      • ゲーム開始時の残機は2つで、スコアエクシテンドにより1UPする。なお、アイテム及びパワーアップの概念は一貫して存在しない。
    • コンティニューは無制限。『G.Gシリーズコレクション+』ではノーコンティニューでそれまでに到達した範囲でのステージセレクトが可能。

評価点

  • パズル感覚で楽しめるシューティング
    • 防御性能に優れるポッドで前方からの敵弾をかき消し、8方向のショット撃ち分けを使いこなす楽しさを持つ。
      • 敵側も積極的に戦闘機へと弾を放ってくるので、ポッドの活用でどう対処するかが非常に重要。ただ適当に攻撃するだけでは確実に敵弾の餌食となる。
      • さらには壁の密閉配置により戦闘機の身動きが取りにくい局面も多く、ポッドの性能を最大限に活かさないと袋小路に追い込まれる。
    • 以上の点から、本作はシューティングでありながらどことなくパズル的な要素も多く含む内容といえる。
  • やり応えのあるステージ数の多さ
    • 全46ステージと『G.Gシリーズ』のシューティングの中でも本作のステージはかなり多い部類に属する。
      • ステージ数が多い反面、各ステージの構造はかなり短い。これのおかげでテンポ良くクリアできる小気味良さがありプレイがだれにくい。
      • 敵の種類は数える位しか存在しないが、壁及び敵の配置を絶妙に組み替える事によりステージを単調に感じさせにくくする工夫が見られる。
  • 王道なSFシューティングな外観
    • グラフィックは『G.Gシリーズ』らしい丁寧な書き込みで、王道なSFシューティングを彷彿とさせるもの。多重スクロールを採り入れた背景がなかなか綺麗。
    • 通常ステージのBGMはシックな感じの楽曲でなかなかに渋い。ステージによっては緊張感のある楽曲が流される場面あり。なおステージクリアBGMは存在しない。

問題点

  • 壁の密閉感との戦い
    • 本作における最大の敵は壁そのものといっても過言ではない。
      • ステージ全編通して壁による密閉感が非常に激しく、戦闘機の移動範囲がかなり限られる。狭い壁の隙間ぎりぎりをくぐらないといけない場面も非常に多い。
      • さらに「ハイスピードによる高速スクロール」「四方八方から敵弾があられの如く降り注ぐ」といった環境が加わるので、常に死亡フラグとの隣りあわせとなる。
    • 先述の理由により、本作におけるミス原因は「壁による衝突」もしくは「身動きがとれない状態での流れ弾の被弾」が圧倒的に多い。
      • 一方で敵自体の強さは攻撃がワンパターンでさほど驚異ではない。戦闘機前方に完全無敵のポッドが付いてるので、前方からの敵弾ダメージは事実上無効となる。
  • 異様に少ない残機数
    • ゲーム開始時の残機数が2つしかなく、上記のミスしやすさも相まってあっさりとゲームオーバーになりやすい。
      • スコアエクシテンドはあるものの、そう頻繁に発生しないので厳しい事に変わりなし。難易度が凶悪化している後半ステージのコンティニュー後は特にきつい。
    • 救いがあるとすればパワーダウンする心配がないので、ミス後の立て直しが比較的容易なところ。もっとも、壁と弾の間ではそれすらも困難になりがちだが…。

総評

『G.Gシリーズ』の中でもシューティングとしての完成度は十分な出来であり、ポッドを使い分けるパズル的要素も上手くかみ合っている。
終始密閉感との戦いとなるのは避けられず、その難易度はかなり高い部類に属するが、手応えのあるシューティングを求めるならばプレイする価値があるだろう。


その後の展開

  • 2010年6月23日に続編『G.Gシリーズ Z・ONE2』がDSiウェア限定で配信された。
    • 配信限定なので『G.Gシリーズコレクション+』には収録されていない。なお、『G.Gシリーズ』における続編タイトルは全4作品が配信されている。
最終更新:2021年02月14日 13:34

*1 ゲーム中では「レベル」と表記されるが、便宜上本記事ではステージ表記としている。

*2 ハイスピード以外の条件名称はゲームでは表示されないので、初回執筆者の独断ネーミングで条件を表記している。