G.Gシリーズ Z・ONE2
【じーじーしりーず ぞーん2】
| ジャンル | シューティング | 
| 対応機種 | ニンテンドーDS(ニンテンドーDSiウェア) | 
| 発売元 | グッドビジョン | 
| 開発元 | 朱雀 | 
| 配信開始日 | 2010年6月23日 | 
| 価格 | 204DSiポイント | 
| プレイ人数 | 1人 | 
| セーブデータ | 1箇所・オートセーブ方式 | 
| レーティング | CERO:A(全年齢対象) | 
| 判定 | なし | 
| ポイント | 壁まみれ横シューティングの続編 新戦闘機と新操作「ポッドファイア」の追加
 上級難易度は前作以上の鬼門
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| G.Gシリーズ | 
 
概要
かつてジェンダープライスが発売、朱雀が開発を行っていたニンテンドーDSiウェアの『G.Gシリーズ』の一作。
2016年5月にジェンダープライスが倒産したため、現在では引き継ぐ形でグッドビジョンが発売元となる。
『G.Gシリーズ』の配信タイトルの一作かつ、以前配信された『G.Gシリーズ Z・ONE』の続編。配信限定なため『G.Gシリーズコレクション+』には未収録。
ジャンルとしては前作同様のスタンダードな横スクロールシューティング。ポッドを使い分けの重要性はそのままに、本作ならではの新操作も加えられている。
2体の戦闘機のいずれかを操作し、2つのポッドを駆使して3段階のゾーンを攻略していくという設定。
前作との相違点
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使用できる戦闘機が2体に増加し、新操作「ポッドファイア」が行える。さらには3段階のゾーンからの難易度選択制となった(下記)。
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各ゾーンの総ステージが10に縮小し、ステージ構造が少し長くなっている。また、ステージをノーミスクリアするとスコアボーナスが入るようになった。
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「多方向弾やホーミングミサイルを放ってくる敵」など、前作にはいなかった新たな通常敵が登場する。通常敵すべてが不動なのは前作と同じ。
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弱点を破壊しないと衝突によるミスやショット無効化の危険性を伴う壁の一種「ゲート」の追加。ほとんどのステージにおいて定期的に登場する。
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ステージクリア条件が前作のパターンに加え、新たなパターン「ボス」が追加。これにより明確な意味でのボスも追加された(下記)。
ゲームルール
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戦闘機とゾーン選択について
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前作基準の性能である「ZX-07 ウィザードmkII」と、新性能の「ZY-02 ウォーロック」から操作する戦闘機を選択できる。
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どの戦闘機もゲーム開始時から選択可能。各戦闘機の性能については下記の操作体系を参照の事。プレイ中の戦闘機の変更はコンティニューも含め不可。
 
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戦闘機選択後は「ゾーンα(イージー)」「ゾーンβ(ノーマル)」「ゾーンγ(エキスパート)」の3段階から難易度選択を行う。
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ゲーム開始時で選べるゾーンはαのみで、残り2ゾーンの選択はいずれかの戦闘機で前のゾーンをオールクリアする必要あり。
 
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ゲーム終了後はハイスコアと最高到達ステージが記録される。記録は「2体の戦闘機 × 3段階のゾーン」の6枠分が対象となる。
 
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操作体系
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戦闘機の移動・ショット・ポッドの方向調整に加え、本作専用の新操作も加えられている。
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十字ボタンで8方向移動。ショットを撃たない状態ではサイトやポッドの方向及び位置調整を行うが、戦闘機によって調整の意味合いが異なる(後述)。
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Aボタン押しっぱなしで各ポッドの向いている方向に単発ショットを撃つ。ショットはポッドから発射され、戦闘機自身の攻撃手段は存在しない。
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Bボタンでサイトの方向へポッドを切り離す「ポッドファイア」を行う。切り離した後に再度ボタンを押すと、戦闘機側へとポッドが回収される。
 
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オプションである2つの「ポッド」を利用し、いかに敵の攻撃に対応できるかが本作のおける最重要課題となる。
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前作のポッドは常時戦闘機周辺へ密着していたのに対し、本作ではポッドファイアによる切り離しが可能となっている。
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戦闘機の近距離付近には常にサイトが表示されており、先述操作により戦闘機を中心としたサイトの前後斜め8方向調整が行える。
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ポッドファイアを行うとサイトの位置へとポッドを切り離す。切り離されたポッドはいかなる敵や壁に触れても常時その場へ留まり続ける。
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前作同様、ポッドは敵や敵弾に対して無敵で、多くの敵弾をかき消してくれる性能を持つ。ただし、一部の強力な敵弾はポッドを貫通してしまう。
 
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以下、各戦闘機によるポッドの性能差を表記する。なお、ポッドの数やショットそのものの性能は両者共通である。
 
    
    
        | + | 各戦闘機のポッド性能 | 
| ZX-07 ウィザードmkII
 | 前作の性能を受け継いだ戦闘機。一転集中の攻撃を得意とする。 |  
| 戦闘機密着時におけるポッドは常時前方固定で、いかなる操作でもポッドの位置は変更せず。 密着時のポッドは前後上下斜めの8方向のいずれかに同方向へとショットを撃つ。
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| ポッドファイアを行うと、サイトの位置へと前後上下斜めの8方向のいずれかに切り離す。 密着時と同様、切り離し時も前後上下斜めの8方向のいずれかに同方向へとショットを撃つ。
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| ZY-02 ウォーロック
 | 本作独自性能の戦闘機。ポッドの多彩な方向調整を利用した攻撃を得意とする。 |  
| 戦闘機密着時におけるお互いのポッドは、戦闘機横を軸とした対称位置に調整できる。 具体的には「前方2つ」「前方上下斜めに1つずつ」「上下に1つずつ」「後方上下斜めに1つずつ」「後方2つ」の調整となる。
 密着時のポッドは先述の位置調整と同じ方向にショットを撃つ。
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| ポッドファイアを行うと、サイトの位置へと先述の調整と同じ方向にポッドを切り離す。 切り離し時においては前後上下斜めの8方向のいずれかにショットを撃ち分けられるが、必ず戦闘機横軸に対する対称方向の発射となる。
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ステージクリアとミス条件について
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ステージクリア条件は前作のものと、新たな条件「ボス」を含めた6パターンがある。各ゾーン共に全10ステージ構成。
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「ノーマル」「ハイスピード」「ラッシュ」「メイズ」「コア」のクリア条件は前作の記事と同様なので、そちらを参照にしてほしい。
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各ゾーンの最終ステージは必ずボスパターンとなる。このステージの奥にはボスが待ち構えており、破壊すればオールクリア。
 ボスは本作唯一の動く敵であり、時間経過で攻撃と弱点の露出位置が変化する特性を持つ。また、高難易度のゾーンになるほどにボスの攻撃がより激しくなる。
 
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残機制を採用しており、戦闘機に敵・敵弾・壁に触れるとミス。ミス後は途中復活となる。
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これに関しても前作と全く同じなのでそちらを参照。ミス後はポッドが初期位置に戻るため、戦況によっては立て直しが困難になる局面もある。
 
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無限コンティニューは可能だが、『G.Gシリーズコレクション+』にあったステージセレクト機能は非搭載。
 
評価点
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ポッドを使い分ける面白みの増強
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ポッドファイアの導入により、前作以上に高度なテクニックを要する機会が増している。
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ポッドファイアは壁の影響を無視して遠くの敵を倒せる利便性がある反面、戦闘機から離れてしまうために無防備となってしまうリスクを持つ。
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すなわち、「ポッドを戦闘機側に密着させての防御性特化」「ポッドファイアによる先手必勝攻撃」のトレードオフの駆け引きが非常に重要となってくる。
 
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前作もパズル的要素が強いシューティングだったが、ポッドの使い分けの多彩化によりその傾向がより強くなった。
 
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戦闘機とゾーン数の多彩化
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2体の戦闘機と3段階のゾーンが用意されており、前作以上に遊べる範囲が増した。
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どちらの戦闘機も極端な性能差はなく一長一短があるため、ポッドの使い分けも含めそれぞれの特性を活かした攻略が楽しめる。
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総合的なステージ数こそ前作よりも減ったものの、本作には難易度選択による周回分のステージがあるため体感的には十分なボリューム感がある。
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敵の種類は前作よりも増えており、前作以上に苦戦する環境もより増している。一筋縄ではいかないが、それらを突破していく楽しみがあるといえるだろう。
 
 
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王道なSFシューティングな外観
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本作独自のものも新たに追加されているが、原則としてグラフィックとBGMの多くは前作の流用。よって、外観上の評価点は前作と同様といえる。
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そもそも『G.Gシリーズ』は低価格の中でゲームとしての内面的な作り込みを重視しているのため、グラフィック等の流用は気にしない方針で製作されている。
 
 
問題点
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前作以上の鬼門難易度
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前作の問題点はそのまま本作にも引き継がれており、相変わらずその難易度は手強い。
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画面全域が壁まみれなため、無暗な移動はミスの元となる。ポッドの方向調整も兼ねた移動の操作体系もあり、少しの隙も命取りになりかねない。
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前作ではポッドが常時戦闘機前方に固定だったのに対し、本作ではポッドを離す(離れる)機会が多い。これにより敵弾かき消しによる防御依存がし辛くなった。
 
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ゾーンによって難易度はピンキリだが、総合的な難易度は適当な攻略ではほぼ通用しないほどに高い。
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ゾーンγの難易度は序盤ステージから初見殺しオンパレードの凶悪さであり、正解の手順を踏まないとポッドを動かす前からミス確定という局面が頻発するほど。
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γほどではないがゾーンβの難易度もかなり手強い。本作がいかに「ポッドの使い分け前提のゲームバランス」であるかが実感できる。
 
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相変わらず残機2つからのスタートなので、ミス上等のごり押しプレイは無謀としかいい様がない。
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ステージノーミス時でスコアボーナスが入るようになったため、エクシテンドの頻度が少し増えた。もっとも、ノーミスでないと意味を成さないのだが…。
 
 
総評
戦闘機と難易度選択や新操作の追加により、前作以上の進化を遂げた一作。『G.Gシリーズ』の系譜らしく、低価格ながらそのクオリティはなかなかに高い。
迅速かつ的確なポッドの使い分けを行わなければ生き残れない厳しい難易度だが、前作が楽しめたのであれば本作も普通に楽しめる出来なのは間違いないだろう。
最終更新:2021年02月14日 13:30