Wii Party U
【うぃー ぱーてぃ ゆー】
ジャンル
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パーティ
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対応機種
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Wii U
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発売元
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任天堂
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開発元
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エヌディーキューブ シーエイプロダクション(開発協力)
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発売日
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2013年10月31日
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定価
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パッケージ:4,700円(税別) ダウンロード:4,400円(税別)
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プレイ人数
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1~4人
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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備考
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パッケージ版はWii U GamePad水平スタンド付属
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判定
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良作
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ポイント
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ハードの新機能で内容が大きく進化 GamePadの特徴を最大限に活用した作品
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Wii Partyシリーズ Wii Party / U
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概要
『Wii Party』の続編。前作とほぼ同じモード構成を基本としつつ、一部のパーティではWii U GamePad(以下「GamePad」)をふんだんに使ったものへと変化が図られている。
ゲーム内容
基本的な部分は前作から引き継がれているが、GamePadの導入によって改廃された要素も多い。
テレビパーティ
前作の「定番パーティ」にあたる。
メガスゴロク
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その名の通りゴールまで300マス以上ある巨大な双六。ターン毎にミニゲームを行い、その順位によって進む順番とサイコロの数が決定される。
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1位は10個、2位は7個、3位は4個、4位は2個のサイコロを振ることができる。
ゲームパッドスゴロク
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GamePadに表示される、アーチェリーやマジックなど様々なテーマのサイコロを振ってゴールを目指す双六。マスによってはミニゲームをプレイすることもある。
きせかえスゴロク
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周回コースの双六を回って衣装を集め、スタート地点にあるステージで発表してその得点を競うモード。忍者・ピエロ・カウボーイ・マリオ/ピーチ・原始人の5種類の衣装が帽子・服・ズボン(スカート)・靴の4枠に分かれて存在し、全て同じ種類の衣装で組み合わせると得点が高くなる。
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プレイヤーは身に付けている4枠の他に3枠分の衣装を保管することができる。1つで2枠または3枠を占める衣装もあり、持ちきれない場合は衣装を破棄しなければならない。
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複数の枠を占める衣装があるセットは2つや3つのアイテムで楽に完成させられる。一方で最大得点は4つのアイテムが必要なセットに劣り、保管もしづらいという欠点もある。
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全15ターンプレイする。途中4・8・12・15ターン目に挟まれるミニゲームで勝つと、負けた人から衣装を一つ奪うことができる。止まったマス次第で更にミニゲームが発生することもある。
プッシャーマシーン
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玉が大量に載っている「プッシャーマシーン」に玉を落とし、獲得した玉の数を競うゲーム。
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落とす玉の数および落とす順番は毎ターンミニゲームで決定される(1位4個・2位3個・3位2個・4位1個)。当然玉が多い方が落とせるチャンスも多いが、落とすときのタイミングも重要となる。
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獲得した玉の数が多いプレイヤーが勝利。
Miiポーカー
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5回ミニゲームをプレイし、その都度5人のMiiを交換しながらポーカーの役を作ることを目指す。
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Miiは服の色と番号で分けられており、トランプ同様に4色・13数(これらと別にジョーカーにあたる☆がある)。ミニゲームで1位になると別の5人から、2位は4人から、3位は3人から、4位は2人から好きなだけMiiを交換できるので、いい役を目指す。
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GamePadは役のリストが常に表示されていて、操作には使用しない。
リビングパーティ
前作に比べて物理的に楽しむゲームが減り、GamePadの機能を使って遊ぶものが登場している。
ツイストフィンガー
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いわゆる『ツイスター』の指版。GamePadとWiiリモコンを机など安定した土台に置き、参加者は指示されたボタンを指で押していく。
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違うボタンを押すか、既に押されているボタンを離してしまうと終了。NPCと順位を競う。
どんな顔クイズ
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1人のプレイヤーはGamePadに表示されるお題に沿った表情を作り、GamePadのカメラ機能で撮影する。テレビ画面にその顔が表示されるので、他のプレイヤーがそのお題の内容が何かを4択から選んで当てる。正解者は+10点、不正解者は0点。3回(4人プレイのみ4回)プレイし、合計点を競う。
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「ひとりでさつえい」と「みんなでさつえい」があり、「ひとりで」では参加者のうち1人だけが顔を披露する(選択・ランダムとも可能)が、「みんなで」では参加者全員が披露しなければならない。また「ひとりで」では、撮影される参加者は回答に参加できない。
お絵かきクイズ
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1人ずつGamePadに表示されるお題の絵をタッチパネルに描いていき、全員が描いた時点で全てテレビ画面に表示される。1人だけが異なるお題を提示されているので、それがどの(誰の)絵なのかを当てる。
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(自分の絵だった場合も含め)正解者は+10点、不正解は0点。3回プレイし、合計点を競う。
みつけてMii
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3Dマップのどこかにいる1人のプレイヤーを他のプレイヤーが探すゲーム。
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1人がGamePadを持ち、ジャイロ機能を使って他のプレイヤーに周りの景色を伝える。他のプレイヤーはそれを手がかりに目的のプレイヤーを探す。マップには似たような景色が多いため、手がかりの正確さと探し手の勘の良さの両方が求められる。
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見つけるのが早い順に順位が決定する。
イメージチェック
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まず指名されたプレイヤーがGamePadを持ち、個人的な質問にゲージで値を答える。
例えば「あなたはどれくらい焼き肉が好き?」に対して「一生いらない」が0、「毎日食べたい」が100となる。
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次に他のプレイヤーは指名されたプレイヤーについて、同じ質問への自分の見解を同じく数値で示す。すると指名されたプレイヤーの値と他3人のプレイヤーの平均値(その後1人ずつの結果も表示される)が表示され、「こんなに違いました!」などとMCの感想が表示される。
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全員終了後、最も他人の評価とのずれが大きかった人と、逆に最も小さかった人が発表される。
水くみ
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GamePadから仮想の水をWiiリモコンで運び、テレビの中のコップに注ぐゲーム。
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テレビから離れた場所の床にGamePadを川に見立てて置き、プレイヤーはWiiリモコンを向けて水をすくう。傾けないようにテレビの前までWiiリモコンを運び、テレビのコップに注ぐ。
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一番早くコップを満タンにした人が勝利(1位のみ)。
フォークダンス
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参加者はGamePadを中心に輪になり、Wiiリモコンを介して手を繋ぐ。そしてGamePadの指示に従って腕を上げ下げする。
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終了後、どれだけ忠実に指示に従えていたかが「顔見知りレベル」などと評価・判定される。
注文ごっこ
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1人のプレイヤーが店員役、他のプレイヤーが客の役となる。客のプレイヤーはテレビ画面のメニュー表を見て、店員のプレイヤーに全員同時に口頭で注文を伝える。注文タイム終了後、店員のプレイヤーはそれぞれに注文された商品を割り振る。商品を受け取った客のプレイヤーは、その内容について顔文字😄🙂😣の3段階で評価する。
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終了後に全員の評価が表示されるだけで、判定や順位付けがされることはない。
テーブルパーティ
前作の「ペアパーティ」にあたる。全て机など安定した土台にGamePadを置いて2人でプレイするゲームである。同じ画面がテレビにも表示されるので、他の人も観戦できる。
テーブルサッカー
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名前の通り。人形が前後に動くタイプで、どちらかというとエポック社の「サッカー盤」に近い。
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スティックを操作して人形を動かし、制限時間90秒で得点を競う。一般的なテーブルサッカーと異なり1本のスティックでキーパーを含めた全ての人形が動くため、注意を要する。
テーブルベースボール
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野球盤そのもの。ピッチャー側・バッター側ともスティックを操作してプレイする。
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イニング数は3または9。
テーブルアスレチック
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小さな玉を転がし、コース上にある仕掛けをうまく操作してより早くゴールさせることを目指す。台の傾きはスティック、それ以外はボタン操作。
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先にゴールした方が勝ち。
ポケットゲーム
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他のテーブルゲームよりもさらに簡素なゲームをプレイすることができる。対戦系と協力系に分かれている。
三目Miiならべ
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交互に石を打ち合い、正しい順番で3つの石を並べて得点を得ることを目的とするゲーム。
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まず手元にある2枚の石から1枚を選ぶ。これは頭・胴体・脚の3つのうちどれかなので、適切な場所に置いていく。これを交互に繰り返していき、頭-胴体-足の順で並べることができれば1点となる。
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一定ターンが過ぎるとポケットゲームが挟まれる。ポケットゲーム勝者は、敗者の石をひとつ自分の色の石に変えることができる。
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盤面が全て埋まった時点で得点の多かった方が勝利。
押すだけパズル
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2人でスライドパズルを完成させる協力型ゲーム。制限時間なしとありの2種類がある。
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全部で30ステージ。ステージ1から順番にプレイしなければならない。
おぼえてアニマル
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異なる動物が描かれたチップを最初に覚え、その後全て裏返された状態で指定された動物の場所を当てる協力型ゲーム。
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途中で協力タイプのポケットゲームが挟まれ、その成績次第で一瞬だけ動物をもう一度見ることができる。
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全部で9ステージ。ステージ1から順番にプレイしなければならない。
その他のモード
ミニゲーム
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前作の「ミニゲームであそぶ」とほぼ同じ。以下の7つのモードから選べる。
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「フリープレイ」…好きなミニゲームを遊べる。
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「とことんミニゲーム」…スコアアタックが目的の、専用のミニゲームをプレイできる。
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「ミニゲームブリッジ」…2~4人でミニゲームをプレイし、ノルマを達成してゴールを目指す。ライフは3つで、ノルマを達成できないと1減り、0になるとゲームオーバー。
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「チャレンジ道場」…ミニゲームで次々に他のMiiを打ち破って30人抜きを目指す。ライフが10あり、1位なら3人を一気に倒せるが、2位以下だとライフが減って別のミニゲームをプレイすることになる。
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「ミニゲーム大会」…ミニゲームを連戦し、規定された回数勝った人が勝利。
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「ポケットゲーム大会」…ポケットゲームを連戦する。トーナメント戦とリーグ戦があり、トーナメント戦では単純に勝ち抜いた人が勝利、リーグ戦では最も勝率の高い人が勝利。
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「うそつきハンター」…プレイヤー中で1人が、ミニゲームが有利になる「うそつき」になるのでそれが誰かを当てる。
おすすめをきく
きろくをみる
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前作と同じくミニゲームで残した記録を見られる機能。スタッフクレジットもここから見られる。
評価点
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前作から引き続きの楽しさ
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操作キャラはやはりMii。前作と比べて服装が自然なものとなり、場面によって異なる雰囲気を感じやすくなっている。
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ミニゲームも多彩で、各ミニゲーム毎のバリエーションも増えているため何度でもやり直したくなる。
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競馬ゲーム「ギャロップダービー」が乗れる動物を増やした「サバンナダービー」に発展しているなど、前作で好評だったミニゲームのリメイク再収録もある。
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GamePadを利用した楽しいパーティ
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カメラからタッチパネル、ジャイロ機能に至るまで自然な形でゲームに取り入れられている。そのどれもが独特で楽しい。
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特に「お絵かきクイズ」は、そのランダム性と出題の上手さからかなり楽しまれている。
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リビングパーティが手軽になった
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上記と一部かぶるが、水くみ・フォークダンス以外はGamePadとWiiリモコンさえあれば座りながらでもプレイできるため、とても手軽。冬季におこたに入りながらでも皆で盛り上がれる。
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前作のものも楽しさこそ折り紙付きだったが準備に非常に手間がかかるものが多く、また部屋の立地や形状によってはプレイが困難であった。
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ミニゲームのプレイ方法のバリエーションの多さ
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1人用のスコアアタックだけでなく4人協力のものや、2人用ゲームのリーグ戦など「ありそうでなかった」タイプの遊び方が増えており、飽きが来ない。
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改善された要素
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前作のMiiは(Wii作品ではありがちだが)妙にテカテカしていて受け入れづらい感があったが、本作では違和感ないグラフィックになっている。
賛否両論点
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メガスゴロクの運要素について
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序盤こそミニゲームの結果によって進行に差が生まれるのだが、終盤になると結局は全員が集まってしまうケースが多い。
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ゴールのチャレンジタイムを最初に到達したプレイヤーがクリアできる確率は20%もない。
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2回目の挑戦では成功率が50%を超えるため、後から行った方が明らかに有利。
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ゴール手前はUFOマスやビリおたすけマスが多く配置されており、4位でも1位のプレイヤーに簡単に追いつけてしまう。後者のマスのこともあり、4位が2位3位より得をすることさえある。
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ただし逆転要素が十分に存在しているのはパーティゲームのバランスとして正しいともいえる。
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相変わらず痒いところに手が届かない「オートプレイ」機能
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前作では「4人プレイ時にCOMが代走する場合、COMの強さが『ふつう』で固定されてしまう」という問題点があったが、本作では「つよい」になった。
調整点は以上
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確かに「ふつう」と比べれば若干バランスは取れているが、そうではなく「強さを自分の意思で決められる」システムが求められていたことに気づかなかったのだろうか。
問題点
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メガスゴロク・きせかえスゴロクの溜め投げについて
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メガスゴロクおよびきせかえスゴロクではサイコロを振る前にWiiリモコンを振ることで力を溜めることができるのだが、これによって良い目が出やすいわけでもなく、5秒近く無駄に時間がかかってテンポが悪い。
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年少者など毎回溜めてプレイする人を交えるなどすれば、他の人達がイライラすること請け合いである。
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敬遠されやすいゲームパッドスゴロク
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毎ターン1人ずつGamePadをまわす必要があるうえ、さほど短くないコースでありながらサイコロの出目には0や負の数も混じっているためダレがち。
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そのくせゲームパッドスゴロクではCOMを参加させることができない。
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リビングパーティの一部いらない要素
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「どんな顔クイズ」と「お絵かきクイズ」は、全3問でありながら特に難易度が変化するわけでもないのに最終問題だけ+30点であり、それまでの正解が基本的に無下になるためやや拍子抜けする。
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人気の高いクイズだけに、もう少し問題数を増やしてほしかったところ。
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2人ミニゲームの削除
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ポケットゲームに代替される形で、前作の2人ミニゲームは廃止されてしまった。
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手軽にはなったが、「ピザ宅配レース」のようなダイナミックなミニゲームができなくなってしまったことを残念がる声も多い。
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4人用ミニゲームを2人プレイすることも不可能ではないが、対戦系だけで協力系はない。
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また、人数が少ないからといってミニゲームの内容に調整が入ることはない。COMは4人プレイであることを前提とした動きをするため、無駄な動きをすることもある。
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水くみ・フォークダンスは適切に遊ぶのにそれなりのスペースが必要(特に前者)。
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むろん大きくスペースを活用することが面白さに繋がっているのだが、住んでいる家によっては遊びにくくなってしまう。
総評
前作の要素をしっかり取り入れつつ、ハードでできることを最大限に見せてくれる作品。
数多いWii Uのパーティーゲームの中でもトップクラスに完成度が高い作品であり、ハードを持っているなら買ってまず損はないだろう。
余談
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本作のCPUのMiiキャラクターは『Wii Sports Club』からの流用で、合計111人存在する。それぞれの強さにつき22人ずつ割り振られている(「ふつう」のみ23人)。
その後の展開
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本作以降『Wii Party』としての新作は出ていないが、2020年6月5日にNintendo Switchで発売された『世界のアソビ大全51』では本作が元になったミニゲームが収録されている。
最終更新:2025年04月17日 14:44