Pacific Wings
【ぱしふぃっく うぃんぐす】
| ジャンル | シューティング |  | 
| 対応機種 | PlayStation 4 Nintendo Switch
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| メディア | ダウンロード専売 | 
| 発売・開発元 | Sprakelsoft | 
| 配信開始日 | 【PS4】2019年8月26日 【Switch】2021年2月4日
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| 定価 | 【PS4】$5.99 【Switch】555円
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| プレイ人数 | 1人 | 
| セーブデータ | 1箇所・オートセーブ方式 | 
| レーティング | 【PS4】ESRB:E 【Switch】IARC:7+
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| 備考 | PS4版は海外専売 | 
| 判定 | クソゲー | 
| ポイント | 2021年クソゲーオブザイヤー据え置き機部門次点 某アーケードゲームと激似の縦シューティング
 無きに等しい難易度とボリューム
 虚無すぎてシューティングとして楽しめない
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| クソゲーオブザイヤー関連作品一覧 | 
 
概要
海外メーカーであるSprakelsoftからリリースされたNintendo Switch向けダウンロードソフト。スマートフォン向けのアプリゲームの移植作。
ジャンルは縦スクロールシューティング。1942年のミッドウェイ海戦を舞台に米軍戦闘機「P-38」が日本軍に戦いを挑むというストーリー設定。
設定や外観が某アーケードゲームと非常に似通っているが、関連性は全くなく某大手メーカーやスタッフとも無関係。
なお、元となったiOS/Android版およびWindows移植版はフリーウェアとして配信されているが、本項ではSwitch版について記す。
ゲームルール
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操作体系
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アナログスティックとボタンでP-38の移動とショット。ショットに関してはオートショット非対応なので手動連打をする必要あり。
 
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アイテムについて
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一定間隔で出現するとある敵を倒すとアイテムが出現する。なお本作唯一のアイテムでもある。
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アイテムを取得するたびに4段階までのパワーアップができる。初期段階では前方ショットのみだが、フルパワーでは上下斜めのショットも加わる。
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アイテムはシールドの効力も兼ねており、最大で15個までのストックが可能。アイテムストックが少ない状態でダメージを受けるとパワーダウンのペナルティ。
 
 
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ステージクリアとミス条件について
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ステージ中の進行度がパーセンテージで表示され、これが100%に達するとステージクリア。全20ステージ構成。
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とりあえずはスクロールが進むにつれパーセンテージが進むため、進行を深く意識する必要性はない。なお、ボスに相当する敵は一切登場しない。
 
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残機制を採用しており、さらには上記のシールドも併用される。ダメージにより残機・シールドの双方が尽きるとゲームオーバーでコンティニューは行えない。
 
問題点
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オートショット非対応
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今時のシューティングとしてはあるまじき仕様。連射パッドを使用しない限りはボタン連打を強要される。
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そもそもボタン1つしか使用しないのに手動連射固定にする必要性が全くなく、無駄に指が疲労するだけである。キーコンフィグや連射の有無設定も行えない。
 
 
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難易度があまりにも低すぎる
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難易度控えめとか初心者に優しいとかそんなレベルではなく、適当に遊んでいても初見でもオールクリアが容易である。
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パワーアップをフルパワーにすると画面のほぼ全域にショットが行き渡るため、ショットを撃っているだけでほとんどの敵が沈んでしまう。
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それに加えてシールドのストックもこれでもかという位に溜まるため、ちょっとやそっとのダメージでは何の影響もない環境が終始続く。
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逃さずにアイテムを獲得すれば前半ステージあたりでフルパワー&シールド飽和化となるため、ミスをする要因が全編通して見当たらなくなる。
 
 
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ステージの代わり映えがない
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先のステージに進んでも外観的にも難易度的にも変化がほとんどなく、ゲームとして虚無しか感じられない。
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敵の総数は10種類程度しかなく、これらが全ステージで延々と使い回される。敵配置を絶妙に組み合わせて難易度の変化を付ける工夫すらも見当たらない。
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敵は全体的にスローで動き耐久度も低く、フルパワーさえ維持すればまともな苦戦に遭遇する事はない。敵弾もあまり飛んでこないため苦戦する場面がない。
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派手な演出やボスに相当する存在もないため全編通して盛り上がるものはなく、「一体何が楽しいのか」という虚無感が半端ないものとなっている。
 
 
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スコアの意味がほぼない
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難易度の低さやゲームの虚無さを無視するにしても、スコア稼ぎの楽しみすらもないので救いようがない。
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入手スコアが敵の破壊点のみで何かのテクニックで特殊スコアが入る要因は全くなく、簡単に敵を殲滅できる事も相まってスコアアタック的な楽しみができない。
 
 
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ゲームとしての個性がない
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たとえどんなクソゲーであっても「そのゲーム独特の個性」が大体存在するものだが、本作にはその個性すらもないのは致命的。
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「理不尽な難易度でも偏屈的なやりがいがある」「独特の作風でシュールな笑いがこみ上げる」といったものがなく、本作はただ無個性で虚無なだけである。
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「目新しいシステムは少ないが、ゲームを作り込んで完成度を高める」といった良作シューティングも数多くあるが、当然本作にはそのような旨味はない。
 
 
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グラフィック・BGMの微妙さ
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概要でも述べた通り、某アーケードゲームをそのままトレースしたかのようなグラフィックが目立つ。
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実在の戦争を題材としている関係上、多少デザインが似通っているの仕方ない点もあるが、本作はそれでは済まされないレベルでのトレースがされている。
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変わり映えのない外観と盛り上がりのなさのせいで、個々のゲームとしてのグラフィックもあまり評価できるものではない。
 
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ステージBGMはたったの2曲しかなく、そのどれもが空気といっていい程に地味なものばかり。この手のゲームのお約束「BGMは良い」すらも当てはまらず。
 
評価点
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STGの入門用には向いている
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STGが苦手な人でも余裕を持ってクリアできるであろう難易度となっているため、
STG入門としてはアリかもしれない。
 
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この他に強いて言えば「シンプル操作」「これといったバグはない」「ロードがかなり早い(というかほぼ無い)」あたりが評価点といえるかもしれない。
総評
明らかに商品として成立していない完成度であり、「虚無すぎてもはやシューティングとして楽しめない」としかいい様がない。
「お手軽に楽しめる」と「手抜きでも許される」の意味合いを根本的にはき違えているとしか思えない出来であり、555円分の価値は見いだせないであろう一作。
余談
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KOTY2021据置部門の門番に当たる。
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「ヌル過ぎる難易度」「名作STG『1942』の劣化版でしかない」といった点などが指摘されている。
 
最終更新:2023年01月25日 19:13